【令和8年度診療報酬改定】リハビリ・栄養・口腔管理の4つの見直しと実務への影響

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April 10, 26

スライド概要

令和8年度診療報酬改定におけるリハビリテーション・栄養管理・口腔管理の4項目の見直しを解説するスライドです。リハ栄養口腔連携体制加算の2段階再編(150点/90点)、摂食嚥下機能回復体制加算のST専任化と経腸栄養管理加算の対象拡大、口腔管理連携加算600点と医科連携訪問加算500点の新設について、改定の背景・要件・実務への影響を整理しています。
メルマガ『【令和8年度改定まとめ】リハ・栄養・口腔管理の4つの見直しを一挙解説』:https://www.daitoku0110.news/p/rehab-nutrition-oral-care-overview

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病院事務長。急性期から回復期まで多岐にわたる医療機関で勤務。 医事、介護事務、経理、財務、税務、監査、総務、設備、情報システム、地域連携、法人業務まで、幅広い部門で自ら実務を経験し全体を統括。福祉業界の知見やイベント開催経験に加え、課題解決のためにAIエージェントを作成し、法人を支援した実績も多数有する。 【公開資料】主に以下の2テーマでスライド・動画を提供。 1. 令和8年度診療報酬改定(算定要件・疑義解釈など)や施設基準、医療DXの解説 2. AIエージェント(miiboなど)の構築・活用

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各ページのテキスト
1.

【令和8年度診療報酬改定】 リハビリ・栄養・口腔管理の 4つの見直しと実務への影響 急性期から包括期をつなぐ、 高齢者のADL維持に向けた多職種連携の要点

2.

孤立したケアから、シームレスな多職種連携へ リハビリ 栄養 口腔 ADL維持・向上 令和8年度改定の核心は、「施設基準のハードル低下(要件緩和)」と「他施設との深い連携(歯科連携等の新設)」 を組み合わせ、急性期から包括期にわたる入院患者のADL維持と口腔管理を多職種で推進することにあります。

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令和8年度改定:4つの重要テーマと評価構造 ① リハ・栄養・口腔連携体制加算 (150点 / 90点 / 30点) 2段階再編と対象拡大 ② 摂食嚥下・経腸栄養 人員要件緩和と対象患者の拡大 ③ 口腔管理連携加算 [医科側] (600点) 歯科のない病院向け新設 ④ 医科連携訪問加算 [歯科側] (500点) 訪問する歯科医院向け新設

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旧制度のボトルネック:わずか「9%」の届出率 届出率 約9% (令和6年度 リハビリテーション・栄養・口腔連携体制加算) 届出不可の理由 56.3% = 「常勤専従の 理学療法士等の 配置要件」 届出不可の理由 53.9% = 「土日祝日の リハ提供量の 基準」 厳格すぎる専従要件と休日稼働要件が障壁となり、 現場の努力が適切に評価されない構造的な課題が存在していました。

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新たな2層構造と地域包括ケア病棟への拡大 旧制度 (120点) 【再編】新・加算1 (150点) 【緩和】新・加算2 (90点) 土日祝日の リハ提供量 8割以上 (加算1) 8割以上 (加算2) 7割以上に緩和 ADL低下割合 3%未満 (加算1) 3%未満 (加算2) 5%未満に緩和 【新設】地域包括ケア病棟 リハビリテーション・栄養・口腔連携加算 (30点)。さらに入院栄養食事指導料等の算定も可能へ。

6.

栄養管理のパラダイムシフト:回復への努力を正当に評価 新ルールの評価:中心静脈栄養から経腸・経口への「移行・回復プロセス」全体を評価対象 として包括。 中心静脈栄養 (IV) 経腸栄養 (Tube/Stoma) 経口摂取 (Oral) 旧ルールの課題:中心静脈栄養の実施を大前提としていたため、経口摂取へ移行する医療機関の 「回復努力」が算定上の足かせになっていた。

7.

要件緩和による運用柔軟性の向上と対象拡大 人員配置の柔軟化(言語聴覚士) 【旧】専従 (病棟専属) 【新】専任 (他の業務との 兼務が可能に) 対象患者の拡大 入院前から中心静脈栄養で管理されてい た患者も対象へ(経腸栄養管理加算) 経口摂取不可となり、経腸栄養を選択し た患者も算定対象へ 経腸栄養(鼻腔・胃痩)から経口摂取へ回 復した患者も実績(加算3)に算入可能へ

8.

放置される口腔課題:医科単独アプローチの限界 退院後の歯科受診率 約9% NDBデータによれば、リハ・栄養・口腔連携 体制加算を算定していても(8.8%)、算定し ていなくても(8.7%)、退院後の歯科受診率 に差がありません。 歯科診療を行わない病院では、入院中の口腔課 題(医科の治療上の障害)が未解決のまま放置 される構造的欠陥が浮き彫りになりました。

9.

新設された「医科・歯科連携」のミラー構造 病院側と歯科医院側の双方にインセンティブを付与することで、 入院中からのシームレスな歯科介入を実現します。 医科(歯科のない病院) 評価・同意・紹介 口腔管理連携加算 (600点) 新設 歯科(連携先医療機関) 依頼受諾・ 病院へ訪問診療 医科連携訪問加算 (500点) 新設

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医科側要件:口腔管理連携加算(600点)の取得条件 【対象】歯科診療を行わない病院 (※口腔課題が医科の治療上の課題を生じている入院患者) 1 連携体制の構築 地域の歯科医療機関と 事前の連携体制を整備 すること。 2 同意と文書紹介 患者の同意を得た上 で、文書による紹介 を行うこと。 3 診療の実施 実際に入院中の歯科診 療(訪問診療)が実施 されること。

11.

Premium Management Consulting Report 歯科側要件:医科連携訪問加算(500点)の取得条件 【対象】歯科診療を行っていない医療機関から依頼を受けた歯科医療機関 歯科訪問診療料の所定点数に上乗せして算定。 歯科のない医療機関との連携体制構築および、情報共有の仕組みの整備。 【注意】周術期等口腔機能管理料や、回復期等口腔機能管理料との 併算定は不可。ルールの重複適用に注意が必要です。

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実務への影響と、明日から取り組むべき3つのアクション STEP 1: 緩和基準に基づく シミュレーション(Assess) 加算2(ADL低下5%未満、土日リ ハ7割)の緩和要件を自院の現在 データに当てはめ、算定可能性を 再評価する。 STEP 2: ST配置の見直しと 兼務化の検討(Optimize) 言語聴覚士(ST)の「専任」化 を活用し、摂食嚥下機能回復体制 加算の取得と他業務のバランスを 最適化する。 STEP 3: 地域歯科との連携協定の 正式化(Partner) 合計1,100点(600点+500点)の シナジーを獲得するため、近隣の 歯科医療機関と情報共有・訪問診 療のフローを構築する。 制度のハードルは下がりました。今求められているのは、 院内の枠を超えたプロアクティブな連携体制の構築です。