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March 23, 26
スライド概要
1.はじめに
福島原発事故からの復興推進にあたっては、住民の放射線不安に適切に対処していく必要がある。これまでの意識調査で、放射線不安が強いのは社会経済弱者であることが明らかになっている(成元哲編著, 2015)。彼らの抱く放射線不安は、知識不足による「過剰な」不安とは必ずしも言い切れない。なぜなら、社会経済格差という社会の不公正に起因した心理社会的ストレスは、慢性炎症を引き起こし、放射線被曝の炎症反応を増悪させるので、平均的な人より弱者は放射線の影響を受けやすいと考えられるからだ。
コロナ禍、株価/物価の高騰を経て、格差はますます拡大しているものと考えられる。格差拡大は、いわゆる「勝ち組」を含めた社会全体の健康水準を低下させ、社会の活力を奪うことが社会疫学の調査で分かっている。だから、復興を推進させるためには、社会経済弱者への特段の支援が必要である。被曝の影響を受けやすい弱者をターゲットにした放射線対策としての「格差解消」など、実効線量という平均値にとらわれない、平均値から外れた弱者の立場をも尊重する包括的な放射線対策を行うことが社会全体の活力を生み、復興を加速させる。
2.正しい情報を伝えるだけでは不十分
一般論として、社会経済弱者は、何らかの健康リスクに対して平均的な人より強い不安を抱きやすい。米国での調査では、男性より女性、白人より黒人やマイノリティの方が、不安を感じやすいことが確認されている(Marshall BK et al., 2006; Olofsson A & Rashid S, 2011; Sansom G et al., 2019)。強い不安の背後には、差別や格差があると指摘されている。人間だけでなく、サル、イヌ、ウサギ、およそ集団で暮らす動物は、不公正を本能的に嫌い、生命の警報器といえる脳の扁桃体が活性化する。社会的な動物にとって、孤立を意味する不公正は生存に不利になるからだ、と考えられている。
扁桃体が活性化するということは、バイアスがかかりやすくなるということでもある。実験で確認されている(Bechara A & Damasio AR, 2005)。つまり、社会経済格差によって日常的に扁桃体が活性化している弱者は、社会に不信感を持ち、バイアスがかかりやすくなっているので、「正しい」情報に耳を傾けようとしない、ということだ。大災害が発生し社会が混乱すれば扁桃体がより激しく活性化するので、その傾向はますます強まる。正しい情報を伝えようとすればするほど、かえって反感を買うものと思われる。福島原発事故でも、放射線不安が強いのは低収入層・低学歴層であることが、1000人規模の調査で確認されている(前出)。新型コロナ感染症でも、低所得層・低学歴層ほど、新型コロナワクチンを意識的に拒否する人が多かった(土田昭司他, 2022)。以上のことから、彼ら、彼女らの強い放射線不安を解消するためには、正しい情報を伝えるだけでは不十分なことが分かる。
3.求められる放射線リスクの情動的決定要因への対処
社会経済弱者が放射線に強い不安を感じるのは、弱者はさまざまな病気に罹患しやすいので、放射線の影響も受けやすいと直感するからだと考えられる。
一般論として、貧困、児童虐待、両親の離婚など厳しい環境で生まれ育った社会経済弱者は、脳のストレス関連部位の変化などにより、慢性的に過剰な炎症反応が起きやすくなっている。この現象は、アロスタティックロードと呼ばれる(Danese AD & McEwen BS, 2012)。
厳しい環境の影響で病気になりやすい体質になっているので、自己管理による病気の予防には限界がある。心臓病、糖尿病、がん、脳卒中、うつ病など、複数の病気に同時に罹患し、なおかつ、その病状がシナジー効果で悪化するシンデミックという現象が起こりやすいことが報告されている(Singer M et al., 2017)。シンデミックの背景には、アロスタティックロードに陥りやすい社会的・経済的な脆弱要因といった不公正が存在していると考えられている。不公正に起因した心理社会的なストレスで、脳の情動反応の中枢である扁桃体が活性化し、体内は病的な慢性炎症状態に陥るので、格差などの不公正は健康リスクの「情動的決定要因」と呼ばれている(the Lancet Editorial, 2025)。
このように、厳しい環境に生まれ育った社会経済弱者は慢性的な炎症状態にあるので、原発事故のような大災害が起きればダメージを受けやすく、強い放射線不安を抱くのは当然といえる。巨大地震、津波、原発事故と、それに伴う社会の混乱。幾度もの移動を余儀なくされた避難生活。それだけではない。その後も発生した大地震に、阿武隈川の洪水。そして新型コロナの流行と、この15年間、畳み掛けるように大災害が発生し続けている。原発事故後に慢性炎症状態がさらに悪化したことは、37%と極めて高い割合で避難者がPTSDに罹患している可能性がある、と報告されていることなどから確実と思われる(辻内琢也, 2022)。PTSD患者の体内では、過剰な炎症反応が起きていることが知られている。また、避難者の間では、典型的な慢性炎症による疾患といえる糖尿病が多発しており、その死亡リスクは放射線被曝による死亡リスクの約40倍と推定されている(Murakami et al., 2017)。
注意が必要なのは、健康リスクの情動的決定要因も放射線被ばくも、慢性炎症反応を起こすことに変わりがない点だ。どちらも体内で同じ炎症反応が起きる。
放射線の電離作用で体内の水分子はイオン化され、その過程で発生したラジカルの刺激で、炎症性サイトカインが過剰に血液中に放出される(Matsuzawa et al., 2005)。社会の不公正に起因した情動的決定要因であろうが、放射線であろうが、慢性疾患の原因となる炎症性サイトカインが血液中に過剰放出されることに変わりはない。すなわち、情動的決定要因による炎症反応そのものが、命にかかわる重大な健康リスクであり、このリスクに放射線被曝の炎症反応が上乗せされ、シナジー効果で健康リスクが増大する分、原発事故由来の放射線被曝は、自然放射線・医療被曝と比べ、はるかに重大な健康リスクになり得る(図1)。線量計では、放射線と情動的決定要因のシナジー効果による炎症反応の増悪は測定できないので、放射線被曝量のみに頼った現行のリスク推定は、必然的に被曝影響を過小評価することになる(図2)。
4.弱者救済が社会全体の活力を生み復興を推進させる
放射線の影響を受けやすい弱者は、社会全体から見たら少数者といえる。しかし、米国などでの調査で、格差が激しくなると、裕福な人も含めて社会全体の健康水準が低下することが確認されている。男女格差が激しい地域では、男性の健康水準がそうでない地域に比べ低下していた(Kawachi I et al., 1999)。低所得者が多い地域に住んでいると、裕福な家庭に生まれ育った人でも中高年期に認知機能が低下することが分かった(Kucharska-Newton AM et al., 2023)。これらの事例から、社会経済弱者の放射線不安を「一部の少数者の不安に過ぎない」として見捨ててしまうと、全ての人の健康状態が悪化し、社会から活力が失われてしまうことが予想される。弱者の放射線不安に寄り添うことが社会を活性化し、復興を加速させる。
5.放射線対策と復興推進を両立させる具体策の提案
健康リスクの情動的決定要因も、放射線被ばくも、慢性炎症反応を起こすことに変わりない。両方の要因が重なるとシナジー効果で炎症反応が増悪することから、放射線の影響に固執することなく主要な炎症の原因を取り除き、いかにトータルな慢性炎症反応を抑制するかが、放射線対策のポイントとなる(伊藤浩志, 2021)。当日は、子どもの放射線対策としての肥満解消、避難指示解除に伴う居住環境の整備、そして除染土壌の再利用などについて、時間が許す範囲で具体策を提案したい。
東日本大震災・原子力災害 第4回 学術研究集会 2026年3月19日 弱者切り捨ては被曝リスクを増大させ 社会全体の活力を失わせる =福島原発事故からの復興を進める上で求められる放射線対策= Discarding the vulnerable increases radiation exposure risks and saps the vitality of society as a whole ─Radiation countermeasures required for advancing recovery from the Fukushima nuclear accident─ 伊藤浩志 福島市在住の独立研究者(学術博士) 専門領域: 脳神経科学/ストレス科学/リスク論/科学技術社会論 [email protected]
本日の発表内容 ü 正しい放射線情報を伝えるだけでは不十分 ü 求められる放射線リスクの情動的決定要因への対処 ü 弱者救済が社会全体の活力を生み復興を推進させる ü 具体的な解決策
本日の発表内容 ü 正しい放射線情報を伝えるだけでは不十分 ü 求められる放射線リスクの情動的決定要因への対処 ü 弱者救済が社会全体の活力を生み復興を推進させる ü 具体的な解決策
本日の発表内容 ü 正しい放射線情報を伝えるだけでは不十分 ü 求められる放射線リスクの情動的決定要因への対処 ü 弱者救済が社会全体の活力を生み復興を推進させる ü 具体的な解決策
本日の発表内容 ü 正しい放射線情報を伝えるだけでは不十分 ü 求められる放射線リスクの情動的決定要因への対処 ü 弱者救済が社会全体の活力を生み復興を推進させる ü 具体的な解決策
放射線対策のヒントとなる新型コロナ対策 ü ランセットが、COVID-19の流行で問題提起 • 正確な情報を伝えるだけでは不十分 • 健康リスクにおける情動的な決定要因への対処が必要 (Editorial 2025 Lancet, Vol 405, issue 10474, p173)
放射線対策のヒントとなる新型コロナ対策 ü ランセットが、COVID-19の流行で問題提起 • 正確な情報を伝えるだけでは不十分 • 健康リスクにおける情動的な決定要因への対処が必要 (Editorial 2025 Lancet, Vol 405, issue 10474, p173)
放射線対策のヒントとなる新型コロナ対策 ü ランセットが、COVID-19の流行で問題提起 • 正確な情報を伝えるだけでは不十分 • 健康リスクにおける情動的な決定要因への対処が必要 (Editorial 2025 Lancet, Vol 405, issue 10474, p173)
放射線対策のヒントとなる新型コロナ対策 ü ランセットが、COVID-19の流行で問題提起 • 正確な情報を伝えるだけでは不十分 • 健康リスクにおける情動的な決定要因への対処が必要 (Editorial 2025 Lancet, Vol 405, issue 10474, p173) • 新型コロナと福島原発事故には共通点があります • この2つの問題提起を軸に、議論させていただきます
<ランセットの1つ目の問題提起> なぜ、情報を伝えるだけでは不十分なのか
正しい科学知識は放射線不安を解消させるのか
