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May 16, 18
スライド概要
2018年5月16日「トレノケ雲の会」雲をつかむ
このセッションでは、Azure ADDSの機能を紹介し、社内のクライアントをAzure ADDSに参加させる方法とAzure ADDSを管理する方法について解説します。
トレノケート株式会社で、Windows ServerとAzureを中心に技術者向けトレーニングを担当
Azure AD DSドメインに 仮想マシンを参加させる 横山 哲也 Microsoft MVP トレノケート株式会社 (旧グローバルナレッジネットワーク) https://www.trainocate.co.jp
自社紹介: トレノケート(Trainocate) Trainocate (トレノケート) Training + Advocate(先導者) かばん語(portmanteau)の一種 2
自己紹介: 横山 哲也 (トレノケート株式会社) 2003年~ マイクロソフトMVP だいたいDirectory Servicesで受賞 2017年はCloud and Datacenter Management 最近の著書(いずれも日経BP) ひと目でわかるAzure 基本から学ぶサーバー&ネットワーク構築 改訂新版 グループポリシー逆引きリファレンス厳選98(監修・共著) ブログ: ヨコヤマ企画 http://yp.g20k.jp/ 好きなクラウドサービス: 仮想マシンテンプレート 好きなアイドル: まなみのりさ 好きなシンガーソングライター: 宮崎奈穂子 3
Agenda 今日の目標 Azure ADDSの機能を知る 社内のクライアントをAzure ADDSに参加させる Azure ADDSを管理する Agenda ADDSの課題 Active Directoryブランド Azure ADDSでできること/できないこと Azure ADDSの構築 Azure ADDSの管理 (ドメイン/ユーザー/コンピューター) Azure ADDSの利用のまとめ 4
【注意】今日出てくるActive Directory Active Directory IDおよびアクセス管理機能に対するブランド Azure AD (クラウド固有) Azure Active Directory AzureとOffice 365のユーザー管理 ADDS (オンプレミス固有) Active Directory Domain Services オンプレミスのユーザー&コンピューター管理 Azure ADDS (オンプレミスの機能をクラウドで) Azure Active Directory Domain Services Azureのユーザー&コンピューター管理 5
ADDSの課題 ADDS自体の保守作業はほとんど不要 しかし (事実上)専用のドメインコントローラーが必要 可用性を考えて最低2台必要 (実質的に)1日24時間×週7日稼動を要求 6
Active Directoryブランド: Azure ADとADDS Azure AD(クラウド) 目的…Azure上でのID管理 アクセス許可…ロールベース 認証プロトコル OAuth 2.0 OpenID Connect 1.0 ADDS(オンプレミス) 目的…オンプレミスのID管理と認証 アクセス許可…ロールベース(グループを流用) 認証プロトコル NTLMv2 Kerberos v5 7
Active Directoryブランド: ADDSとAzure ADDS ADDS(オンプレミス) Azure ADへ同期可能 (AD Connect経由) Azure ADDS(クラウド) ADDSのマネージドサービス Azure ADのオプション的存在(同期機能付) Azure ADDS/Azure AD/ADDSの同期 Azure ADDS Azure AD 標準機能 ADDS AD Connect
Azure ADDSでできること ADDSの基本機能 ドメインコントローラー管理 (マネージドサービス) Azure ADのユーザーを複製(AD Connect不要) これから、仮想マシンは減らしていきましょう 9
Azure ADDSでできないこと フォレスト管理不可 信頼関係の構築 スキーマ拡張 サイト管理 機能レベル変更 ドメイン管理不可 ドメインセキュリティ パスワードポリシー ドメインコントローラー管理不可 Administratorsグループのメンバーシップ ローカルログオン 既定のオブジェクト管理不可 Users/Computersコンテナ 10
Azure ADDSの構築: 準備(1/2) 管理者アカウントとDNS 管理者アカウント: Azure ADDS管理者 Azure ADまたはマイクロソフトアカウント 例: [email protected] DNSゾーン: Azure AD用として必要 カスタムドメインを構成し、プライマリドメインに設定 インターネットで有効なドメイン名が望ましい 例: lab.yokoyama-planning.com 11
Azure ADDSの構築: 準備(2/2) Azure仮想ネットワーク DNS設定...2台のDCをDNSとして登録 VPNゲートウェイ...社内ネットワークと接続 マネージドDC専用サブネット 2台のドメインコントローラー兼DNS 仮想ネットワーク DNSのIPアドレスを登録 その他のサーバー用サブネット DHCPクライアント ゲートウェイサブネット VPNゲートウェイ インターネット 社内ネットワーク 12
Azure ADDSの構築: ドメインコントローラー Azure AD Domain Servicesの新規作成 単一サブネットにDCを配置 同一リージョン/同一仮想ネットワーク 詳細は付録参照 Azure ADDSの構築確認 ドメインコントローラー×2台 今のところWindows Server 2012 R2の模様 13
Azure ADDSの構築: メンバーサーバー/クライアント オンプレミスと同じ手順でドメイン参加 ドメイン参加に使うアカウント ユーザー名→UPN使用が望ましい →SAM IDはAzure AD同期時に変更される可能性がある NTLM/Kerberosパスワードハッシュ必須 →Azure ADDS構成後にパスワードを変更 Azure ADDSと同期していること →Azure ADでパスワード変更後、約20分 14
