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November 27, 25
スライド概要
東北大学知財セミナー「先行技術調査と侵害予防調査の基本」
https://www.rpip.tohoku.ac.jp/jp/property/chizai-seminar.html
弁理士・博士(理学)/弁理士法人レクシード・テックパートナー
2023年12月6日(水) 第41回 東北大学知財セミナー 先行技術調査と 侵害予防調査の基本 弁理士法人レクシード・テック パ ー ト ナ ー 弁理士 ・博士 (理学 ) ©2023 Lexceed Group. All rights reserved. 角渕 由英 1
自己紹介(角渕 由英) ・経歴 2008年03月 2008年04月 2011年04月 2014年03月 2016年03月 2016年04月 2017年12月 2018年01月 2019年06月 2020年~ 2021年 2023年11月 2023年~ 東京大学大学院工学系研究科応用化学専攻 修士課程 修了(橋本 和仁 先生) 日本学術振興会特別研究員(DC1)採用(大越 慎一 先生) 博士課程で新規プロジェクト(NEDO)の立上げに関与 SciFinder, Web of Science, IPDLで論文・特許の調査, 7件の特許出願 株式会社技術トランスファーサービス 入社 登録調査機関部門 登録調査機関にて特許庁の審査官向け先行技術調査 医薬製剤,医療機器,化学,アミューズメント分野(約1000件) 博士(理学) 東京大学 弁理士登録 秋山国際特許商標事務所 入所 弁理士業務、調査業務を一気通貫で担当 国内外の出願・権利化(化学・バイオ、機械) 先行技術調査、侵害予防調査、無効資料調査、特許分析 情報提供、異議申立、無効審判、侵害訴訟、鑑定 特許検索競技大会2017 最優秀賞、ゴールド認定(化学・医薬分野) 特定侵害訴訟代理業務付記登録 AIPE認定知的財産アナリスト(特許) 特許検索競技大会実行委員会 副委員長(現任) 特許庁IPAS事業 アソシエイトメンター 弁理士法人レクシード・テック 入所 社員弁理士 経済産業庁九州経済産業局 チーム伴走型知財経営モデル支援・広報事業 支援チーム専門家(現任) ©2023 LEXCEED GROUP. ALL RIGHTS RESERVED. 2
弁理士法人レクシード・テック(概要) ➢ 社員パートナー ➢ 組織 ※2023年11月1日時点 資格者: 弁護士・弁理士1名、弁理士5名 学 位: 博士4名、修士1名、学士2名(医薬・バイオテクノロジー、化学が中心) 所員数: 11名 拠 点: 東京・京都 創 業: 2022年7月1日 ©2023 LEXCEED GROUP. ALL RIGHTS RESERVED. https://lexceed.or.jp/ 3
弁理士法人レクシード・テック(概要) ➢ 技術系専門家の有機的な協働によってシナジーを発揮 ➢ 事業のあらゆるステージにおけるバックアップ 高い技術力 博士4名、修士1名、学士2名 (特に医薬・バイオテクノロジー、化学) 知的財産・法律 特許調査・分析 弁護士・弁理士1名、弁理士5名 特許検索競技大会 最優秀賞 ワンストップサービス 出願・権利化、契約、鑑定、係争、 特許調査・分析、ベンチャー、国際業務 ©2023 LEXCEED GROUP. ALL RIGHTS RESERVED. 4
弁理士法人レクシード・テック(概要) https://note.com/tsunobuchi/n/n95161887d3ee ©2023 LEXCEED GROUP. ALL RIGHTS RESERVED. 5
目次 特許調査の基本的事項を押さえた上で、侵害予防調査における考え方とポイ ント、検索式作成の留意点について説明する 第1章.特許調査の基本と先行技術調査 (1) 特許調査の必要性 (6) 検索式作成の基本 (2) 特許調査の流れ (7) 特許分類の調べ方 (3) 検索式の必要性と調査のレベル感 (8) キーワードの調べ方 (4) 検索式作成のポイント (9) 特許分類とキーワードを用いた検索 (5) 特許分類の必要性 第2章.侵害予防調査 (1) 侵害予防調査とは (5) オールエレメントルールと検索式 (2) 侵害予防調査のポイント (6) 仮想事例 (3) 対象製品の特定におけるポイント (7) 検索式の作成 (4) 特許権侵害の判断方法 (8) 段階的なスクリーニング 6
第1章.特許調査の基本と先行技術調査 (1) 特許調査の種類 (2) 特許調査の流れ (3) 検索式の必要性と調査のレベル感 (4) 検索式作成のポイント (5) 特許分類の必要性 (6) 検索式作成の基本 (7) 特許分類の調べ方 (8) キーワードの調べ方 (9) 特許分類とキーワードを用いた検索 侵害予防調査も「基本」は先行技術調査など他の特許と同じ 侵害予防調査における留意点とともに基本を押さえる 7
(1) 特許調査の種類 市場 調査 企画 立案 技術動向調査 研究 開発 設計 製造 侵害予防調査 特許出願 <主な調査の種類> ・技術動向調査 販売 改良 侵害予防調査 出願前先行技術調査 研究開発戦略や研究テーマの決定に際し、特定分野の動向を俯瞰的に分析 ◎侵害予防調査 新製品を市場に投入する際に、第三者の特許権等を侵害しないか確認 ・出願前先行技術調査 特許出願前の段階で、既に類似した発明が出願されていないかを確認 ・無効資料調査 自社製品が他社の特許権等に抵触する場合や、自社の事業活動の障害と なり得る他社の特許権を無効化するための先行資料を探す 8
(2) 特許調査の流れ 調査対象の特定 調査対象の特徴の把握 ポイントを一言に 検索式の作成 調査対象の構成の特定 予備検索 分類とキーワードの検討 検索式の組み立て スクリーニング 段階的にスクリーニング 関連公報の抽出 関連公報の精読 報告書の作成 公報記載の技術の理解 報告書としてまとめる 9
特許調査のフレームワーク 調査対象の明確化 発明のポイントを一言で表現 『技術Aに関して、構成Bが、 特徴Cである。』 予備検索 予備検索は発明の本質を捉 えた質の良い母集団 特許分類、キーワード (同義語、類義語)を選定 高適合率検索(効率優先) 効率優先(狭)で適切な情報 のみを抽出=適合率重視 低ノイズだが漏れが多い 高再現率検索(網羅的) 網羅的で漏れがない(広)ように 調査範囲を拡張=再現率重視 必要な情報を漏れなく抽出 10
予備検索から本検索へ 発明の本質を理解 一言で言うと? 網羅的 効率優先 予備検索 予備検索式への置換 分類の検討 類義語の検討 検索式の作成 検索の実行 調査種別・課題や目的・レベル感 に応じて検索範囲を広くしたり 狭くしたり 先行技術調査 効率的に抽出→+αで情報収集 無効資料調査 新規性→進歩性 同一分野→関連・周辺分野、他分野 侵害予防調査 高リスク→低リスク 重要な観点→副次的観点 11
(3) 検索式の必要性と調査のレベル感 調査の目的 アプローチ 調査の種類 検索式の 必要性 取り敢えず目的 の技術に近い技術 を知りたい 1件でも関連する 先行技術調査(簡易) 文献がヒット 無効資料調査(試し) すればよい アイディア創出 不要 邪魔な出願や特許 を潰したい 必要な文献を 先行技術調査 網羅的かつ効率的 無効資料調査(本番) にヒットさせたい 必要 事業の実施の障害 となり得る特許 を把握したい 関連する文献を 漏れなく確実に ヒットさせたい 侵害予防調査 必要 特定技術や企業の 技術動向を 知りたい 関連する特許を、 技術動向調査 俯瞰的かつ的確に ヒットさせたい 必要 網羅性を求めて漏れなく確実に調査する場合に検索式は必須 12
