cos 2µ = 2 cos2 µ ¡ 1 = 1 ¡ 2 sin2 µ k=1 an ≦ cn ≦ bn á lim cn = ® n Ck = 2 ¡1 n!1 d dx Zx a PA (B) = P(A \ B) P(A [ B) = P(A) + P(B) ¡ P( P(A) f(t)dt = f(x) V=¼ Zb a ~ a ¢~ b = a1 b1 + a2 b2 + a3 b3 Zb ff(x)g2 dx nLite 版 P lim f (講x義k )Note¢x 第 3= 回 1 1 pn + 3 6 f(x)d ~ a ¢~ b = j~ ajj~ bj cos µ f(x + h) ¡ f(x) f (x) = lim h h!0 0 n!1 k=1 pn+1 = a 三次式を制する n 1 e = lim #1 + ; n!1 n loga MN = loga M + loga N 1 S = bc sin A 2 【 東 大 理 系 26 年 第 4 問 等 】 n P k2 = k=1 1 n(n + 1)(2n + 1) 6 Z ¯ SEC. 002 // MATHEMATICAL LOGIC ® (x ¡ ®)(x ¡ ¯)dx = ¡ f(b) ¡ f(a) = f0 (c) b¡a Z ~ p = s~ a + t~ b (s + t = 1 (¯ ¡ ®)3 6 SYS.LOG : ALGEBRAIC STRUCTURE // ACTIVE (cos µ + i sin µ)n = cos nµ + i Sn = n f2a + (n ¡ 1)dg 2 Za x x 0 e (f(x) + f (x))dx = e f(x) + C 1 P n=1 ar n¡1 a = Z1 ¡ r b a 0 f(x)dx = n¡1 In¡2 n In = Za 0 f(a ¡ x = r cos µ; y = r sin b Zb a a f(x)g (x)dx = f(x)g(x)— ¡ 0 f0 (x)g(x)dx a2 = b2 + c2 ¡ 2bc cos A
数学講義 Note 第 3 回 講義の目的 本講義の学習テーマ・目的 ■ 3 つの量を個別に求めず,1 つの式にまとめて扱う視点の習得 ■ 3 次式の展開した形と因数分解した形を,目的に応じて使い分ける力の養成 ■ 三角関数・図形・整数・数列など,異なる分野に現れる 3 次式の役割の理解 本講義では,2026 年東大理系第 4 問を出発点とします。この問題には,互いになす角が ¼ となる 3 本の接線が現れます。3 本の直線を 2 本ずつ比較して条件を書き並べ 3 ることもできますが,扱うべき対象が 3 つあるなら,3 つを一度に扱う方法も考えたいと すべて ころです。 ここから題材を変えながら,3 次式が問題の中でどのような役割を果たすのかを確かめて いきます。3 次関数そのものが主題になる問題だけではありません。空間図形,面積,整 数,数列といった,一見すると 3 次式とは離れて見える問題にも進みます。そこで同じ考 え方がどこまで使えるのか,また,問題に応じて何を変える必要があるのかを確かめてい きます。 3 次式というと,まず y = x3 + ax2 + bx + c のグラフや極値,3 次方程式の解の個数などを 思い浮かべるかもしれません。しかし,入試問題で 3 次式が現れる理由はそれだけではありま せん。3 つの量が同時に現れたり,3 つの交点が生じたり,3 乗を含む式を変形したりするとき にも,3 次式が利用できます。 例えば,3 つの数 a; b; c があるとき,a; b; c をそれぞれ求めることと,a + b + c; ab + bc + ca; abc を求めることは別の問題です。後者だけが必要なら,3 つを個別に求める計算 が最善とは限りません。また,同じ 3 次式でも,展開すれば係数を比較しやすくなり,因数分 解すれば方程式の解や式の符号を調べやすくなります。 本講義では,こうした違いを最初に一般論として並べるのではなく,実際の入試問題の中で順 に確かめます。おおまかには,次の流れで進みます。 ■ 3 本の接線を扱う問題から,3 つの量をまとめて扱う方法を考える。 ■ 3 つの量に関する基本対称式と 3 次方程式の関係を,図形の問題でも利用する。 ■ 3 つの交点をもつ 3 次式について,係数を比較する場面と,因数分解した形を使う場面を 使い分ける。 ■ 3 乗和の因数分解を出発点として,整数問題や数列の問題まで範囲を広げる。 扱う分野は大きく変わりますが,各問題で新しい公式を一つずつ覚えることが目的ではありま せん。問題文に 3 つの対象や 3 乗の式が現れたとき,それらをどの形で扱えば必要な情報を取 り出しやすいのかを考えることが,本講義の中心になります。 --- 1 --- © ブリザードマン @HhG2cL9UOLRSz4I 無断転載・共有禁止
