ネットワークの基本6〜監視

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September 09, 23

スライド概要

DMMの社内向け勉強会資料
インターネットの仕組みについて知りたい、と若者が言ってたので、開催した勉強会
6回目は監視について説明

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SlideShareが使いにくくなってしまったのでこちらに全部移してみた。 - 勉強会で使った資料 - イベントでの登壇資料 等を中心に上げてあります。

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各ページのテキスト
1.

ネットワークの基本について学ぶ 第6回 監視 2017/12/26 佐々木 健

2.

この文書について 毎度おなじみ、日々のお菓子をめぐんでもらうた めの勉強会です。いつもありがとうございます。 今回はリクエストがあった監視の話をしようかと思っ ています。

3.

お願い 定時後の勉強会なので気楽に行きましょう。 飲食、雑談は自由にしてください。 みんなであれこれ雑談してくれるほうが私もおやつ を食べやすいです。 わからないことがあったら遠慮せずに聞いてね。 #beginner-net-study というSlackチャンネルを 作ったので雑談に使ってくださいませ。

4.

本日のタイムスケジュール(予定) ● 参加者の自己紹介(5分) – 人数が少なかったら全員 – 人数が多かったら近くにいる5人に自己紹介 ● 前回までのおさらい(5分) ● 本編(15分) ● 質疑(5分)

5.

自己紹介 ● 名前 ● 所属 ● 趣味 ● 意気込み ● ネタ

6.

本日の内容 ● 良い監視/悪い監視 ● なんのために監視をするか? ● 何を監視するのか? ● アラートが上がったらどうするか? ● 監視ツールの選び方 ● 今的な監視システム ● 最近の話題

7.

良い監視

8.

悪い監視

9.

なぜ良いか ● 目的が明確 ● なにかあったときの対応策がある ● ローコスト

10.

なぜ悪いか ● 目的が不明確(監視が目的になっている) ● なにかあったらひどいことになる ● コストかけすぎ

11.

監視をするときに考えること ● 監視をする目的は何か? ● その目的を決めるのは誰か? ● 何を監視する? ● どうやって監視する? ● 異常が発生したらどのように対応する? ● コストはどのぐらいかける?

12.

考えた例1 ● サービスが止まると売上が上がらなくなっちゃう ● サービス提供者としてはそれは困るので ● サービスがちゃんと動いてるかどうかを ● 専門の監視チームに依頼しつつ ● なにかあったら一次対応もしてもらおう ● 利益に影響しない程度のコストだと嬉しいな

13.

考えた例2 ● 趣味でやってるのでサービスが止まってもOK ● システムがどんな挙動をしてるかは把握したい ● フリーの監視ツールを使って ● ● なにかあったときのトラブルシュートができるよ うにしておく 即時対応する必要もない

14.

真面目に考えると ● リスクマネジメント? ● ISMSみたいなフレームワークを使う? ● 情報資産管理台帳作るの? ● リスクアセスメント? ● 運用設計? ● ITILも勉強するの? 楽しい運用沼へようこそ

15.

今日は運用沼はスルーします

16.

ビジネスにおける監視の動機 ● 売ってるものが動いてることを確認したい。 ● 売ってるものの異常は把握したい。 「売ってるもの」に 注目してみる

17.

ハードウェア監視 ● 売ってる人 – ● ● ● ハードウェアメーカー 売ってるもの – 汎用コンピュータ – サーバ – ネットワーク機器 – ストレージ 監視システム例 – ハードウェア監視プログラム – 統合プラットフォーム管理ツール 監視プロトコル、インターフェイス例 – IPMI – SNMP – syslog

18.

設備監視 ● 売ってる人 – ● ● データセンター 売ってるもの – 電気 – セキュリティ 監視方法 – 防災センター – Network Operation Center

19.

回線監視 ● 売ってる人 – ● ● ● 電話会社、通信会社 売ってるもの – 電話回線 – 専用線 – イーサネット接続 監視方法 – OSS(Operation Support System ※電話会社用語) – NMS(Network Management System) 監視プロトコル例 – SNMP – syslog – Ether OAM

20.

インターネット接続監視 ● ● ● ● 売ってる人 – ISP – データセンター 売ってるもの – インターネット接続 – 経路情報 監視方法 – NMS(Network Management System) – OpenBMP – Nagios/Zabbix 等の汎用監視ツール 監視プロトコル例 – Ping – BFD – BMP

21.