調査のレベル感 レベル1:WEB検索的な検索 (箸+はし+ハシ)*磁力 キーワードとキーワードの掛合せ △ノイズが多く、漏れも多い 磁力で浮く箸 レベル2:特許分類を用いた効率的な検索 A47G21/10@B*磁力 特許分類(FI)とキーワードの掛合せ ○ノイズが減り、漏れも減る レベル3:特許分類とキーワードを組み合わせた網羅的な検索 (箸+A47G21/10@B+3B115BA06) *(磁力+磁石+磁気+マグネット+3B115DA22) キーワードとキーワードの掛合せ 特許分類(FI+Fターム)とキーワードの掛合せ 特許分類(FI+Fターム)と特許分類(Fターム)の掛合せ ○ノイズが増えるが、漏れが大きく減る 複数の集合 を作成 論理式入力 13
(4) 検索式作成のポイント 分類①×キーワード① 分類①×キーワード② 分類①×分類② キーワード①×キーワード② 分類③×キーワード③ 分類③ ×キーワード④ 分類③×分類④ 分類⑤×キーワード⑤ 分類⑤×分類⑥ ・500件の単観点の検索式1つ ・100件の異なる観点の検索式を5つ 同じ件数だが「確率」が異なる ・検索式のパターンを多くする 効率的にノイズや検索漏れを低減 基本的なパターン ・特許分類 AND ・特許分類 AND ・キーワード AND キーワード 特許分類 キーワード ・多観点から検索式を作成 検索漏れを防ぐために分類を活用 ・分類とキーワードの特徴を考慮して併用 分類付与のぶれ・漏れ対策としてキーワードを用いる 14
調査の目的に応じた検索式 再現率と適合率は反比例(トレードオフの関係) 適合率を上げる↑と、再現率が下がる↓ 再現率を上げる↑と、適合率が下がる↓ 再現率:どれだけ網羅的な検索ができたか 適合率:どれだけノイズが少ない検索ができたか ・広く漏れがない網羅的である点を重視 =再現率重視 例:侵害予防調査(FTO,クリアランス) ・適切な情報のみを抽出する点を重視 =適合率重視 例:出願前調査、無効資料調査、技術動向調査 15
再現率・適合率からみた分類・キーワード検索 特許分類検索 FI, FT, IPC, CPC キーワード検索 テキスト ・検索漏れが少ない (コンプリートサーチ) ・類義語、幾何学的特徴 (図面,形状位置関係)を検索可能 ・ノイズが少ない ・キーワードを直接的に使用 (直観的でわかり易い) ・用語,物質名に特徴がある際に有効 ・適切な分類がない場合に対応可能 ・ピンポイントで欲しい記載のある 資料のみを抽出可能 広く漏れがない網羅的である =再現率重視 適切な情報のみを抽出する =適合率重視 侵害予防調査 ・分類付与の漏れ・ミスがある ・上位だと概念の幅が広くノイズが 多くなってしまう ・最新技術は未整備 ・類義語を網羅しないと検索漏れ ・ノイズが多くなる傾向 ・適切なキーワードがないと使えない ・古い文献がヒットしないことがある ・分野によって意味が異なる可能性 特許分類・キーワードそれぞれの長所・短所を理解して併用する 参考:特許庁審査第一部調整課「特許分類の概要とそれらを用いた先行技術文献調査」 16
(5) 特許分類の必要性 テキストを用いたキーワード検索の限界 シソーラス(同義語、多義語、上位語/下位語、関連語など) ある技術を適切かつ網羅的に調べるためには?→特許分類を用いる 参考:知財実務情報Lab. 「特許分類とキーワードについて」 17
マスクを例として キーワード検索で「マスク」だと、以下の全てがヒットしてしまう 特許分類(以下ではFI)を用いると各技術を絞り込み可能 衛生マスク A62B18/02@C 防煙・防毒マスク A62B18/02@A 防塵マスク A62B18/02@B 保護用の顔面マスク A41D13/11 フォトメカニカル法による凹凸化又 呼吸または麻酔マスク 正体を隠すためのマスク A61M16/06 又は仮面,例.演劇に用い はパターン化された表面の製造に用 いる原稿,例.マスク,フォトマス るもの A41G7/00 ク又はレチクル G03F1/00 半導体露光 プロセスで用いる フォトマスク 18
特許分類(IPC、FI、Fターム) IPC (International Patent Classification) 世界各国が共通に使用できる特許分類として作成されたもので、第一の目的は、新規性や進歩性を評価するた めに、世界各国で特許文献を共通に検索するためのサーチツールを確立すること。 FI (File Index) 国際特許分類(IPC)を細分化した日本国特許庁独自の特許文献の分類で、発明の技術主題(請求項)に付与され、 単観点となっている。 Fターム (File Forming Term) 文献量の著しい増大及び技術の複合化、融合化、製品の多様化に対応し、特許審査のための先行技術調査(サー チ)を迅速に行うために機械検索用に開発された検索インデックスのこと。 FIを所定技術分野毎に種々の技術観点から細区分したものがFタームであり、多観点での解析、付与が可能であ ることが特徴。 Fタームは、特許情報(特許公報類)中に記載されている技術的事項を把握した上で、種々の技術観点(目的、 用途、構造、材料、製法、処理操作方法、制御手段等)を付したFタームリストに照らして文献ごとに付与され ています。 ・IPC 世界各国が共通に使用できる特 許分類 ・FI 発明の技術主題(請求項)に付与 ・Fターム 技術観点、具体的内容 (実施例) にも付与 出典:INPITテキスト、国際特許分類、FI、Fタームの概要 とそれらを用いた先行技術調査 19
磁力で先端が浮上する箸 反発用磁石 箸 反発力 箸置き 箸置き用磁石 ・箸に反発用磁石、箸置きに箸置き用磁石が入っていて、 同極どうしの反発力で箸の先端部が宙に浮く。 ・食卓の汚れを防ぐために箸置きを用いた場合に、 箸の先端に付着した汚れで箸置きが汚れてしまうことが抑制。 →先行技術文献を知りたい 20
特許分類を調べる必要性 参考:特許情報プラットフォーム 操作マニュアル https://www.inpit.go.jp/content/100867311.pdf 「はし」が含まれる文献が 全てヒットしてしまう →予備検索から特許分類を調べる 21
(6) 検索式作成の基本 観点A→A1, A2, A3 観点B→B1, B2 観点C→C1, C2, C3, C4 同一の観点 → OR (“+”、和) 異なる観点 → AND (“×”、積) ◎よい例→(A1+A2+A3)×(B1+B2)×(C1+C2+C3+C4) △悪い例→(A1+B1+C1)×(A2+B2)×(B3+C2) 検索対象が見える式を作成 A C 観点が多い場合でも 常に頭の中で集合をイメージ ↓ スクリーニングに活かす B この検索式でヒットする文献には 構成AとB…が記載されている。 22
同じ観点は足して異なる観点は掛ける 箸 浮上 箸+はし+ハシ × 磁石+マグネット+磁力 × 浮上+浮遊+浮揚+浮かぶ 磁石 レベル1: WEB検索的な検索 キーワードとキーワードの掛合せ △ノイズが多く、漏れも多い 23
発明のポイント(本質)を一言で 「技術Aに関して、構成Bが、特徴Cである。」 技術分野 (A) 必須の要件 (B) 物、方法、製造方法 技術分野 部材、工程 手段、物質 発明の本質 (C) 状態、相互関係、処理 (+課題・目的) ☆発明のポイント(本質)を予備検索式に置き換える 技術分野 (A) * 必須の要件 発明の本質 * (B) (C) 『箸の先端を磁石の反発力で浮上させる技術』 24
