生成AI時代の特許調査~効率と非効率のあいだで磨く~

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November 27, 25

スライド概要

(第264回)知財実務オンライン:「生成AI時代の特許調査~効率と非効率のあいだで磨く~」(ゲスト:弁理士法人レクシード・テック パートナー弁理士・博士(理学) 角渕 由英)
https://www.youtube.com/live/Q9mKcluPpkw?si=v51plGggxhGuC1E6

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知財実務オンライン 様 生成AI時代の特許調査 ~効率と非効率のあいだで磨く~ 2025年11月27日 弁理士法人レクシード・テック 弁理士・博士(理学)角渕 ©2025 LEXCEED GROUP. ALL RIGHTS RESERVED. 由英 1

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自己紹介 <経歴> 学生時代、常に新規性、進歩性を求められ続けてきた。 弁理士法人レクシード・テック 2008年 日本学術振興会特別研究員(DC1)採用 パートナー弁理士・博士(理学) 2011年 株式会社技術トランスファーサービス 入社 登録調査機関部門 2014年 博士(理学) 東京大学 2016年 弁理士登録、秋山国際特許商標事務所 2017年 特許検索競技大会2017 最優秀賞・ゴールド認定(化学・医薬分野) 2018年 特定侵害訴訟代理業務付記登録 2019年 AIPE認定知的財産アナリスト(特許) 2023年 弁理士法人レクシード・テック 入所 社員弁理士 2025年 Qualified Patent Information Professional (QPIP ) 2025年 GUGA 生成AIパスポート 資格取得 <委員など> 2020年~ 特許検索競技大会実行委員会 副委員長(~2024年) 2021年度 特許庁IPAS事業 アソシエイトメンター 2022年~ 知財実務情報Lab.®専門家チーム 2022年~ 知財塾 侵害予防調査ゼミ、検索式作成ゼミ、検索式作成ゼミファシリテーター 2023年~ 経済産業庁九州経済産業局 チーム伴走型知財経営モデル支援・広報事業 支援チーム専門家(~2024年) 2024年~ 特許庁VC-IPAS事業 、スポットメンターおよびメンター(現任) 2025年~ 特許検索競技大会実行委員会 委員長(現任) つの ぶち よし ひで 角渕 由英 デジタル名刺 <著作(主なもの)> 「特許調査における弁理士の役割」(パテント, 2025.8) 「侵害予防調査についての一考察 」(パテント, 2024.2) 「第三者特許の無効資料調査の留意点」(知財管理,2023.9) 「特許調査における先行技術資料および無効資料の変化」(知財管理,2022.9) 「改訂版 侵害予防調査と無効資料調査のノウハウ~特許調査のセオリー~」 (経済産業調査会, 2022.6) 「弁理士のための特許調査の知識」(パテント, 2022.5) 「侵害予防調査と無効資料調査のノウハウ~特許調査のセオリー~」 (知財ぷりずむ 新春特別寄稿, 2020.1) 「プロダクト・バイ・プロセス・クレームにおける「不可能・非実際的事情」の主張・立証についての考察」(パテント, 2016.7) ©2025 LEXCEED GROUP. ALL RIGHTS RESERVED. 2

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知財業界におけるキャリアパス~点と点を繋げる~ 講演資料 https://drive.go ogle.com/file/d/ 1lFNxlRPGI7yYO y17Hsm0AvAySF DFMtP8/view?us p=sharing 知財若手の会3周年記念会 振り返りブログ #チザワカ 角渕note、知財業界におけるキャリア形成 ©2025 LEXCEED GROUP. ALL RIGHTS RESERVED. 3

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知財業界におけるキャリア形成 角渕note、知財業界におけるキャリア形成 ©2025 LEXCEED GROUP. ALL RIGHTS RESERVED. 4

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3年前のYouTube出演 イーパテントチャンネル 資料DL サーチャー(調査会社)の視点で 特許調査の魅力を語った 知財実務オンライン 資料DL 弁理士(特許事務所)の視点で 特許調査の重要性を語った ©2025 LEXCEED GROUP. ALL RIGHTS RESERVED. 5

