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November 28, 24
スライド概要
ssmjpの勉強会で使った資料
会場Wi-Fiを構築するグループである、CONBU、bakuchikuという団体についての説明
イベント会場に行ったときに、つい調べてしまうこと、について書いている
SlideShareが使いにくくなってしまったのでこちらに全部移してみた。 - 勉強会で使った資料 - イベントでの登壇資料 等を中心に上げてあります。
Wi-Fi廃人しぐさ 2024-11-28 ssmonline #45 資料 佐々木 健
自己紹介(わたしとssmjp) ➢ ➢ ➢ 今日で7回目 ➢ 2018-12-07 ssmjp 年忘れLT大会 ダイビングのすゝめ ➢ 2020-05-20 ssmonline #0(非公開実験回) スクラム開発やってみた ➢ 2020-11-26 ssmonline #4(麻雀回) 迷いを捨てて槓をしよう ➢ 2020-12-18 ssmonline #5 通販チャレンジミャンマー編 ➢ 2021-12-23 ssmonline #18 ステマネのお仕事 ➢ 2022-12-19 ssmonline #29 業務改善できるかな ➢ (ssmonline #37でもなんか資料作ったけどノーカウントで) ➢ 2023-09-30 ssmonline #44 Mastodonアップデート地獄 ささみの本の同人誌に寄稿 ➢ ささみの本4 槓の光 〜初心者からベテランまで、今すぐ実践できる麻雀の考え方、あるいは宗教〜 ➢ ささみの本5 東南アジアへの旅のノウハウ ➢ ささみの本6 AliExpressでミニPCを買ってMicroStackで遊んでみた ➢ ささみの本7 運用で大切なことはすべて麻雀で学んだ ➢ ささみの本8 暗黒麻雀への誘い、ChatGPT で Meraki API Bot を書かせてみたよ メインのSlackチャンネル ➢ ➢ #麻雀やろうぜ
最近良く言われること ● ● 最近はどんな仕事をしてるんですか? – そろそろどこかに就職したの?という意図で聞いてるんだと思うんだけど、ま だどこも雇ってくれないのよー – いるだけでいいよ、お菓子もあげるよ、っていう会社があれば教えてくださ い – でも全然働いてないわけじゃなくて、いろいろな会社をお手伝いしてるよー 無職のくせに黙ってろ – ● 無職じゃなくて、定職がないだけだよ!!! いろいろなところに遊びに行きまくってていいですね – いろいろなしがらみでイベントのWi-Fiを作ってたりしてることが多くて、そん なに遊びまくってるわけじゃないよーー
イベントのWi-Fi作り ● ● ● 2013年頃から、大規模イベントでのWi-Fiネット ワーク提供に関る 2014年にCONBUという団体設立に巻きこまれる 2023年7月に、bakuchikuというチームに巻きこ まれる
CONBUとは? ● 2014年に設立 – ● 同じメンバーで2013年ぐらいから活動してた 大規模イベントでWi-Fiを提供したい主催者と、ネット ワークを作りたいエンジニアを繋ぐ ● 確実にWi-Fiを提供する ● 実費はイベント主催者に持ってもらう ● 構築メンバーはボランティア
CONBUの歴史 ● https://conbu.net/calendar ・2014/8/23 LL Diver (日本科学未来館) ・2017/3/9~10 DroidKaigi 2017 (ベルサール新宿グランド コンファレンスセンター) ・2014/8/28-30 YAPC::Asia 2014 (慶應義塾日吉キャンパス) ・2017/4/1 ElixirConf 2017 (秋葉原コンベンションホール) ・2014/11/18~21 InternetWeek 2014 (富士ソフトアキバプラザ) ・2017/9/7~8 CROSS 2017 (横浜大さん橋ホール) ・2015/1/14~16 JANOG35 in 静岡 (静岡県立大学 谷田キャンパス) ・2017/10/7~8 PHPconference 2017 (大田区産業プラザPiO) ・2015/1/29 エンジニアサポートCROSS2015 (横浜大さん橋ホール) ・2017/11/28~12/1 InternetWeek 2017 (浅草橋ヒューリックホール&ヒューリックカンファ レンス) ・2015/8/20~22 YAPC::Asia 2015 (東京ビッグサイト) ・2018/2/8~2/9 DroidKaigi 2018 (ベルサール新宿グランド コンファレンスセンター) ・2015/9/5 LL Ring recursive (新木場1st RING) ・2015/10/3 PHPconference 2015 (大田区産業プラザPiO) ・2018/6/16 Erlang & Elixir Fest 2018 (秋葉原コンベンションホール&カンファレンスフロ ア) ・2015/11/17~20 InternetWeek 2015 (富士ソフトアキバプラザ) ・2018/9/15~18 Pycon JP 2018 (大田区産業プラザPiO) ・2016/1/29 DeNA TechCon 2016 (渋谷ヒカリエホール) ・2018/11/27~11/30 InternetWeek 2018 (浅草橋ヒューリックホール&ヒューリックカンファ レンス) ・2016/2/5 エンジニアサポートCROSS2016 (横浜大さん橋ホール) ・2016/5/28 TokyoRubyKaigi11 (秋葉原コンベンションホール) ・2016/8/19-20 iOS Developers Conference 2016 (練馬ココネリホール) ・2016/11/3 PHPconference 2016 (大田区産業プラザPiO) ・2016/11/28~12/2 InternetWeek 2016 (浅草橋ヒューリックホール&ヒューリック カンファレンス) ・2018/12/15 PHPconference 2018 (大田区産業プラザPiO) ・2019/6/1 Erlang & Elixir Fest 2019 (永田町 JA共済ビル) ・2019/9/14~17 Pycon JP 2019 (大田区産業プラザPiO)
CONBUが設立された背景 ● ● ● 2014年頃はWi-Fi提供が技術的にわりとむずかし かった – 提供したけど使えない、というようなことが頻発 – 会場にある既設Wi-Fiはほぼ使いものにならない ネットワークエンジニア的にはネットワークを作れる だけでわりと楽しい それなら、提供したい人とエンジニアを繋げようぜ!!