特許分類とキーワードを調べる 『箸の先端を磁石の反発力で浮上させる技術』 マトリクス形式で特許分類とキーワードを整理 特許分類 (FI+Fターム) キーワード 技術A 箸 構成B 磁石の反発力 特徴C 浮上させる (7)特許分類の調べ方 ①予備検索、②J-PlatPat(PMGS)、③J-GLOBAL (8)キーワードの調べ方 ①J-GLOBAL、②WEB、③JSTシソーラスマップ 25
(7) 特許分類の調べ方 予備検索から特許分類を検討 全文キーワード検索 参考:知財実務情報Lab.「特許分類の調べ方」 26
①予備検索 全文キーワード検索 →箸とは無関係なノイズが多い 242件ヒット レベル1:WEB検索的な検索 キーワードとキーワードの掛合せ △ノイズが多く、漏れも多い ランキングを表示 特許分類(FI) 27
特許分類を検討 メイングループレベルまで 28
②パテントマップガイダンス(PMGS) 29
PMGSで特許分類を照会 特許分類は必ず階層構造(上位の分類)を確認する 30
階層構造を確認 31
パテントマップガイダンス(特許分類照会) https://www.j-platpat.inpit.go.jp/p1101 32
特許分類をパテントマップガイダンスで照会 Fターム リスト 33
Fタームの照会 印刷(PDF保存)に適した FIリストを表示 印刷(PDF保存)に適した Fタームリストを表示 34
Fタームの抽出(目的、効果) Fタームリストを印刷 35
Fタームの抽出(物・材質) 36
③J-GLOBAL https://jglobal.jst.go.jp/ 箸 37
J-GLOBALで特許分類をランキング表示 サブグループレベル以下も表示 FI、Fタームを パテントマップガイダンス で確認する 38
特許分類を用いた調査 レベル2:特許分類を用いた効率的な検索 特許分類(FI)とキーワードの掛合せ ○ノイズが減り、漏れも減る 特許分類(FI) によりキーワードのみの検索と 比較して低ノイズな(高適合率)検索となった。 特許分類(FI)を用いる 箸の特許分類 箸に関する 文献のみがヒット 8件 ヒット キーワードのみの約240件より大幅に減少 39
見つかった先行技術 特許分類(FI) を用いることにより効率よく 目的とする文献を見つけることができた 先行技術調査であれば 十分な結果 侵害予防調査としては 不十分 40
(8) キーワードの調べ方 浮上 J-GLOBALで同義語を表示 cf.エアコン 参考:知財実務情報Lab.「キーワードの調べ方」 41
①J-GLOBAL同義語 J-PlatPatでも J-GLOBAL同義語 を表示可能 42
②WEBで同義語を調べる weblio類語辞典では、 同義語だけではなく、 類義語も調査可能 43
③JSTシソーラスマップ https://thesaurus-map.jst.go.jp/jisho/fullIF/index.html 同義語や類義語を調べる際に有用であるのが、JSTシソーラスmap シソーラス(thesaurus)とは、ある単語と似たような意味を持つ語を まとめた類語辞典 浮上について 同義語を検討(Weblio英和・和英辞典も活用) 浮揚、浮き上という同義語がある 浮き上から、浮上なども想起 44
(9) 特許分類とキーワードを用いた検索 『箸の先端を磁石の反発力で浮上させる技術』 技術 箸 A 構成 磁石の B 反発力 特許分類 (FI+Fターム) キーワード A47G21/10@B 3B115BA06 3B115DA22 磁性体 箸+はし+ハシ 特徴 浮上させる 3B115AA25 汚物付着防止 C 磁石+マグネット+ 磁気+磁性+磁力 浮上+浮き+浮揚+浮 遊 特許分類とキーワードを整理 参考:知財実務情報Lab.「特許分類とキーワードを用いた本検索」 45
同義語をカバーした調査 レベル2:特許分類を用いた効率的な検索 特許分類(FI)とキーワードの掛合せ ○ノイズが減り、漏れも減る 磁石について 同義語を追加 箸に関する特許分類(FI) 8件 ヒット 箸に関するキーワードも追加するには? →論理式入力 46
論理式入力 キーワードや特許分類 +構造タグで入力 複雑な演算も可能に 出典:J-PlatPatマニュアル付録 47
入力例 A47G21/10@B/FI *(磁石+マグネット+磁気+磁性+磁力)/TX *浮/TX [A47G21/10@B/FI+箸/TX] *(磁石+マグネット+磁気+磁性+磁力)/TX *浮/TX FI+キーワードのような小集合を作成できる
J-PlatPatで指定できる検索項目 論理式で 構造 指定できる タグ 検索項目 全文 TX 書誌事項 BI 発明・考案の名称 TI /タイトル 要約/抄録 AB 請求の範囲 CL 明細書 SP 審査官フリーワード FW 審査官フリーワード AL +全文 FI FI Fターム FT ファセット FC IPC IP CPC CP 論理式で 構造 指定できる タグ 検索項目 出願人/権利者 AP /著者所属 申請人識別番号 AN 出願人/権利者住所 AA 発明者/考案者/著者 IN 代理人 RP 審査官名 EX 審判番号 JN 優先権主張国 PN ・地域・番号 論文タイトル TL 書籍タイトル BO 参考文献 RF 目的 PI 構成 CI 論理式で 構造 指定できる タグ 検索項目 構成 CI 詳細な説明 DD 符号の説明 DC 説明 BD 図面の説明 DF 利用分野 FA フリーワード CW 従来の技術 BA 発明の開示 DI 課題 PS 手段 MS 効果 ED 実施例 EI 発行者 PB 微生物の受託番号 DN 49
特許分類とキーワードを組合せた調査 [A47G21/10@B/FI+箸/CL+箸/AB] *(磁石+マグネット+磁気+磁性+磁力)/TX *(浮上+浮き+浮揚+浮遊)/TX 箸に関する特許分類(FI) +キーワード(請求の範囲(CL)と要約(AB)) 磁石のキーワード (全文) 浮上のキーワード (全文) 約20件ヒット 特許分類(FI)+キーワードとキーワードの同義語により 特許分類だけの検索と比較してより網羅的な検索となった。 50
検索式の解説 [A47G21/10@B/FI+箸/CL+箸/AB] *(磁石+マグネット+磁気+磁性+磁力)/TX *(浮上+浮き+浮揚+浮遊)/TX A47G21/10@B/FI *(磁石+マグネット+磁気+磁性+磁力)/TX *(浮上+浮き+浮揚+浮遊)/TX →①特許分類(FI)AND キーワード(全文) AND キーワード(全文) 箸/CL *(磁石+マグネット+磁気+磁性+磁力)/TX *(浮上+浮き+浮揚+浮遊)/TX →②キーワード(請求項) AND キーワード(全文) AND キーワード(全文) 箸/AB *(磁石+マグネット+磁気+磁性+磁力)/TX *(浮上+浮き+浮揚+浮遊)/TX →③キーワード(要約) AND キーワード(全文) AND キーワード(全文) レベル3:特許分類とキーワードを組み合わせた 網羅的な検索 特許分類(FI+Fターム)とキーワードの掛合せ ○漏れが大きく減る 侵害予防調査では更に網羅的・多観点にする 参考:知財実務情報Lab.「検索式の組み立て方」 51
第2章.侵害予防調査 (1) 侵害予防調査とは (2) 侵害予防調査のポイント (3) 対象製品の特定におけるポイント (4) 特許権侵害の判断方法 (5) オールエレメントルールと検索式 (6) 仮想事例 リスクを早期に把握し、 可能な限り低減 侵害予防調査 (まとめ記事) (7) 検索式の作成 (8) 段階的なスクリーニング 特許調査の基本を押えつつ 侵害予防調査に特有のポイントを意識する 52