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イーパテントチャンネル2022の資料 キャリアと共に 基礎的スキルの重要性 スキルの磨き方を話した ©2025 LEXCEED GROUP. ALL RIGHTS RESERVED. 6

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知財実務オンライン2022の資料① 調査は手段に過ぎず、 人が考えることの重要性を説いた ©2025 LEXCEED GROUP. ALL RIGHTS RESERVED. 7

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知財実務オンライン2022の資料② 侵害予防調査を言語化し、可視化した ©2025 LEXCEED GROUP. ALL RIGHTS RESERVED. 8

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生成AIの時代に必要な特許調査スキル 特許調査における生成AI、サマリアの活用方法 【角渕由英 先生】 2024年11月 【サマリアウェビナー】 特許調査における生成AI活用の最前線 【角渕 由英 先生】 2025年10月 【サマリアウェビナー】 資料: 資料: https://drive.google.com/file/d/1OhrodpM6xwf3bCGs AmicEWguyiiRxAHj/view https://drive.google.com/file/d/1XrCf4zpyTlvjMYfSr EOAVQteSgXcX7O6/view ©2025 LEXCEED GROUP. ALL RIGHTS RESERVED. 9

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2024年11月の資料 ©2025 LEXCEED GROUP. ALL RIGHTS RESERVED. 10

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2024年に話したこと 使えないという人はいなくなった どう使うかというステージに プロンプトの重要性は依然とし て高いが推論モデルの登場で変 化も生じている プロセスの細分化という手法が一般的に行われるようになった 実務で人がやっていることの言語化が重要に ©2025 LEXCEED GROUP. ALL RIGHTS RESERVED. 11

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2025年10月の資料 ©2025 LEXCEED GROUP. ALL RIGHTS RESERVED. 12

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2025年に話したこと 生成AIでできることが増えた その上で、人が何をすべきかを話した ©2025 LEXCEED GROUP. ALL RIGHTS RESERVED. 13

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生成AI関連の記事① 知財実務情報Lab.🄬🄬の記事 調査を言語化して、プロンプトも作成、その過程・考え方も詳説 noteマガジン 特許調査における生成AI活用 ©2025 LEXCEED GROUP. ALL RIGHTS RESERVED. 14

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生成AI関連の記事② noteマガジン あくまでも無料の範囲であるが、 試行したものを公開 ©2025 LEXCEED GROUP. ALL RIGHTS RESERVED. 15

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生成AI関連の記事③ 特許実務における生成AI活用(まとめ記事④) 大切であるのは考え方 であるという原点は 変わらない 特許実務×生成AIプロンプト集 プロンプトそれ自体に大きな価値は 無く、使いこなせる、 評価できるスキルが今後活きる ©2025 LEXCEED GROUP. ALL RIGHTS RESERVED. 16

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みんな何を見ているのか “答え”を求めている 半年前にやったこと ©2025 LEXCEED GROUP. ALL RIGHTS RESERVED. 17

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特許調査の検索式の作り方(プロンプト付) https://note.com/tsunobuchi/n/ne332b05845bb ©2025 LEXCEED GROUP. ALL RIGHTS RESERVED. 18

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クレームチャート(対比表)の作り方(プロンプト付) 以下に示す特許請求項の文言をそのままコピー&ペーストし ますので、クレームチャートを作成してください。 【要望】 1. 請求項の文言を改変せず、一言一句正確に保持してくださ い。 2. クレームを意味段落ごとに分割し、それぞれを「クレーム 要件」として表の行に配置してください。 3. 表の列は、下記の4列構成で作成してください(見出しを そのまま使用してください): - 「クレーム要件(原文そのまま)」 - 「対応する製品/先行技術文献の該当箇所」 - 「対応の有無(該当・一部該当・非該当)」 - 「備考・解説」 4. 各クレーム要件に対して、対応する製品や先行技術を仮に 検討している場合でも、まだ情報がなければ「未確認」や 「検討中」などとして表記してください。すでに情報がある 場合は具体的に書いてください。 5. 請求項の文言は必ず表内の1列目に完全一致で貼り付けて ください。誤字・脱字・言い換えはせず、そのまま取り込ん でください。 それでは以下に請求項を入力します。表を作成して結果を出 力してください。 ---- ここから請求項貼り付け ---(ここに請求項を貼り付けてください) ---- ここまで請求項貼り付け ---作成をお願いします。 https://note.com/tsunobuchi/n/n19e7d0a63df6 ©2025 LEXCEED GROUP. ALL RIGHTS RESERVED. 19

