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December 06, 25
スライド概要
2025年12月6日
気ままに勉強会 #130 - connpass https://kimamani.connpass.com/event/377733/
Microsoft MVP for Data Platform - Power BI https://fb.me/ishiayaya Microsoft 365 E5, Power BIが最近のお気に入り Qiita https://ishiayaya.net/qiita Slide https://ishiayaya.net/dw https://ishiayaya.net/sd YouTube https://ishiayaya.net/yt
生成AIと一緒に考えて、書いて、 働いた2025年 2025年12月6日 石川 陽一
youtube.com/@YoichiIshikawa 石川 陽一 @ishiayaya • Microsoft MVP for Data Platform (Power BI), Security (SIEM & XDR) • 2022/7~アント・キャピタル・パートナーズ株式会社 • ISACA 東京支部 副会長・理事 • 日本CTO協会 個人会員(DX Criteria WG) • 金融ISAC アルムナイ会員 • 東京・町田在住、富山・奥中バスケ部出身(八村塁も!) • 心臓にIoTデバイスICD埋め込みあり • M365セキュリティ&ゼロトラスト勉強会 主催 • Power BI もくもく・わくわく会 主催 • Power BI Weekly News with Yugo and Suto
今日のアジェンダ 01 02 03 2025年の生成AI実践 多様なAIツールの登場 ベストツールの紹介 開発プロジェクト、実務での経験から勉強会 Copilot以外にも様々な生成AIツールが 2025年で私が最も活用したNotebookLM で行ったことをシェア 実用段階に について詳しく解説
生成AIについて重要点として 必ず話すこと 情報セキュリティの確認 ツールの特性理解 各AIの得意分野と限界を把握し 機密情報の取り扱い、オプトアウ ト設定の重要性を常に意識 継続的な学習姿勢 急速に進化する技術動向をキャ ッチアップし続けることが必須 た上で適切に使い分ける
☆ [私見]生成AIを利用する際の重要な基本事項(必ず守るべき2ポイント) ① 利用環境の確認(オプトアウト設定) 必ず、データが学習に利用されない(オプトアウト設定済みの)環境で生成AIを利 用すること。 ② ハルシネーション(幻覚)への注意と検証の徹底 生成AIの回答には、時に誤った情報(ハルシネーション)が混ざる可能性があるた め、生成された内容を鵜呑みにせず、必ず人間が慎重に検証・確認すること。
生成AIの今 2025年12月時点での状況 技術の成熟化 • 実務レベルでの実用性が大幅向上 • マルチモーダル対応の進化 • エージェント機能の本格化 ビジネス活用の拡大 • 開発支援から企画立案まで • 専門知識へのアクセス民主化 • 従量制課金モデルの普及
世の中全体の動向 攻:生成AI活用の急拡大 約1,200に激増 クラウドサービスは 守:攻撃者も進化
世の中全体の動向 攻:生成AI活用の急拡大 約1,200に激増 クラウドサービスは 守:攻撃者も進化 生成AIを活用した攻撃が激増
日本のサイバーインシデント 2025年過去最大ペース、大手だけではない
日本のサイバーインシデント 2025年過去最大ペース、大手だけではない
生成AI絡みの登壇等の例 ローカルな各種勉強会 企業内・外での共有 ハンズオン研修 実装事例と開発手法の共有 導入効果と活用ノウハウ 実践的なツール活用法
〇〇 勉強会
ISACAなどでのコミュニティ活動を 生成AIと一緒にやってみた2025 2025年11月29日 石川 陽一