(1) 侵害予防調査とは 定義 「侵害予防調査」とは、第三者の特許権等を侵害しないか を確認する調査のこと。クリアランス、抵触、FTO調査 目的 自社の新製品の販売前・新サービスの提供前に、第三者の 特許権等を侵害しないことを確認 6W2H What (何を) Why (なぜ) Who (誰が) Whom (誰に) When (いつ) Where (どこで) How (どのように) How much (いくら) 侵害予防調査 第三者の特許権等(特許権、実用新案権、意匠権) 侵害の防止、リスクの把握、取るべき対応の決定 請求項を読めるサーチャー、専門家(弁理士)が理想 事業部、経営層、販売先、提携先 新規事業、新製品等の企画・開発段階 新製品等の販売前・提供前、製品等の改良時 属地主義(実施国、実施予定国) 漏れなく網羅的(再現率重視) リスクに応じた検索式:500~数千件(~数万件) 事業の規模に応じて リスクをどこまで下げるか、費用の考え方 53
侵害のリスク ①ライセンス料(ロイヤルティ料率)について 国内の特許権ロイヤルティ料率は業界によって異なる 平均すると正味販売高に対して3.7% 出典:平成21年度 特許庁産業財産権制度問題調査研究報告書 ②時代の流れと政策 攻めの特許、権利活用 海外への展開、米中貿易戦争、M&A プロパテント パテントトロール(NPE)の存在 ③コンプライアンスの問題 株価の暴落、全社の問題、注意義務 信用の失墜、取引の中止 ④情報の拡散(SNSへの投稿) 訴訟提起で大きなニュースに SNSで拡散されやすい 出典:日本経済新聞 2017/5/15朝刊 リスクを可能な限り除去・低減したいが、リスク0%は不可能 54
侵害予防調査が難しい理由 先行技術調査(新規性調査) ● ● ● ● ● ● ● ● ● 同一の技術 ● ● ● ● ●● 近い技術 調査対象となる発明 存在する先行技術 侵害予防調査 ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● 自社の実施行為(技術) (多数) 何を対象外とするか ● 存在する権利範囲 (抽象的) 内容と広さを想定 懸案となる権利 ● 参考:鈴木利之、「効率的で漏れのない特許調査(後編)」知財管理 2010年2月号 静野健一、「特許調査,特に権利調査における現状と課題」情報の科学と技術 2015年7月号 55
侵害予防調査と先行技術調査の対比 侵害予防調査 先行技術調査 建前 少しでもリスクとなる特許を 1件でも見落としてはいけない 関連する資料を 1件でも見つければよい 原則 広く漏れがない網羅的である =再現率重視(網羅性) 適切な情報のみを抽出する =適合率重視(低ノイズ) 項目 請求の範囲(/CL) 全文(/TX) 範囲 対象国(属地主義) 全世界(世界公知) 種別 対象国の特許 特許以外の資料も 時期 継続中、存続中のもの ※ステータスが、「生」のもの 公開されているもの全て 56
(2) 侵害予防調査のポイント 将来起こり得る特許権等侵害訴訟を想定 被告:自社 →「実施行為」 原告:権利者 →「権利範囲」 ● ● ● ● ①「リスク」の事前想定 ● どんな権利が存在・不存在 想定しないリスクを越える結果は得られない ②自社の「実施行為」を特定 実施行為の特定をしない限り調査は不可能 (検索式を作成することができない) 何を実施しないのかも明確に ● 「実施行為」vs.「権利範囲」 「リスク」の事前想定 ③他社の「権利範囲」を想定 権利範囲(抽象的,幻)を想定して検索式を作成 想定しない権利範囲をカバーする調査はない ④検索式の作成 特定した「実施行為」が含まれ得る 想定した「権利範囲」を検索式に反映(翻訳)する 「実施行為」の特定 「権利範囲」の想定 「検索式」の作成 57
開発初期からの段階的な調査 初期段階から、段階的(対象国、範囲)な調査が必要 市場 調査 企画 立案 研究 開発 初期の調査 設計 製造 販売 改良 最終的な調査 懸案となる権利が見つかった場合 対応:設計変更、無効資料調査 ライセンス・特許権譲渡交渉 製品等の販売を中止 対応の決定には経営判断が必要 知財部だけでは決められるものではない 58
調査の観点と優先度 高 事業性 技術水準 特定容易性 対応性 認知性 基幹事業 新規技術 外観 変更不可 高収益 新規PJ 大改良 分析容易 保証有 大規模な 宣伝広告 製造方法 先使用権 分析困難 保証無 低収益 小規模 事業 小改良 公知技術 内部 小規模な 宣伝広告 変更可能 特殊 ルート 低 全てを調査し尽くすことは非現実的 様々な観点から優先度を総合的に判断 費用対効果(コストパフォーマンス)を意識 59
(3) 対象製品の特定におけるポイント 例:磁力で先端が浮上する箸 あらゆる リスクを想定 把持性 材料,形状 内部の構造 材料,配置,製法 箸 断面形状 三角形 滑止め 物 材料,形状 配置,製法 反発力 箸置 磁力で浮上 意匠 メカニズム 磁石の配置 磁力の強さ 商標 形状の特徴 商品名 検討事項 ・リスクの高さ ・設計変更できるか否か ・あらゆる権利を想定 ・予備検索で権利を確認 60
対象製品の特定におけるポイント~調査背景 ・リスクの高さを検討、優先順位を決定 ・業界における立位置(新規参入、改良製品か) ・製品等のライフサイクル ・「権利範囲」の想定 ・古い技術(自由実施技術)か否か ・枯れた技術 or ホットな技術(技術の流れ) ・競争の激しさ、業界の動向 ・調査日程・コストも制限事項のひとつに ・特許権の存続期間は20年、意外な権利が残存 ・特許保証の有無(安心は禁物) ・特定の容易性は? ・製品の売り(セールスポイント)は? 総合的に判断して取捨選択 ヒアリングが重要 61
(4) 特許権侵害の判断方法 オールエレメントルール(権利一体の原則) 全ての構成要件(エレメント)の充足・非充足をもって侵害の成否を判断 ① 請求項を各構成要素A~Cに分節 ② 構成要件A~Cに対応する要素a1~c1をイ号(実施品等)から抽出 ③ 各構成要件を対比、Aとa1、Bとb1、Cとc1 ④ 全て一致する場合、文言侵害となる ⑤ 相違点がある場合、均等論にも注意する 構成 ① 特許権 請求項1 要件 ② 実施品1 ③ 対比 実施品2 A 構成Aと、 構成a1と、 A=a1○ A=a2○ B 構成Bと、 構成b1と、 B=b1○ B≠b2× C を備えるC装置 を備えるc1装置 C=c1○ C=c2○ - - - ④ 文言侵害 非侵害 ⑤ 言うは易し 行うは難し 文言解釈、明細書・図面の参酌、出願経過、実施品の特定、対比 参考:角渕由英、改訂版 侵害予防調査と無効資料調査のノウハウ、111~121頁 特許検索競技大会2022、アドバンスコース、問1(1)~(3) 62
オールエレメントルール C:滑止め A:本体 D:食事道具 B:溝部 特許権 特許請求の範囲 A+B+C+D 実施品1 A+B+C+D 侵害 実施品2 A +C+D 非侵害 実施品3 A+B +D 非侵害 実施品4 A+B+C+D+E 侵害 実施品5 A+B +D+E 非侵害 A:長尺状の本体と、 B:前記本体の先端部に設けられた溝部と、 C:前記本体の後端部に設けられた滑り止めと、を備えた D:食事道具。 63
オールエレメントルールの実際 特許権 a1:本体 d1:箸 b1:溝部 製品1 A a1 ○ B b1 ○ C 滑止めは無い × D d1 ○ Cを備えていない→非侵害 a1:長尺状の本体と、 b1:前記本体の先端部に設けられた溝部と、を備えた c1: ×(滑り止めは無い) d1:箸。 ←箸は食事道具の下位概念であり、食事道具に相当 64
オールエレメントルールの実際 c2:滑止め 特許権 e2:磁石 a2:本体 d2:箸 b2:溝部 製品2 A a2 ○ B b2 ○ C c2 ○ D d2 ○ - e2 - A~Dを備えている→侵害 a2:長尺状の本体と、 b2:前記本体の先端部に設けられた溝部と、 c2:前記本体の後端部に設けられた滑り止めと、を備えた d2:箸であり、 e2:前記本体に埋め込まれた磁石と、を備えている箸。 65