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最近の著作物 著作物一覧→ ・「特許調査における弁理士の役割」(パテント, 2025.8) ・「侵害予防調査についての一考察」(パテント, 2024.2) ・「第三者特許の無効資料調査の留意点」(知財管理, 2023.9) ©2025 LEXCEED GROUP. ALL RIGHTS RESERVED. 20

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スライド集 自分の著作、セミナー資料 →文章生成AIで言語化 →生成AIでスライド化 https://www.docswell.com/user/ytsunobuchi ©2025 LEXCEED GROUP. ALL RIGHTS RESERVED. 21

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コーヒーブレイク① 新規性、進歩性を求め続けている。 博士課程の頃の教え 効率化の裏にある非効率の大切さ https://x.com/ytsunobuchi/status/1967138825458905398 質問等がございましたらYouTubeのコメント欄にご記入ください。 ©2025 LEXCEED GROUP. ALL RIGHTS RESERVED. 22

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生成AI活用の目的は? 1.効率化 これまでもできた事が 大幅に効率化、 クオリティもUP 2.すそ野拡大 これまでできなかった人ができるようになる 3.先鋭化 これまで基礎的なことができていた人が、 さらに上のレベルのこれまでスキル的にでき なかったことや、時間や労力の制限からでき なかったことができるようになる ©2025 LEXCEED GROUP. ALL RIGHTS RESERVED. 23

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AI時代における人間の役割 特許調査は手段であり、目的ではない。 特許調査は多岐にわたる知財活動を支える重要な業務であるが、特許調査それ自体は手段であり、 目的ではない。 生成AIの急速な進歩によって、従来は専門的な調査の知識が求められ、時間を要していた特許調 査が効率化される状況下、調査によって解決すべき課題を正しく見極め、問いを立てることが、 専門知識と経験を有する弁理士の重要な役割となっていくであろう。 本稿では、特許調査について概論を述べた上で、調査種別ごとに目的や私見を述べ、生成AIの時 代に弁理士が果たす役割に言及し、仮想的な事例を交えて論じる。 「新春特別寄稿 侵害予防調査と無効資料調査のノウハウ ~特許調査のセオリー~」 知財ぷりずむ 18 (208) 8-38 2020 「特許調査における弁理士の役割」 (パテント, 2025.8) ©2025 LEXCEED GROUP. ALL RIGHTS RESERVED. 24

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「特許調査は手段であり、目的ではない」 「特許調査は手段であり、目的ではない」。 特許調査は、発明の新規性や進歩性を検討する先行技術調査、特許権の侵害リスクを見極める侵害予防 調査、ビジネスの障害となる特許権や特許出願を無効化できるかどうかの可能性を探る無効資料調査、 さらには技術動向調査に至るまで、特許実務の基盤を支える重要な業務である。 しかしながら、筆者は長年にわたり、特許調査はあくまでも手段であり、特許調査それ自体は目的では ないこと、特許調査のみで課題が解決する訳ではなく、調査結果および調査から得られる示唆に基づい て課題を解決し、目的を達成するためのアクションが必要であるという点を繰り返し強調してきた。 そしていま、生成AIの急速な進歩により、手段としての特許調査の実行プロセスが大きく変わりつつ ある。これまで、特許調査の専門家が、専門的な特許調査の知識を駆使して、専用のデータベースを活 用するなどして、多くのコストを費やしてきた調査の準備、情報収集、スクリーニング、分析といった タスクが、生成AIによって効率化されることで、「特許調査」の概念が大きく変わっていくことが予 想される。特許調査に限られない、この大きな技術的な転換点において、特許調査に携わる人が、どの ような役割を果たしていくべきか、改めて問い直すことが必要である。 本稿では、特許調査について概論を述べた上で、調査種別ごとに目的や私見を述べ、生成AIの時代に 弁理士が果たす役割について、仮想的な事例も交えつつ論じる。 なお、本稿は特許事務所の弁理士の視点で主に語られているが、企業などに属する知財人材にも同様の 視点が求められると筆者は考える。 ©2025 LEXCEED GROUP. ALL RIGHTS RESERVED. 25

