QA エンジニアに対しての課題解決型教育は効果があるのか?

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March 22, 26

スライド概要

JaSST 26 Tokyo の以下のセッションスライドになります。(https://jasst.jp/tokyo/26-about/
QA エンジニアに対しての課題解決型教育は効果があるのか? 〜 QA ゼミ全 2 回を通した考察 〜

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工業高校卒業後、日本無線に入社、ハードウェアの品質管理に従事する。その後、電気通信大学夜間主コースに入学、ソフトウェア品質保証・テストを専門とし博士課程まで進学する。博士号取得後、2011年日立製作所に入社し、ソフトウェアのQAエンジニアのキャリアをスタートさせる。2017年ディー・エヌ・エー、2021年メルカリ、2023年ナレッジワークに入社。全てQAエンジニアとして従事する。著書『QA・テストがモヤモヤしたら読むITスタートアップのためのQAの考え方 (内製化失敗編/内製化成功編)』という2冊のシリーズをKindle版で出版。博士(工学)。

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各ページのテキスト
1.

QA エンジニアに対しての 課題解決型教育は効果があるのか? 〜 QA ゼミ全 2 回を通した考察 〜 JaSST’26 Tokyo 2026年3月20日 菊池のぞみ(Voicy) / 河野哲也(ナレッジワーク) / 末村拓也(Ubie) 高瀬真衣(ヒューマンクレスト)/ 湯本剛(ytte Lab) / 横田雅和(ZENKIGEN)

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本セッションの趣旨 ● 背景 ○ QAエンジニアとして成長する機会が少ない ■ ○ フィードバックを受けれる環境、一緒に成長する仲間 QAゼミという課題解決型教育(Not 受講型セミナー)の提供 ■ 本音:業界としては危機的状況・本来なら所属組織で手をうって欲しい ● 目的 ○ QAゼミが提供している課題解決型教育に関しての議論(考える機会の提供) ■ ■ コンテンツの解説 サーベイの考察 ● お断り ○ QAゼミの宣伝はしない→参加申し込みなどは関係者に声かけて下さい 2

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市場調査:本セッションの参加目的の調査 1. 受講する立場として課題解決型教育に興味がある 2. 企画する立場として課題解決型教育に興味がある 3. 単純にQAゼミに興味がある 4. その他 3

4.

QAゼミについて 第二回QAゼミ参加者募集中 エントリーはこちら → ● 背景 ○ ○ QAエンジニアとして成長するための指導やフィードバックを 受ける環境が少ない ベースとなる考え方や課題解決の方法などを身に付ける機会がない ● ゼミ:全10回の例会(90分)を通じて問題解決力を鍛える ○ ○ ○ 平日夜もしくは休日開催 参加者は自費、トレーナーもほぼ手弁当 ゼミ終了後もコミュニティとして関係を継続 ● 昨年・一昨年で2回開催 ○ ○ ゼミ生(参加者)約10名 トレーナー/ゆもつよ&tettan お世話係2名 ゼミ生もこの場にいるのでどんな感じか聞いて見るといいかも!

5.

本セッションの流れ ● イントロダクション:目線合わせ ● 課題解決型教育 ● サーベイ ● ディスカッション・会場(Discord)とQ&A 5

6.

自己紹介 ● 第ゼロ期生 ○ 菊池のぞみ(Voicy) ○ 末村拓也(Ubie) ● 第一期生 ○ 高瀬真衣(ヒューマンクレスト) ○ 横田雅和(ZENKIGEN) ● トレーナー ○ 湯本剛(ytte Lab) ○ 河野哲也(ナレッジワーク) 6

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自己紹介 菊池のぞみ / のんちゃん ・株式会社Voicy / QA + 技術広報 ・労務人事7年 → QA歴1年生 ・X:@voicy_nonchan Voicyチャンネル 学びのデバッグログ QAゼミチャンネル

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末村 拓也 ● ● ● 2026.2 2019.8 2017.10 - @tsueeemura Ubie Software Engineer in Test Autify Software Engineer in Test OPENLOGI QA / Logistics Engineer

9.

自己紹介 高瀬真衣/ TAKASE ● 株式会社ヒューマンクレスト ● QAゼミ1期生 ● QA歴2年目 ● :@Takase_QA

10.

Yokota Masataka 横田 雅和 (X:@y_6_5_) 株式会社ZENKIGEN harutaka事業本部 兼 新規事業部 ● ● ● ● QAキャリア ○ 通算10年 現在の立ち位置 ○ 開発チーム所属の QAエンジニア ○ 社内唯一のQA正社員(複数部署を兼務中) 主なミッション ○ テスト実施からリリースプロセスの改善、 不具合分析まで幅広く担当 QAゼミとの関わり ○ QAゼミ1期生 ○ 【参加動機】 社外の知見を武器に、現場の課題解決に向けた QA活動を アップデートするため

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自己紹介 ゆもつよ(湯本 剛) • QAゼミトレーナー • QA35年 – – – – 会計・税務15年以上 製造・流通約10年 組み込み(プリンター・カメラなど)約7年 金融約2年 • 行ってきたテストマネジメント – – – – – – – • • アプリ開発、テストリーダー プロセス改善、教育、組織立ち上げ支援 テスト管理・自動化・性能ツール技術営業 大規模ウォーターフォール開発テストマネージャー グローバルプロジェクトテストマネージャー SaaS QAマネージャー QA組織運営 ASTER理事、JSTQB技術委員 ISO/IEC JTC1/SC7 WG26 エキスパート (ISO29119:テストプロセス標準の策定)

12.