正しい科学知識は放射線不安を解消させるのか ü 社会経済弱者は不安解消が困難 • 米国での調査: 女性/米国黒人/マイノリティは、人より強い不安を感じる 原因: 格差や差別 (Marshall BK et al. 2006; Olofsson A & Rashid S 2011; Sansom G et al. 2019; Balasuriya L et al., 2021; Brittany C. Slatton et al. 2025) • 福島原発事故: 放射線「不安」が強いのは、 →低収入層(年収400万円未満)/低学歴層(非大卒) →不安感と居住地の放射線量に、関連は見られない (「福島子ども健康プロジェクト」, 2013年〜2018年の調査結果)
正しい科学知識は放射線不安を解消させるのか ü 社会経済弱者は不安解消が困難 • 米国での調査: 女性/米国黒人/マイノリティは、人より強い不安を感じる 原因: 格差や差別 (Marshall BK et al. 2006; Olofsson A & Rashid S 2011; Sansom G et al. 2019; Balasuriya L et al., 2021; Brittany C. Slatton et al. 2025) • 福島原発事故: 放射線「不安」が強いのは、 →低収入(年収400万円未満)/低学歴(非大卒)の被災者 →不安感と居住地の放射線量に、関連は見られない (「福島子ども健康プロジェクト」, 2013年〜2018年の調査結果)
社会経済弱者は なぜ、不安を感じやすいのか 脳科学的には、 ü 不安とは →脳の扁桃体(生命の警報装置)が活性化した状態 ü 弱者が不安を感じやすいのは →格差などの不公正:心臓病やうつ病など、様々な疾患の原因になる →不公正に対する危険を本能的に察知し常に扁桃体が活性化 →人より不安を感じやすい ü 放射線不安の背後にある根本原因:不公正(差別/格差/孤立/虐待や家庭 内暴力などの逆境体験) ü 不公正に対する不安から扁桃体が活性化するということは →バイアスがかかり、社会に不信感を持ちやすい
社会経済弱者は なぜ、不安を感じやすいのか 後 前 扁桃体 脳科学的には、 (中心部にある) ü 不安とは →脳の扁桃体(生命の警報装置)が活性化した状態 ü 弱者が不安を感じやすいのは →格差などの不公正:心臓病やうつ病など、様々な疾患の原因になる →不公正に対する危険を本能的に察知し常に扁桃体が活性化 →人より不安を感じやすい ü 放射線不安の背後にある根本原因:不公正(差別/格差/孤立/虐待や家庭 内暴力などの逆境体験) ü 不公正に対する不安から扁桃体が活性化するということは →バイアスがかかり、社会に不信感を持ちやすい
社会経済弱者は なぜ、不安を感じやすいのか 後 前 扁桃体 脳科学的には、 (中心部にある) ü 不安とは →脳の扁桃体(生命の警報装置)が活性化した状態 ü 弱者が不安を感じやすいのは →格差などの不公正:心臓病やうつ病など、様々な疾患の原因になる →不公正に対する危険を本能的に察知し常に扁桃体が活性化 →人より不安を感じやすい ü 放射線不安の背後にある根本原因:不公正(差別/格差/孤立/虐待や家庭 内暴力などの逆境体験) ü 不公正に対する不安から扁桃体が活性化するということは →バイアスがかかり、社会に不信感を持ちやすい
社会経済弱者は なぜ、不安を感じやすいのか 後 前 扁桃体 脳科学的には、 (中心部にある) ü 不安とは →脳の扁桃体(生命の警報装置)が活性化した状態 ü 弱者が不安を感じやすいのは →格差などの不公正:心臓病やうつ病など、様々な疾患の原因になる →不公正に対する危険を本能的に察知し常に扁桃体が活性化 →人より不安を感じやすい ü 放射線不安の背後にある根本原因:不公正(差別/格差/孤立/虐待や家庭 内暴力などの逆境体験) ü 不公正に対する不安から扁桃体が活性化するということは →バイアスがかかり、社会に不信感を持ちやすい
社会経済弱者は なぜ、不安を感じやすいのか 後 前 扁桃体 脳科学的には、 (中心部にある) ü 不安とは →脳の扁桃体(生命の警報装置)が活性化した状態 ü 弱者が不安を感じやすいのは →格差などの不公正:心臓病やうつ病など、様々な疾患の原因になる →不公正に対する危険を本能的に察知し常に扁桃体が活性化 →人より不安を感じやすい ü 放射線不安の背後にある根本原因:不公正(差別/格差/孤立/虐待や家庭 内暴力などの逆境体験) ü 扁桃体が活性化するということは →バイアスがかかり、社会に不信感を持ちやすい
小括:その1
<ランセットの1つ目の問題提起> なぜ、正しい知識を伝えるだけでは不十分なのか
<ランセットの1つ目の問題提起> なぜ、正しい知識を伝えるだけでは不十分なのか 強い不安を感じやすいのは社会経済弱者 彼らは、 常に扁桃体が活性化しているので 強いバイアスがかかり、不信感持ちやすい 正しい科学知識は届きにくい 不安は解消されない 反感を買う恐れさえある
<ランセットの1つ目の問題提起> なぜ、正しい知識を伝えるだけでは不十分なのか 強い不安を感じやすいのは社会経済弱者 彼らは、 常に扁桃体が活性化しているので 強いバイアスがかかり、不信感持ちやすい 正しい科学知識は届きにくい 不安は解消されない 反感を買う恐れさえある
<ランセットの1つ目の問題提起> なぜ、正しい知識を伝えるだけでは不十分なのか 強い不安を感じやすいのは社会経済弱者 彼らは、 常に扁桃体が活性化しているので 強いバイアスがかかり、不信感持ちやすい 正しい科学知識は届きにくい 不安は解消されない 反感を買う恐れさえある
<ランセットの2つ目の問題提起> なぜ、 健康リスクの情動的決定要因を理解し 対処していく必要があるのか
そもそも 健康リスクの「情動的決定要因」って何?
そもそも 健康リスクの「情動的決定要因」って何? ランセットの別の論文によると 「 新型コロナはパンデミックではない(シンデミックだ)」 (Lancet. Vol 396 October 17, 2020) 重篤化因子は生活習慣病(原文: non-communicable disease) →生活習慣病の根本原因である貧困/格差を解消しない限り、流行は収束できない →経済を止める(ロックダウン/緊急事態宣言)必要はなかった • Nature / New England Journal of Medicine / JAMA が同様の見解示す ※ 拙著でも提案: 『なぜ社会は分断するのか』(2021) • 情動的決定要因とは、 →社会の不公正のこと(差別/格差/孤立/虐待や家庭内暴力などの逆境体験)
そもそも 健康リスクの「情動的決定要因」って何? ランセットの別の論文によると 「 新型コロナはパンデミックではない(シンデミックだ)」 (Lancet. Vol 396 October 17, 2020) 重篤化因子は生活習慣病(原文: non-communicable disease) →生活習慣病の根本原因である貧困/格差を解消しない限り、流行は収束できない →経済を止める(ロックダウン/緊急事態宣言)必要はなかった • Nature / New England Journal of Medicine / JAMA が同様の見解示す ※ 拙著でも提案: 『なぜ社会は分断するのか』(2021) • 情動的決定要因とは、 →社会の不公正のこと(差別/格差/孤立/虐待や家庭内暴力などの逆境体験)
そもそも 健康リスクの「情動的決定要因」って何? ランセットの別の論文によると 「 新型コロナはパンデミックではない(シンデミックだ)」 (Lancet. Vol 396 October 17, 2020) 重篤化因子は生活習慣病(原文: non-communicable disease) →生活習慣病の根本原因である貧困/格差を解消しない限り、流行は収束できない →経済を止める(ロックダウン/緊急事態宣言)必要はなかった • Nature / New England Journal of Medicine / JAMA が同様の見解示す ※ 拙著でも提案: 『なぜ社会は分断するのか』(2021) • 情動的決定要因とは、 →社会の不公正のこと(差別/格差/孤立/虐待や家庭内暴力などの逆境体験)
そもそも 健康リスクの「情動的決定要因」って何? ランセットの別の論文によると 「 新型コロナはパンデミックではない(シンデミックだ)」 (Lancet. Vol 396 October 17, 2020) 重篤化因子は生活習慣病(原文: non-communicable disease) →生活習慣病の根本原因である貧困/格差を解消しない限り、流行は収束できない →経済を止める(ロックダウン/緊急事態宣言)必要はなかった • Nature / New England Journal of Medicine / JAMA が同様の見解示す ※ 拙著でも提案: 『なぜ社会は分断するのか』(2021) • • 生活習慣病 ※ 生活習慣で説明しきれるリスク要因は1/3以下 (Lants PM et al. 1998) ※ 背後にある根本原因:不公正に対する情動反応(不安/怒り)による慢性炎症 (Danese A & McEwen BS 2012) • 不公正の是正→重篤化因子である生活習慣病↓↓→新型コロナの感染/重篤化↓↓ 情動的決定要因とは、 →社会の不公正のこと(差別/格差/孤立/虐待や家庭内暴力などの逆境体験)
そもそも 健康リスクの「情動的決定要因」って何? ランセットの別の論文によると 「 新型コロナはパンデミックではない(シンデミックだ)」 (Lancet. Vol 396 October 17, 2020) 重篤化因子は生活習慣病(原文: non-communicable disease) →生活習慣病の根本原因である貧困/格差を解消しない限り、流行は収束できない →経済を止める(ロックダウン/緊急事態宣言)必要はなかった • Nature / New England Journal of Medicine / JAMA が同様の見解示す ※ 拙著でも提案: 『なぜ社会は分断するのか』(2021) • • 生活習慣病 ※ 生活習慣で説明しきれるリスク要因は1/3以下 (Lants PM et al. 1998) ※ 背後にある根本原因:不公正に対する情動反応(不安/怒り)による慢性炎症 (Danese A & McEwen BS 2012) • 不公正の是正→重篤化因子である生活習慣病↓↓→新型コロナの感染/重篤化↓↓ 情動的決定要因とは、社会の不公正のこと ※ 不公正:差別/格差/孤立/虐待や家庭内暴力などの逆境体験など
社会経済弱者は病気の予防が困難 ストレッサーの種類が多いほど、病気になりやすく、重篤化しやすい シンデミック: 病原体/栄養不良/暴力/社会経済格差などによる相乗効果 →うつ病/糖尿病/心臓病などを併発、病状増悪 (Singer M et al., 2017) アロスタティックロード: 子ども時代の過酷体験、種類(差別/貧困…)が多い人ほど、成人してからも… →炎症関連遺伝子の発現数↑ (Slavich GM & Cole SW, 2013) →がん/心臓病/糖尿病のリスク↑ (Hughes K et al., 2017; Lin L et al., 2021)