CONBUの目標 ● 誰でも簡単にWi-Fiをちゃんと提供できるように する – 楽に作れるやりかたを確立 – ノウハウをいろいろな人に共有 ● CONBUがいらない世界、を作る
CONBUのシステム ● ● ● ● サーバやコントローラ等の必要なシステムは、デー タセンターやクラウドにあらかじめ作っておき VPNルータで会場とデータセンターやクラウドに接続 会場には、VPNルータ、PoEスイッチ、APを持って いき、設営して配線するだけ 機材は基本的には自前で用意 とても簡単に設営と片付けができる!!!
CONBUの今 ● Wi-Fi機材が賢くなって ● 会場の既設Wi-Fiもそのままでに普通に使えることも多くなって ● 設営のノウハウもだいぶ広まって ● みんな勝手に動きだしたし ● CONBUがいらない世界になったよ!! ● covid-19!! というわけで2020年からしばらく何もしてないよ!! たまに問い合わせがきて、手伝ったりアドバイスしたりするぐらい
bakuchikuの誕生 ● 2023年7月に、JANOG52というイベントが長崎で あって、そのイベントのためのネットワーク構築 チームが募集された – JANOG52の主催者の1人が昔の会社の上司で、何か あれば手伝いますよ、と言ったら拉致られた ● 長崎のお盆の精霊流しというイベントは爆竹を鳴 らしまくることで有名 – チーム名はbakuchikuにしますかー
bakuchikuとは ● ● 母体は九州方面(QUNOG) 学生や若者にネットワーク構築を体験してもらうと 楽しいよね ● 仲間を作ったり、大人と交流したり、楽しくやろー ● いろいろなところを巻きこもう ● JANOG52から、なんとなく活動してきたけど、理 念とかを整理中 – もうちょいでウェブとか公開するはず
bakuchikuが構築した(する)イベント ● JANOG 52 (2023-07-05 → 07) 長崎 ● CEDEC KYUSHU 2023 (2023-11-25) 福岡 ● JANOG 53 (2024-01-17→19) 福岡 ● JANOG 54 (2024-07-03 → 05) 奈良 ● CEDEC KYUSHU 2024 (2024-11-23) 福岡 ● AXIES 2024 (2024-12-10→12) 奈良 ● JANOG 55 (2025-01-22 → 24) 京都
bakuchikuが大事にしたいこと ● 学生や若者の成長を手助けする – 沢山手を動かしてもらう ● 交流を重視 – いろいろな人を巻きこもう ● 参加者に嫌な思いをさせないようにしよう – 大人はちゃんとフォローしよう
bakuchikuの取り組み ● ● ● 毎回設計はスクラッチからやる メンバーは若者主体で、大人は基本的にはフォロー する 機材は賛同してくれた方々からお借りする あえて楽をしないようにしている なのでわりと大変だけど、それによる面白さもある
CONBUとbakuchikuの相違点 CONBU 実費 イベント運営者に頼む メンバー費用 なし、ボランティア bakuchiku サーバ、監視システム データセンター、クラウド 毎回ゼロから構築 上に常設 ネットワーク設計 毎回ほぼ同じ 毎回ゼロから構築 機材 自前で持つ 協賛社さんから借りる 参加者 もの好きなエンジニア、若 半分ぐらいは学生、大人や大 手多め 学の先生がフォロー
前置きはここまでだ ここからは廃人しぐさ
Wi-Fiを使っててつい気になること ● 大きめなイベント会場に行くと、Wi-Fiがどうなっ てるか気になるよね? – 物理配線はどうなってるのかな? – どんなネットワークを作ってるのかな? – どこの機材を使ってるのかな? – ネットワーク設計はどうなってるのかな?