オールエレメントルールの実際 c3:滑止め(樹脂製) 特許権 a3:本体(赤色) d3:箸 b3:溝部 製品3 A a3 ○ B b3 ○ C c3 ○ D d3 ○ a3、c3は下位概念、 A~Dを備えている→侵害 a3:赤色の長尺状の本体と、 b3:前記本体の先端部に設けられた溝部と、 c3:前記本体の後端部に設けられた樹脂製の滑り止めと、を備えた d3:食事道具。 66
(5) オールエレメントルールと検索式 権利一体の原則(オールエレメントルール)に基づけば、 構成要件が自社の実施製品等よりも少ない特許権も抽出 しなければならない。 具体的には、 実施製品が構成Aと、構成Bと、構成Cの3つの構成を備える場合 →構成A+構成Bや、構成A+構成Cや、構成B+構成Cのように 2つの構成を構成要件とする特許権も検索式でヒットさせる 必要がある 「A*B*C」と3つの構成をANDで掛合せてしまうと限定しすぎ →「(A+B)*C」、「A*(B+C)」、「A*B」、「B*C」、 場合によっては「A+B+C」とすることが想定 箸*磁石*浮上 →「箸*(磁石+浮上)」、 場合によっては「箸*磁石」、 必要に応じて「箸*浮上」としたりする 67
侵害予防調査では広く検索 先行技術調査 (箸+箸置)*(磁石+浮上+滑り止め+断面形状) 2つの構成 広くする 観点を少なくして リスクを検討 上位概念化 (箸+箸置) *磁石 *浮上 3つの構成 対象 技術 対象 発明 (箸+箸置) *磁石 *浮上 3つの構成 下位概念化 箸置における 反発用磁石の配置 箸置*磁石*配置*浮上 侵害予防調査 観点を限定して 4つの構成 狭くする 特許性を検討 68
侵害予防調査では広く検索 (箸+箸置)*(磁石+浮上+滑り止め+断面形状) 先行技術調査 2つの構成 広くする 箸置*磁石*配置*浮上 侵害予防調査 4つの構成 観点を限定して 狭くする 特許性を検討 69
(6) 仮想事例 反発用磁石 例:磁力で先端が浮上する箸 箸 吸着用磁石 反発力 箸置き 箸置き用磁石 滑止め(ゴム) 製品の仕様書やコンセプトを確認 <浮上の仕組み> ・箸に反発用磁石、箸置きに箸置き用磁石が入っていて、 同極どうしの反発力で先端部が宙に浮く。 ・手元は概略三角形で、指先が当たる部分は平たく、指の付け根が 当たる部分は丸くなっているのでフィット感が高く、正しく美しい 持ち方に自然に誘導。 <効果> 持ちやすい形状でありながら食卓の汚れを防ぐために箸置きを用いた 場合に、箸置きが汚れてしまうことを抑制することができる。 70
対象技術を一言でいうと? 50文字で対象技術を要約する 予備検索を意識して技術分野(A)、必須要件(B)、発明の本質(C)を考える。 ☞可能な限り、現実的な範囲で上位概念化して考える。 ①箸と箸置きの磁石の同極どうしの反発力で、箸の先端部を箸置きに対して 宙に浮かせる技術。(42文字) ・技術分野(A) :箸や箸置き<食卓用器具 特許分類を意識。 ・必須要件(B) :磁石(同極どうしの反発力) ・発明の本質(C):箸の先端部が箸置きに対して宙に浮いている 以下の項目は、①と比べて優先順位は低い。調査の観点としては検討。 ①-2箸置きの中の箸置き用磁石の配置に工夫があって適切に箸の先端部が宙に浮く ☞①-2については、①を技術を検索することで含まれる。 ②箸の手元にある吸着用磁石によって左右の箸がバラバラにならない。 ☞②については、箸×磁石の調査を行うことでヒットさせることができる。 ③箸の手元が三角形形状になっており指にフィットする形状で持ちやすい。 ☞20年以上前に公知になっていそう。観点に一応は入れるが軽めにする。 ④箸の手元部に滑り止めがあり、安定して置くことができる。 ☞20年以上前に公知になっていそう。観点に一応は入れるが軽めにする。 71
技術分野のまとめ 技術 1 分野 箸 2 類 義 語 箸置+箸おき+はし置+はしおき+ 箸のせ+箸載+はしのせ+ 箸+はし+ハシ はし、ハシはノイズが多い 特許分類でカバーする 箸置き 箸台+はし台+☜これ以降は必要? 箸枕+はし枕+はしまくら+ 箸やすめ+箸休+はしやすめ+はし休 特許分類を意識 72
構成要件/解決手段のまとめ 構成要件 1 /解決手段 磁石 類義語 2 3 4 宙に浮いて いる 持ち やすい 形状 滑り止め 磁石 浮上+浮き 断面* 滑止+滑り止 +マグネット +浮揚+浮遊 (三角形 +すべり +磁気+磁性 +多角形) +スリップ +磁力 73
予備検索① 要約(AB)又は請求の範囲(CL)又は名称(TI)に 「箸+ハシ+はし」 「磁石+磁力+磁気」 「浮」を99文字以内で含むもの {(箸+ハシ+はし),(磁石+磁力+磁気),浮},99N/(AB+CL+TI) ☞9件で少ない。箸に関するものは2件のみで少なすぎる 74
予備検索② 要約(AB)又は請求の範囲(CL)又は名称(TI)に 「箸+ハシ+はし」 「磁石+磁力+磁気」 を10文字以内で含むもの (箸+ハシ+はし),10N,(磁石+磁力+磁気) /(AB+CL+TI) →約90件で予備検索にしては多い 箸に関するもの以外も多くヒットので見直す 75
予備検索③ 要約(AB)又は請求の範囲(CL)又は名称(TI)に 「箸」 「磁石+磁力+磁気」 を10文字以内で含むもの 箸,10N,(磁石+磁力+磁気) /(AB+CL+TI) →約30件で予備検索として適切 箸に関するものが大半であるので、この式を採用する 76
予備検索でヒットした文献のチェック 77
予備検索でヒットした文献のまとめ 公報番号 J-PlatPatのURL メモ 1 特許6025234 https://www.jplatpat.inpit.go.jp/c1800/PU/ JP6025234/3BF3B99E0027497 26E3D238D61F46B94AE43E 1CD6DF01C0F82F5245F7FFD 7A84/15/ja 箸、箸置き、磁石について記載されてい る。 2 特開2015-002823 https://www.jplatpat.inpit.go.jp/c1800/PU/ JP-2015002823/2F57DE3600E3FF99 2BE824772E8BB87B389901 64E8768FA097251063D1123 392/11/ja 箸1の口に入る部分11を宙に浮いた状態 で磁石付きの箸置きなどに付設すること が可能になることが記載。 拒絶査定になっている。 3 実登3158567 https://www.jplatpat.inpit.go.jp/c1800/PU/ JP3158567/D8A0183D1421392 8547989789149BC57DEB43 71C98206A3C417E33A9B39 97860/25/ja 箸の手元にある吸着用磁石によって左右 の箸がバラバラにならないようにした技 術が記載。 その他にも多くの文献がある。 特開2007-282904 特開平11-206543 実全昭62-085273 実全昭59-028375 実全昭57-031975 実全昭54-065782 実全昭49-008271 78