数学講義 Note 第 3 回 3 本の接線をどう扱うか 今回の出発点は,2026 年の東京大学理系数学で出題された次の問題です。曲線上の 3 点 における接線を考え,そのうちどの 2 本を選んでも,なす角が ¼ になるという条件を満 3 たします。 3 本の接線を 1 本ずつ求め,それらを 2 本ずつ比較することも考えられます。しかし,ど ¼ の 2 本のなす角も なので,3 本をまとめて扱う方法がないかを考えたいところです。 3 まずは実際の問題を確認しましょう。 テーマ 1:3 本の接線をまとめて扱う 問 題 k を実数とし,座標平面上の曲線 C を y = x3 ¡ kx で定める。C 上の 2 点 P; Q に対する以下の条件(*)を考える。 条件(*) 原点 O,点 P,点 Q は相異なり,C の O; P; Q における接線のう ち,どの 2 本も交わり,そのなす角はすべて ¼ となる。 3 ¼ 以下の範囲で考えるものとする。 2 (1) 条件(*)を満たす P; Q が存在するような k の範囲を求めよ。 ただし,2 直線のなす角は 0 以上 (2) k が (1) で定まる範囲にあるとする。P; Q が条件(*)を満たすように動くと き,C の O; P; Q における接線によって囲まれる三角形の面積 S の最大値を M, 最小値を m とおく。ただし,3 本の接線が 1 点で交わるときは S = 0 とする。 M = 4m となる k の値を求めよ。 (2026 東京大 理系) 指針 / アプローチ ▼ 傾きを正接で表す角を 3 倍す る 3 本の接線の傾きを正接で表す角 ¼ は ずつずれている。傾きを正 3 接で表す角を 3 倍して,3 本に共 ▼ 3 本を 3 次方程式へ ▼ 正三角形の一辺を求める 接線の傾きを u とし,3 倍角の公 式から u が満たす 3 次方程式を 作る。3 本の傾きをその 3 つの解 としてまとめる。 (2) では 3 本の接線が作る正三角 形の一辺を,原点での接線上にあ る 2 交点から求める。 通する条件を作る。 条件(*)をそのまま扱うと,3 本の接線を 2 本ずつ取り出して接線のなす角の条件を調べる ことになります。そこで,3 本すべてが同時に満たす条件を作ります。 3 本の接線を平行移動して一点に集めると,傾きを正接で表す角は --- 2 --- ¼ ずつずれています。 3 © ブリザードマン @HhG2cL9UOLRSz4I 無断転載・共有禁止
数学講義 Note 第 3 回 3 倍した角の違いは ¼ の整数倍になるので,正接の値は共通します。したがって,傾きを u = tan ' と表せば,tan 3' は 3 本で等しくなります。3 倍角の公式を用いて整理すると,三 つの傾きを一つの 3 次方程式の解として扱えます。これが本問の中心です。 (1) では,原点での接線の傾き ¡k がその 3 次方程式の 1 つの解であることを利用して,残る 2 つの傾きを調べます。(2) では接線の交点を求めると,正三角形の一辺が jp ¡ qj に比例す る形で現れます。あとは (1) で求めた p2 ; q2 を使えば,面積の最大・最小を比較できます。 解答 (1) P(p; p3 ¡ kp),Q(q; q3 ¡ kq) とする。y0 = 3x2 ¡ k より,3 本の接線の傾きは ¡k; ® = 3p2 ¡ k; ¯ = 3q2 ¡ k である。 条件(*)より,3 本の傾きを tan µ; tan(µ+ ¼ ); tan(µ¡ 3 ¼ ) と表せる。(*2-1) 3 cos 3µ = 0 なら 1 本が y 軸に平行となるので,cos 3µ Ë 0。 ¼ 3 ¼ 3 (*2-1) 右図では,3 本 の接線を平行移動して, なす角を示している。 