147 Views
September 09, 23
スライド概要
DMMと他の2社で合同LT会を開催したときの発表資料
オーケストラの話をしている
システムオーケストレーションの話もちょっと触れてみた
SlideShareが使いにくくなってしまったのでこちらに全部移してみた。 - 勉強会で使った資料 - イベントでの登壇資料 等を中心に上げてあります。
オーケストラ & オーケストレーション 2017/12/7 3社合同LT会資料 DMM.comラボ 佐々木 健
自己紹介&宣伝 ● バイオリン弾きます。 ● 明後日(12/10)演奏会 ● – 三鷹市交響楽団 – ショスタコーヴィチ 交響曲第5番他 来年2/25も演奏会 – オーケストラダスビダーニャ – ショスタコーヴィチ 交響曲第11番他
オーケストラとは? ● ● 多数の楽器で演奏 – 弦楽器: バイオリン、ビオラ、チェロ、コントラバス – 木管楽器: フルート、オーボエ、クラリネット、ファ ゴット – 金管楽器: トランペット、ホルン、トロンボーン、 チューバ – 打楽器: ティンパニ、バスドラム、スネア、等々 – 鍵盤楽器: ピアノ、チェレスタ、オルガン 指揮者が統制する
オーケストラとは?(続き) ● ● オーケストラ用に書かれた楽譜を演奏する – 指揮者用: 全パートが書かれたフルスコア – 演奏者用: 自分のパートだけが書かれたパート譜 裏方も沢山いる – 会場確保、宣伝、お金管理 – 当日のステージマネージャー、舞台設営、受付。 – 裏方がいないと演奏会は成立しない。 – お客さんも大事
指揮者は偉い?? ● 演奏者からは一目置かれてます – 指揮者がいると合わせやすいから – 指揮者が全体の意志統一をしてくれるから – 指揮者は演奏者目線より高いビジョンを提示してくれ るから
指揮者は偉い??(続き) ● ● でも演奏者は完全には信用してません – 指揮が見にくいこともある – 指揮者が間違うこともある – 指揮者の意図が気にくわないことがある – 指揮者の技術が足りないこともある なので、各演奏者は自律的に最善を尽くしています。 – コンサートマスターに合わせたり、ソロに合わせたり – 隣の人に合わせたり。 – 自分でテンポを数えてみたり – 指揮者から要求されていないけど、やったほうが良いことは各自で工夫し たり。
(参考)小澤征爾とNHK交響楽団 ● ● http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B0%8F%E6%BE%A 4%E5%BE%81%E7%88%BE 1961年にNHK交響楽団(N響)の指揮者に招かれ指揮活動を 開始[14]するが、感情的な軋轢のためN響からボイコットを受 ける。小澤はたった一人で指揮台に立つという苦い経験をさ せられ、指揮者を辞任(これはN響事件、小澤事件、N響小 澤事件などと呼ばれる)
楽譜通り弾けば良いの? ● ● 楽譜は、レシピ、仕様書みたいなもの – レシピ、仕様書は絶対ではない。 – 音量や奏法は演奏者の意志にかなり委ねられる。 – 奏法の統一等はパート毎で行なう必要がある。 演奏者はより格好良く演奏したい – ● 楽譜通り弾きつつも、より感動的に演奏したい。美しいコードを書きたいとい うプログラマの欲求と一緒。 音楽はコミュニケーション手段。よりコミュニケーションしたい。 – 作曲者とコミュニケーションするために、作曲者の特徴を把握したり。 – 他のパートが格好良く弾いたら、それを真似てより格好良く弾いてみたり。 – 観客のウケをとるために、ちょっとした仕掛けを作ってみたり。 – 楽器間のメロディーの受け渡し等の際にテンポや音程を整えてみたり
できる演奏者は何をする? ● ● ● メンバーの模範となりメンバーを引っぱる – パート練習や、セクション練習を行なったり – パートとしての奏法をまとめたり、うまい弾き方を周知したり 他のパートや指揮者と積極的にコミュニケーション – テンポや奏法の全体としての意志統一に協力する – ソリストが自由に演奏したい箇所を汲みとりつつそこに合わせていく – 楽譜上の難所について他のパートに説明をして協力をはかる 指揮者的な仕事もする – テンポが全体的におかしくなったときに、全体が崩壊しないようなテンポを掴 んで崩壊を防ぐ。 – 体のアクションや強拍等を使って、全員のタイミングを合わせる助けをする。 – スコア譜を読みこみ、全体を把握した上で効果的な演奏を行なう。
演奏者の中に下手な人がいたら? ● ● ● 全体でカバーするように工夫する – 弾きやすいようにテンポを落としたり – 音量のバランスを工夫して目立たないようにしたり – 編曲してみたり 苦情はできるだけ控える(大人なオーケストラではね) – なぜならば、他のパートの楽器は自分では演奏できないので。 – 楽器によって、音域も音色も特性も違う。役割も守備範囲は違う。 – 全員揃わないと曲が完成しない。 うまく演奏できるように応援する – 適切に助言をする。 – 一緒に練習する、一緒に悩む。
オーケストラのまとめ ● 複数人が役割分担をしながら活動 ● 各人はある程度自律的に判断 ● お互いにリスペクトし合いながら協調 ● 楽譜はレシピ、絶対ではない ● 指揮者は一目置かれるが絶対ではない
ここからIT勉強会っぽい話
○○オーケストレーション ○○オーケストレータ ● システムオーケストレーション ● ネットワークオーケストレーション ● クラウドオーケストレーション 「コントロール」「コントローラ」 と一緒では?
コントロールのニュアンス ● 密結合なシステム ● 単機能、単純 ● 小規模 ● ベンダ依存 ● システムの動作はコントローラで完全に制御され ている
オーケストレーションのニュアンス ● 分散システム ● 異なった機能を組み合わせている、複雑 ● オープンシステム ● 個々のシステムは自律的に動いている ● 個々のシステムはそれぞれが協調動作している ● 全体の統制をとる仕組みがある ● 大規模になっても動く
オーケストレーションのノウハウ ● レシピを用意する ● 全体を俯瞰し、コンテクストを理解する ● 個々の役割を把握する ● ユニット毎の役割を把握する ● ユニットに自律性を持たせる ● 同じユニット内で協調する ● 違うユニット同士で協調する ● 全体を俯瞰できる仕組みを用意し、各ユニットはそれを参照する 音楽もシステムも一緒!!!
おしまい
参考資料 ● ネットワーク アーキテクチャ考 (9) 「Orchestration !」 – – https://gblogs.cisco.com/jp/2014/02/network-a rchitecture9-orchestration/ CISCOの河野さんのブログ
(余談)弦楽器のプルト ● オーケストラでは弦楽器は2人1組で着席する – ● ● それがプルト 隣の人によって弾き方が変わる – 怖い人だったら真面目に練習したり – 可愛い女の子だったら頑張って弾いたり 生活の知恵 – 楽譜を忘れてもなんとかなるぞ – 間違ったらすぐに隣の人を見ると隣の人のせいにできるぞ