特許分類の抽出 文献① 特許6025234 FI 【分類記号】 A47G21/10@B A47G21/00@P 【分類の意味】 箸 ・・箸置 Fターム 3B115AA22 3B115AA25 3B115BA06 3B115DA09 3B115DA15 3B115DA22 ・取扱い容易、操作性向上 ・汚物付着防止、防塵 ・・箸(分離別体) ・合成樹脂(典型的なものFW) ・木、竹、植物(しゅろetc) ・磁性 文献② 特開2015-002823 FI 【分類記号】 A47G21/10@B 【分類の意味】 箸 Fターム 3B115AA22 3B115BA06 ・取扱い容易、操作性向上 ・・箸(分離別体) 文献③ 実登3158567 FI 【分類記号】 A47G21/10@B 【分類の意味】 箸 Fターム 3B115AA22 3B115BA06 3B115DA22 ・取扱い容易、操作性向上 ・・箸(分離別体) ・磁性 79
FIの抽出 80
Fタームの抽出(目的、効果) 81
Fタームの抽出(物) 82
Fタームの抽出(材質) 83
特許分類とキーワードの整理 特許分類 A47G21/10@B A47G21/00@P 3B115BA06 3B115BB16 箸 箸置 3B115DA22 磁性体 キーワード 箸+はし+ハシ 箸置+箸おき+はし置 磁石+マグネット +箸のせ+箸載 +磁気+磁性+磁力 特許分類 3B115AA17 把持容易 3B115AA22 操作性向上 3B115AA16 滑り止め 断面* (三角形+多角形) 滑止+滑り止 +すべり+スリップ 3B115AA25 汚物付着防止 キーワード 浮上+浮き +浮揚+浮遊 84
(7) 検索式の作成 基本的な演算パターン ①特許分類*キーワード ・特許分類(IPC/FI) AND キーワード AND… ・特許分類(Fターム) AND キーワード AND… ②特許分類*特許分類 ・特許分類(IPC/FI) ・特許分類(Fターム) AND AND 特許分類(Fターム) 特許分類(Fターム) ③キーワード*キーワード ・キーワード AND キーワード AND… ・FI 発明の技術主題(請求項)に付与 ・Fターム 技術観点、具体的内容 (実施例) にも付与 ・キーワード 特許分類によらず、 狙った記載を抽出 出典:INPIT、国際特許分類、FI、Fタームの概要 とそれらを用いた先行技術調査 85
検索式の演算パターン ○特許分類(IPC/FI/Fターム) AND キーワード AND… ・上位の特許分類(メイングループレベルA47G21/00)を用いるとき、 キーワードはAB+CL(要約+請求の範囲)が基本 ・下位の特許分類(サブグループレベルA47G21/10以下)を用いるとき、 キーワードは TX(全文)とする ○キーワード AND キーワード ・AND演算するキーワードの数が多ければキーワードを広めに選定 ・異なる概念のキーワード群同士のAND演算はノイズが増えるので 必要に応じて近傍検索を行うとよい ○特許分類(IPC/FI) AND 特許分類(Fターム) ・上位の特許分類(メイングループレベルA47G21/00)を用いるとき、 Fタームは下位階層のものを用いる ・下位の特許分類(サブグループレベルA47G21/10以下)を用いるとき、 Fタームは上位階層のものを用いる ○特許分類(Fターム) AND 特許分類(Fターム) ・ Fターム同士のAND演算をするときには、下位階層のものを用いる 86
検索式のチェックポイント、評価と修正 ○検索式の評価 ・検索でヒットした文献の発明の名称や要約をざっとチェック ・予備検索でヒットした文献や審査引例が含まれているか ・事前に把握している関連公報があればヒットしているか ・対象技術分野のキープレーヤの出願が含まれているか ○検索式の修正 ①再現率を向上させる=検索漏れを減らす (再現率:どれだけ網羅的な検索ができたか) ・検索フィールドを広くする(要約<請求の範囲<全文) ・上位階層の特許分類を用いる(A47G21/10 < A47G21/00) ・同義語の追加、上位概念のキーワードを用いる ②適合率を向上させる=ノイズを減らす (適合率:どれだけノイズが少ない検索ができたか) ・検索フィールドを狭くする(全文>請求の範囲>要約) ・下位階層の特許分類を用いる(A47G21/10 > A47G21/00 ) 87
侵害予防調査における検索式のポイント ①ピッタリの分類があれば優先して使う ☞箸 (A47G21/10@B/FI+3B115BA06/FT) 箸置(A47G21/00@P/FI+3B115BB16/FT) ピッタリの分類があるので、上位の特許分類(A47G21/00/FI 食卓用器具)を 使う前に優先して使う。 ②特許分類をキーワードよりも優先する ☞適切な特許分類がある場合にはキーワードよりも優先する 3B115DA22/FT(磁性体)を[磁/(AB+TI+CL)+マグネット/(AB+TI+CL)] よりも優先して用いる ③要約・請求の範囲・名称(AB+CL+TI)を全文(TX)よりも優先する ☞発明の技術的範囲は特許請求の範囲(CL)によって定められる 明細書の記載(全文/TX)よりも優先すべき ④近傍検索よりも掛け算で絞り込む ☞近傍検索だと検索漏れが生じる可能性が高いので掛け算を優先 箸/(CL+AB+TI)*磁/(CL+AB+TI)で絞れない場合に箸,10N,磁/(CL+AB+TI) ⑤調査の観点についても優先順位を決める ☞必須である磁石(磁気)の観点を断面形状や滑り止めの観点よりも優先 物の構成(磁石)を作用や効果(浮いている、汚物付着防止)よりも優先 88
本検索の一例① 出願日20031202~ 出願日から20年以内(生存中の可能性) 検索式 1 [(A47G21/10@B/FI+3B115BA06/FT)+(A47G21/00@P/FI+3B115BB16/FT)]*(3B115DA22/FT) 件数 17 [箸/分類+箸置/分類]*(磁性体/分類) 2 [(A47G21/10@B/FI+3B115BA06/FT)+(A47G21/00@P/FI+3B115BB16/FT)]*[磁/(AB+TI+CL)+マグネット/(AB+TI+CL)] 29 [箸/分類+箸置/分類]*[磁性体/キーワード] 3 [箸/(AB+TI+CL)+箸置/(AB+TI+CL)+箸おき/(AB+TI+CL)+はし置/(AB+TI+CL)+箸のせ/(AB+TI+CL)+箸載/(AB+TI+CL)] 13 *(3B115DA22/FT) [箸/キーワード+箸置/キーワード]*(磁性体/分類) 4 [箸/(AB+TI+CL)+箸置/(AB+TI+CL)+箸おき/(AB+TI+CL)+はし置/(AB+TI+CL)+箸のせ/(AB+TI+CL)+箸載/(AB+TI+CL)] 50 *[磁/(AB+TI+CL)+マグネット/(AB+TI+CL)] [箸/キーワード+箸置/キーワード]*[磁性体/キーワード] 5 式1+式2+式3+式4:[箸+箸置]*[磁性体]の小集合 58 [(A47G21/10@B/FI+3B115BA06/FT)+(A47G21/00@P/FI+3B115BB16/FT)]*[磁/(AB+TI+CL)+マグネット /(AB+TI+CL)+(3B115DA22/FT)]+[箸/(AB+TI+CL)+箸置/(AB+TI+CL)+箸おき/(AB+TI+CL)+はし置/(AB+TI+CL)+箸のせ /(AB+TI+CL)+箸載/(AB+TI+CL)]*[(3B115DA22/FT)+磁/(AB+TI+CL)+マグネット/(AB+TI+CL)] 1.[箸/分類+箸置/分類]*(磁性体/分類) 2.[箸/分類+箸置/分類]*[磁性体/キーワード] 3.[箸/キーワード+箸置/キーワード]*(磁性体/分類) 4.[箸/キーワード+箸置/キーワード]*[磁性体/キーワード] 5.式1+式2+式3+式4:[箸+箸置]*[磁性体]の小集合 89