社会経済弱者は病気の予防が困難 社会経済弱者は種類が多い ストレッサーの種類が多いほど、病気になりやすく、重篤化しやすい シンデミック: 病原体/栄養不良/暴力/社会経済格差などによる相乗効果 →うつ病/糖尿病/心臓病などを併発、病状増悪 (Singer M et al., 2017) アロスタティックロード: 子ども時代の過酷体験、種類(差別/貧困…)が多い人ほど、成人してからも… →炎症関連遺伝子の発現数↑ (Slavich GM & Cole SW, 2013) →がん/心臓病/糖尿病のリスク↑ (Hughes K et al., 2017; Lin L et al., 2021)
社会経済弱者は病気の予防が困難 激しい炎症反応が起こりやすい ストレッサーの種類が多いほど、病気になりやすく、重篤化しやすい シンデミック: 病原体/栄養不良/暴力/社会経済格差などによる相乗効果 →うつ病/糖尿病/心臓病などを併発、病状増悪 (Singer M et al., 2017) アロスタティックロード: 子ども時代の過酷体験、種類(差別/貧困…)が多い人ほど、成人してからも… →炎症関連遺伝子の発現数↑ (Slavich GM & Cole SW, 2013) →がん/心臓病/糖尿病のリスク↑ (Hughes K et al., 2017; Lin L et al., 2021)
社会経済弱者は病気の予防が困難 ストレッサーの種類が多いほど、病気になりやすく、重篤化しやすい シンデミック: 病原体/栄養不良/暴力/社会経済格差などによる相乗効果 →うつ病/糖尿病/心臓病などを併発、病状増悪 (Singer M et al., 2017) アロスタティックロード: 子ども時代の過酷体験、種類(差別/貧困…)が多い人ほど、成人してからも… →炎症関連遺伝子の発現数↑ (Slavich GM & Cole SW, 2013) →がん/心臓病/糖尿病のリスク↑ (Hughes K et al., 2017; Lin L et al., 2021)
社会経済弱者は病気の予防が困難 ストレッサーの種類が多いほど、病気になりやすく、重篤化しやすい シンデミック: 病原体/栄養不良/暴力/社会経済格差などによる相乗効果 →うつ病/糖尿病/心臓病などを併発、病状増悪 (Singer M et al., 2017) アロスタティックロード: 種類が違っても似た炎症反応が起きるので 種類が多い 子ども時代の過酷体験、種類 (差別/貧困…)ほど が多い人ほど、成人してからも… →炎症関連遺伝子の発現数↑ (Slavich GM & Cole SW, 2013) 炎症反応は増悪 する →がん/心臓病/糖尿病のリスク↑ (Hughes K et al., 2017; Lin L et al., 2021)
社会経済弱者は病気の予防が困難 ストレッサーの種類が多いほど、病気になりやすく、重篤化しやすい シンデミック: 病原体/栄養不良/暴力/社会経済格差などによる相乗効果 →うつ病/糖尿病/心臓病などを併発、病状増悪 (Singer M et al., 2017) アロスタティックロード: 子ども時代の過酷体験、種類(差別/貧困…)が多い人ほど、成人してからも… →炎症関連遺伝子の発現数↑ (Slavich GM & Cole SW, 2013) →がん/心臓病/糖尿病のリスク↑ (Hughes K et al., 2017; Lin L et al., 2021)
社会経済弱者は病気の予防が困難 ストレッサーの種類が多いほど、病気になりやすく、重篤化しやすい シンデミック: 病原体/栄養不良/暴力/社会経済格差などによる相乗効果 →うつ病/糖尿病/心臓病などを併発、病状増悪 (Singer M et al., 2017) アロスタティックロード: 子ども時代の過酷体験、種類(差別/貧困…)が多い人ほど、成人してからも… →炎症関連遺伝子の発現数↑ (Slavich GM & Cole SW, 2013) →がん/心臓病/糖尿病のリスク↑ (Hughes K et al., 2017; Lin L et al., 2021) 厳しい環境で体質が変化する
社会経済弱者は 病気になりやすい体質になっているので 正しい知識を身につけても 病気の予防は困難
社会経済弱者は 病気になりやすい体質になっているので 正しい知識を身につけても 病気の予防は困難 ü 具体例: • ジョンズホプキンス大学医学部卒業生の追跡調査(Kittleson MM et al. 2006) →社会経済的に恵まれない家庭で育った卒業生、心臓病になりやすい
社会経済弱者は 病気になりやすい体質になっているので 正しい知識を身につけても 病気の予防は困難 ü 具体例: • ジョンズホプキンス大学医学部卒業生の追跡調査(Kittleson MM et al. 2006) →社会経済的に恵まれない家庭で育った卒業生、心臓病になりやすい 名門医学部出身者でも病気の予防は困難
社会経済弱者は放射線の影響を受けやすい ü 放射線の健康影響 • 高線量被ばく(100mSv以上):染色体異常/DNAの突然変異 • 低線量被ばく(100mSv以下): 損傷細胞からの炎症物質(サイトカイン)の放出が関与 ※ 放射線の電離作用で水分子がイオン化、ラジカル発生、炎症性サイトカイン↑ (ICRP Publication 118, 2011) ü 低線量被ばくの場合、サイトカインの過剰発現で病気のリスクが高まる点では… → 放射線被曝も、他の要因も変わらない ※ 他の要因:不公正(差別や格差)、生活習慣(運動不足、喫煙/飲酒、偏った食生活) → シンデミック:炎症反応の相乗効果で、社会経済弱者は放射線の影響を強く受ける → 他の炎症の原因との比較が重要 → 主な炎症の原因を取り除けば、放射線の影響も受けにくくなる ü 現在の被曝の影響評価:実効線量は平均値でしか見ていない →被曝の感受性高い人への配慮が不十分 • 社会経済弱者(不公正に起因したストレスによる慢性炎症) • 長期にわたる避難生活(PTSD様の症状の人が多い=体内が激しい炎症状態)
社会経済弱者は放射線の影響を受けやすい ü 放射線の健康影響 • 高線量被ばく(100mSv以上):染色体異常/DNAの突然変異 • 低線量被ばく(100mSv以下): 損傷細胞からの炎症物質(サイトカイン)の放出が関与 ※ 放射線の電離作用で水分子がイオン化、ラジカル発生、炎症性サイトカイン↑ (ICRP Publication 118, 2011) ü 低線量被ばくの場合、サイトカインの過剰発現で病気のリスクが高まる点では… → 放射線被曝も、他の要因も変わらない ※ 他の要因:根本原因は不公正(格差など)、目の前の原因は生活習慣(喫煙/飲酒、食生活など) → シンデミック:炎症反応の相乗効果で、社会経済弱者は放射線の影響を強く受ける → 他の炎症の原因との「比較」が重要 → 主な炎症の原因を取り除けば、放射線の影響も受けにくくなる ü 現在の被曝の影響評価:実効線量は平均値でしか見ていない →被曝の感受性高い人への配慮が不十分 • 社会経済弱者(不公正に起因したストレスによる慢性炎症) • 長期にわたる避難生活(PTSD様の症状の人が多い=体内が激しい炎症状態)
社会経済弱者は放射線の影響を受けやすい ü 放射線の健康影響 • 高線量被ばく(100mSv以上):染色体異常/DNAの突然変異 • 低線量被ばく(100mSv以下): 損傷細胞からの炎症物質(サイトカイン)の放出が関与 ※ 放射線の電離作用で水分子がイオン化、ラジカル発生、炎症性サイトカイン↑ (ICRP Publication 118, 2011) ü 低線量被ばくの場合、サイトカインの過剰発現で病気のリスクが高まる点では… → 放射線被曝も、他の要因も変わらない ※ 他の要因:根本原因は不公正(格差など)、目の前の原因は生活習慣(喫煙/飲酒、食生活など) → シンデミック:炎症反応の相乗効果で、社会経済弱者は放射線の影響を強く受ける → 他の炎症の原因との「比較」が重要 → 主な炎症の原因を取り除けば、放射線の影響も受けにくくなる ü 現在の被曝の影響評価:実効線量は平均値でしか見ていない →被曝の感受性高い人への配慮が不十分 • 社会経済弱者(不公正に起因したストレスによる慢性炎症) • 長期にわたる避難生活(PTSD様の症状の人が多い=体内が激しい炎症状態)
社会経済弱者は放射線の影響を受けやすい ü 放射線の健康影響 • 高線量被ばく(100mSv以上):染色体異常/DNAの突然変異 • 低線量被ばく(100mSv以下): 損傷細胞からの炎症物質(サイトカイン)の放出が関与 ※ 放射線の電離作用で水分子がイオン化、ラジカル発生、炎症性サイトカイン↑ (ICRP Publication 118, 2011) 福島原発事故 ü 低線量被ばくの場合、サイトカインの過剰発現で病気のリスクが高まる点では… → 放射線被曝も、他の要因も変わらない ※ 他の要因:根本原因は不公正(格差など)、目の前の原因は生活習慣(喫煙/飲酒、食生活など) → シンデミック:炎症反応の相乗効果で、社会経済弱者は放射線の影響を強く受ける → 他の炎症の原因との「比較」が重要 → 主な炎症の原因を取り除けば、放射線の影響も受けにくくなる ü 現在の被曝の影響評価:実効線量は平均値でしか見ていない →被曝の感受性高い人への配慮が不十分 • 社会経済弱者(不公正に起因したストレスによる慢性炎症) • 長期にわたる避難生活(PTSD様の症状の人が多い=体内が激しい炎症状態)
社会経済弱者は放射線の影響を受けやすい ü 放射線の健康影響 • 高線量被ばく(100mSv以上):染色体異常/DNAの突然変異 • 低線量被ばく(100mSv以下): 損傷細胞からの炎症物質(サイトカイン)の放出が関与 ※ 放射線の電離作用で水分子がイオン化、ラジカル発生、炎症性サイトカイン↑ (ICRP Publication 118, 2011) ü 低線量被ばくの場合、サイトカインの過剰発現で病気のリスクが高まる点では… → 放射線被曝も、他の要因も変わらない ※ 他の要因:根本原因は不公正(格差など)、目の前の原因は生活習慣(喫煙/飲酒、食生活など) → シンデミック:炎症反応の相乗効果で、社会経済弱者は放射線の影響を強く受ける → 他の炎症の原因との「比較」が重要 → 主な炎症の原因を取り除けば、放射線の影響も受けにくくなる ü 現在の被曝の影響評価:実効線量は平均値でしか見ていない →被曝の感受性高い人への配慮が不十分 • 社会経済弱者(不公正に起因したストレスによる慢性炎症) • 長期にわたる避難生活(PTSD様の症状の人が多い=体内が激しい炎症状態)