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特許調査とは 「特許調査」とは何であろうか。一般には、広義の特許調査として、特許文献(公開特許公報、特許掲載公報など)や、非 特許文献(学術論文、技報、製品カタログ)、インターネット情報なども含む広範な技術情報から必要な情報を探索し、抽 出し、評価・分析を行う一連の活動を指す。 ここで、特許調査には必ず、解決すべき課題が存在する。単に文献や情報を収集することは、特許調査ではないと筆者は考 える。特許調査の真に解決すべき課題が明確ではない状況で、単に検索式や指示を、データベースなどに入力し、結果が出 力されることは、調査とは言えず、単なる検索に過ぎない。 リサーチに関する書籍には、「リサーチとは何か?広義にとらえれば、問題の解決を目的として、問いに答えるために情報 収集をすれば、その行為はリサーチである。」と記載されている。特許調査も、これと同様に、「何らかの問題の解決を 目的として、問いに答えるための行為」であるといえるであろう。 課題を解決するための特許調査は、単に情報を収集、選別し、リストアップする作業ではなく、問いに答えるべく、必要 な情報を的確に探索して評価・分析することに他ならず、課題を解決するための具体的なアクションに繋げることが求 められる。 繰り返しになるが、「特許調査は手段であり、目的ではない」。調査の依頼者が、真に求めていることは、ビジネスに おける優位性の構築であったり、ビジネスにおけるリスクの把握・低減であったり、研究開発を効率的に進めるヒントで あったり、係争を勝ち抜くことである。 この根底にある目的を意識することで、特許調査において、より的確に調査を設計して実行し、得られた情報を正しく評価 することができる。特許調査の背景にある解決すべき課題を強く意識し、答えるべき問いに答えることを追求する姿勢が求 められる。 ©2025 LEXCEED GROUP. ALL RIGHTS RESERVED. 26

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AI時代における弁理士の本質的役割 https://note.com/tsunobuchi/n/n050ea6644277 ©2025 LEXCEED GROUP. ALL RIGHTS RESERVED. 27

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とある講演の録音から https://note.com/tsunobuchi/n/nb11a2392896b ©2025 LEXCEED GROUP. ALL RIGHTS RESERVED. 28

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生成AIで言語化して可視化することで脳を拡張 講演を録音→文章生成AIで言語化→生成AIでスライド化→自分の脳が整理されて拡張もできる https://www.docswell.com/s/ytsunobuchi/KLVY13-2025-11-21-151820/1 ©2025 LEXCEED GROUP. ALL RIGHTS RESERVED. 29

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“発明”を理解する https://chizai-jj-lab.com/2025/10/07/1002-2/ ©2025 LEXCEED GROUP. ALL RIGHTS RESERVED. 30

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“発明”を理解する ©2025 LEXCEED GROUP. ALL RIGHTS RESERVED. 31

