令和8年度診療報酬改定|難治性皮膚疾患の訪問看護が週4日以上に拡大

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May 14, 26

スライド概要

令和8年度診療報酬改定で、在宅難治性皮膚疾患処置指導管理を受ける利用者が別表第八に追加されます。表皮水疱症など重症患者の訪問看護が週4日以上算定可能に。改定内容、対象範囲、実務上の留意点を図解で解説します。

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令和8年度改定|難治性皮膚疾患の訪問看護が週4日以上に拡大
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病院事務長。急性期から回復期まで多岐にわたる医療機関で勤務。 医事、介護事務、経理、財務、税務、監査、総務、設備、情報システム、地域連携、法人業務まで、幅広い部門で自ら実務を経験し全体を統括。福祉業界の知見やイベント開催経験に加え、課題解決のためにAIエージェントを作成し、法人を支援した実績も多数有する。 【公開資料】主に以下の2テーマでスライド・動画を提供。 1. 令和8年度診療報酬改定(算定要件・疑義解釈など)や施設基準、医療DXの解説 2. AIエージェント(miiboなど)の構築・活用

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1.

令和8年度 診療報酬改定: 難治性皮膚疾患の訪問看護拡充 週4日以上の算定解禁がもたらす、シームレスな在宅ケアの実現 2026年 医療政策インサイトレポート

2.

別表第八(項目二) 「在宅難治性皮膚疾患処置指導管理」の追加 訪問看護の算定制限解除。重症患者に対する「週4日以上」の訪問看護基本療養費等が算定可能に。 Key Takeaway: 手厚いケアを必要とする難治性皮膚疾患患者の在宅療養を支える、極めて重要な制度見直し。

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対象疾患と過酷な臨床的現実 Clinical Profile Card 表皮水疱症(指定難病36)& 水疱型先天性魚鱗癬様紅皮症 生涯にわたり、わずかな外力で水疱・びらんが反復形成。 重篤な合併症(栄養障害型の場合): 偽合指症、関節拘縮、食道狭窄、 貧血、低栄養、心不全、腎不全、 有棘細胞癌等。 4. 保護 (状態に応じた薬剤・被覆材の選択とカット) 1. 剥がす (ドレッシング材の除去・滲出液の観察) 潰瘍・水疱の 反復による頻回な 専門的処置が必須 2. 保清 (感染兆候の確認・洗浄) 3. 穿刺 (新生水疱の確実な穿刺)

4.

現行制度における「週3日の壁」と別表第八の空白 現行制度では、原則として訪問看護は 「週3日以内」に制限。 1 2 3 現行の別表第八(項目二)10項目 在宅自己腹膜灌流指導管理 在宅血液透析指導管理 在宅酸素療法指導管理 等... 在宅難治性皮膚疾患 処置指導管理は 「対象外」 重症患者であっても、別表第八に規定されていないため、 制度上「週4日以上」の訪問看護が認められないという致命的な制約が存在した。

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令和8年度改定の核心:別表第八への追加による制限解除 1 2 3 4 5 6 7 現行の10種類の 在宅指導管理 + 在宅難治性皮膚疾患 処置指導管理 = 改定後の11種類 「別表第八(項目二)」の対象利用者として正式に位置づけ。 制度の壁が撤廃され、皮膚状態の変化に応じた適時の処置や感染リスクの 早期発見を可能にする「週4日以上の訪問」が合法的に計画可能に。

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制度ビフォー・アフター比較:何が、どう変わるのか 令和6年度まで (現行) 令和8年度以降 (改定後) 別表第八(項目二)への記載 なし(対象外) あり(追加) 訪問看護の算定日数上限 原則 週3日以内 週4日以上が可能 対象となる具体的な報酬区分 週3日目までの基本報酬のみ 訪問看護基本療養費、退院後訪問指導料、在宅患者訪問看護・指導料、 同一建物居住者訪問看護・指導料等 改定後は、週4日目以降の専用点数(訪問看護基本療養費 6,550円、在宅患者訪問看護・指導料 680点等)が算定可能。

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算定解禁のメカニズム:週4日以上の訪問を可能にする条件フロー 患者の条件 表皮水疱症 または 水疱型先天性魚鱗癬様 紅皮症の患者であり、難 治性の皮膚病変に対する 特殊な処置が必要。 医療機関(主治医)の要件 「在宅難治性皮膚疾患処置 指導管理料(1,000点)」 の算定(※月1回を限度)。 薬剤・被覆材の選択等に関 する療養上の指導を実施。 訪問看護ステーションの解禁 上記管理を受けているこ とを条件に「別表第八該 当」としてロック解除。 週4日以上の訪問看護が 算定可能に。 訪問看護ステーション単独では完結しない。 医療機関(主治医)側での「指導管理料の算定」が、頻回訪問のトリガーとなる構造。

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改定がもたらす3つの統合的価値 患者・家族 在宅療養の安心感と負担軽減。 専門職による頻回な支援により、過酷な介護 負担を軽減し、地域での生活継続を可能に。 訪問看護ステーション ニーズに即したケア計画と正当な評価。 これまで制限されていた頻回訪問に対 して、利用者の状態に応じた柔軟な計画 立案と、それに伴う算定機会の拡大。 医療機関・制度 主治医との連携強化と地域医療の充実。 医療依存度の高い難病患者を地域社会 全体で支える、持続可能なケア体制の 構築。

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実務現場への提言:シームレスなケアを実現するためのアクション 医療機関(クリニック)向け 対象患者(表皮水疱症等)のリス トアップと処置状況の再確認。 「在宅難治性皮膚疾患処置指導管 理料」の月1回の算定要件を満た す指導体制の整備。 訪問看護ステーションへの迅速な 情報共有と指示書のアップデー ト。 訪問看護ステーション向け 既存の対象利用者について、主治 医との「指導管理料の算定状況」 の連携確認。 週4日以上の訪問を前提とした、 新たな訪問看護計画の立案と家族 族への提案。 週4日目以降の算定(基本療養費 6,550円等)に向けたレセプト請 求フローの確認。

10.

頻回訪問看護の対象拡大が、在宅療養の未来を支える 本改定は単なる点数の追加ではない。週3日という人為的な壁を取り払い、 難治性皮膚疾患と闘う患者に必要なケアを、必要な時に届けるための 「シームレスなケアへの架け橋」である。 医療機関と訪問看護ステーションの緊密な連携が、この新しい架け橋を強固にし、 重症患者が地域で安心して暮らし続けるための基盤となる。