20 世紀末の地方税理士事務所で IT 導入の 1 → 10 を頑張った話

355 Views

November 03, 23

スライド概要

AWS カーニバル ~ 秋の祭典スペシャル!~ LT 2023/11/04

profile-image

Qiita や Zenn でいろいろ書いてます。 https://qiita.com/hmatsu47 https://zenn.dev/hmatsu47 MySQL 8.0 の薄い本 : https://github.com/hmatsu47/mysql80_no_usui_hon Aurora MySQL v1 → v3 移行計画 : https://zenn.dev/hmatsu47/books/aurora-mysql3-plan-book https://speakerdeck.com/hmatsu47

シェア

またはPlayer版

埋め込む »CMSなどでJSが使えない場合

関連スライド

各ページのテキスト
1.

20 世紀末の地方税理士事務所で IT 導入の 1 → 10 を頑張った話 AWS カーニバル ~ 秋の祭典スペシャル!~ 懇親会 LT 2023/11/04 まつひさ(hmatsu47)

2.

自己紹介 松久裕保(@hmatsu47) ● https://qiita.com/hmatsu47 ● 現在のステータス: ○ 名古屋で Web インフラのお守り係をしています ○ 各地のオフラインイベントに出没中 ■ 盛岡(8 月)→松山(9 月)→福岡(10 月)→今回の札幌(11 月) 2

3.

おことわり ● AWS の話は出てきません ○ S3 の登場から遡ること 5 年以上前の話です ● 中身のある話ではありません ○ 適当に聞き流してください ■ 懇親会 LT ですから 3

4.

1996 年 4 月 ● 名古屋の税理士事務所のグループに就職 ○ グループには社労士事務所・司法書士事務所などを含む ■ 後年、法改正を機にそれぞれ法人化 ○ グループ内のコンサルティング会社に所属 ○ 情シスの一員として社会人生活スタート 4

5.

当時の事務所は ● すでに IT 導入が進行中(0 → 1 が終わったあたり) ○ 正社員(職員)1 人 1 台パソコン配布 ○ 社内(グループ内)LAN 構築済み ■ 複数のビル間を赤外線レーザー装置で接続 ○ (制限はあったが)インターネットにも接続可 5

6.

当時の事務所は ● かなり先進的 ○ 1994 〜 5 年頃の中小事業所としては非常に珍しかったはず 6

7.

先進的ゆえの問題が発生 ● 設計・実装と並行または後追いでルールが決まる ○ 使っていたローカル IP アドレスが RFC1918(1597)の範囲外 ● 新技術の採用が「人柱」化する ○ ビル間接続用の赤外線レーザー装置がトラブル続き ● サイジングが難しい(事例が少ない→目安がない) ○ 必要サーバスペック・台数 ○ ネットワークアドレス空間・帯域 7

8.

そのタイミングで入社してきた私のお仕事 ● これらの問題(ある意味での技術的負債)を解決する ○ 安定した運用ができるように ○ グループの事業をスケールさせるために 8

9.

1 つずつ地道に解決(ほぼ自力で) ● 設計・実装と並行または後追いでルールが決まる ○ ネットワーク再設計(IP アドレス空間変更) ● 新技術の採用が「人柱」化する ○ 光ファイバ(ダークファイバ心線貸しサービス)に移行 ● サイジングが難しい(事例が少ない→目安がない) ○ サーバ増設・分割・リプレース ○ L3SW 導入によるサブネット分割(ついでに 100M 全二重化) 9

10.

当時 Google は存在しなかったので ● 頼りになったのは ○ 雑誌 ○ メーカー(ベンダー)公式サイト ○ 製品カタログ 10

11.

その他の問題(番外) ● Qiita の去年の 1 人アドベントカレンダーで連載 ○ https://qiita.com/advent-calendar/2022/hmatsu47 11

12.

とはいえ ● これら(解決が必要だった問題)は怠惰による失敗ではない ○ その時点でできる限りの選択をした結果、負債化したもの ■ 怠惰によって発生したものは技術的負債とは呼ばない ○ 負債 ≠ 避けるべきもの ■ 一方的にネガティブなだけのものではない 12

13.

現在:AWS などのパブリッククラウドが一般化 ● 設計上の問題があったとしても機器等の再調達は不要 ● それでも本番投入後に構成を変えるのは難しい ○ 難しさはオンプレ時代とあまり変わらない ■ 0 → 1 はもちろん 1 → 10 も難しい 13

14.

安全な手法を選択したい…けれど ● 生きのこるために、ときには挑戦が必要 ○ 会社の事業が生きのこるため ■ スケールできない・変化できない事業→死 ○ IT エンジニアとして生きのこるため 14

15.

怯まず挑戦していきましょう ● 挑戦を博打にしないよう、コミュニティで学びを! 15