T = tan 3µ とおける。 3 倍角の公式より 3 本の傾きは u3 ¡ 3Tu2 ¡ 3u + T = 0 ÝÝ ① ¼ ¼ <µ< ,tan 3µ = T となる 6 6 µ をとれば,上の三つの正接はすべて定義され,①の相異なる 3 解となる。したがって,①の ¼ 3 解を傾きとする直線は,どの 2 本のなす角も である。 3 解と係数の関係より,® + ¯ ¡ k = 3T,®¯ ¡ k(® + ¯) = ¡3,k®¯ = T。T を消去すると 8k (3k2 ¡ 1)(® + ¯) = 8k であり,3k2 = 1 では成り立たない。よって,® + ¯ = , 3k2 ¡ 1 2 3¡k から ®¯ = 3k2 ¡ 1 の相異なる 3 解である。逆に,任意の実数 T に対し,¡ H = p2 + q2 = 2k(k2 + 1) ; 3k2 ¡ 1 J = p2 q2 = (k2 + 1)2 3(3k2 ¡ 1) ÝÝ ② B となる。p; q Ë 0 より H; J > 0 なので,k > B 3 が必要である。 3 k(k2 ¡ 3) 3 とし,T = とおく。①は ¡k を解にもち,残る 2 解 ®; ¯ も相異 3 1 ¡ 3k2 ¯+k ®+k なる実数である。 ; の和と積は②の H; J に等しく,ともに正なので,この 2 3 3 2 2 数を p ; q とする実数 B p; q をとれる。これらから定めた P; Q は条件(*)を満たす。よっ 3 。 て求める範囲は k > 3 逆に k > (2) 点 (r; r3 ¡ kr) における接線は y = (3r2 ¡ k)x ¡ 2r3 。原 点での接線と,P; Q での接線との交点をそれぞれ A; B と 2kp 2p 2kq 2q <,B $ < である。 ;¡ ;¡ 3 3 3 3 2 2 p Ë q より A Ë B なので,3 本の接線は正三角形を作る。 すると,A $ --- 3 --- ¼ 3 A B `O © ブリザードマン @HhG2cL9UOLRSz4I 無断転載・共有禁止
数学講義 Note 第 3 回 C 2 k2 + 1 AB = jp ¡ qj より,面積は 3 B B 3 3 2 2 S= AB = (k + 1)(p ¡ q)2 4 9 ÝÝ ③ となる。接線の傾きは p2 ; q2 で決まるため,p; q の符号はそれぞれ選べる。(p ¡ q)2 = C H ¡ 2pq,pq = § J より,(*2-2) (*2-2) p; q が異符号な B B C C 3 2 3 2 M= (k + 1)(H + 2 J); m= (k + 1)(H ¡ 2 J) 9 9 C C B したがって M = 4m は 3H = 10 J,すなわち 6 3 k = 10 3k2 ¡ 1 と同値である。両辺 B 5 3 25 2 は正なので,2 乗して k = 。(1) の範囲と合わせて,k = 。 48 12 答案記載上の注意点 ▼ ポイント 1:必要条件を求めただけで終わらない B (1) では,条件(*)を満たす P; Q が存在すると仮定して計算を進めることで k > 3 が 3 必要だと分かります。この段階では,その範囲の各 k に対して条件(*)を満たす点が存在す るかはまだ確かめていません。 B ・ 逆に k > 3 のとき,② の和 H と積 J に対応する二つの数が,相異なる正の実数であ 3 り,p2 ; q2 として選べることまで確認します。 ・ さらに,対応する 3 本の接線の傾きが相異なり,どの 2 本のなす角も ¼ となることを示 3 します。ここまで確かめれば十分性の証明になります。 ▼ ポイント 2:傾きを正接で表す角は ¼ の整数倍の違いを許す 直線の傾きを tan ' と表すとき,' と ' + ¼ は同じ直線に対応します。3 本の角を 3 倍して も値そのものは一致しませんが,違いが ¼ の整数倍になるため,正接の値は等しくなります。 ・「3 倍すると同じ角になる」だけでは説明が不足するので,tan 3µ が 3 本に共通することを 明示して 3 倍角の公式へつなげます。 ・ また,3 本の接線はいずれも y = x3 ¡ kx の接線であり,y 軸に平行ではないことも,傾 きを用いて処理する前提となります。 ▼ ポイント 3:面積の最大・最小では p; q の符号まで確認する (2) では②の和と積から p2 ; q2 が定まり,jpj; jqj も決まります。ただし,p; q の符号は選 べます。その違いによって (p ¡ q)2 が変わり,三角形の面積の最大値・最小値が決まります。 ・ 接線の傾き 3p2 ¡ k; 3q2 ¡ k は p2 ; q2 だけで決まるので,p; q の符号を変えても条件 (*)を満たすことは変わりません。 --- 4 --- © ブリザードマン @HhG2cL9UOLRSz4I 無断転載・共有禁止 ら面積は最大,同符号 なら最小になる。符号 を変えても 3 本の接線 の傾きは変わらない。
数学講義 Note 第 3 回 ・ 必要なら p; q を入れ替え,jpj = a; jqj = b (0 < a < b) とすれば,異符号のとき jp ¡ qj = a + b,同符号のとき jp ¡ qj = b ¡ a となることを確認してから M; m を定 めます。 解説 本問では,3 本の接線を 2 本ずつ比較するのではなく,3 本を一度に扱うことで接線のなす角 の条件を整理しました。ここでは,なぜ 3 倍角の公式が現れるのか,3 本を 3 次方程式の解と してまとめると何が変わるのかを順に確認します。 1. 3 倍すると 3 本に共通する条件が生まれる 条件(*)から,3 本の接線の傾きを正接で表す角は, ¼ 2¼ ; µ+ と並 3 3 べられます。これを 3 倍すると 3µ; 3µ + ¼; 3µ + 2¼ ¼ の整数倍の違いを許せば µ; µ + となり,正接の値は三つとも等しくなります。(*2-3) ここで意識したいのは,3 倍角の公式を思い出すこと ¼ ずつ異なる 3 つの角を 3 倍 3 することで,それまで別々だった 3 本に共通する条件 µ+ 2¼ 3 µ+ µ ¼ 3 £3 3µ (*2-3) 3 倍した角は ¼ 3µ + ¼ 3µ + 2¼ずつ異なる。正接の周 正接の値は等しい 自体ではありません。 期は ¼ なので,その値 は等しい。 を作っている点です。 2. 3 本の傾きを 1 つの 3 次方程式にまとめる 3 本に共通する tan 3µ の値を T とし,1 本の接線の傾きを u = tan ' とすると,T = 3u ¡ u3 から u3 ¡ 3Tu2 ¡ 3u + T = 0 となります。したがって,3 本の接線の傾きはすべ 1 ¡ 3u2 て同じ 3 次方程式を満たします。 ここで 3 本の傾きを個別に求める必要はありません。3 つを 1 つの方程式の解としてまとめれ ば,解と係数の関係から,和,2 つずつの積の和,積を直接扱えます。(*2-4) (*2-4) 必要なのが 3 つ 本問では,一つの解が原点での傾き ¡k と分かっています。解答では,これを使って残る二つ の量の対称式なら,3 つを個別に求めず係数 を利用する方が早い。 の傾きの和と積を求めました。別の計算として,u = ¡k を代入して T を k で表し,因数 u + k を取り除く方法もあります。残る二つの傾きは (3k2 ¡ 1)u2 ¡ 8ku + 3 ¡ k2 = 0 の解 k2 +B1 k2 +B1 です。これを解けば,p2 ; q2 は順序を除いて ; と求まります。 3k + 3 3k ¡ 3 3. 「存在する範囲」では逆向きも確認する (1) で最後まで確認すべきなのは,k の必要条件だけではありません。条件(*)を満たす B 3 P; Q が存在するとして計算すれば k > が必要だと分かりますが,これだけでは求めた範 3 囲での存在を示したことにはなりません。 B 3 k2 +B1 k2 +B1 逆に k > としたとき, ; が相異なる正の数になることを確かめ 3 3k + 3 3k ¡ 3 れば,これらを p2 ; q2 とする実数 p; q を実際に選べます。さらに,3 本の接線の傾きが①の ¼ 相異なる 3 解になることを確認します。解答で示した対応により,どの 2 本のなす角も と 3 なります。(*2-5) (*2-5) 「存在する」と --- 5 --- © ブリザードマン @HhG2cL9UOLRSz4I 無断転載・共有禁止 ある問題では,必要条 件を求めた後に実際に 条件を満たす対象を作 れるか確認する。