社会経済弱者は放射線の影響を受けやすい ü 放射線の健康影響 • 高線量被ばく(100mSv以上):染色体異常/DNAの突然変異 • 低線量被ばく(100mSv以下): 損傷細胞からの炎症物質(サイトカイン)の放出が関与 ※ 放射線の電離作用で水分子がイオン化、ラジカル発生、炎症性サイトカイン↑ (ICRP Publication 118, 2011) ü 低線量被ばくの場合、サイトカインの過剰発現で病気のリスクが高まる点では… → 放射線被曝も、他の要因も変わらない ※ 他の要因:根本原因は不公正(格差など)、目の前の原因は生活習慣(喫煙/飲酒、食生活など) → シンデミック:炎症反応の相乗効果で、社会経済弱者は放射線の影響を強く受ける → 他の炎症の原因との「比較」が重要 → 主な炎症の原因を取り除けば、放射線の影響も受けにくくなる ü 現在の被曝の影響評価:実効線量は平均値でしか見ていない →被曝の感受性高い人への配慮が不十分 • 社会経済弱者(不公正に起因したストレスによる慢性炎症) • 長期にわたる避難生活(PTSD様の症状の人が多い=体内が激しい炎症状態)
社会経済弱者は放射線の影響を受けやすい ü 放射線の健康影響 • 高線量被ばく(100mSv以上):染色体異常/DNAの突然変異 • 低線量被ばく(100mSv以下): 損傷細胞からの炎症物質(サイトカイン)の放出が関与 ※ 放射線の電離作用で水分子がイオン化、ラジカル発生、炎症性サイトカイン↑ (ICRP Publication 118, 2011) ü 低線量被ばくの場合、サイトカインの過剰発現で病気のリスクが高まる点では… → 放射線被曝も、他の要因も変わらない ※ 他の要因:根本原因は不公正(格差など)、目の前の原因は生活習慣(喫煙/飲酒、食生活など) → シンデミック:炎症反応の相乗効果で、社会経済弱者は放射線の影響を強く受ける → 他の炎症の原因との「比較」が重要 → 主な炎症の原因を取り除けば、放射線の影響も受けにくくなる ü 現在の被曝の影響評価:実効線量は平均値でしか見ていない →被曝の感受性高い人への配慮が不十分 • 社会経済弱者(不公正に起因したストレスによる慢性炎症) • 長期にわたる避難生活(PTSD様の症状の人が多い=体内が激しい炎症状態)
社会経済弱者は放射線の影響を受けやすい ü 放射線の健康影響 • 高線量被ばく(100mSv以上):染色体異常/DNAの突然変異 • 低線量被ばく(100mSv以下): 損傷細胞からの炎症物質(サイトカイン)の放出が関与 ※ 放射線の電離作用で水分子がイオン化、ラジカル発生、炎症性サイトカイン↑ (ICRP Publication 118, 2011) ü 低線量被ばくの場合、サイトカインの過剰発現で病気のリスクが高まる点では… → 放射線被曝も、他の要因も変わらない ※ 他の要因:根本原因は不公正(格差など)、目の前の原因は生活習慣(喫煙/飲酒、食生活など) → シンデミック:炎症反応の相乗効果で、社会経済弱者は放射線の影響を強く受ける → 他の炎症の原因との「比較」が重要 主な炎症の原因を取り除けば、放射線の影響も受けにくくなる ü 現在の被曝の影響評価:実効線量は平均値でしか見ていない →被曝の感受性高い人への配慮が不十分 • 社会経済弱者(不公正に起因したストレスによる慢性炎症) • 長期にわたる避難生活(PTSD様の症状の人が多い=体内が激しい炎症状態)
社会経済弱者は放射線の影響を受けやすい ü 放射線の健康影響 • 高線量被ばく(100mSv以上):染色体異常/DNAの突然変異 • 低線量被ばく(100mSv以下): 損傷細胞からの炎症物質(サイトカイン)の放出が関与 ※ 放射線の電離作用で水分子がイオン化、ラジカル発生、炎症性サイトカイン↑ (ICRP Publication 118, 2011) ü 低線量被ばくの場合、サイトカインの過剰発現で病気のリスクが高まる点では… → 放射線被曝も、他の要因も変わらない ※ 他の要因:根本原因は不公正(格差など)、目の前の原因は生活習慣(喫煙/飲酒、食生活など) → シンデミック:炎症反応の相乗効果で、社会経済弱者は放射線の影響を強く受ける → 他の炎症の原因との「比較」が重要 主な炎症の原因を取り除けば、放射線の影響も受けにくくなる ü 現在の被曝の影響評価:実効線量は平均値でしか見ていない →被曝の感受性高い人への配慮が不十分 不公正としての「社会からの孤立」:放射線量に換算すると 1000mSv • 社会経済弱者(不公正に起因したストレスによる慢性炎症) (Holt-Lunstad J et al. 2010) • 長期にわたる避難生活(PTSD様の症状の人が多い=体内が激しい炎症状態)
社会経済弱者は放射線の影響を受けやすい ü 放射線の健康影響 • 高線量被ばく(100mSv以上):染色体異常/DNAの突然変異 • 低線量被ばく(100mSv以下): 損傷細胞からの炎症物質(サイトカイン)の放出が関与 ※ 放射線の電離作用で水分子がイオン化、ラジカル発生、炎症性サイトカイン↑ (ICRP Publication 118, 2011) ü 低線量被ばくの場合、サイトカインの過剰発現で病気のリスクが高まる点では… → 放射線被曝も、他の要因も変わらない ※ 他の要因:根本原因は不公正(格差など)、目の前の原因は生活習慣(喫煙/飲酒、食生活など) → シンデミック:炎症反応の相乗効果で、社会経済弱者は放射線の影響を強く受ける → 他の炎症の原因との比較が重要 → 主な炎症の原因を取り除けば、放射線の影響も受けにくくなる ü 現在の被曝の影響評価:実効線量は平均値でしか見ていない →被曝の感受性高い人への配慮が不十分 • 社会経済弱者(不公正に起因したストレスによる慢性炎症) • 長期にわたる避難生活(PTSD様の症状の人が多い=体内が激しい炎症状態)
社会経済弱者は放射線の影響を受けやすい ü 放射線の健康影響 • 高線量被ばく(100mSv以上):染色体異常/DNAの突然変異 • 低線量被ばく(100mSv以下): 損傷細胞からの炎症物質(サイトカイン)の放出が関与 ※ 放射線の電離作用で水分子がイオン化、ラジカル発生、炎症性サイトカイン↑ (ICRP Publication 118, 2011) ü 低線量被ばくの場合、サイトカインの過剰発現で病気のリスクが高まる点では… → 放射線被曝も、他の要因も変わらない ※ 他の要因:根本原因は不公正(格差など)、目の前の原因は生活習慣(喫煙/飲酒、食生活など) → シンデミック:炎症反応の相乗効果で、社会経済弱者は放射線の影響を強く受ける → 他の炎症の原因との比較が重要 → 主な炎症の原因を取り除けば、放射線の影響も受けにくくなる ü 現在の被曝の影響評価:実効線量は平均値でしか見ていない →被曝の感受性高い人への配慮が不十分 • 社会経済弱者(不公正に起因したストレスによる慢性炎症) • 長期にわたる避難生活(PTSD様の症状の人が多い=体内が激しい炎症状態) PTSDの炎症と被曝の炎症のシナジー効果で 放射線のダメージは、標準的な人より大きくなる
統計学的には 被曝量のみからの推計 健康リスクを過小評価 ü 現在のリスク推定:寄与リスクを前提にしている ※ 国も、国を批判する脱原発派も、この点では同じ ü しかし、疫学の世界で最も信頼されてる教科書 『Modern Epidemiology』 を執筆した UCLAのGreenland教授は、次のように指摘している • 寄与リスク(attributable risk)と原因確率(probability of causation)を混同してはな らない • 被ばく者の寄与リスクが 0% でも、理論的には、真の原因確率は 100% になる (= すべての被ばく者が被ばくで寿命が短くなる)可能性がある • 被ばく量に頼る寄与リスクは、他の要因との相互作用で発病が「早まる」ことを カウントできないので、真の原因確率を過小評価してしまう (Modern Epidemiology, Third Edition, 2008) (Bulletin of the Atomic Scientists, 68: 76-83, 2012) 不公正の病と被曝の相乗効果(シンデミック)を見逃している現在のリスク推定 被災者の健康リスクを過小評価している可能性が高い
小括:その2
<ランセットの2つ目の問題提起> なぜ、情動的決定要因への対処が必要なのか ü 公衆衛生対策のポイント:炎症反応の抑制 ü 放射線被曝で激しい炎症反応が起きるのは… • 体質の変化で慢性炎症状態にある社会経済弱者 • 激しい炎症の原因は、情動的決定要因(=不公正) • 放射線対策として効果的なのは、不公正の是正 ü 社会の不公正が激しくなると… • 「勝ち組」の健康状態も悪くなる → 慢性炎症で放射線の影響受けやすくなる • 不公正の是正は、全ての人の放射線対策となる
<ランセットの2つ目の問題提起> なぜ、情動的決定要因への対処が必要なのか ü 公衆衛生対策のポイント:炎症反応の抑制 ü 放射線被曝で激しい炎症反応が起きるのは… • 体質の変化で慢性炎症状態にある社会経済弱者 • 激しい炎症の原因は、情動的決定要因(=不公正) • 放射線対策として効果的なのは、不公正の是正 ü 社会の不公正が激しくなると… • 「勝ち組」の健康状態も悪くなる → 慢性炎症で放射線の影響受けやすくなる • 不公正の是正は、全ての人の放射線対策となる
<ランセットの2つ目の問題提起> なぜ、情動的決定要因への対処が必要なのか ü 公衆衛生対策のポイント:炎症反応の抑制 ü 放射線被曝で激しい炎症反応が起きるのは… • 体質の変化で慢性炎症状態にある社会経済弱者 • 激しい炎症の原因は、情動的決定要因(=不公正) • 放射線対策として効果的なのは、不公正の是正 ü 社会の不公正が激しくなると… • 「勝ち組」の健康状態も悪くなる → 慢性炎症で放射線の影響受けやすくなる • 不公正の是正は、全ての人の放射線対策となる
<ランセットの2つ目の問題提起> なぜ、情動的決定要因への対処が必要なのか ü 公衆衛生対策のポイント:炎症反応の抑制 ü 放射線被曝で激しい炎症反応が起きるのは… • 体質の変化で慢性炎症状態にある社会経済弱者 • 激しい炎症の原因は、情動的決定要因(=不公正) • 放射線対策として効果的なのは、不公正の是正 ü 社会の不公正が激しくなると…
<ランセットの2つ目の問題提起> なぜ、情動的決定要因への対処が必要なのか ü 公衆衛生対策のポイント:炎症反応の抑制 ü 放射線被曝で激しい炎症反応が起きるのは… • 体質の変化で慢性炎症状態にある社会経済弱者 • 激しい炎症の原因は、情動的決定要因(=不公正) • 放射線対策として効果的なのは、不公正の是正 ü 社会の不公正が激しくなると… • 「勝ち組」の健康状態も悪くなる → 慢性炎症で放射線の影響受けやすくなる • 不公正の是正は、全ての人の放射線対策となる
<ランセットの2つ目の問題提起> なぜ、情動的決定要因への対処が必要なのか ü 公衆衛生対策のポイント:炎症反応の抑制 ü 放射線被曝で激しい炎症反応が起きるのは… • 体質の変化で慢性炎症状態にある社会経済弱者 • 激しい炎症の原因は、情動的決定要因(=不公正) • 放射線対策として効果的なのは、不公正の是正 ü 社会の不公正が激しくなると… • 「勝ち組」の健康状態も悪くなる → 慢性炎症で放射線の影響受けやすくなる • 不公正の是正は、全ての人の放射線対策となる
では、 具体的に どうしたらいいのか
子どもの健康対策 放射線被曝 vs. 肥満 どちらを優先する?