本検索の一例② 検索式 6 [(A47G21/10@B/FI+3B115BA06/FT)+(A47G21/00@P/FI+3B115BB16/FT)]*[(3B115AA25/FT)+(浮上+浮き+浮揚+浮 件数 45 遊)/CL] [箸/分類+箸置/分類]*[(汚物付着防止/分類)+浮上/キーワード] 7 (A47G21/10@B/FI+3B115BA06/FT)*[断面/CL*(三角形+多角形)/CL] 24 (箸/分類)*[断面*(三角形+多角形)/キーワード] 8 (A47G21/10@B/FI+3B115BA06/FT)*[(3B115AA16/FT)+(滑止+滑り止+すべり+スリップ)/CL] 54 (箸/分類)*[(滑り止め/分類)+滑り止め/キーワード] 9 [(3B115DA22/FT)+磁/(AB+TI+CL)+マグネット/(AB+TI+CL)]*(3B115AA25/FT) 12 [磁性体/分類+磁性体/キーワード]*(汚物付着防止/分類) 10 式6+式7+式8+式9:その他観点の小集合 125 [(A47G21/10@B/FI+3B115BA06/FT)+(A47G21/00@P/FI+3B115BB16/FT)]*[(3B115AA25/FT)+(浮上+浮き+浮揚+浮 遊)/CL]+(A47G21/10@B/FI+3B115BA06/FT)*[断面/CL*(三角形+多角形)/CL]+(A47G21/10@B/FI+3B115BA06/FT)*[断面 /CL*(三角形+多角形)/CL]+(A47G21/10@B/FI+3B115BA06/FT)*[(3B115AA16/FT)+(滑止+滑り止+すべり+スリッ プ)/CL]+[(3B115DA22/FT)+磁/(AB+TI+CL)+マグネット/(AB+TI+CL)]*(3B115AA25/FT) 6.[箸/分類+箸置/分類]*[(汚物付着防止/分類)+浮上/キーワード] 7.(箸/分類)*[断面*(三角形+多角形)/キーワード] 8.(箸/分類)*[(滑り止め/分類)+滑り止め/キーワード] 9.[磁性体/分類+磁性体/キーワード]*(汚物付着防止/分類) 10.式6+式7+式8+式9:その他観点の小集合 90
本検索の一例③ 検索式 11 式5+式10:最終の集合 件数 177 [(A47G21/10@B/FI+3B115BA06/FT)+(A47G21/00@P/FI+3B115BB16/FT)]*[磁/(AB+TI+CL)+マグネット /(AB+TI+CL)+(3B115DA22/FT)]+[箸/(AB+TI+CL)+箸置/(AB+TI+CL)+箸おき/(AB+TI+CL)+はし置/(AB+TI+CL)+箸のせ /(AB+TI+CL)+箸載/(AB+TI+CL)]*[(3B115DA22/FT)+磁/(AB+TI+CL)+マグネット /(AB+TI+CL)]+[(A47G21/10@B/FI+3B115BA06/FT)+(A47G21/00@P/FI+3B115BB16/FT)]*[(3B115AA25/FT)+(浮上+浮 き+浮揚+浮遊)/CL]+(A47G21/10@B/FI+3B115BA06/FT)*[断面/CL*(三角形+多角形)/CL+(3B115AA16/FT)+(滑止+滑り止+す べり+スリップ)/CL]+[(3B115DA22/FT)+磁/(AB+TI+CL)+マグネット/(AB+TI+CL)]*(3B115AA25/FT) 12 式11で生存中もの 115 以下は余裕があれば見た方がよい集合 13 3B115DA22/FT 53 磁性体/分類を全部見る 14 テーマコード:3B115 10 [磁/(AB+TI+CL)+マグネット/(AB+TI+CL)]*浮/(AB+TI+CL) テーマコード内でキーワード検索 11.式5+式10:最終の集合 12.式11-(実用新案で10年前の出願) 13.磁性体/分類 14.[磁性体/キーワード]*[浮上/キーワード] テーマコード:3B115 91
検索式の解説 ①特許分類のみの式を作成 (FI*Fターム、Fターム*Fターム) 1.[箸/分類+箸置/分類]*(磁性体/分類) ②各観点について特許分類と 2.[箸/分類+箸置/分類]*[磁性体/キーワード] キーワードを併用 3.[箸/キーワード+箸置/キーワード]*(磁性体/分類) ③キーワードのみの式も 4.[箸/キーワード+箸置/キーワード]*[磁性体/キーワード] 作成 5.式1+式2+式3+式4:[箸+箸置]*[磁性体]の小集合 6.[箸/分類+箸置/分類]*[(汚物付着防止/分類)+浮上/キーワード] 7.(箸/分類)*[断面*(三角形+多角形)/キーワード] 8.(箸/分類)*[(滑り止め/分類)+滑り止め/キーワード] 9.[磁性体/分類+磁性体/キーワード]*(汚物付着防止/分類) 10.式6+式7+式8+式9:その他観点の小集合 11.式5+式10:最終の集合 12.式11-(実用新案で10年前の出願) ④ピッタリな特許分類(磁性体) は全部見る 13.磁性体/分類 14.[磁性体/キーワード]*[浮上/キーワード] テーマコード:3B115 92
本検索の入力例 出願日から20年以内 (生存中の可能性) 2023年12月~ ステータス検索 93
ステータス検索について 2023年12月2日~:J-PlatPatリーガルステータス機能 リーガルステータスとは? →特許出願又は特許権の法的状態(権利の存続/消滅等) ステータス検索(生死検索) 特許出願・特許権が存続中であるものに検索結果を絞り込むことが可能 ※ステージが審査請求前、審査中、査定不服、特許 有効、異議・無効のもの 出典:福村拓、Japio YEAR BOOK 2023, p.86-89 参考: INPIT, J-PlatPat リーガルステータス機能について(2023.8.21) 94
本検索の入力例 ※実用新案については対象外であり、 除外されている模様 →実案が関係する分野では注意が必要 生存中のものに 絞り込む 95
リストのダウンロード 公告・登録を 優先して表示 アカウントを作成して CSV出力 96
(8) 段階的なスクリーニング 1次スクリーニング ノイズ除去 2次スクリーニング 関連公報ピックアップ 3次スクリーニング 精読 No 課題解決 Yes 終了 スクリーニング=情報の篩掛け 篩目の粗さを徐々に細かくする 種 別 Why (目的) What (対象) How much (どの程度) 1 次 ノイズ除去 名称、請求 ~1分/件 要約、図面 2 次 関連公報 ピックアップ 公報全体 ~10分/件 3 次 精読 報告書作成 公報全体 ~完成まで 1次or2次スクリーニング完了の段階 →ダブルチェック(社内、依頼者間) 作業履歴を残しておく 特に侵害予防調査で重要 97
ヒットリスト 母集団のリストとして重要 文献のJ-PlatPat ステージでフィルタ へのリンク 登録系(特許・実案) →公開系(特許)で並べる 実用新案は空白 なので✓する 98
1次スクリーニング 明らかなノイズを除去する 99
2次スクリーニング 報告書に掲載する文献 100
対比検討 クレームチャート(対比表)の作成 関連度の一例 A(〇) :対象製品等が特許発明の技術的範囲に含まれると考えられるもの B(△) :文言解釈によっては、対象製品等が特許発明の技術的範囲に含まれる 可能性があるもの、出願継続中のもの C(×) :対象製品等が特許発明の技術的範囲に含まれる可能性が低いもの D(他) :その他、開発の参考になりそうなもの 101