数学講義 Note 第 3 回 必要条件を求めるだけでなく,その範囲の各 k に対して条件(*)を満たす点を選べることを 示します。実数であること,相異なること,正負,接線のなす角を確かめるのが (1) の十分性 の論証です。 4. 傾きと接線の位置を区別する (1) で決まったのは p2 ; q2 です。したがって,p; q の絶対値は決まりますが,符号はまだ決 まりません。 ここで,接点の x 座標を r としたときの接線 y = (3r2 ¡ k)x ¡ 2r3 では,傾きには r2 ,切 片には r3 が現れています。r を ¡r に変えても傾きは変わりませんが,切片の符号は反転し ます。(*2-6) (*2-6) r ! ¡r で接線 つまり,p; q の符号を変えても 3 本の接線のなす角はそのままですが,3 本が囲む正三角形の 大きさは変わります。必要なら p; q を入れ替え,jpj = a; jqj = b (0 < a < b) とすれば, のなす角の条件は変わ らないが,接線そのも のの位置は変わる。 異符号なら jp ¡ qj = a + b,同符号なら jp ¡ qj = b ¡ a です。この 2 通りだけを比較すれ ば面積の最大値と最小値を決められます。 5. 3 つの対象をまとめたいとき,3 次式を候補に入れる 本問で覚えておきたいのは,3 倍角の公式そのものより,3 本の接線を 3 次方程式の 3 つの解 として扱ったことです。3 つの量 a; b; c を (X ¡ a)(X ¡ b)(X ¡ c) = 0 の 3 つの解とし てまとめれば,a + b + c; ab + bc + ca; abc を係数から読めます。 もちろん, 「3 つあれば必ず 3 次式」と考えるわけではありません。ただし,3 つを個別に求め る必要がなく,和や積のような対称な量だけが必要なら,3 つを解にもつ 3 次方程式を作れな いか検討できます。(*2-7) (*2-7) 3 次式は公式と 同 じ 方 程 式 か ら ,三 角 関 数 の 恒 等 式 も 導 け ま す 。cos 3µ Ë 0 の と き ,① の 3 解 は して覚えるのではなく, 3 つの量をまとめて扱 うための選択肢として 持っておく。 tan µ; tan(µ + ¼ ¼ ); tan(µ ¡ ) です。解と係数の関係より和は 3T,積は ¡T なので, 3 3 ¼ ¼ ; + tan #µ ¡ ; = 3 tan 3µ 3 3 ¼ ¼ tan µ tan # ¡ µ; tan # + µ; = tan 3µ 3 3 ¼ ¼ となります。第 2 式では,tan( ¡ µ) = ¡ tan(µ ¡ ) を使っています。 3 3 次の 2011 年京都大学の問題では,x + y + z,xy + yz + zx が条件からすぐに決まり,求め tan µ + tan #µ + たい量が xyz です。今回よりも直接的な形で,3 つの数を 3 次方程式の 3 つの解としてまと めることになります。 2026 年東大の問題では,3 本の接線を 2 本ずつ比較するのではなく,傾きを正接で表す角を 3 倍することで 3 本に共通する条件を作りました。すると,3 本の傾きは 1 つの 3 次方程式の 3 つの解としてまとまり,解と係数の関係を通して必要な情報を調べられるようになります。 ここで重要なのは,3 倍角の公式そのものではありません。3 つの量を個別に求める代わりに, 3 つを同じ 3 次方程式の解としてまとめることで,和や積などの対称な量を係数から扱えるよ うになったことです。前問では,接線の角度という図形的な条件を整理した結果として 3 次方 程式が現れました。 --- 6 --- © ブリザードマン @HhG2cL9UOLRSz4I 無断転載・共有禁止
数学講義 Note 第 3 回 次は,基本対称式から 3 次方程式を作る問題を扱います。3 つの数について,和,2 つずつの 積の和,積が現れたとき,3 つを別々に調べる必要があるのでしょうか。 --- 7 --- © ブリザードマン @HhG2cL9UOLRSz4I 無断転載・共有禁止