子どもの外遊び自粛は必要だったのか ü 3.11から5年経っても… 福島市内の母親の半数(45.7%)が、子どもの外遊びを自粛(Tsutsui Y et al. 2020) ü 15年経っても、肥満児童増加傾向、続く 「肥満傾向児」の割合、男子17歳除き全ての年齢(5~17歳)で全国平均上回る (2025年度 学校保健統計調査) ü なぜ肥満傾向が続くのか • 事故直後に妊娠した女性から生まれた赤ちゃんに低出生体重児(2500g未満) が有意に多く、赤ちゃん全体の平均体重も事故前より有意に減少 • 外遊び自粛 • 母親の不安→子どもの心理社会的ストレス • 新型コロナ ü 肥満予防 vs. 放射線対策 どちらも炎症反応が体内で起こる どちらの炎症が激しいか:肥満の発がんリスクを放射線被ばくに換算すると 500mSv以上 →肥満対策を優先した方が炎症状態を改善できる
子どもの外遊び自粛は必要だったのか ü 3.11から5年経っても… 福島市内の母親の半数(45.7%)が、子どもの外遊びを自粛(Tsutsui Y et al. 2020) ü 15年経っても、肥満児童増加傾向、続く 「肥満傾向児」の割合、男子17歳除き全ての年齢(5~17歳)で全国平均上回る (2025年度 学校保健統計調査) ü なぜ肥満傾向が続くのか • 事故直後に妊娠した女性から生まれた赤ちゃんに低出生体重児(2500g未満) が有意に多く、赤ちゃん全体の平均体重も事故前より有意に減少 • 外遊び自粛 • 母親の不安→子どもの心理社会的ストレス • 新型コロナ ü 肥満予防 vs. 放射線対策 どちらも炎症反応が体内で起こる どちらの炎症が激しいか:肥満の発がんリスクを放射線被ばくに換算すると 500mSv以上 福島県統計課編 令和7年度 学校保健統計(学校保健統計調査結果報告書)から抜粋 →肥満対策を優先した方が炎症状態を改善できる
なぜ、子どもの肥満傾向が続くのか ü 大災害による強いストレスで、子どもが肥りやすい体質になったと考えられる • 原発事故直後に妊娠した女性から生まれた赤ちゃんに低出生体重児(2500g 未満)が有意に多く、赤ちゃん全体の平均体重も事故前より有意に減少 (Hayashi M et al. 2016) ※ 大災害の後に、低出生体重児が増えたときには、標準体重の赤ちゃんも含めて、 大人になってから心臓病、糖尿病、高血圧、脂質異常症のリスクが増加 (Roseboom TJ et al. 2003) ※ 体質の変化は子孫にまで残る可能性あり(Roseboom TJ et al. 2003) ü 原発事故後も強いストレスにさらされ続ける:肥満の原因 • 度重なる大地震(震度5強以上:2011年8回, 2013年1回, 2021年1回, 2022年1回) • 外遊び自粛(運動不足、社会からの孤立) • 母親の放射線不安(子どもの心理社会的ストレスの原因) • 2019年の台風19号による阿武隈川の洪水・氾濫 • 新型コロナ(運動不足、社会からの孤立)
なぜ、子どもの肥満傾向が続くのか ü 大災害による強いストレスで、子どもが肥りやすい体質になったと考えられる • 原発事故直後に妊娠した女性から生まれた赤ちゃんに低出生体重児(2500g 未満)が有意に多く、赤ちゃん全体の平均体重も事故前より有意に減少 (Hayashi M et al. 2016) ※ 大災害の後に、低出生体重児が増えたときには、標準体重の赤ちゃんも含めて、 大人になってから心臓病、糖尿病、高血圧、脂質異常症のリスクが増加 (Roseboom TJ et al. 2003) ※ 体質の変化は子孫にまで残る可能性あり(Roseboom TJ et al. 2003) ü 原発事故後も強いストレスにさらされ続ける:肥満の原因 • 度重なる大地震(震度5強以上:2011年8回, 2013年1回, 2021年1回, 2022年1回) • 外遊び自粛(運動不足、社会からの孤立) • 母親の放射線不安(子どもの心理社会的ストレスの原因) • 2019年の台風19号による阿武隈川の洪水・氾濫 • 新型コロナ(運動不足、社会からの孤立)
なぜ、子どもの肥満傾向が続くのか ü 大災害による強いストレスで、子どもが肥りやすい体質になったと考えられる • 原発事故直後に妊娠した女性から生まれた赤ちゃんに低出生体重児(2500g 未満)が有意に多く、赤ちゃん全体の平均体重も事故前より有意に減少 (Hayashi M et al. 2016) ※ 大災害の後に、低出生体重児が増えたときには、標準体重の赤ちゃんも含めて、 大人になってから心臓病、糖尿病、高血圧、脂質異常症のリスクが増加 (Roseboom TJ et al. 2003) ※ 体質の変化は子孫にまで残る可能性あり (Stein AD & Lumey LH, 2000) 原発事故後も強いストレスにさらされ続ける:肥満の原因 • • • • • 度重なる大地震(震度5強以上:2011年8回, 2013年1回, 2021年1回, 2022年1回) 外遊び自粛(運動不足、社会からの孤立) 母親の放射線不安(子どもの心理社会的ストレスの原因) 2019年の台風19号による阿武隈川の洪水・氾濫 新型コロナ(運動不足、社会からの孤立)
なぜ、子どもの肥満傾向が続くのか ü 大災害による強いストレスで、子どもが肥りやすい体質になったと考えられる • 原発事故直後に妊娠した女性から生まれた赤ちゃんに低出生体重児(2500g 未満)が有意に多く、赤ちゃん全体の平均体重も事故前より有意に減少 (Hayashi M et al. 2016) ※ 大災害の後に、低出生体重児が増えたときには、標準体重の赤ちゃんも含めて、 大人になってから心臓病、糖尿病、高血圧、脂質異常症のリスクが増加 (Roseboom TJ et al. 2003) ※ 体質の変化は子孫にまで残る可能性あり (Stein AD & Lumey LH, 2000) 原発事故後も強いストレスにさらされ続ける:肥満の原因 • • • • • 度重なる大地震(震度5強以上:2011年8回, 2013年1回, 2021年1回, 2022年1回) 外遊び自粛(運動不足、社会からの孤立) 母親の放射線不安(子どもの心理社会的ストレスの原因) 2019年の台風19号による阿武隈川の洪水・氾濫 新型コロナ(運動不足、社会からの孤立)
なぜ、子どもの肥満傾向が続くのか ü 大災害による強いストレスで、子どもが肥りやすい体質になったと考えられる • 原発事故直後に妊娠した女性から生まれた赤ちゃんに低出生体重児(2500g 未満)が有意に多く、赤ちゃん全体の平均体重も事故前より有意に減少 (Hayashi M et al. 2016) ※ 大災害の後に、低出生体重児が増えたときには、標準体重の赤ちゃんも含めて、 大人になってから心臓病、糖尿病、高血圧、脂質異常症のリスクが増加 (Roseboom TJ et al. 2003) ※ 体質の変化は子孫にまで残る可能性あり (Stein AD & Lumey LH, 2000) ü 原発事故後も15年間、強いストレスにさらされ続ける:肥満の原因 • 度重なる大地震(震度5強以上:2011年8回, 2013年1回, 2021年1回, 2022年1回) • 外遊び自粛(運動不足、社会からの孤立) • 母親の放射線不安(子どもの心理社会的ストレスの原因) • 2019年の台風19号による阿武隈川の洪水・氾濫 • 新型コロナ(運動不足、社会からの孤立)
なぜ、子どもの肥満傾向が続くのか ü 大災害による強いストレスで、子どもが肥りやすい体質になったと考えられる • 原発事故直後に妊娠した女性から生まれた赤ちゃんに低出生体重児(2500g 未満)が有意に多く、赤ちゃん全体の平均体重も事故前より有意に減少 (Hayashi M et al. 2016) ※ 大災害の後に、低出生体重児が増えたときには、標準体重の赤ちゃんも含めて、 大人になってから心臓病、糖尿病、高血圧、脂質異常症のリスクが増加 (Roseboom TJ et al. 2003) ※ 体質の変化は子孫にまで残る可能性あり (Stein AD & Lumey LH, 2000) ü 原発事故後も15年間、強いストレスにさらされ続ける:肥満の原因 • 度重なる大地震(震度5強以上:2011年8回, 2013年1回, 2021年1回, 2022年1回) • 外遊び自粛(運動不足、社会からの孤立) • 母親の放射線不安(子どもの心理社会的ストレスの原因) • 2019年の台風19号による阿武隈川の洪水・氾濫 • 新型コロナ(運動不足、社会からの孤立) • • • <子どもの肥満傾向が続く原因> 巨大地震/津波/原発事故の複合災害による強烈なストレスで肥りやすい体質に その後も現在に至るまで、強いストレスに晒され続けている 病気になりやすい体質の変化、次世代にまで影響残る可能性あり
どちらを優先する? 放射線対策 vs. 肥満解消
参考になるのが新型コロナ対策 ü 子どもは新型コロナにかかりにくいし、かかっても症状は軽い ü 新型コロナと肥満 • 17万人の21歳未満の子どもと若者(平均12.6歳)を対象にした米国での調査 (JAMA Network Open 2024; 7(10): e2441970) →肥満度が高くなればなるほど、後遺症が起きやすかった ※ 後遺症:味覚・嗅覚障害、疲労・倦怠感、全身性疼痛、心臓疾患など • • • なぜ、肥満の子どもは、新型コロナに感染すると重篤化しやすいのか →肥満の人:もともと慢性炎症状態にある →新型コロナ感染:炎症に炎症が重なり、炎症状態が増悪する (Nyberg ST et al. 2026) この場合:主な炎症の原因は肥満 新型コロナが流行すると、コロナウイルスに目が向きがちだが →子どものコロナ対策として有効なのは、重篤化を防ぐ肥満解消 ü 福島県中通り程度の低線量放射線被ばくに当てはめると • 低線量被ばくも軽い炎症を起こす(新型コロナと似ている) • 放射線対策として有効なのは、肥満解消(主な炎症の原因)
参考になるのが新型コロナ対策 ü 子どもは新型コロナにかかりにくいし、かかっても症状は軽い ü 新型コロナと肥満 • 17万人の21歳未満の子どもと若者(平均12.6歳)を対象にした米国での調査 (JAMA Network Open 2024; 7(10): e2441970) →肥満度が高くなればなるほど、後遺症が起きやすかった ※ 後遺症:味覚・嗅覚障害、疲労・倦怠感、全身性疼痛、心臓疾患など • • • なぜ、肥満の子どもは、新型コロナに感染すると重篤化しやすいのか →肥満の人:もともと慢性炎症状態にある →新型コロナ感染:炎症に炎症が重なり、炎症状態が増悪する (Nyberg ST et al. 2026) この場合:主な炎症の原因は肥満 新型コロナが流行すると、コロナウイルスに目が向きがちだが →子どものコロナ対策として有効なのは、重篤化を防ぐ肥満解消 ü 福島県中通り程度の低線量放射線被ばくに当てはめると • 低線量被ばくも軽い炎症を起こす(新型コロナと似ている) • 放射線対策として有効なのは、肥満解消(主な炎症の原因)