物理的なポイント ● 地方の会場とかに行くと電柱からファイバーが引き込まれて る – ● 建物のMDF、EPSはどこかなあ、とか見ちゃうよね – ● 場所、貼ってあるラベルやテプラ LANの口も確認しちゃう – ● 会場平面図でこのへんかな、と見たり 電源も確認しちゃう – ● 散歩してて見つけたら写真を撮ってしまうよねえ 壁に口があるか、貼ってあるラベルとか APが見えていればメーカーや型番も見る
飛んでいる電波を調べる ● スマホのWi-Fiアナライザーはついつい立ち上げちゃうよ ね – ● 私はNetSpotを使っている すごく綺麗な会場Wi-Fiの例↓
たまにいる変なSSID
公衆Wi-Fi ● NTT-BPとWi2が提供している公衆Wi-Fiが多い – 行政機関等が提供しているWi-Fiの裏側もこの2社の ものが多い ● ● キャリアが提供しているWi-Fiもそこそこある ここはどっちの縄張りなのかしら、的なことを知 る楽しみもある
Linuxノートから調べる ● nmcliコマンドで飛んでいる電波をいろいろ調べられる – % nmcli -f ACTIVE,SSID,SECURITY,SIGNAL,FREQ,CHAN,MODE,DEVIC E device wifi ● ACTIVE: 接続中かどうか ● SSID: ネットワーク名 ● SECURITY: WPA2, WPA3などの暗号化方式 ● SIGNAL: 電波強度(%) ● FREQ: 周波数(MHz) ● CHAN: チャンネル番号 ● MODE: 802.11の規格
接続してから調べる % iwconfig wlp1s0 wlp1s0 IEEE 802.11 ESSID:"xxxxxxxxxxx" Mode:Managed Frequency:2.412 GHz Access Point: 60:D0:2C:xx:xx:xx Bit Rate=144.4 Mb/s Tx-Power=20 dBm Retry short limit:7 RTS thr:off Fragment thr:off Power Management:on Link Quality=70/70 Signal level=-29 dBm Rx invalid nwid:0 Rx invalid crypt:0 Rx invalid frag:0 Tx excessive retries:3 Invalid misc:0 Missed beacon:0 アクセスポイントのMACアドレスから 使っているAPのメーカーがわかることもある ちゃんと隠されていることもある
接続してから調べる % nmcli device show wlp1s0 GENERAL.DEVICE: wlp1s0 GENERAL.TYPE: wifi GENERAL.HWADDR: xx:xx:xx:xx:xx:xx GENERAL.MTU: 1500 GENERAL.STATE: 100 (接続済み) GENERAL.CONNECTION: xxxxx GENERAL.CON-PATH: /org/freedesktop/NetworkManager/ActiveConnection/xx IP4.ADDRESS[1]: 192.168.225.167/24 IP4.GATEWAY: 192.168.225.43 IP4.ROUTE[1]: dst = 192.168.225.0/24, nh = 0.0.0.0, mt = 600 IP4.ROUTE[2]: dst = 0.0.0.0/0, nh = 192.168.225.43, mt = 600 IP4.DNS[1]: 192.168.225.43 IP6.ADDRESS[1]: fe80::7912:2b7c:d95a:1349/64 IP6.GATEWAY: -IP6.ROUTE[1]: dst = fe80::/64, nh = ::, mt = 1024 % nmclie connection show xxxxx (長いので省略)
ネットワーク的に確認すること ● アドレスブロックが充分に大きいか ● DHCPのリース期間 ● DNSキャッシュサーバは何を使っているか ● IPv6は使えるか
ウェブサービスに接続して調べる ● 上流ISPはどこを使っているか – 確認くん、それに似たサービスを使って調べる ● スピードテスト – Fast.com等を使って、充分に速度が出ているか調べ る
最近の傾向 ● ダメなWi-Fiネットワーク設定をみかけることは 少なくなった – ちゃんとした機材を使って、ちゃんとしたネットワーク 設計をしているところが多い – わざわざイベント用にWi-Fiを構築する必要性はなく なってきている
ときめくこと ● めったに見ない機器を見付けた ● めったに見ないISPを使っていた ● 電波が汚れてなくて綺麗 ● すごく古い機器がまだ動いていた レアなものにときめくのはナゼだろう?
まとめ ● ● ● 会場Wi-Fiがあったら軽く調べてみると面白いこと もあるかもよ 作る側も楽しいよ 動いてなくても裏側では頑張ってるかもしれない ので応援してあげてね
おしまい