QAロールのスキルアセスメントの試行とキャリアラダーの構築

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September 05, 24

スライド概要

こちらのセッションの発表資料です。
https://www.jasst.jp/symposium/jasst24hokkaido/details.html#S3A-2

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工業高校卒業後、日本無線に入社、ハードウェアの品質管理に従事する。その後、電気通信大学夜間主コースに入学、ソフトウェア品質保証・テストを専門とし博士課程まで進学する。博士号取得後、2011年日立製作所に入社し、ソフトウェアのQAエンジニアのキャリアをスタートさせる。2017年ディー・エヌ・エー、2021年メルカリ、2023年ナレッジワークに入社。全てQAエンジニアとして従事する。著書『QA・テストがモヤモヤしたら読むITスタートアップのためのQAの考え方 (内製化失敗編/内製化成功編)』という2冊のシリーズをKindle版で出版。博士(工学)。

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各ページのテキスト
1.

QAロールのスキルアセスメントの試行と キャリアラダーの構築 ソフトウェアテストシンポジウム 2024 北海道 2024年8月23日(金) @札幌コンベンションセンター 株式会社ナレッジワーク QAエンジニア 河野哲也 / tettan(@TetsuayaKouno)

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本発表のサマリー ● QAに関わる職種(QAロール)を対象にした取り組み ○ QAロール:主にQAエンジニアやQAマネージャ ● QAロール向けのスキルアセスメント ○ スキルマップの設計とアセスメントシートの作成 ● スキルマップによるQAロールキャリアラダーの構築 ○ QAロールのラダーの定義 ○ 各スキル難易度に基づくラダーの設計 ● 試行と本取り組みの評価 ○ スキルアセスメントとラダーにおける自身のポジションの認識 ○ アンケートによる有効性の評価 © Knowledge Work Inc. 2

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自己紹介:河野哲也 (𝕏:@TetsuayaKouno) ● 現職:株式会社 ナレッジワーク QA Engineer 新規プロダクトのQA立上げからハンズオンまで何でも ○ ■ ● 経歴 ○ ● QAエンジニア積極採用中 https://kwork.studio/recruit-engineer 高校卒業後日本無線でハードウェアQA(約10年) →電気通信大学で社会人マスタ/ドクタ + フリーのコンサルタント →日立製作所でストレージ管理ソフトウェアのQA(約6年) →DeNAでWeb・モバイルのQA(3年半)→メルカリでグローバル環境でQA(2年) →2023年5月ナレッジワークにジョイン プライベート ○ Kindle本出版:QA・テストがモヤモヤしたら読む ITスタートアップのための QAの考え方 (内製化失敗編/内製化成功編) ○ QAゼミ主催 © Knowledge Work Inc. 3

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発表の流れ ● 背景 ● 本取り組みのアプローチ ● スキルマップの設計とスキルアセスメントシートの作成 ● QAロールのキャリアラダー ● 試行の流れと本取り組みの評価 © Knowledge Work Inc. 4

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背景 ● 開発組織のコンテキスト ○ エンジニア組織は40名程度でQAメンバーは計6名 ■ 一年でほぼ倍の人数になっており、今後の継続予定 ● QA組織のコンテキスト ○ シニア・ミドルクラスのQAメンバーが揃いつつあり ○ 今後、ジュニア層や新卒の採用も計画検討段階にある ● コンテキストを踏まえた課題 ○ QAメンバーのスキルの見える化や スキルアップの見通しの明確化が必要 ○ キーワード:キャリアラダー・スキルラダー・スキルアセスメント © Knowledge Work Inc. 5

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既存の関連する取り組み ● Test.SSF ○ テストの技術として必要なスキルを体系的に整理した枠組みを提案 ○ テストレベルとテストプロセスに応じてスキルが整理されている ● QMファンネル ○ QA/テスト/SETのスペシャリティとQA系のロールを整理するために テストエンジニア・パイプラインエンジニア・QAの3つのロールの ラダーを定義 ● フリー社のスキルラダー ○ 人材育成のためにスキルの体系的な洗い出し整理しラダーを構築 ○ アセスメントシートを作成しQAエンジニアのスキルの見える化を実現 © Knowledge Work Inc. 6