参考になるのが新型コロナ対策 ü 子どもは新型コロナにかかりにくいし、かかっても症状は軽い ü 新型コロナと肥満 • 17万人の21歳未満の子どもと若者(平均12.6歳)を対象にした米国での調査 (JAMA Network Open 2024; 7(10): e2441970) →肥満度が高くなればなるほど、後遺症が起きやすかった ※ 後遺症:味覚・嗅覚障害、疲労・倦怠感、全身性疼痛、心臓疾患など • • • なぜ、肥満の子どもは、新型コロナに感染すると重篤化しやすいのか →肥満の人:もともと慢性炎症状態にある →新型コロナ感染:炎症に炎症が重なり、炎症状態が増悪する (Nyberg ST et al. 2026) この場合:主な炎症の原因は肥満 新型コロナが流行すると、コロナウイルスに目が向きがちだが →子どものコロナ対策として有効なのは、重篤化を防ぐ肥満解消 ü 福島県中通り程度の低線量放射線被ばくに当てはめると • 低線量被ばくも軽い炎症を起こす(新型コロナと似ている) • 放射線対策として有効なのは、肥満解消(主な炎症の原因)
参考になるのが新型コロナ対策 ü 子どもは新型コロナにかかりにくいし、かかっても症状は軽い ü 新型コロナと肥満 • 17万人の21歳未満の子どもと若者(平均12.6歳)を対象にした米国での調査 (JAMA Network Open 2024; 7(10): e2441970) →肥満度が高くなればなるほど、後遺症が起きやすかった ※ 後遺症:味覚・嗅覚障害、疲労・倦怠感、全身性疼痛、心臓疾患など • • • なぜ、肥満の子どもは、新型コロナに感染すると重篤化しやすいのか →肥満の人:もともと慢性炎症状態にある →新型コロナ感染:炎症に炎症が重なり、炎症状態が増悪する (Nyberg ST et al. 2026) この場合:主な炎症の原因は肥満 新型コロナが流行すると、コロナウイルスに目が向きがちだが →子どものコロナ対策として有効なのは、重篤化を防ぐ肥満解消 ü 福島県中通り程度の低線量放射線被ばくに当てはめると • 低線量被ばくも軽い炎症を起こす(新型コロナと似ている) • 放射線対策として有効なのは、肥満解消(主な炎症の原因)
参考になるのが新型コロナ対策 ü 子どもは新型コロナにかかりにくいし、かかっても症状は軽い ü 新型コロナと肥満 • 17万人の21歳未満の子どもと若者(平均12.6歳)を対象にした米国での調査 (JAMA Network Open 2024; 7(10): e2441970) →肥満度が高くなればなるほど、後遺症が起きやすかった ※ 後遺症:味覚・嗅覚障害、疲労・倦怠感、全身性疼痛、心臓疾患など • • • なぜ、肥満の子どもは、新型コロナに感染すると重篤化しやすいのか →肥満の人:もともと慢性炎症状態にある →新型コロナ感染:炎症に炎症が重なり、炎症状態が増悪する (Nyberg ST et al. 2026) この場合:主な炎症の原因は肥満 新型コロナが流行すると、コロナウイルスに目が向きがちだが →子どものコロナ対策として有効なのは、重篤化を防ぐ肥満解消 ü 福島県中通り程度の低線量放射線被ばくに当てはめると • 低線量被ばくも軽い炎症を起こす(新型コロナと似ている) • 放射線対策として有効なのは、肥満解消(主な炎症の原因)
参考になるのが新型コロナ対策 ü 子どもは新型コロナにかかりにくいし、かかっても症状は軽い ü 新型コロナと肥満 • 17万人の21歳未満の子どもと若者(平均12.6歳)を対象にした米国での調査 (JAMA Network Open 2024; 7(10): e2441970) →肥満度が高くなればなるほど、後遺症が起きやすかった ※ 後遺症:味覚・嗅覚障害、疲労・倦怠感、全身性疼痛、心臓疾患など • • • なぜ、肥満の子どもは、新型コロナに感染すると重篤化しやすいのか →肥満の人:もともと慢性炎症状態にある →新型コロナ感染:炎症に炎症が重なり、炎症状態が増悪する (Nyberg ST et al. 2026) この場合:主な炎症の原因は肥満 新型コロナが流行すると、コロナウイルスに目が向きがちだが →子どものコロナ対策として有効なのは、重篤化を防ぐ肥満解消 ü 福島県中通り程度の低線量放射線被ばくに当てはめると • 低線量被ばくも軽い炎症を起こす(新型コロナと似ている) • 放射線対策として有効なのは、肥満解消(主な炎症の原因)
参考になるのが新型コロナ対策 ü 子どもは新型コロナにかかりにくいし、かかっても症状は軽い ü 新型コロナと肥満 • 17万人の21歳未満の子どもと若者(平均12.6歳)を対象にした米国での調査 (JAMA Network Open 2024; 7(10): e2441970) →肥満度が高くなればなるほど、後遺症が起きやすかった ※ 後遺症:味覚・嗅覚障害、疲労・倦怠感、全身性疼痛、心臓疾患など • • • なぜ、肥満の子どもは、新型コロナに感染すると重篤化しやすいのか →肥満の人:もともと慢性炎症状態にある →新型コロナ感染:炎症に炎症が重なり、炎症状態が増悪する (Nyberg ST et al. 2026) この場合:主な炎症の原因は肥満 新型コロナが流行すると、コロナウイルスに目が向きがちだが →子どものコロナ対策として有効なのは、重篤化を防ぐ肥満解消 ü 福島県中通り程度の低線量放射線被ばくに当てはめると • 低線量被ばくも軽い炎症を起こす(新型コロナと似ている) • 放射線対策として有効なのは、肥満解消(主な炎症の原因) 肥満による発がんリスクを放射線量に換算すると、200~500mSv (Inoue M et al. 2004)
子どもの放射線対策(=肥満解消)に最も有効な方法 不公正の是正
子どもの放射線対策(=肥満解消)に最も有効な方法 不公正の是正 ü 子どもの肥満:不公正が深く関わっている(アロスタティックロード) • コロナ禍のロックダウンで、低所得世帯の子どもほど肥満 (Sum KK et al. 2022) • 低所得/差別で肥満のリスク増加 (Ueda P et al. 2015; Cuevas AG et al. 2023) • 居住環境が良くない / 貧困家庭 / 親の教育水準が低いと… →子どもは肥満になりやすい (Li ZA et al., 2023) • 中学生のスポーツ機会、世帯年収で格差 (笹川スポーツ財団調査, 2025) ü 効果的な肥満対策:低所得世帯への支援/不公正の是正 • 具体策:教育無償化/税額控除/現金給付/食糧支援/住宅支援 (JAMA Pediatr Editorial 2026)
子どもの放射線対策(=肥満解消)に最も有効な方法 不公正の是正 ü 子どもの肥満:不公正が深く関わっている(アロスタティックロード) • コロナ禍のロックダウンで、低所得世帯の子どもほど肥満 (Sum KK et al. 2022) • 低所得/差別で肥満のリスク増加 (Ueda P et al. 2015; Cuevas AG et al. 2023) • 居住環境が良くない / 貧困家庭 / 親の教育水準が低いと… →子どもは肥満になりやすい (Li ZA et al., 2023) • 中学生のスポーツ機会、世帯年収で格差 (笹川スポーツ財団調査, 2025) ü 効果的な肥満対策:低所得世帯への支援/不公正の是正 • 具体策:教育無償化/税額控除/現金給付/食糧支援/住宅支援 (JAMA Pediatr Editorial 2026)
重要なシンデミックの概念 シナジー効果で… ü 外遊び自粛は →肥満などによる慢性炎症 (Gregor MF & Hotamisligil GS 2011 ) • がんの原因の20%は肥満 (Howe LR et al. 2013) →甲状腺がんのリスク高める (Shen S et al. 2026 ) • 心筋梗塞、脳卒中などのリスク高める →かえって放射線の影響を受けやすくする ※ シナジー効果で放射線の炎症反応が増悪する実例: 糖尿病患者は、低線量被曝による白内障のリスクが20倍高い (Little MP et al. 2020) 逆シナジー効果で… ü 活発な外遊びは →肥満解消/運動自体に炎症抑制効果 (Calcaterra V et al. 2022) →慢性炎症の解消(甲状腺がんのリスク低下) →放射線の影響も受けにくくなる
重要なシンデミックの概念 シナジー効果で… ü 外遊び自粛は →肥満などによる慢性炎症 (Gregor MF & Hotamisligil GS 2011 ) • がんの原因の20%は肥満 (Howe LR et al. 2013) →甲状腺がんのリスク高める (Shen S et al. 2026 ) • 心筋梗塞、脳卒中などのリスク高める →かえって放射線の影響を受けやすくする ※ シナジー効果で放射線の炎症反応が増悪する実例: 糖尿病患者は、低線量被曝による白内障のリスクが20倍高い (Little MP et al. 2020) 逆シナジー効果で… ü 活発な外遊び →肥満解消/運動自体に炎症抑制効果 (Calcaterra V et al. 2022) →慢性炎症の解消(甲状腺がんのリスク低下) →放射線の影響も受けにくくなる
重要なシンデミックの概念 シナジー効果で… ü 外遊び自粛は →肥満などによる慢性炎症 (Gregor MF & Hotamisligil GS 2011 ) • がんの原因の20%は肥満 (Howe LR et al. 2013) →甲状腺がんのリスク高める (Shen S et al. 2026 ) • 心筋梗塞、脳卒中などのリスク高める →かえって放射線の影響を受けやすくする ※ シナジー効果で放射線の炎症反応が増悪する実例: 糖尿病患者は、低線量被曝による白内障のリスクが20倍高い (Little MP et al. 2020) 逆シナジー効果で… ü 活発な外遊び →肥満解消/運動自体に炎症抑制効果 (Calcaterra V et al. 2022) →慢性炎症の解消(甲状腺がんのリスク低下) →放射線の影響も受けにくくなる
重要なシンデミックの概念 シナジー効果で… ü 外遊び自粛は →肥満などによる慢性炎症 (Gregor MF & Hotamisligil GS 2011 ) • がんの原因の20%は肥満 (Howe LR et al. 2013) →甲状腺がんのリスク高める (Shen S et al. 2026 ) • 心筋梗塞、脳卒中などのリスク高める →かえって放射線の影響を受けやすくする ※ シナジー効果で放射線の炎症反応が増悪する実例: 糖尿病患者は、低線量被曝による白内障のリスクが20倍高い 慢性炎症 (Little MP et al. 2020) 逆シナジー効果で… ü 活発な外遊びは →肥満解消/運動自体に炎症抑制効果 (Calcaterra V et al. 2022) →慢性炎症の解消(甲状腺がんのリスク低下) →放射線の影響も受けにくくなる
重要なシンデミックの概念 シナジー効果で… ü 外遊び自粛は →肥満などによる慢性炎症 (Gregor MF & Hotamisligil GS 2011 ) • がんの原因の20%は肥満 (Howe LR et al. 2013) →甲状腺がんのリスク高める (Shen S et al. 2026 ) • 心筋梗塞、脳卒中などのリスク高める →かえって放射線の影響を受けやすくする ※ シナジー効果で放射線の炎症反応が増悪する実例: 糖尿病患者は、低線量被曝による白内障のリスクが20倍高い 慢性炎症 (Little MP et al. 2020) 逆シナジー効果で… ü 活発な外遊びは →肥満解消/運動自体に炎症抑制効果 (Calcaterra V et al. 2022) →慢性炎症の解消(甲状腺がんのリスク低下) →放射線の影響も受けにくくなる