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コーヒーブレイク② 一見無駄な非効率に拘り、心にある些細な疑問を問い、 今を純粋に抗う愚か者達 「非効率に何か疑問を持ったり抗ったりする思いが、誰かの背中に触れられるのか、エネルギーにな るのかという実験」 ACAね「『孤独の肯定』をテーマにしていて・・・孤独は孤立していたり、悲 しいものではなくて。最近は『堂々たる孤独をこれからも大切にしよう』と思います」 孤独は悪で はないことの証明…ACAねは1970年の大阪万博のシンボル、太陽の塔をデザインした岡本太郎の言 葉から、この仮説のインスピレーションを受けていた。 「大阪万博が1970年にあったことを知って。当時は宇宙開発、進歩への希望に満ち溢れていた時代 だったと調べてわかった。岡本太郎さんからは、作り物もそうですけど、言葉にもすごく刺激を受け ていて。『孤独は絶対に社会的である』と。孤独は孤立していたり、悲しいものではなくて、社会と 繋がっているからこそ、向き合っているからこそ、他者とぶつかったりするけど、それは自然なこと で、孤独を肯定する考えや哲学を持たれていて。その本を読んだ時に勝手ながら考えがすごく近いっ て嬉しくなって」 「ナレーションをしてくださった石坂浩二さんに、1970年と今、何が違うのかお聞きしたんです。 石坂さんは『当時は世の中が楽観的で宇宙開発や進歩にすごく満ち溢れていて、争いもなくなるん じゃないかとさえ思っていた。今は複雑で地道だ。でも、どんな時代でも人間の本質とか考えはあま り変わっていないとも感じる』とおっしゃっていました。私もそうなんじゃないかと思っていたので、 すごく嬉しかったです」「孤独は社会と繋がっているからこそ、向き合っているからこそ他者とぶつ かったり、うまく言葉で伝えられなかったりもする。でもそれは自然なことで、孤立してるのではな く、寂しいものでもなく、むしろかっこいい“堂々たる孤独”です。それを大切にしたいです」 https://note.com/tsunobuchi/n/ne9fe8bedafd7 https://news.yahoo.co.jp/articles/e315364383edf948a332f235e742a13912277778 質問等がございましたらYouTubeのコメント欄にご記入ください。 ©2025 LEXCEED GROUP. ALL RIGHTS RESERVED. 32

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調査の過程~スクリーニング~ スクリーンニング対象(スタート) 1000件 100件 人間はなぜ 絞り込みを できているか? 各ステップで 何をしている? 10件 https://x.com/ytsunobuchi/status/1977922413678727546 各ステップの 基準は? 報告する特許(ゴール) ©2025 LEXCEED GROUP. ALL RIGHTS RESERVED. 33

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生成AIを用いたスクリーニング スクリーンニング対象(スタート) ★単に泥にまみれるのはなく、 方向性を持ってもがく 一見 非効率な ここが 超重要 1000件 “読む”ことのレベル感 関係ある、関係ない ガイド どのような観点があるか知る 観点が記載されている、 記載されていない 100件 人間は 各ステップで 何らかの基準に基づいて 絞り込んでいる 基準は最初からある? 製品、先行技術との対比 10件 途中の作業の重要性 報告する特許(ゴール) ©2025 LEXCEED GROUP. ALL RIGHTS RESERVED. 最後のステップは 生成AIにやらせる 必要があるか? ※判断の重要性 34

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生成AIを用いたスクリーニング 基準となる ガイドを 形成する ノイズ判定 ・ノイズ ・ノイズではない ・ ・観点A ・ ・ ・観点A1 ・ ・ ・ ・観点a1-1 ・ ・ ・ ・観点a1-2 ・ ・ ・観点A2 ・ ・観点B ・ ・ ・観点B1 ・ ・ ・ ・観点b1-1 ・ ・ ・ ・観点b1-2 ・ ・ ・ ・観点b1-3 ・ ・ ・ ・観点b1-4 ・ ・ ・観点B2 ・ ・観点C ・ ・ ・観点C1 ・ ・ ・観点C2 ・ ・ ・観点C3 ・ ・ ・観点C4 ・ ・観点D ・ ・ ・観点D1 ・ ・ ・ ・観点d1-1 ・ ・ ・ ・観点d1-2 ・ ・ ・ ・観点d1-3 ・ ・ ・観点D2 ・ ・ ・ ・観点d2-1 ・ ・ ・ ・観点d2-2 ・ ・ ・ ・観点d2-3 ・ ・ ・観点D3 スクリーンニング対象(スタート) ノイズ判定 ・ノイズ ・ノイズではない ・ ・観点A ・ ・ ・観点A1 ・ ・ ・観点A2 ・ ・観点B ・ ・ ・観点B1 ・ ・ ・観点B2 ・ ・観点C ・ ・観点D ガイド 報告する特許(ゴール) ・ ・ ・観点A1 ・ ・ ・ ・観点a1-1 ・ ・ ・ ・観点a1-2 ・ ・ ・観点A2 ・ ・ ・観点B1 ・ ・ ・ ・観点b1-1 ・ ・ ・ ・観点b1-2 ・ ・ ・ ・観点b1-3 ・ ・ ・ ・観点b1-4 ・ ・ ・観点B2 ・ ・ ・観点C1 ・ ・ ・観点C2 ・ ・ ・観点C3 ・ ・ ・観点C4 ©2025 LEXCEED GROUP. ALL RIGHTS RESERVED. ・ ・ ・観点D1 ・ ・ ・ ・観点d1-1 ・ ・ ・ ・観点d1-2 ・ ・ ・ ・観点d1-3 ・ ・ ・観点D2 ・ ・ ・ ・観点d2-1 ・ ・ ・ ・観点d2-2 ・ ・ ・ ・観点d2-3 ・ ・ ・観点D3 35