2025年の生成AI関連アウトプット実績 2025年は生成AIに関する知見を積極的に共有することに注力しました。両研究会において、実践的な内容を中心に5回の発表を行い、参加者の皆様と最新の生成AI 技術とその実務への応用について議論を深めることができました。 2月:サイバーセキュリティ対応生成AIの活用の実際 内部監査におけるシステム監査研究会にて発表。Microsoft Security Copilotをはじめとする、セキュリティ業務における生成AIツールの概 要、特徴、実装事例について詳しく解説しました。 1 2 3月:生成AIの開発等体感 5月:AIエージェントを使ったサイバー攻撃/防御 3 情報セキュリティ研究会にて発表。OpenAIの開発プラットフォームを 活用し、API呼び出しの実演を交えながら、生成AI開発の実際を体験的 に共有しました。 情報セキュリティ研究会にて発表。セキュリティ管理領域におけるAI エージェントの登場と、その攻撃・防御両面での活用可能性について発 表・議論しました。 4 11月:MDDR 2025について 情報セキュリティ研究会にて発表。Microsoft Digital Defense Report 2025をベースに、直近1年間の世界的なサイバー攻撃の脅威動 向と防御戦略について、生成AI関連の話題を多数取り上げました。 5 7月:情報セキュリティ分野における生成AIのMCPサー バ活用の検討 情報セキュリティ研究会にて発表。Model Context Protocol(MCP) を使用して、生成AIから外部処理やデータソースと連携する方法につ いて技術的に深掘りしました。
☆ OpenAI Platform(開発環境)のアシスタント https://platform.openai.com/ アシスタントAPI モデル : 4o-mini他 OpenAI Platform(開発環境) 「File Search」 Temperature等 パラメータ設定 RAG(Retrieval-Augmented Generation、検索拡張生成)
☆ アプリケーションの例
☆ Power AutomateでのAPI呼び出しの設定例
☆ (参考) MicrosoftのOpenAI開発環境例
☆ (参考) MicrosoftのOpenAI開発環境例「コンテンツフィルター」
AIエージェント時代の サイバーセキュリティ 2025年は「AIエージェント元年」と呼ばれ、自律的に判断・行動するAIエ ージェントが急速に実用化されています。この技術革新は、サイバーセキュ リティ分野において攻撃と防御の両面で根本的な変化をもたらしています。 Malwarebytesのセキュリティ専門家Mark Stockleyは「将来的には、サイ バー攻撃の大部分がエージェントによって実行される世界に住むことにな る」と予測しており、早ければ2025年中にもこの転換点を迎える可能性が あるとしています。
2025年はAIエージェント元年
従来の生成AIのイメージ パイロットを支援する コパイロット
AIエージェントのイメージ 丸投げ上司 ちょいちょい突っ込みを入れる
悪 攻撃 AIエージェント 正義 防御
悪のAIエージェント
6つのエージェントのテーマ
セキュリティには従来の自動化以上のものが求められている
2025年初に作った PoCのシステム 構想・設計 Power Platformを使った開発から生成AIとの連携へ 開発実装 AIモデルとの連携、インターフェース構築 検証・評価 実務での有効性と課題の洗い出し
Power BI構成概要 コンテンツ デリバリー・コラボ・共有 データソース データ マネジメント & システム管理 Power BI サービス ワークスペース JSON セマンティックモデル 発行 コンテンツ オーサリング Power BI Desktop クエリ モデル レポート レポート
2025年2月 ChatGPTのDeep Research(DR) 機能が登場 AIエージェントの代表例 圧倒的な調査能力 DRは自律的にWeb検索、情報整 数時間かかる作業を数分で完了、 理、レポート作成まで実行 専門的な分析も可能に 業界への影響 この頃以降、AIエージェントという言葉が急速に普及
「Deep Research」 目的:ユーザーに有益なレポートを提供する 方法:収集の手段は生成AIのエージェントが 勝手に考えた方法による
☆ 代表的な生成AIのDeep Research(詳細レポート)5選 ① ChatGPT (GPT5.1) 2025年12月6日 現在 ② GenSpark (インフォグラフィックスも◎) ③ Perplexity Pro (個人でソフトバンクユーザーは年間無料だった) ④ Google Gemini Pro(インフォグラフィックスも◎) ⑤ Claude Pro M365 Copilotの「Researcher」は?