重要なシンデミックの概念 シナジー効果で… ü 外遊び自粛は →肥満などによる慢性炎症 (Gregor MF & Hotamisligil GS 2011 ) • がんの原因の20%は肥満 (Howe LR et al. 2013) →甲状腺がんのリスク高める (Shen S et al. 2026 ) • 心筋梗塞、脳卒中などのリスク高める →かえって放射線の影響を受けやすくする ※ シナジー効果で放射線の炎症反応が増悪する実例: 糖尿病患者は、低線量被曝による白内障のリスクが20倍高い 慢性炎症は 放射線影響を20倍高める (Little MP et al. 2020) 逆シナジー効果で… ü 活発な外遊びは →肥満解消/運動自体に炎症抑制効果 (Calcaterra V et al. 2022) →慢性炎症の解消(甲状腺がんのリスク低下) →放射線の影響も受けにくくなる
重要なシンデミックの概念 シナジー効果で… ü 外遊び自粛は →肥満などによる慢性炎症 (Gregor MF & Hotamisligil GS 2011 ) • がんの原因の20%は肥満 (Howe LR et al. 2013) →甲状腺がんのリスク高める (Shen S et al. 2026 ) • 心筋梗塞、脳卒中などのリスク高める →かえって放射線の影響を受けやすくする ※ シナジー効果で放射線の炎症反応が増悪する実例: 糖尿病患者は、低線量被曝による白内障のリスクが20倍高い 慢性炎症は 放射線影響を20倍高める (Little MP et al. 2020) 逆シナジー効果で… ü 活発な外遊びは →肥満解消/運動自体に炎症抑制効果 (Calcaterra V et al. 2022) →慢性炎症の解消(甲状腺がんのリスク低下) →放射線の影響も受けにくくなる
重要なシンデミックの概念 シナジー効果で… ü 外遊び自粛は →肥満などによる慢性炎症 (Gregor MF & Hotamisligil GS 2011 ) • がんの原因の20%は肥満 (Howe LR et al. 2013) →甲状腺がんのリスク高める (Shen S et al. 2026 ) • 心筋梗塞、脳卒中などのリスク高める →かえって放射線の影響を受けやすくする ※ シナジー効果で放射線の炎症反応が増悪する実例: 糖尿病患者は、低線量被曝による白内障のリスクが20倍高い 慢性炎症は 放射線影響を20倍高める (Little MP et al. 2020) 逆シナジー効果で… ü 活発な外遊びは →肥満解消/運動自体に炎症抑制効果 (Calcaterra V et al. 2022) →慢性炎症の解消(甲状腺がんのリスク低下) →放射線の影響も受けにくくなる
重要なシンデミックの概念 シナジー効果で… ü 外遊び自粛は →肥満などによる慢性炎症 (Gregor MF & Hotamisligil GS 2011 ) • がんの原因の20%は肥満 (Howe LR et al. 2013) →甲状腺がんのリスク高める (Shen S et al. 2026 ) • 心筋梗塞、脳卒中などのリスク高める →かえって放射線の影響を受けやすくする ※ シナジー効果で放射線の炎症反応が増悪する実例: 糖尿病患者は、低線量被曝による白内障のリスクが20倍高い 慢性炎症は 放射線影響を20倍高める (Little MP et al. 2020) 逆シナジー効果で… ü 活発な外遊びは →肥満解消/運動自体に炎症抑制効果 (Calcaterra V et al. 2022) →慢性炎症の解消(甲状腺がんのリスク低下) →放射線の影響も受けにくくなる
帰還困難区域の避難指示解除について
原発事故の背景にある「不公正」に起因した シンデミックとアロスタティックロード 被災者の置かれた状況: さまざまなストレスで慢性炎症反応が起きている • 爆発時の恐怖 / 故郷喪失 / 避難先での過酷な体験 / 孤立 / 経済的困窮 →被災者の4割がPTSDの可能性(辻内琢也ら, 2021) • 医療崩壊/医師不足に伴う医療ミス/診断治療の遅れ ※ 避難者が周辺自治体に殺到/鼻血騒動/人手不足の中での甲状腺検査 • 低出生体重児の一時的増加(事故直後)/外遊び自粛→子どもの肥満(慢性炎症) • 一連の政策: 強制避難区域の避難指示解除 / ALPS処理水海洋放出など →常に頭越しに物事が決まっていく、と被災者は感じている(受け身の状態) 中央(国)との力関係の格差 →受け身の状態に置かれ続けると、生活習慣病/精神疾患のリスク↑ (Bosma HR et al., 1998) 原因:心理社会的ストレスによる炎症性サイトカインの過剰発現 (Marmot M et al., 1997) • 風評被害:生業が正当に評価されない/失業への不安/生きがい喪失(=社会からの排除) • 事故責任の所在のあいまいさ/廃炉の見通しのなさ/度重なるトラブル →自然災害より人災で健康被害( PTSDなど )が甚大になる原因 (Hull AM et al., 2002; Neria Y et al., 2008; Arnberg FK et al., 2011)
事故前からあった原発立地を巡る不公正 東京電力の原子力発電所が、福島県に作られたこと自体が「不公正」 • 原発建設地: 「東北のチベット」と揶揄された福島県内で経済的に最も貧しい土地 • 作られた電力: 豊かな東京が利用 • 発生した放射性廃棄物: 青森県六ヶ所村の中間貯蔵施設/再処理工場で処理 日本社会の格差勾配にしたがって、不公正な社会構造は事故前からでき あがっていた • ベネフィット:豊かな中央が享受 • リスク:貧しい地方が負担 ※ 参考: • 米国の黒人が白人より短命な主な原因は、人種差別 構造的な人種差別によるストレス→慢性炎症→心臓病など、さまざ まな疾患のリスク上昇→死亡率上昇 (Speare ID et al. 2026)
強制避難区域の避難指示は解除されたけど ü 除染済みの避難指示解除区域の放射線被曝量(屋外)は平均で1.4mSv/年、 除染中の特定復興再生拠点区域は5mSv/年 (Saisu M et al. 2023) • 15年近く避難生活を続けていた被災者は、身体の中が慢性的な炎症状態 →標準的な人よりはるかに強い被ばくのダメージを受けるはず ※ 放射線の健康影響は線量計では測れない ※ 5mSv/年で、標準的な人の100mSv/年、 500mSv/年、それ以上のダメージを受ける可 能性がある ü 農業用水路や里山など、中山間地域の人にとっての生活圏が未除染 ü 原発事故前より、はるかに病気になりやすくなっている • 浜通り住民の糖尿病の死亡リスク、放射線被曝の約40倍の可能性 (Murakami M et al. 2017) • 孤立による死亡リスク、放射線被曝に換算すると1000mSvを超える可能性 (Inoue M et al. 2005; Holt-Lunstad J et al. 2010) ü 慢性炎症で、標準的な人より放射線の影響を強く受けやすくなっている • • 都会並みの手厚い医療/福祉の支援が必要=格差解消 できないなら、避難指示の解除はすべきではない
除染土壌の再利用 福島県外最終処分 について
除染土壌の再利用・福島県外処分 事故責任ない国民への負担は社会秩序を崩壊させる ü 除染土壌: 科学的に安全だとしてもゴミはゴミ • ゴミ(除染土壌)は出した人(東京電力)が片付けるのが、社会の一般的なルール • 原発事故に何の責任もない一般国民が引き受ける義務はない →どの自治体も、積極的に引き受けようとしないだろう →結局は、経済的に豊かでない自治体、福島県の被災自治体が引き受けることにな るのではないか →「利他的な罰」が東京電力に加えられないと、誰もルールを守ろうとしなくなり、社 会秩序が乱れ、犯罪が横行、人間関係が悪化 →心理社会的ストレスに起因した心臓病など、さまざまな疾患が多発する可能性あり
一般論として ルールが守られないと、社会はどうなる?
除染土壌の再利用・福島県外処分 事故責任ない国民への負担は社会秩序を崩壊させる 「公共財ゲーム」(Fehr E & Gächter S 2002) • • ルールに抜け道があって、誰かが抜け道を利用し始めると、 →みんなルールに従わなくなる →ゲームへの参加者も減る ルール変更: 参加者が自腹切って違反者を処罰できるようにする →損するのに参加者は減らない →ルール違反は減り、結果的に、参加者はより大きな利益が得られるようになる Ø この実験の教訓: 人は不公正を嫌う 不公正がまかり通ると、社会秩序は崩壊する 人は自分が損してでも、 ルールを破った人を処罰しようとする 「利他的な罰」
除染土壌の再利用・福島県外処分 事故責任ない国民への負担は社会秩序を崩壊させる ü 除染土壌: 科学的に安全だとしてもゴミはゴミ • ゴミ(除染土壌)は出した人(東京電力)が片付けるのが、社会の一般的なルール • 原発事故に何の責任もない一般国民が引き受ける義務はない →どの自治体も、積極的に引き受けようとしないだろう →結局は、経済的に豊かでない自治体、福島県の被災自治体が引き受けることにな るのではないか →「利他的な罰」が東京電力に加えられないと、誰もルールを守ろうとしなくなり、社 会秩序が乱れ、犯罪が横行、人間関係が悪化 →心理社会的ストレスに起因した心臓病など、さまざまな疾患が多発する可能性あり • 苦渋の選択の背後にあるのは、中央と地方の社会経済格差 • 格差に起因した心理社会的ストレスは健康リスクを高める • 他の過疎地域より、徹底した医療福祉支援策が必要
除染土壌の再利用・福島県外処分 事故責任ない国民への負担は社会秩序を崩壊させる ü 除染土壌: 科学的に安全だとしてもゴミはゴミ • ゴミ(除染土壌)は出した人(東京電力)が片付けるのが、社会の一般的なルール • 原発事故に何の責任もない一般国民が引き受ける義務はない →どの自治体も、積極的に引き受けようとしないだろう →結局は、経済的に豊かでない自治体、福島県の被災自治体が引き受けることにな るのではないか →「利他的な罰」が東京電力に加えられないと、日本中の誰もがルールを守ろうとし なくなり、社会秩序が乱れ、犯罪が横行、人間関係が悪化 →心理社会的ストレスに起因した心臓病など、日本中でさまざまな疾患が多発する 可能性あり 除染土壌の再利用・福島県外処分・避難指示の解除は得策なのだろうか これまで指摘してきた健康リスクの社会的要因(不公正)に対して 被災者に寄り添って誠実に対処しようとすると 莫大な費用と時間、手間がかかる。国に覚悟はあるのだろうか。 ※ この点はALPS処理水海洋放出も同じである
総括
シナジー効果に着目すれば 復興推進と放射線対策は両立する ü キーワードは、シンデミック / アロスタティックロード ü 不公正(格差)の是正は、シナジー効果で… → 全ての人に対する効果的な放射線対策となる ※無駄なお金/人手/時間をかけない → 社会を活性化し、復興(経済成長)を促す ※ 不公正:国との一方的な関係を含む • ALPS処理水海洋放出 • 中間貯蔵施設/除染土壌の扱い
シナジー効果に着目すれば 復興推進と放射線対策は両立する ü キーワードは、シンデミック / アロスタティックロード ü 不公正(格差)の是正は、シナジー効果で… → 全ての人に対する効果的な放射線対策となる ※無駄なお金/人手/時間をかけない → 社会を活性化し、復興(経済成長)を促す ※ 不公正:国との一方的な関係を含む • ALPS処理水海洋放出 • 中間貯蔵施設/除染土壌の扱い
シナジー効果に着目すれば 復興推進と放射線対策は両立する ü キーワードは、シンデミック / アロスタティックロード ü 不公正(格差)の是正は、シナジー効果で… → 全ての人に対する効果的な放射線対策となる ※無駄なお金/人手/時間をかけない → 社会を活性化し、復興(経済成長)を促す ※ 不公正:国との一方的な関係を含む • ALPS処理水海洋放出 • 中間貯蔵施設/除染土壌の扱い