数学講義 Note 第 3 回 3 つの数を 3 次方程式の解として扱う 次の問題は空間図形を題材としていますが,点 (x; y; z) が満たす条件を書き出すと, x + y + z と x2 + y2 + z2 が一定になります。ここから xy + yz + zx も決まるので, 残るのは xyz です。 x; y; z をそれぞれ求めながら xyz を調べるのではなく,3 つの数 x; y; z をまとめて扱 う方法を考えます。前章で現れた 3 次方程式と,ここで求める 3 つの対称式との関係を確 かめます。 テーマ 2:3 つの数を 1 つの 3 次方程式にまとめる 問 題 xyz 空間で,原点 O を中心とする半径 (4; 0; 0); B 6 の球面 S と,3 点 (0; 4; 0); (0; 0; 4) を通る平面 ® が共有点を持つことを示し,点 (x; y; z) がその共有点全体の集合を動 くとき,積 xyz の取り得る値の範囲を求めよ。 (2011 京都大 理系) 指針 / アプローチ ▼ 基本対称式を求める ▼ 3 つを解としてまとめる ▼ 3 実解の条件を調べる 平面と球面の方程式から x + y + z,xy + yz + zx を求める。残 る基本対称式は xyz だけになる。 p = xyz とおき,x; y; z を 3 つ の解にもつ 3 次方程式を作る。 g(t) = p が重解を含めて 3 つ の実数解をもつ条件を,3 次関数 g(t) の増減から調べる。 この問題で x; y; z を個別に求めようとすると,球面と平面の共有部分を直接扱うことにな り,求めたい xyz までの道筋が見えにくくなります。一方,平面の方程式から x + y + z が 決まり,球面の方程式と合わせれば xy + yz + zx も決まります。そこで,xyz をいったん p とおけば,三つの基本対称式を x + y + z = 4; xy + yz + zx = 5; xyz = p と表せます。 3 つの数 x; y; z を解にもつ 3 次方程式 (t ¡ x)(t ¡ y)(t ¡ z) = 0 を作れば,この 3 つの対 称式はそのまま係数になります。すると「xyz がどこまで動けるか」という問題を,「ある 3 次方程式が 3 つの実数解をもつのはいつか」という問題に置き換えられます。前章では接線の なす角から 3 次方程式を作りましたが,今回は 3 つの対称式から 3 次方程式を作ります。 解答 平面 ® の方程式は x + y + z = 4 である。点 (1; 1; 2) は x + y + z = 4,x2 + y2 + z2 = 6 を満たすから,® と球面 S は共有点をもつ。 共有点 (x; y; z) について,x + y + z = 4,x2 + y2 + z2 = 6 であるから,xy + yz + zx = --- 8 --- © ブリザードマン @HhG2cL9UOLRSz4I 無断転載・共有禁止
数学講義 Note 第 3 回 (x + y + z)2 ¡ (x2 + y2 + z2 ) = 5。したがって,x + y + z = 4; 2 5 ÝÝ ① xy + yz + zx = p = xyz とおく。このとき x; y; z は t3 ¡ 4t2 + 5t ¡ p = 0 ÝÝ ② の 3 つの解である。(*3-1) 3 (*3-1) ここでは 2 0 2 g(t) = t ¡ 4t + 5t とおくと,② は g(t) = p と書ける。g (t) = 3t ¡ 8t + 5 = (t ¡ 1)(3t ¡ 5) より,増減は次のようになる。 t Ý 1 Ý g (t) + 0 ¡ g(t) % 2 & 0 5 3 0 50 27 x; y; z が一致する場 合もあるので,重解を 許して考える。 Ý + % したがって,方程式 g(t) = p が重解を含めて 3 つの実数解をもつための必要十分条件は 50 ≦ p ≦ 2 である。(*3-2) (*3-2) 端の値では極値 27 をとる t の値が重解と 50 逆に ≦ p ≦ 2 のとき,② の 3 つの実数解を x; y; z とすれば,解と係数の関係より ① なるので,等号も含む。 27 が成り立つ。よって x2 + y2 + z2 = (x + y + z)2 ¡ 2(xy + yz + zx) = 6 であるから, (x; y; z) は ® と S の共有点となり,その積は p である。 