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本取り組みのアプローチ ● 先行事例の示唆に従いナレッジワークQAメンバーでゼロから 取り組みを進めることにした ○ 先行事例の示唆 ■ キャリアラダーやスキルアセスメントなどの同じテンプレートを使ったとしても 企業や組織のコンテキストによってうまく機能する場合もあればしない場合もある ■ キャリアラダー作成には現場のエンジニアの協力を仰ぎ意見を反映することを推奨 ● 本取り組みの流れ ○ 現在必要なスキルもしくは1年くらい先に必要になるであろうスキルを洗い出し、 スキル全体を示すスキルマップを作成 ○ スキルマップをベースにスキルアセスメントシートを作成 ○ スキルマップの領域と難易度に基づきQAロールキャリアラダーを構築 ■ © Knowledge Work Inc. 上記を進めるうえで関連する取り組みを参考にした 7

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スキルマップ設計とアセスメントシート作成の流れ Docs スキルマップを考 えるという ドキュメント Docs 社外事例 資格など PFDで表現した テストプロセス 網羅性 の確認 Figma 河野 整理された 業務一覧 Figma 日々の 業務 業務の 分類・整 理 散らかった 業務一覧 業務の 洗出し グループ グループ SpreadSeet アウトライ ンで 階層化 SpreadSeet スキルマップと アセスメントシート 難易度と習 熟度 の付与 グループ スキル一覧 Mindmap スキル っぽくす る グループ 階層で表現した 業務 河野 難易度 習熟度 認識合 わせ グループ スキルの難易度 と習熟度の定義 の素案 SpreadSeet 枠組み 枠組み の議論と 定義 グループ © Knowledge Work Inc. 8

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QAロールのスキルマップ ● スキルマップの4領域 QAロールのスキルマップの抜粋 ○ QAエンジニアリング ○ Test Automation ○ 品質マネジメント ○ QAマネジメント © Knowledge Work Inc. 9

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スキルアセスメントシート ● アセスメント:習熟度 ○ 自分でできるかつサポートができる ○ 自分でできる(サポートは不要) ○ 自分でできる(サポートが必要) ○ できない、もしくはやったことがない スキルアセスメントシートの抜粋(スキルマップを包含する) © Knowledge Work Inc. 10

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QAロールのキャリアラダー ● キャリアラダー ○ QAエンジニア:プリンシパル/シニア/ミドル/ジュニア ○ QAマネージャ:プリンシパル/シニア/ミドル ■ ● マネージャの業務の性質上ジュニアは設けない ラダーに対応するスキルの例 ○ ○ ミドルQAマネージャ:以下の条件をANDで達成すること ■ 難易度低のチェックポイントすべてで習熟度 2を達成している、 ■ QAエンジニア領域の難易度中のチェックポイントすべてに対して習熟度 2を達成している ■ QAマネジメントと品質マネジメントの難易度中のチェックポイントの合計の 50%以上を達成している シニアQAエンジニア:以下の条件をANDで達成すること ■ ミドルQAエンジニアの要件を達成している ■ Test Automationと品質マネジメントの難易度高のチェックポイントの合計の 50%以上を達成している © Knowledge Work Inc. 11

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試行の流れと本取り組みの評価 ● スキルアセスメントの試行 ○ 対象者:ナレッジワークQAメンバー6名 ● ○ アセスメント方法:セルフアセスメントによる習熟度評価 ○ アセスメント時間:1時間程度(制限は設けない) QAキャリアラダーの試行 ○ ● アセスメント結果に基づきラダーにおける自身のポジションの認識 アンケートによる本取り組みの有効性評価 ○ 以下の評価観点で対象者に5段階評価のアンケートを実施 ■ ○ 自身のスキル見える化の有用性評価/スキルアップの見通しの明確性評価 アンケート結果(平均) ■ © Knowledge Work Inc. 有用性:4.33/明確性:4.33 →概ね有効である 12

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本発表のまとめ ● QAロール向けのスキルアセスメント ○ スキルマップの設計とアセスメントシートの作成 ● スキルマップによるQAロールキャリアラダーの構築 ○ QAロールのラダーの定義 ○ 各スキル難易度に基づくラダーの設計 ● 試行と本取り組みの評価 ○ スキルアセスメントとラダーにおける自身のポジションの認識 ○ アンケートによる有効性の評価→一定の有効性が確認できた © Knowledge Work Inc. 13

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ご清聴ありがとうございました! QAロールのスキルアセスメントの試行とキャリアラダーの構築 ソフトウェアテストシンポジウム 2024 北海道 2024年8月23日(金) @札幌コンベンションセンター 株式会社ナレッジワーク QAエンジニア 河野哲也 / tettan(@TetsuayaKouno)