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生成AIを用いたスクリーニング ©2025 LEXCEED GROUP. ALL RIGHTS RESERVED. 36

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○○を知るには○○ではないものを知る必要がある 不正解 (ゴミ) ガイドのような何か 不正解 (ゴミ) 正解 (宝物) ガイド 正解 (宝物) ©2025 LEXCEED GROUP. ALL RIGHTS RESERVED. 37

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非効率の効用 https://note.com/tsunobuchi/n/n3046d0598cf1 ©2025 LEXCEED GROUP. ALL RIGHTS RESERVED. 38

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非効率の効用 ©2025 LEXCEED GROUP. ALL RIGHTS RESERVED. 39

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非効率の効用 ©2025 LEXCEED GROUP. ALL RIGHTS RESERVED. 40

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人が果たす役割 前章で私見を交えて述べたように、特許調査は、単に情報を収集したり、抽出したりする作業ではなく、ビジネスにおける何ら かの課題を解決するための手段である。特許調査は手段であるが、ビジネスを行う際の様々な局面で必要な業務、重要な業務であるこ とに変わりはない。要求されるスキルや視点はサーチャーとは異なるかもしれないが、専門家である知財人材の調査への関与の仕方、技術 的並びに法律的な専門知識が、調査結果の質を左右するであろう。 特許調査の課題や目的が曖昧なまま調査が実行された場合、どれだけ多くの資料・情報を集めたとしても、結果をどう解釈し、どのような アクションにつなげるべきかが見えなくなってしまう。そのような状況に陥らないためにも、技術、法律、ビジネスを横断的に理解し、 特許調査の課題と目的を明確にし、解くべき問いを立て、調査の位置づけを的確に設計、調整できる専門家の介在が不可欠 である。 特許調査を単に行うのではなく、何のために特許調査を行うか、特許調査によって何を解決したいのか、解くべき問いを明らかにし、 特許調査の発揮する価値を高める-その役割を担うのが、技術と法律とビジネスを橋渡しする専門家である人であると筆者 は考える。 本章では、人の果たすべき役割について論じる。 手元に集まった情報が問いを解決するのに足るものであるのか否か、専門家たる知財人材が評価を行う。知財人材が評価をする際に、特許 文献に記載されている内容の評価、目的となる事項が記載されているかの判断、対象となる特許権との対比など、様々な場面で生成AIを 活用して、少なくとも部分的には生成AIを用いることで、検討を行うことが今後一般的になっていくであろう。 ここで、大切なことは、生成AIの出力である生成文をいかに読むかということである。入力したプロンプトによって生成 された出力である、「生成文」は、生成された文字列からなる文章に過ぎない。生成された文章を、どう読むのかは、読み手次 第で大きく異なるであろう。 経験やスキルを活かし、正しく、生成文を読んで理解をし、問いに未解決の部分があるかどうかを判断し、必要に応じて修正を加えたり、 タスクを再度回したりことで問いを解決する、といったことが専門家である知財人材に求められていくと筆者は感じている。 ©2025 LEXCEED GROUP. ALL RIGHTS RESERVED. 41

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読み書き算盤 ©2025 LEXCEED GROUP. ALL RIGHTS RESERVED. 42

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読み書き算盤 ©2025 LEXCEED GROUP. ALL RIGHTS RESERVED. 43