50 ≦ xyz ≦ 2 以上より, 27 答案記載上の注意点 ▼ ポイント 1:共有点を実際に 1 つ示す 本問では,xyz の値域を求める前に,球面 S と平面 ® が共有点をもつこと自体も示す必要が あります。 ・ 例えば (1; 1; 2) は x + y + z = 4,x2 + y2 + z2 = 6 をともに満たします。このように 共有点を 1 つ具体的に挙げれば十分です。 ・ 値域を求める計算の中で共有点の存在が結果的に分かるとしても,共有点をもつことの証 明も明記します。 ▼ ポイント 2:x; y; z は相異なる必要がない 方程式 t3 ¡ 4t2 + 5t ¡ p = 0 の解として x; y; z を扱いますが,問題文では共有点 (x; y; z) の 3 つの座標が相異なるとは限りません。 ・ したがって必要なのは,方程式が重解を含めて 3 つの実数解をもつことです。 ・ p=2やp= 50 では極値をとる t の値が重解となりますが,これらも条件を満たしま 27 す。端点を除いてしまわないよう注意が必要です。 --- 9 --- © ブリザードマン @HhG2cL9UOLRSz4I 無断転載・共有禁止
数学講義 Note 第 3 回 ▼ ポイント 3:三つの解が共有点の座標になることを示す g(t) = p が 3 つの実数解をもつ条件を調べて 50 ≦ p ≦ 2 と求めただけでは,そのすべての 27 p が実際に xyz の値として現れることまでは示していません。 ・ この範囲の p に対する 3 つの実数解を x; y; z とすれば,解と係数の関係から x+y+z = 4,xy + yz + zx = 5 が成り立ちます。 ・ そこから x2 + y2 + z2 = 6 も確認できるので,(x; y; z) が実際に平面 ® と球面 S の共 有点であることまで示します。 解説 本問では,球面と平面の共有部分を円として直接扱う代わりに,点の座標 x; y; z の対称式を 利用しました。平面と球面の条件から 3 つの基本対称式を求め,x; y; z を 1 つの 3 次方程式 の解として扱うまでの流れを整理します。 1. 3 つの座標を個別に求めない 共有点 (x; y; z) は,平面の方程式から x + y + z = 4 を満たします。また,球面の方程式 x2 + y2 + z2 = 6 と合わせれば,xy + yz + zx = 5 もすぐに求まります。ここで求めたい のは残る xyz です。 x; y; z を一つずつ求める代わりに,p = xyz とおいて (t ¡ x)(t ¡ y)(t ¡ z) = t3 ¡ 4t2 + 5t ¡ p とまとめます。すると,空間内を動く点の 3 つの座標を,1 つの 3 次方程式の 3 つの解として 扱えます。(*3-3) この時点で,球面と平面の共有部分を直接調べる必要はなくなります。xyz の値域を求める問 題を,3 次方程式の実数解の個数を調べる問題へ移せます。 (*3-3) x + y + z; xy + yz + zx; xyz の値が 分かれば,x; y; z を 解にもつ 3 次方程式を そのまま作れる。 2. xyz の値域を直線 y = p の位置で考える g(t) = t3 ¡ 4t2 + 5t とおけば,t3 ¡ 4t2 + 5t ¡ p = 0 y は g(t) = p と書けます。つまり,x; y; z は曲線 y = g(t) と直線 y = p の交点の t 座標です。 したがって,xyz = p が実現するための条件は,方 程式 g(t) = p が重解を含めて 3 つの実数解をもつ 2 y=p 50 27 ことです。(*3-4) (*3-4) 端の値では共有 50 g(t) の極大値が 2,極小値が なので,求める条 27 50 件は ≦ p ≦ 2 です。 27 O t 3. 端の値を含む理由 p = 2 のとき,直線 y = p は点 (1; 2) で曲線に接し,方程式には重解 t = 1 が現れます。 5 50 5 50 ; で接し,t = のときは点 # ; が重解になります。 同様に p = 27 3 27 3 --- 10 --- © ブリザードマン @HhG2cL9UOLRSz4I 無断転載・共有禁止 点は 2 個であり,接点 の t 座標が重解になる。 共有点の個数と,重解 を含めた実数解の個数 を区別する。