侵害予防調査で必要なスキル 1.対象技術の特定(調査の準備段階) ・技術的特徴の把握(ヒアリング) ・調査観点・範囲の想定と明確化 2.調査検索式の作成 ・特許分類の検討 ・キーワードの検討 ・検索式の組立て手法 3.関連公報のピックアップ ・母集団のスクリーニング ・効率的な読込み手法 4.報告書作成 ・侵害判断の手法 ・オールエレメントルール 5.侵害予防調査に対するリテラシー ・調査の妥当性や信頼性のチェックスキル ・分野に限定されない汎用的なスキル 知財塾 侵害予防調査ゼミ https://chizaijuku.com/shi ngaichousa 102
まとめ ○ 特許調査の基本、レベル感、フレームワーク ○ J-PlatPatを用いた調査の流れ、検索式作成の基本 ○ 侵害予防調査の考え方と留意点、論理式入力を用いた検索 103
参考文献 書籍 ・特許情報調査と検索テクニック入門 改訂版 (野崎 篤志, 2019.12) ・特許調査入門 第三版 (酒井 美里, 2020.5) ・技術者・研究者のための 特許検索データベース活用術 第2版 (小島 浩嗣, 2022.9) ・できるサーチャーになるための特許調査の知識と活用ノウハウ (東 智朗、尼崎 浩史, 2015.12) ・改訂版 侵害予防調査と無効資料調査のノウハウ (角渕 由英, 2022.6) 論文 ・侵害予防調査についての一考察 (角渕 由英, パテント, 2024.2予定) ・弁理士のための特許調査の知識 (角渕 由英, パテント, 2022.5) ・化学分野における特許調査の現状と課題 (北川 道成,情報の科学と技術,2015.7) ・特許検索における実務上の留意点 (成松 大志, 知財管理,2021.6) 104
参考資料 ~特許調査のスキルアップ~ 105
J-PlatPatでの調査 はじめての 知的財産調査 操作 マニュアル 特許検索競技大会スチューデント コース過去問 J-PlatPat 講習会動画・テキスト 106
特許検索競技大会 日本で唯一、特許調査の実務能力を評価する大会 本大会は、参加者の実務能力を向上させるための大会であり、試験形式の『大会』 と大会で出題された問題の解説を行う『特許検索スキルアップセミナー』の2つから 構成されています。大会結果が、参加者のモチベーションアップと更なる自己研鑽に 向けた原動力へとつながり、その後再度大会に挑戦することで自らの成長を確認する、 といった実務能力向上サイクルの基点となることを本大会は目指しています。 年に1回(9月) 12月に開催 出典:https://www.ipcc.or.jp/contest/ 107
特許検索競技大会とサーチャーのスキル 特許検索競技大会2023 ・アドバンスコース (ハイブリッド開催) 2023/9/2(土) 13:00~17:00 募集期間:7/3(月)~7/31(月) スキルアップセミナー12/15(金) ・スチューデントコース (J-PlatPat) 過去問 https://www.ipcc.or.jp/contest /past/paststudent/ 出典:特許検索競技大会2022 スキルアップセミナー【アドバンスコース】テキスト 10 8
特許調査の三大基本書 ・特許情報調査と検索テクニック入門 改訂版(野崎 篤志) ・特許調査入門 第三版(酒井美里) ・技術者・研究者のための 特許検索データベース活用術 第2版(小島 浩嗣) 参考:知財実務情報Lab.「特許調査の書籍紹介」 109
特許調査の実践的書籍 ・できるサーチャーになるための 特許調査の知識と活用ノウハウ (東 智朗、尼崎 浩史) ・特許調査の研究と演習 調査の実際が体系的に学べる初めての教科書 (二神 元信) ・これだけは知っておきたい特許審査の実務(千本 潤介) 110
特許調査の各論 ・特許調査の実践と技術50- 特許調査における桐山流発想法 – (桐山勉) ・技術者のためのアイデア発想支援 特許情報を概念検索で使いこなす (六車正道) ・改訂版 侵害予防調査と無効資料調査のノウハウ(角渕由英) 111
特許審査・特許制度に関する資料 特許庁審査第一部調整課 「特許分類の概要と それらを用いた 先行技術文献調査」 https://www.jpo.go.jp/news/shinchaku/event/seminer/document/chizai_setumeikai_jitsumu/05_text.pdf 特許庁審査第一部調整課 審査基準室 「特許の審査基準の ポイント」 https://www.jpo.go.jp/system/laws/rule/guideline/patent/document/tokkyo_shinsakijyun_point/01.pdf 112
INPIT 研修別・研修科目別使用教材一覧 登録調査機関の サーチャー研修 法律、審査基準 検索の基礎 特許分類 調査の手法に 関する研修 J-PlatPatで進歩性等の 特許要件を考慮しながら行う 特許文献検索実務を解説 https://www.inpit.go.jp/jinzai/kensyu/kyozai/kyozailist.html 113
著作と動画 114
著作物 著作物一覧→ ・「改訂版 侵害予防調査と無効資料調査のノウハウ ~特許調査のセオリー~」 (経済産業調査会, 2022.6) ・「弁理士のための特許調査の知識」(パテント, 2022.5) ・「第三者特許の無効資料調査の留意点」(知財管理, 2023.9) 115
動画配信 イーパテントチャンネル 資料DL サーチャー(調査会社)の視点で 特許調査の魅力を語る 知財実務オンライン 資料DL 弁理士(特許事務所)の視点 で特許調査の重要性を語る 116
講師紹介 mail: [email protected] 弁理士法人レクシード・テック パートナー弁理士・博士(理学) 角渕 由英(つのぶち よしひで) <経歴> 2008年03月 東京大学大学院工学系研究科応用化学専攻 修士課程 修了 2008年04月 日本学術振興会特別研究員(DC1)採用 2011年04月 株式会社技術トランスファーサービス 入社 登録調査機関部門 2014年03月 博士(理学) 東京大学 2016年03月 弁理士登録 2016年04月 秋山国際特許商標事務所 入所 2017年12月 特許検索競技大会2017 最優秀賞・ゴールド認定(化学・医薬分野) 2018年01月 特定侵害訴訟代理業務付記登録 2019年06月 AIPE認定知的財産アナリスト(特許) 2023年11月 弁理士法人レクシード・テック 入所 社員弁理士 デジタル名刺 <委員など> 2018年~2020年 日本弁理士会 バイオ・ライフサイエンス委員会 委員 2020年~ 特許検索競技大会実行委員会 副委員長(現任) 2021年 特許庁IPAS事業 アソシエイトメンター 2022年~ 知財実務情報Lab.®専門家チーム 2022年~ 知財塾 侵害予防調査ゼミ ファシリテーター 2023年~ 経済産業庁九州経済産業局 チーム伴走型 知財経営モデル支援・広報事業 支援チーム専門家(現任) <著作(主なもの)> ・「侵害予防調査についての一考察 」(パテント, 2024.2予定) ・「第三者特許の無効資料調査の留意点」(知財管理,2023.9) ・「特許調査における先行技術資料および無効資料の変化」(知財管理,2022.9) ・「改訂版 侵害予防調査と無効資料調査のノウハウ~特許調査のセオリー~」 (経済産業調査会, 2022.6) ・「弁理士のための特許調査の知識」(パテント, 2022.5) ・「侵害予防調査と無効資料調査のノウハウ~特許調査のセオリー~」 (知財ぷりずむ 新春特別寄稿, 2020.1) ・「医薬品モダリティの特許戦略と技術開発動向」 (技術情報協会, 2019.5, 分担執筆) ・「プロダクト・バイ・プロセス・クレームにおける「不可能・非実際的事情」の主張・立証についての考察」(パテント, 2016.7)