自己紹介:河野哲也 (𝕏:@TetsuayaKouno) ● 現職:株式会社 ナレッジワーク QA Engineer ○ 品質・QA関連 / 最近は AI x QA ■ マネージャではないです、いちエンジニアです ● 経歴 ○ 高校卒業後日本無線でハードウェアQA(約10年) →電気通信大学で社会人マスタ/ドクタ + フリーのコンサルタント →日立製作所でストレージ管理ソフトウェアのQA(約6年) →DeNAでWeb・モバイルのQA(3年半) →メルカリでグローバル環境でQA →2023年5月ナレッジワークにジョイン ● 著書(Kindle本) ○ ○ QA・テストがモヤモヤしたら読む ITスタートアップのためのQAの考え方 QAエンジニア転職戦記 © Knowledge Work Inc. 12

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本セッションの流れ ● イントロダクション:目線合わせ ● 課題解決型教育 ● サーベイ ● ディスカッション・会場(Discord)とQ&A 13

14.

QAゼミが提供しているコンテンツ ● 教育プログラム ○ 全10回の例会(必要に応じて臨時会) ■ 基本オンラインでのつながり ● 仲間 ○ 同期のゼミ生とのつながり ■ 課題や悩みは人それぞれだが、向かっている方向は概ね同じ ● コミュニティ ○ QAゼミオンラインコミュニティ(Slackでのつながり) ■ たまにオンラインセミナー ■ たまにLT会・オフ会 14

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教育プログラム(RM=例会) ● RM1 - RM2:各自の問題の発表(準備:レジュメ(Docs)) ● RM3 :PFDのレクチャーと演習(OR 実演) ● RM4 - RM6:各自の問題をPFDで説明する (準備:PFDで書いてくる) ● RM7 ‐ RM9:問題解決アプローチをディスカッション (希望者から発表) ● RM10 : 振り返りと発表会 (準備:レポート+スライド) ● 他:毎回のRMでトレーナーからショートメッセージ ○ ちょっとだけ良い話 15

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QAゼミ(= 課題解決型教育) のスタンス ● 基本スタンス ○ 来る者はこばまず 去る者は追わず ● やること ○ 課題解決のための工夫やちょっとしたコツ ■ 課題の整理の仕方 ■ 課題の捉え方 ○ ゼミ運営のマネジメント ■ 日程調整・例会の設定・オンラインでのサポート ● やらないこと ○ 動機づけ ○ 受講型のセミナー・お勉強・例会以外の企画 ○ ゼミ生のマネジメント 16

17.

課題解決型教育 ● 私と課題(問題)の関係 ○ 問題に目を向ける 問題 17

18.

課題解決型教育 ● 私と課題(問題)の関係 ○ 自分に目を向ける:自分の実力不足 問題 18

19.

スポーツに例えると ● ゲームで対戦相手に向き合う(試合の勝ち負け) テニスの対戦相手 19

20.

スポーツに例えると ● ゲームで対戦相手に向き合う→自分に向き合う テニスの対戦相手 20

21.

スポーツに例えると ● 自分に向き合い続ける 21

22.

スポーツに例えると ● 自分に向き合い続ける→対戦相手・ゲームを排除し自己研鑽 筋トレ 22

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課題解決型教育 ● 私と課題(問題)の関係 ○ 問題に目を向ける:問題が解ければ自分の実力はどうでも良い 問題 23

24.

課題解決型教育 ● 私と課題(問題)の関係 ○ 問題に向き合い続ける→自己成長につながる 問題 問題 問題 24

25.

課題解決型教育 ● 私と課題(問題)の関係 ○ 問題に向き合い続ける →自己成長につながる 理想 現実 25

26.

課題解決型教育 ● 私と課題(問題)の関係 ○ 問題に向き合い続ける→自己成長につながる 問題 制約 26

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本セッションの流れ ● イントロダクション:目線合わせ ● 課題解決型教育 ● サーベイ ● ディスカッション・会場(Discord)とQ&A 27

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サーベイの外観 ● QAエンジニアとしての職務満足やキャリアに関するアンケート ○ ● 課題解決型教育の受講前と受講後で収集→全2回で約20名の回答を分析 アンケート例 ○ ○ ○ 職務満足度 ■ QAエンジニアというキャリアで働いていることにどの程度満足してますか? ■ 現職において自身のキャリアを伸ばすためにやるべきことが明確である ■ 現職でQAエンジニアとして働いていることにどの程度満足してますか? ■ 環境充足度 ■ QAエンジニアとしての指導やフィードバックを与えてくれる人が誰もいない ■ 現職において自身のキャリアを伸ばすために見習いたい/参考にしたい人が 一人もしくは複数人いる ■ 現職の業務を通してプロダクトやサービスの品質への貢献が見出だせない (第三者検証者の方はテスト対象のプロダクト・サービスと考えて下さい) キャリア撤退度 ■ 現職でQAエンジニアとしてのキャリアの先行きが不透明である ■ これから先のQAエンジニアとして自身のキャリアが明確である ■ チャンスがあればQAエンジニアというキャリア(職業)以外の職種で働きたい 28

29.