シナジー効果に着目すれば 復興推進と放射線対策は両立する ü キーワードは、シンデミック / アロスタティックロード ü 不公正(格差)の是正は、シナジー効果で… → 全ての人に対する効果的な放射線対策となる ※無駄なお金/人手/時間をかけない → 社会を活性化し、復興(経済成長)を促す ※ 不公正:国との一方的な関係を含む • ALPS処理水海洋放出 • 中間貯蔵施設/除染土壌の扱い
ご清聴ありがとうございました 駆け足の説明で分かりにくかったかもしれません 今日の発表は、以下の拙著をまとめたものです 『なぜ社会は分断するのか』(専修大学出版局) 興味を持たれた方は、ご連絡ください [email protected]
原発事故からの学び 自分の身の回りにある格差を是正することが 次の大災害に備えることになる やろうと思えば、すぐにできることから始めよう 今日から 家事や育児の役割分担を男女公平にしましょう
特定の病気の予防に目を奪われると、かえって死亡率を上げてしまう 参考例:Non-HDコレステロール値 ü 健康診断で、 • Non-HDLコレステロール値(総コレステロール値から善玉 コレステロール値を除いた値)が高いと、心臓病になりや すいとされる →コレステロール値を下げよう! ü 2023年に発表された論文(1)によると、 (1) N Engl J Med 2023; 389(14): 1273-1285 • • Non-HDLコレステロール値が100を超えたあたり から、高くなるほど、心臓病になりやすくなる ところが、死亡リスクは、 →100を超えたあたりから少なくなり、数値が上 がっても変わらない • コレステロール値が低いと、かえって早死に してしまう(心臓病以外の病気になりやすくなるの かもしれない) ⇨ 同じように、放射線ばかり気にしていると、かえって 早死にしてしまうかもしれません
慢性炎症反応の鍵を握るサイトカイン(IL-6、 TNF-α) 放射線含めて、ストレッサーの種類は違っても、ストレス反応は共通 交感神経系 (アクセル) ?? @ A 交感神経線維 副腎髄質 ノルアドレナリン 白血球 アドレナリン サイトカイン (IL6, TNFα)
慢性炎症反応の鍵を握るサイトカイン(IL-6、 TNF-α) 放射線含めて、ストレッサーの種類は違っても、ストレス反応は共通 HPA軸 (ブレーキ) 44 5 6 視床下部 CRH 下垂体 副腎皮質 コルチゾール サイトカイン (IL6, TNFα) 白血球 ACTH
慢性炎症反応の鍵を握るサイトカイン(IL-6、 TNF-α) 放射線含めて、ストレッサーの種類は違っても、ストレス反応は共通 HPA軸 (ブレーキ) 交感神経系 (アクセル) << = > << = > 視床下部 CRH 下垂体 交感神経線維 ノルアドレナリン 白血球 副腎髄質 副腎皮質 アドレナリン コルチゾール サイトカイン (IL6, TNFα) 白血球 ACTH
安心安全二元論の大前提:西洋近代思想 ü リスクの見積もりは、自然科学的に行う • リスク: 「危害の度合い」 × 「その発生確率」(ISO/IEC GUIDE 51:2014) ü 自然科学が扱う「自然」の大前提となっているのは(典型例は西洋医学) • 現象を物質に還元する「機械論的自然観」(伊東俊太郎『変容の時代』2013) ギリシア、中国、イスラム、日本にもなかった特殊な西洋思想 ü なぜ、原因を物質に求めようとするのか 現在の自然科学を生んだ西洋近代思想では、 事物の存在を、<意識するもの> と <意識されるもの> との関係とみなす →認識論的には、 <意識> と、意識内部が対象とする <表象> →存在論的には <意識の主体(私)> と、意識外部にある <それ自体で存在するもの> →が、<主観> と <客観> の関係とみなされる • だから、主観・客観二元論に基づいて、 →自然科学は、それ自体で存在する「物質」に病気の原因を求めようとする • ü リスク(安全)評価の対象となるのは… → 主観の外部にある、それ自体で存在する物質として客観「視」されたリスク → 安全は科学の問題(客観)、安心は心の問題(主観)=安心・安全二元論
脳科学から見た「不安」(扁桃体の機能) 生命の警報装置: ・ 危険が身に迫ると扁桃体が活性化 → 不安を感じる → 集中力高まり、対処行動(戦う/逃げる) Evans GW et al., 2016 を改変 → 記憶力向上(学習し、同じ過ちを犯さないよう将来に備える) ・ 他のことに集中していても、扁桃体は無意識に恐怖刺激に反応する ・ 高度な情報処理を行う皮質を取り除いても、扁桃体は活性化する(動物実験) ・ 大雑把でときに間違うが、素早く反応する 長い進化の歴史の中で保存されてきた機能:爬虫類/鳥類/哺乳類… ・ 安全/危険を見分ける扁桃体は、生存に必須 ・ 扁桃体が機能しなくなると、危険を察知できず適切な行動が取れない a (Feinstein JS et al., 2011年 他) 不安(情動反応)とは、生命の警報装置(心の問題ではない) 身を守るための全身の反応:自律神経系/中枢神経系/筋肉系/内分泌系/免疫系
心と身体(安心と安全)は一体 ü 心の痛み/精神疾患 ⇄ 身体の痛み/生活習慣病 • がん→うつ病のリスク↑ / うつ病→がんのリスク↑ (Spiegel D & Giese-Davis J, 2003) • 心臓病→うつ病のリスク↑ / うつ病→心臓病↑ (Baune BT et al., 2012) ü 心の痛みとは、社会的排除の問題(その人の内面の問題ではない!) • 社会的排除: ① 社会経済格差、 ② 孤立、 ③ 胎児/幼少期の厳しい環境 • 社会的排除→心理社会的ストレス→慢性炎症反応→慢性炎症疾患 ※ 生活習慣病/精神疾患ともに慢性炎症疾患
「放射線被ばく」と「社会の病」の相互作用 精神 ・不安 ・うつ病 ・PTSD : 放射線の 物理的要因 ・ 酸化ストレス ・ DNAの二本鎖切断 ・ 免疫細胞の染色体異常 ・ 細胞の老化 サイトカイン の 血中濃度上昇 身体 ・がん ・心筋梗塞 ・脳卒中 : 現在は 心の問題/避難による不調 などとして扱われている 放射線の 社会的要因 ・ 非自発性 ・ ふるさと喪失 ・ 人間関係の軋轢 ・ 情報不信 ・ 経済負担 ・ 不公平な補償 ・ 社会経済的格差
母親の不安は「過剰」ではなかった ü 科学知識あっても、女性の方が男性より不安を感じやすい • 化学物質の毒性を研究している専門家は、十分な科学知識あるのに… →女性研究者:男性研究者より毒物の健康影響に不安感じやすい (Slovic P et al., 1997) ü 女性は男性より、共感に関わる脳部位(前部帯状回)の機能が発達している • 妊娠すると、前部帯状回の機能は、より発達する(Hoekzema E et al., 2017) →子どもの痛みを自分の痛みとして感じる共感能力が強化される ü 福島県で低出生体重児が有意に増加 • • 原発事故直後に妊娠した女性から生まれた赤ちゃんに… →低出生体重児が増加/赤ちゃん全体の平均体重も減少 (Hayashi M et al., 2016) 大地震/テロ事件/戦争後に低出生体重児が増加した場合は… →標準体重の赤ちゃんも、大人になってから生活習慣病に (Roseboom TJ et al., 2003) →原因は、大災害による心理社会的ストレスか →日本全国で多い低出生体重児(低栄養が原因)と同列に扱えない 少なくとも約3万人 (当時、胎児乳児だった人) 地震/津波/原発事故の影響で 生活習慣病/精神疾患のリスク↑ その後も続く大災害 台風、豪雨、県沖地震、新型コロナ ⇨ アロスタティック・オーバーロード ⇨ シンデミックの可能性
母親の不安は「過剰」ではなかった ü 科学知識あっても、女性の方が男性より不安を感じやすい • 化学物質の毒性を研究している専門家は、十分な科学知識あるのに… →女性研究者:男性研究者より毒物の健康影響に不安感じやすい (Slovic P et al., 1997) ü 女性は男性より、共感に関わる脳部位(前部帯状回)の機能が発達している • 妊娠すると、前部帯状回の機能は、より発達する(Hoekzema E et al., 2017) →子どもの痛みを自分の痛みとして感じる共感能力が強化される ü 福島県で低出生体重児が有意に増加 • • 原発事故直後に妊娠した女性から生まれた赤ちゃんに… →低出生体重児が増加/赤ちゃん全体の平均体重も減少 (Hayashi M et al., 2016) 大地震/テロ事件/戦争後に低出生体重児が増加した場合は… →標準体重の赤ちゃんも、大人になってから生活習慣病に (Roseboom TJ et al., 2003) →原因は、大災害による心理社会的ストレスか →日本全国で多い低出生体重児(低栄養が原因)と同列に扱えない ü 胎児/乳幼児期に受けたストレス、孫にまで影響残ることも • 第二次世界大戦中のオランダ「冬の飢餓事件」などで実証済み (Stein AD & Lumey LH, 2000) →広い意味で、母親の不安(子孫への原発事故の影響)は的中していた
「放射線被ばく」と「社会の病」の相互作用 ü 放射線被ばくであれ、社会の病であれ ストレス反応は同じ=炎症性サイトカインの過剰発現 ü 相互作用あり 一方の炎症反応↓ ⇒ 他方の炎症反応↓↓ 一方の炎症反応↑ ⇒ 他方の炎症反応↑↑ ü 相互作用の例 • コロナ禍で、ランセットが公衆衛生対策の抜本的改革を提言 COVID-19はパンデミックではない、シンデミックだ →COVID-19の重篤化因子は生活習慣病 →生活習慣病の原因である貧困/格差を解消しない限り、流行は止められない (ロックダウン/緊急事態宣言は必要なかった) (Lancet. Vol 396 October 17, 2020) 「安全」と「安心」の分離 • • • 社会の病に気づかない 放射線の物理的影響と社会の病の相互作用に気づかない 2つの点で、被災者の健康リスクを過小評価
それは「バイアス」ではない 過剰に見える不安には科学的な合理性があった ü スロビックの「未知性」因子: • 生物は、不確実性高い対象に強い不安を感じる 不確実性高いと、扁桃体が活性化しやすい (Hsu M et al.,2005) • 火災報知器原理: 最善の防御制御システムとしての正常な誤作動 (Nesse RM, 2005) チャンス1回しかないと客観的確率から外れる賭け方をする チャンス100回と分かると、客観的確率通りの賭け方になる (Keren G & Wagenaar WA, 1987) ⇩ 何度もできるサイコロ振りと違って、死んでしまったら2度目はない 万が一を心配する過剰な反応は、正常な誤作動
バイアス(情動反応)は物理的に避けられない(科学者も) Ø バイアス(情動反応)の主役、扁桃体には、すべての感覚情報が直に集まる Ø 情報は、大脳新皮質(理性)より早く、扁桃体(情動)に届く 地球人は • 視覚情報が扁桃体に届くのは150ミリ秒以内 バイアスから • 視覚野に情報が届くのは200~300ミリ秒 逃れられない Ø 扁桃体は、無意識のうちに反応する <盲視> 後頭葉 視覚野 • • 目 扁桃体 Liddell BJ et al., (2005) を改変 視覚野に障害がある人でも、恐怖 顔の人が目の前にいると察するこ とができる 視覚野に至るルートとは別の、進 化的に古いヘビにもあるルートを 通って、荒っぽいが素早い情報が 扁桃体に伝わる