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現代の読み書き算盤 生成AI時代にこそ問われる「現代版:読み・書き・算盤」 1. 【読み】本質の解釈と評価(チェッカーとしての眼) ・真贋と文脈の目利き AIが生成したもっともらしい文章を鵜呑みにせず、その真偽や背景にある文脈(コンテキスト)を正しく読み解く力。 ・行間を読む洞察 表面的なテキスト情報だけでなく、技術的思想や特許の権利範囲など、書かれていない本質的な意味を汲み取る深い読解力。 2. 【書き】思考の言語化力(プロンプトエンジニアリングの本質) ・暗黙知の形式知化 熟練者が無意識に行っている「勘・コツ」や思考プロセスを、AIが理解可能な論理(プロンプト)へと言語化する能力 ・解像度の高い指示 曖昧な指示ではAIは機能しない。自分の思考を細分化・構造化し、「書く」ことでAIのポテンシャルを最大限に引き出す。 3. 【算盤】論理構築と戦略眼(スクリーニングのロジック) ・判断基準(ロジック)の設計 膨大な情報から正解を導き出すための複雑な分岐条件(判断基準)を構築する力。AIに計算させるための「計算式」そのものを 作る能力。 ・目的からの逆算 「調査は手段であり目的ではない」。ビジネスのゴールから逆算し、どこにコストと時間を投じるべきかを弾き出す戦略的計算。 結論:AIによる「効率化」を支えるのは、人間が泥臭く培った「非効率」な基礎力である ©2025 LEXCEED GROUP. ALL RIGHTS RESERVED. 44

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できる と わかる https://note.com/tsunobuchi/n/n61c80aeacd74 ©2025 LEXCEED GROUP. ALL RIGHTS RESERVED. 46

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わかることの難しさとビジネス 「昨年、1/4インチ口径のドリルが100万個売れたの は、人びとが1/4インチのドリルを欲しかったからで はない。1/4インチの穴が欲しかったのである」 寅さん鉛筆を売る セオドア・レビット『マーケティング発想法』(1971年) そのシーンは、営業サラリーマンになりたての甥・満男(演者は 吉岡秀隆)が親戚縁者の集う場で愚痴をこぼすところから始まる。 愚痴を受け止めながら、寅次郎はそばにある鉛筆を「俺に売って みろ」と甥に勝負を持ちかけるのだ。ここで寅次郎と甥の営業 ロールプレイングが始まる。 企業が商品やサービスを販売するときに、その商品・サービ スの機能のみに着眼し、狭く定義してしまうことによって、 競合や環境変化に対応できなくなるという「マーケティング 近視眼」を提唱した 男はつらいよ 拝啓車寅次郎様(1994年公開) 出典:フーテンの寅に学ぶ たった2分で売り切るセールス法則 https://diamond.jp/articles/-/179357 自分は何を売っているのか? 弁理士として何ができるのか? 生成AIの時代、必要なものとはなにか? これまでやってきたことは無意味だったのか? 出典:一般社団法人日本能率協会 KAIKA研究所 近田高志 顧客が欲しているのは「ドリルの穴」 https://jma-news.com/archives/aw_compass/5461 ©2025 LEXCEED GROUP. ALL RIGHTS RESERVED. 47

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ビジネスモデル図解×知財 https://note.com/tsunobuchi/n/nabdd22 18317e ©2025 LEXCEED GROUP. ALL RIGHTS RESERVED. 48

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ビジネスモデル図解×知財 https://note.com/tck/n/n1ca59d6ecdc9 ©2025 LEXCEED GROUP. ALL RIGHTS RESERVED. 49

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おわりに 出典:NHK 週刊情報チャージ!チルシル 番組公式インスタグラム https://www.instagram.com/p/DI5fURXSS1E/ なぜ自分が弁理士であるのか? なぜ自分が自分であるのか? 当たり前のことに疑問を抱いて、自分のアタマを使って考え、 1つ1つ積み上げて、壊し、こねて、整えて、磨いて、 これまでにない、誰もやったことがない、心躍ることをしたい https://note.com/tsunobuchi/n/n8eac925cb2d4 そのためにも、変化し続け、面白い存在であり続け、 誰かが思いつかないような、自分を追究し続け、 自分が自分であるために、日々問い続けていきたい。 ©2025 LEXCEED GROUP. ALL RIGHTS RESERVED. 50