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April 23, 26
スライド概要
令和8年度診療報酬改定における連携強化診療情報提供料の見直しを8枚のスライドで解説。算定対象の200床未満病院・診療所への拡大、共同治療管理の合意に基づく算定要件の追加、3月に1回への算定回数統一という3つのポイントを、図表で整理しました。
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連携強化診療情報提供料の見直し|令和8年度改定の3つのポイント
https://www.daitoku0110.news/p/liaison-info-fee-revision-2026
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https://notebooklm.google.com/notebook/84cfc2b7-3ea4-4e00-9206-dd4c299a5fde
病院事務長。急性期から回復期まで多岐にわたる医療機関で勤務。 医事、介護事務、経理、財務、税務、監査、総務、設備、情報システム、地域連携、法人業務まで、幅広い部門で自ら実務を経験し全体を統括。福祉業界の知見やイベント開催経験に加え、課題解決のためにAIエージェントを作成し、法人を支援した実績も多数有する。 【公開資料】主に以下の2テーマでスライド・動画を提供。 1. 令和8年度診療報酬改定(算定要件・疑義解釈など)や施設基準、医療DXの解説 2. AIエージェント(miiboなど)の構築・活用
エグゼクティブ・ブリーフィング資料 令和8年度 連携強化診療情報提供料の改定見取り図 大病院と地域をつなぐ「双方向・継続的」連携への完全移行
背景:現場の連携実態と現行制度のズレ 政策課題 大病院 外来機能分化と連携強化 かかりつけ医 現行制度の限界 (X) 限定的な対象 算定対象の組み合わせが限定的 (X) 一方通行 紹介された患者のみ (X) 過剰な算定機会 実態に合わない月1回の算定上限 「大病院と地域の双方向・継続的な連携」という実態を、報酬体系が十分に評価できていないという課題が改定の出発点です。
令和8年度改定の全体像:3つの見直しポイント 現行 R8 改定後 見直し① 算定対象 特定機能病院等に限定/ 一方向(紹介された患者のみ) 【拡大・双方向化】 200床未満の病院・診療所 ⇔ 特定機能・400床以上等の基幹病院 (双方向に算定可能) 見直し② 算定要件 他機関からの求めに応じた 都度の情報提供 【質的転換】 事前合意に基づく「共同治療管理」による 継続的な情報提供を追加 見直し③ 算定回数 原則 月1回 (妊娠中のみ3月に1回、例外あり) 【実態への適応】 すべての区分で「患者1人につき3月に1回」に統一 これら3つの柱により、連携強化診療情報提供料は「単発の紹介」から 「スクラム型の継続管理」を評価する点数へと進化します。
見直し① 算定対象医療機関の拡大と類型化 【改定のポイント】 逆紹介 これら2つの類型間で患者の紹介が行われた場合、 も算定可能に 紹介元・紹介先の双方の医療機関で 診療情報提供料の算定が可能となります。 診療所 または 許可病床数200床未満の病院 特定機能病院、地域医療支援病院、 外来機能報告対象病院等 または 許可病床数400床以上の病院 ※一般病床200床未満を除く / 外来機能報告対象病院等は基幹的病院に限る 「紹介された患者」だけでなく、「紹介した患者」も対象に。 外来機能分化の中核である「大病院から地域への逆紹介」を報酬面で強力に後押しします。
見直し② 共同治療管理の合意に基づく算定要件 現行モデル:都度対応 病院 求めに応じた情報提供 かかりつけ医 新設モデル:共同治療管理 Step 2: 共同継続管理 Step 3: 情報提供 病院の専門医師 Step 1: 合意 地域のかかりつけ医師 新しい算定要件の条件: 1. 病院の専門医師と地域のかかりつけ医師が共同で継続的に治療管理を行う旨を合意 2. 当該合意に基づく紹介であることを確認 3. その上で情報提供を行う 紹介元からの「個別の求め」がなくても、事前の合意という枠組みがあれば継続的な情報提供が評価されるようになります。
見直し② 対象疾患と求められる施設基準 対象患者 算定主体となる医療機関の施設基準 一般の患者 (特段の個別指定なし) 指定難病の患者 難病診療連携拠点病院、または難病診療分野別拠点病院の指定 てんかんの患者 てんかん支援拠点病院の指定 妊娠中の患者 院内に妊娠中の患者の診療を行うにつき十分な体制が整備されていること 合意に基づく算定は一般患者にも適用されますが、難病・てんかん・妊娠中の患者に関しては、明確な拠点指定や体制整備が要件として紐づきます。
見直し③ 算定回数の「3月に1回」への統一 月1回算定(注1〜注4) ※注5(妊娠中)は3月に1回 現行 患者1人につき3月に1回(すべての算定区分で統一) 改定後 【留意事項:例外規定の削除について】 現行では妊娠中の患者(注5)において「頻回の情報提供が必要な場合の月1回算定」という例外規定がありましたが、改定案の本文ではこの記述が見られません。最終的な告示・関連通知での確認が必要です。 対象と要件が拡大される一方で、算定機会の頻度を整理し、継続的な治療管理の実態に即した合理的な点数体系へのバランスが図られました。
結論:令和8年度改定が描く「医療連携の設計図」 ① 双方向ルートの開通(逆紹介の推進) ② 専門医×かかりつけ医の事前合意 継続的な 共同管理体制 地域完結型医療の実現と 外来機能分化の完成 ③ 3月に1回の合理的なリズム これら3つの見直しは独立したものではありません。双方向のパイプライン(①)を作り、 その中で合意に基づく継続的なスクラム(②)を組み、実態に合ったペース(③)で運用する。 これが国が意図する、これからの病診連携のスタンダードです。