ドメイン管理 Azure ADDSの管理者 = AAD DC Administrators フォレスト管理者ではない ドメイン管理者ではない...制限付き管理権限あり リモートデスクトップ接続権限なし そこで... AAD DC Administratorsを以下のグループに追加 (グループポリシーで設定可能) Administrators...ローカル管理者として利用 Remote Desktop Users...Azure VMへのログオン用 ローカルグループのメンバーシップ管理 [制限されたグループ]の構成 15
ドメイン管理: AAD DC Administrators OU: AADDC Users ユーザーオブジェクトの既定の複製場所(Azure AD) ユーザーオブジェクトの作成・変更・削除不可 GPOリンクの管理 OU: AADDC Computers コンピューターオブジェクトの既定の作成場所 コンピューターオブジェクトの作成・削除・管理 GPOリンクの管理 その他のOU OU作成の権限 作成したOUにはフルコントロールのアクセス許可 16
ユーザー管理 ドメインユーザーの構成方法1: Azure AD Azure ADに新規ユーザーを作成 Azure ADの既存ユーザーのパスワードを変更 ドメインユーザーの構成方法2: Azure ADDS ドメイン管理ツールをメンバーサーバーにインストール 管理を委任されたOUの管理 新規作成したOUの管理 Azure ADからAzure ADDSへは自動同期 通常は20分以内 逆の同期は不可 Azure ADDS Azure AD 自動同期 参考: https://docs.microsoft.com/ja-jp/azure/active-directory-domain-services/active-directory-ds-synchronization 17
コンピューター管理(グループポリシー) リンクの管理 OU: AADDC Computers OU: AADDC Users 管理者が作成したOU その他はリンク不可 GPOの管理 Group Policy Creator Ownersのメンバー - AAD DC Administrators - 管理者が作成したGPOは管理可能 AADDC Computers GPOの編集 AADDC Users GPOの編集 Creator Ownerにフルコントロール 18
Azure ADDSの利用のまとめ 管理者 AAD DC Administratorsのメンバー ユーザー Azure ADからユーザーを同期 独自にOUを作成し、新規登録 コンピューター オンプレミスADDSと同じ グループポリシー 独自にGPOを作成し、独自に作成したOUにリンク 要するに ドメインやフォレスト全体にかかわる作業は禁止 19
Azure ADDSの利用のまとめ: Azure ADDS vs. ADDS Azure ADDS Azure上のADDS(VM使用) オンプレミスADDS 基本料金 1時間あたり 仮想マシン ストレージ 帯域幅無料(同一リージョン) VPN接続 運用コスト ○おまかせ (諸説あります) ×仮想マシン管理必要 △VPN管理必要 (諸説あります) 機能制限 あり 仮想マシンの制限 なし その他 Azure AD利用 20
Azure ADDSの利用のまとめ: 本日の結論 Azure ADDSが使えるとき Azureで、新しいADDSが必要な場合 独自にOUを構成する場合 Azure ADDSを検討 Azure ADDSが使えないとき 既存のADDSドメインと信頼関係が必要な場合 複数リージョンにDCを分散配置したい場合 Active Directoryの「サイト」を構成したい場合 仕方がないので Azure上にADDS仮想マシンを立てましょう 21
付録: Azure ADDSの構築 Azureポータルを使ったAzure ADDSの構築手順 注: 2018年5月現在、操作手順が若干変更されています。
【参考】コスト試算 Azure AD(無料プラン) 50万オブジェクトまで無料 Azure ADDS(東日本・西日本) オブジェクト数 時間あたり 月額(31日) ~25,000 16.80円 12,499円 ~10万 44.80円 33,331円 ~50万 179.20円 13,3324円 仮想マシンによるADDS 項目 月額(31日) 月額(1年間リザーブ) D1(1コア・3.5GBメモリ) 13,999円 8,167円 D2(2コア・7GBメモリ) 27,998円 16,409円 ストレージ(128GB×2) 1,319円 D1×2台 + ストレージ = 17,653円/月額(1年間予約) 社内ADDSの利用…VPN接続料金に依存 23
Azure Active Directory Domain Servicesの作成 [新規]-[セキュリティ+ID] -[Azure AD Domain Services] 24
1. 基本設定 ディレクトリ名…既定値 DNSドメイン名 その他 25
2. ネットワーク設定 仮想ネットワーク サブネット…DC専用サブネットが望ましい いずれも 事前作成 26
3. 管理者グループ設定 Azure ADDS管理者の指定 AAD DC Administratorsメンバー 以下から選択 Azure管理者 既存のAzure AD 27
4. 内容の確認 これ以降のパスワード変更で、 Kerberos/NTLM認証用のパスワードハッシュが Azure ADに保存 28
Azure AD DS管理ツールの確認 Azureポータル [その他]-[Azure AD Domain Services] (2018年1月8日現在[セキュリティ+ID]ではない) 29
仮想ネットワークのDNS構成 Azure ADDSドメインコントローラーのIPを取得 仮想ネットワークの DNSに指定 DNS構成後、 この図は消える 30
Azure ADDSの完成 31
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