数学講義 Note 第 3 回 しかし,本問では x; y; z が相異なるという条件はありません。例えば 2 つの座標が等しい共 有点も認められます。したがって,端の値を除く理由はなく, 50 ≦ p ≦ 2 となります。(*3-5) 27 4. 三つの実数解が球面と平面の方程式を満たすことを確かめる g(t) = p が 3 つの実数解をもつことから p の範囲を求めても,それだけでは値域の確認は終 (*3-5) 前章では 3 本の 接線が相異なる必要が あったが,本問では座 標のうち二つが一致し てもよい。この違いに 注意する。 わりません。その 3 つの実数解を x; y; z としたとき,本当に (x; y; z) が元の球面と平面の 共有点になることまで確かめます。 解と係数の関係から x + y + z = 4,xy + yz + zx = 5 となるので,x2 + y2 + z2 = (x + y + z)2 ¡ 2(xy + yz + zx) = 6 も成り立ちます。したがって,3 次方程式から作った 3 つの実数 x; y; z は,確かに元の 2 つの図形の条件を満たします。(*3-6) (*3-6) 問題を別の条件 へ置き換えたときは, 求めた解が元の条件も 満たすことを確認する。 5. 3 つの基本対称式と 3 次方程式 3 つの数 a; b; c に対して (X ¡ a)(X ¡ b)(X ¡ c) = X3 ¡ (a + b + c)X2 + (ab + bc + ca)X ¡ abc と展開できます。したがって,a + b + c; ab + bc + ca; abc がわかれば,a; b; c を 3 つの 解にもつ 3 次方程式が決まります。 2026 年東大では,3 本の接線のなす角から 3 つの傾きを同じ 3 次方程式へまとめました。今回 の 2011 年京大では,平面と球面の方程式から x + y + z と xy + yz + zx を求め,xyz = p とおいて 3 次方程式を作ります。出発点は異なりますが,どちらも 3 つの量を個別に求めず, 3 次方程式の 3 つの解として扱うことで計算を整理しています。(*3-7) (*3-7) 3 次方程式は未 第 3 章では,x; y; z を 1 つの 3 次方程式の 3 つの解としてまとめました。x + y + z, 知数を解くためだけで なく,3 つの量をまと めて表す手段として使 える。 xy + yz + zx,xyz を係数に移すことで,3 つの数を個別に求めずに xyz の値域を調べるこ とができました。 ここで使ったのは,3 次式を展開して係数を利用する方法です。しかし,3 つの解を表す (t ¡ x)(t ¡ y)(t ¡ z) という形にも,展開してしまう前だからこそ残っている情報がありま す。どこで 0 になるかはもちろん,解と解の間で式の符号がどう変わるかも,因数分解した形 ならそのまま調べられます。 次は,3 次方程式の 3 つの解が曲線と直線の 3 つの交点として現れる問題を扱います。交点ど うしの関係を調べるときには係数を使い,曲線と直線の上下関係や面積を調べるときには因数 分解した形を使います。ここからは,3 つを 3 次方程式にまとめるだけでなく,できた 3 次式 を何に使うかまで考えていきます。 --- 11 --- © ブリザードマン @HhG2cL9UOLRSz4I 無断転載・共有禁止
数学講義 Note 第 3 回 本編の見取り図 三次式を制する 面積・整数・数列を経て最初の接線へ 無料部分 3 次方程式 因数分解 3 種類に分ける ここまでの内容 3 つの量を 1 つの 3 次方程式に (t ¡ a)(t ¡ b)(t ¡ c) 数列から接線へ 3 本の接線 ここから本編 面積 3 乗和 a3 + b3 a3 + b3 + c3 ¡ 3abc 展開するか 因数分解するか 3 次方程式 因数分解 整数問題 別々の解法が同じ式にたどり着く 数列の問題で複素数? 数列 ! 1 1 1 1 1 1 3 3 種類に分ける 1 2 1 3 1 1 4 6 4 1 5 10 10 5 1 !2 この複素数が最初の 3 本の接線にも現れる 講義 Note 第 3 回の販売ページへ