サーバ監視 ● ● 売ってる人 – ホスティング事業者 – MSP 売ってるもの – ● 監視方法 – ● サーバ(物理、仮想) Nagios/Zabbix 等の汎用監視ツール 監視プロトコル等 – Ping – syslog、サーバログ – HTTP/SMTP/DNS等の汎用プロトコル

22.

サービス監視 ● ● 売ってる人 – コンテンツ事業者 – インターネットでサービスをしている事業者 売ってるもの – ● ● インターネットを使ったサービス 監視方法 – Nagios/Zabbix 等の汎用監視ツール – エージェント型監視ツール – サービスチェックツール 監視プロトコル – HTTP/SMTP/DNS等のインターネットサービスプロトコル – 独自サービスチェックプロトコル – 各種ログ

23.

「売ってるもの」についてまとめ ● ● ● ● 売ってるもの(お金を生み出してるもの)について はちゃんと監視をしとくと良い ものによって監視方法等は違う 買ってるものについては、売る側のほうで監視し てくれてることも多い 必要だけど不足してるところは自前で頑張る必要 がある。

24.

異常が見付かったら ● ● ● 売ってる人に直してもらうのが基本 でも自分で作ったところは自分で直さないといけ ない。 そんなあなたにMSP!! – 詳細は社内Confuence見よう – 監視、運用の相談もできる

25.

よくある判断パターン ● ● ● サービスのアラート – 即時対応。 – 対応手順は作っておく。 リソース(CPU、メモリ、ネットワーク)のアラート – サービスが動いていれば様子を見る。 – 必要なら後日増強する。 複数台あるうちの1台に異常 – サービスが動いていれば問題なしと判断 – 必要なら後日対応を行なう。 悩んだらMSPに相談

26.

監視ツール選定での悩み ● ● ● すごく沢山ツールがある – どれを選べばいいの? – ツールごとの違いが良くわからない ツールの設定方法 – 設定方法がわからない – 設定が面倒くさい どこから監視するか – 監視専用のネットワークを作る? – 外からも監視したほうが良いの?

27.

ツールの選び方 ● ツールのコンテクストは合っているか? – 誰が何の目的で作ったものか。 – 同じようなユースケースで使われているか ● 人気はあるか? ● 中身は綺麗か? ● 新しいか? – ● 新しいものはたいてい良いところがある 利用者が使いこなせるか? – 高機能すぎたり複雑すぎたりすると現場がつらい

28.

新しいものは基本いいぞ ● お勧め汎用監視ツールの変遷 – ● Nagiosの良いところ – ● Nagios → Zabbix → Prometheus 沢山のサーバをまとめて監視できる Zabbixの良いところ – Nagiosができることは大体できる。 – ストレージをデータベースに変更。Nagiosはテキスト。 – ダッシュボードが簡単に作れる。

29.

新しいものは基本いいぞ(2) ● Prometheusの良いところ – Zabbixができることは大体できる – インストールが簡単 – モジュール分割設計 – フロントエンドのGrafanaにグラフ描画を任せること でサーバ負荷低減 – アラート数抑制

30.

新しめの監視ツールの特徴 ● 配布が楽な言語で書かれている。(Go、Rust等) ● インストール、設定が楽。 ● ● ● モジュールごとに機能分離されていて、大規模になって もスケールしやすい形になっている 他のシステムと連携するためのAPIがある Docker等のコンテナで動かすことを想定した作りになっ ている ● 設定ファイルはYAML ● アラート集約や抑制ができるようになっている

31.

今どきの監視方針 ● 取れるデータはとりあえず取っておく ● ツールはお手軽なやつで – ● ログはログ収集基盤に飛ばす – ● ● エージェント型のツール等はとても簡単 クラウドや、SaaSはとても便利 ダッシュボードは、Kibana、Grafanaのようなフ ロントエンドツールやBIツールを活用 アラートは必要なものだけ飛ばす

32.

いちおう考えなきゃいけないセキュリティ ● 監視システムは侵入元になったりもする ● セキュリティとはリスクコントロール ● 監視とは切り離せない ● とはいえセキュリティは沼!! ● 専門家を活用しよう

33.

今後の動向 ● ● いろいろな技術が出てくると、それによるサービス(売るも の)が増えてくる。そのための監視も必要になる。 最近の技術、これから出てくる技術↓ – クラウド – フォッグ – 5G – IoT – AI – ブロックチェーン – VR、AR

34.

質疑応答

35.

次回予告 ● 次に聞きたいネタはあるかしら? – Ethernet – ルーティング – ネットワークプログラミング – サーバハードウェア – ネットワーク仮想化 – 機器管理 – ICN(Information Centric Networking) – IPv6