観点1:事前→事後の全体ポジティブ回答率の変化 ● ● ● ● 「やるべきことが明確」が+40ptと最大の改善 ゼミを通じて自身の課題や取り組むべき方向性が明確になったと考えられる 「今〜3年のキャリア明確」が+24ptと大きく改善 短期的なキャリアの見通しが立つようになった 「現職QA満足度」は満足が4%→30%に上昇、不満が30%→15%に減少。 一方、QAキャリア全体の満足度や他職種転職意向はほぼ変化なし 職業全体への意識よりも現職での具体的な行動・方向性に効果が出ている 事前 事後 変化 キャリア先行き不透明(ポジティブ=いいえ) 13% 30% +17pt やるべきこと明確(ポジティブ=はい) 30% 70% +40pt 他職種転職意向(ポジティブ=いいえ) 48% 45% -3pt 今〜3年キャリア明確(ポジティブ=はい) 26% 50% +24pt 5〜10年キャリア明確(ポジティブ=はい) 0% 10% +10pt 29

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観点2:同一人物の事前→事後の変化 ● ● ● 「やるべきこと明確」「キャリア先行き不透明」「5〜10年キャリア明確」は悪化者ゼロ ゼミにマイナスの副作用がないと言える 「現職QA満足度」は42%が改善しており、最も多くの人にポジティブな変化が見られた。 「QAキャリア全体満足度」は変化が少ない(79%が維持) 職業全体への満足度は短期の教育では動きにくい項目と考えられる 設問 改善 維持 悪化 現職QA満足度 8名 (42%) 8名 (42%) 3名 (16%) キャリア先行き不透明 3名 (16%) 16名 (84%) 0名 (0%) やるべきこと明確 7名 (37%) 12名 (63%) 0名 (0%) QAキャリア全体満足度 1名 (5%) 15名 (79%) 3名 (16%) 他職種転職意向 2名 (11%) 15名 (79%) 2名 (11%) 今〜3年キャリア明確 6名 (32%) 11名 (58%) 2名 (11%) 5〜10年キャリア明確 1名 (5%) 18名 (95%) 0名 (0%) 30

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観点3:キャリアに良い影響を与えたかの総合評価 ● 参加者の63%(12/19名)にキャリア意識へのポジティブな変化が 確認できた ● 変化なしの6名も悪化はしておらず ゼミ参加による負の影響はほぼ見られない ● 悪化傾向は1名のみ(5%)であり、個別要因の可能性がある 判定 割合 ◎良い影響あり 63% △変化なし 32% ▽悪化傾向 5% 31

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本セッションの流れ ● イントロダクション:目線合わせ ● 課題解決型教育 ● サーベイ ● ディスカッション・会場(Discord)とQ&A 32

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ディスカッショントピック ● 1「やるべきことが明確になった」のは何がきっかけだったか? ○ ゼミのどの体験(課題設定、他の参加者との対話、フィードバック) がやるべきことの明確化に繋がったのかを掘り下げる ● 2キャリアの見通しが立った人・立たなかった人の違いは何か? ○ 3年先のキャリアが明確になった人(32%)とならなかった人がいる 何が分かれ目だったのか、参加者同士で経験を共有する ● 3「やるべきこと」は明確になったが、実際に行動に移せているか? ○ 認識の変化と行動の変化は別物。ゼミ後に具体的なアクションを 起こせたか、起こせていないなら何がブロッカーか 33

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ディスカッショントピック ● 4 QAエンジニアのキャリア不安を解消するために、 ゼミ以外に何が必要か? ○ 教育だけでは届かない領域(組織の支援、コミュニティ、ロールモデルの存在など) で 参加者が感じている「次に必要なもの」を議論する ● 5 ゼミ前後で「現職への満足度」が上がった人は、 職場で何が変わったのか? ○ 現職QA満足度は42%が改善と高い改善率だった。ゼミでの学びが職場での 行動や周囲との関係にどう影響したのか、 具体的なエピソードを共有する ● 6 もしゼミをもう一度受けるならどんなテーマ・形式を求めるか? ○ 参加者自身が感じている「まだ足りないもの」や「次に学びたいこと」を 聞き出す。今後のゼミプログラムの改善や、次回テーマの検討材料にする 34

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ご清聴ありがとうございました QA エンジニアに対しての課題解決型教育は効果があるのか? 〜 QA ゼミ全 2 回を通した考察 〜 JaSST’26 Tokyo 2026年3月20日 菊池のぞみ(Voicy) / 河野哲也(ナレッジワーク) / 末村拓也(Ubie) 高瀬真衣(ヒューマンクレスト)/ 湯本剛(ytte Lab) / 横田雅和(ZENKIGEN)