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June 09, 26
スライド概要
令和8年度診療報酬改定で見直された認知症ケア加算を図解で解説。基本点数の全区分引き上げと、身体的拘束実施日の減算強化(100分の40→20)という「飴と鞭」の2本柱を整理し、拘束最小化が経営戦略となる理由まで読み解きます。
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令和8年度改定で認知症ケア加算が変わる|点数引き上げと身体的拘束減算の強化
https://www.daitoku0110.news/p/dementia-care-addition-2026-revision
病院事務長。急性期から回復期まで多岐にわたる医療機関で勤務。 医事、介護事務、経理、財務、税務、監査、総務、設備、情報システム、地域連携、法人業務まで、幅広い部門で自ら実務を経験し全体を統括。福祉業界の知見やイベント開催経験に加え、課題解決のためにAIエージェントを作成し、法人を支援した実績も多数有する。 【公開資料】主に以下の2テーマでスライド・動画を提供。 1. 令和8年度診療報酬改定(算定要件・疑義解釈など)や施設基準、医療DXの解説 2. AIエージェント(miiboなど)の構築・活用
令和8年度改定 認知症ケア加算の戦略的転換 身体的拘束がもたらす「広がるギャップ」
急増する認知症患者と 「身体的拘束」のジレンマ 身体疾患で入院する認知症 高齢者が年々急増 患者の安全確保を理由とし た「身体的拘束」の常態化 令和8年度診療報酬改定の最重要テーマ: 「いかにして急性期・一般病棟での身体的拘束を減らすか」
前提:認知症ケア加算(1~3)の算定構造 対象:日常生活自立度判定基準ランクIII以上の患者(重度の意識障害を除く)/ 算定:1日単位(14日以内 / 15日以上で分岐) 加算1 主体:認知症ケアチーム 構成:専任の医師・看護師・ 社会福祉士など 加算2 主体:高度な専門性を持つ 個人 構成:専任の医師 または 専門性の高い看護師 加算3 主体:病棟の現場スタッフ 構成:研修を受けた 病棟看護師 すべての区分で「身体的拘束を必要としない 環境づくり」と「早期解除」が必須要件。
令和8年度改定の基本構造: 「飴と鞭」の戦略的転換 基本点数の全面的な引き上げ ケアの評価を手厚くする「飴」 拘束実施日の減算を大幅強化 身体的拘束をより強く抑える「鞭」 組織で統一した 取組を通じた 身体的拘束の 最小化へ
適切なケアを後押しする「飴」:基本点数の引き上げ 14日以内 15日以上 加算1 180点 186点 34点 39点 加算2 112点 115点 28点 31点 加算3 44点 47点 10点 13点 認知症患者へのアセスメントやケアの充実そのものを、 これまでより手厚く評価する経済的裏付け。
身体的拘束を抑える「鞭」:実施日の大減算 身体的拘束のない日 所定点数の100%を算定 身体的拘束を実施した日 所定点数の「100分の20」へ激減 改定前(100分の40)か らのさらなる引き下げ。 拘束を行った日に算定で きる割合が半分に縮小。
国が示す「拘束ゼロ」へのカウントダウン 平成28年度(新設時) 減算率:100分の60 令和6年度改定 減算率:100分の40 令和8年度改定(今回) 減算率:100分の20 減算強化後、拘束実施日の割合は減少に転じた。 このデータが今回の厳格化の根拠に。 60、40、20という数字の推移は、身体的拘束の抑制を 年々強める国の一貫した姿勢を明確に示している。
1日の拘束がもたらす最大の機会損失(加算1・14日以内の例) 186点 差額・ 約 149 点 約37点 拘束のない日 (基本点数アップ) 拘束を実施した日 (20%へ激減) 拘束する日としない日の差がかつてなく拡大。 拘束を回避することの財務的インパクトが、過去最高に達している。
現場の孤軍奮闘から「組織で統一した取組」へ 管理者・病院幹部 主体となった意識づくり / 統一した方針の策定 病棟スタッフ・現場 適切なケアや支援の実行 現場の努力(個人の頑張り) だけに依存した拘束削減は限界。 点数の引き上げと減算の強化は、経営層が主導する組織的な取組を 診療報酬の面から要求するものである。
拘束最小化は、倫理的課題から「経営戦略」へ ケアの充実 全区分での基本点数引き上げにより、 丁寧なアセスメントが直接的な収益増へ直結。 リスクの極大化 実施日の算定率が20%に激減したことで、 拘束継続の財務的リスクが致命的なレベルへ。 経営トップの責務 国の方針は明確。「組織で統一した取組」を通じて身体的拘束を 最小化する体制構築が、今後の病院経営の必須条件となる。