令和8年度改定|訪問看護「同一建物ルール」完全解剖

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May 19, 26

スライド概要

令和8年度診療報酬改定で訪問看護の「同一建物ルール」が大きく変わります。基本療養費(Ⅱ)の5区分化、20分未満の算定不可、同一敷地内への範囲拡張、主要加算の連動見直しという4つの柱を、経営者・管理者向けに図解で解説。「多人数×短時間」モデルの終焉と戦略的ピボットの方向性まで整理しました。

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【令和8年度改定】同一建物の訪問看護、人数・日数で評価が細分化へ
https://www.daitoku0110.news/p/visit-nursing-same-building-2026

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https://notebooklm.google.com/notebook/57a639b8-6a61-463b-8ee2-90b87727c713

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病院事務長。急性期から回復期まで多岐にわたる医療機関で勤務。 医事、介護事務、経理、財務、税務、監査、総務、設備、情報システム、地域連携、法人業務まで、幅広い部門で自ら実務を経験し全体を統括。福祉業界の知見やイベント開催経験に加え、課題解決のためにAIエージェントを作成し、法人を支援した実績も多数有する。 【公開資料】主に以下の2テーマでスライド・動画を提供。 1. 令和8年度診療報酬改定(算定要件・疑義解釈など)や施設基準、医療DXの解説 2. AIエージェント(miiboなど)の構築・活用

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各ページのテキスト
1.

令和8年度 訪問看護報酬改定:同一建物ルールの完全解剖 「多人数×短時間」モデルを直撃する4つの規制強化と戦略的対応 訪問看護ステーション経営者・管理者改定 同一の規制強化との完全対応 訪問看護ステーション経営者・管理者向け 特別ブリーフィング

2.

改定の背景:効率性と報酬の「ズレ」の是正 実態:極端な高効率化 多人数 短時間 同一建物 現行評価:粗い2区分のみ 令和8年度改定:実態に即した精緻な評価体系へ 高齢者住まい等における「多人数への短時間・頻回訪問」という実態に対し、 現行の訪問看護基本療養費(II)の仕組み(3人以上か否か)では不十分と判断されました。

3.

令和8年度改定を貫く「4つの柱」 1. 人数・日数の細分化 2. 訪問時間の厳格化 3. 「同一」の空間拡張 4. 主要加算の連動見直し ※本ルールは原則適用。ただし、24時間体制の併設・隣接ステーションには別途「包括型」が新設されます。

4.

第1の柱:基本療養費(II)の「5区分化」 現行 2人 3人以上 新要件 2人 3人〜9人 10人〜19人 20人〜49人 50人以上 頻回訪問の抑制(逓減制)対象ゾーン 大規模施設への訪問実態を直接的に点数へ反映させるため、従来の「3人以上」という 大括りが解体され、施設規模に応じた厳密な評価へ移行します。

5.

頻回訪問の抑制:20日目の「クリフ(崖)」 保健師等の「50人以上」区分の場合:20日目まで【2,610円】→21日目以降【2,510円】へと逓減 10人以上の区分で発動 1日 10日 20日 30日 1月当たりの訪問日数 職種別の差異 看護師・准看護師 「2〜9人」区分でも 週3日/4日目で逓減あり PT・OT・ST 「2〜9人」区分はフラット料金。 10人以上は全職種共通で20日目クリフ適用。

6.

第2の柱:時間の厳格化と「20分未満の禁止」 算定不可 - 20分未満の訪問 合算要件エリア 標準指定時間 0 20 30 60+ 訪問時間の標準は「30分以上」と定義。 20分を下回る訪問は基本療養費(II)および 各種加算の算定が一切不可。 訪問看護記録書への時間記載が完全義務化。 ※短時間訪問の濫用を構造的に防ぐ仕組みが導入されました。

7.

短時間訪問の抜け道を防ぐ「合算ルール」 訪問時間は20分〜30分未満か? 前回訪問終了から「2時間未満」か? これは「緊急の訪問」か? NO YES 【合算対象】 それぞれの時間を足して1回として扱う 例外として個別算定可能 短い訪問を意図的に分割して複数回算定する運用は、 この「2時間ルール」により事実上封じられます。

8.

第3の柱:空間定義の拡張(敷地内への網掛け) 現行 改定後 同一建物(単一の建物のみ) 同一敷地内の建物も包含 介護保険の取り扱いと完全に整合。敷地内に複数棟(A棟・B棟など)を構える施設を巡回する場合、 これらはすべて「同一建物」としてカウントされ、人数区分(5区分化)に合算されます。

9.

第4の柱:主要加算の「5区分×日数」連動マトリクス 1〜2人 3〜9人 10〜19人 20〜49人 50人以上 難病等複数回 訪問加算 フラット料金 21日目以降で逓減トリガー発動 複数名訪問 看護加算 基本報酬の5区分に完全連動(他職種パラレル) 夜間・早朝・ 深夜加算 フラット料金 【厳格化】16日目以降で逓減トリガー発動 基本報酬だけでなく、主要な加算もすべて新ルールに連動。 特に夜間・深夜加算の逓減トリガーは「16日目以降」と厳しい設定に。

10.

例外規定:24時間併設型は「包括報酬」の別ルートへ 高齢者住まい等への 訪問看護 一般的な ステーション 加算・基本報酬での段階評価 (前述の4つの柱が適用) 24時間体制・併設/ 隣接ステーション 包括型訪問看護療養費 (II-5-2⑧) 頻回訪問を24時間体制で行う併設・隣接ステーションについては、加算の段階評価で はなく、新設される【包括型】で丸ごと別途評価される仕組みへ移行します。

11.

経営インパクト総括:「多人数×短時間」モデルの終焉と戦略的ピボット 今回の改定は単なる「減算」で ありません。敷地拡張で対象者 を合算し、人数区分で単価を下 げ、時間制限で分割算定を封じ るという完全な包囲網です。 5区分化・逓減制 敷地内拡張 20分未満禁止・合算 従来の高回転 ビジネスモデル 高品質・中時間 ケアモデル 包括型への移行 令和8年度の施行に向け、「短時 間で数を回す」モデルから、「1 回30分以上の質の高いケア」ま たは「包括型体制」への事業構造 の転換が急務となります。