「Deep Research」の何がうれしいか • 生成AIに独自に考えて動いてもらう • 調査時間の短縮 • 調査範囲が広い • 手間の省略 結果として「いい状態」へ
例題 日本におけるBIツールを基にしたユーザー・コミュニティの2025年頃における 状況を知りたいです。 特に知りたいBIツールはPower BIとTableauです。 - どのような特徴があるか調べてレポートしてください。 - この2つ以外でも大きなコミュニティがあれば教えてください。 - 世界のユーザーコミュニティと比べて特徴的な点があったら教えてください。
MCPによる連携強化 Microsoft DocsのMCP連携 Model Context Protocolで外部サービスとの統合が実現 • 欲しいドキュメントにかなり的確にリーチ
NotebookLMが素晴らしい 資料の深い理解 音声コンテンツ生成 対話的な学習 複数ドキュメントを読み込み、横断的な分析 が可能 ポッドキャスト形式で内容を解説、新しい学習 体験 資料について質問し、理解を深められる
DR:「XX証券」に関するサンプル生成のプロンプト 金融機関関連のサイバーセキュリティ対策について、NotebookLMや各種Deep Researchの活用について勉強会をしたいと考えています。 その題材となる金融のITシステムについて以下のような想定で架空の金融システムの概要等のドキュメント類をサンプルとして作成願いえない でしょうか? 〇サンプル証券会社の超概要 • リテール向けネット証券「XX証券」 • 口座数:約1,000万円 • チャネルはネットのみ(PC、スマホアプリ) • システム概要図 注:この部分指示が曖昧でした • 24時間取引 • クラウドサービス(AWS)がインフラの基本 • FW等一般的なサイバーセキュリティ対策を具備する • サイバー攻撃のモニタリングをマネージドサービス A社で行っている • 主なサイバー対策(インシデント対応)等のマニュアルある • その他概要に必要な項目は想定で作ってもらって大丈夫です。 〇ChatGPTのDeep Researchの聞き返しへの答え 質問1) この勉強会資料をどのような形式で利用したいか教えていただけますか?たとえば: 1 Word形式やPDFなどのドキュメント化(配布用) 2 PowerPointなどのプレゼン資料形式 3 MarkdownやNotionなどナレッジベース用 4 NotebookLMなどで読み込むテキストベース資料 → 3 でお願いします。 質問2) 勉強会の主な対象者(例:IT担当者、経営層、セキュリティチームなど)と、想定される活用目的(例:NotebookLMでリスク評価検 討、深層調査活用の実演など)も共有いただけると、より的確に作成できます。 → 組織としてのサイバーセキュリティ対策のさらなる強化を目指す、内部監査部門で、サイバーセキュリティの対応態勢を監査するのに、 NotebookLMや各種Deep Researchの活用を学習したいと考えています。
NotebookLM、Notebook:プロンプト例 (Perplexityの)01~03のXX証券のシステム、サイバーに関する資料 類と、金融庁のサイバーセキュリティガイドラインを比較して、漏れて いる観点をレポートしてください。
NotebookLMとNotebookを比較 NotebookLMの強み 直感的なUI、高品質な音声生成、資料の深い理解 Notebookの特徴 M365 Copilotライセンスに入ってくる 実際にやってみましょう
Copilot Studioの従量制課金の簡易Agent NotebookLMは良いのだが... 社内規程や専門資料での活用には制約も 規程集のエージェント開発 • Copilot Studioで専用エージェント構築 • 従量制課金で柔軟にスタート • M365 Copilotの Agent Builderでも検証
スライド作成生成AI「Gamma」 効率的な作成 高品質なデザイン 本日のスライド作成は今朝6時か プロフェッショナルな見た目を自動 ら開始(10時には別件で外出) 生成 実演でご紹介 Gammaについてはデモでご説明します
2025年11月頃 WiFi不調対応 Deep Researchで調査 ChatGPTで解決 包括的な原因分析と対策候補のリストアップ シンプルで明快な説明、すぐに実行できる具体的手順で解決 1 2 Claudeの提案 詳細な技術説明だが、やや複雑で実行が難しい内容 AIツールの特性を理解し、状況に応じて使い分けることの重要性を実感 3
ホームページ制作をClaudeと 1 2 3 リニューアル要件定義 デザイン方針とコンテンツ構成をClaudeと対話しながら整理 コード生成 シンプルなCSSとテンプレート化、保守性重視の設計 バージョン管理 GitHubリポジトリで効率的にソース管理
Power BI Copilotの現状と来年以降の展望 Power BI Copilotは、データ分析を効率化するAI機能として注目されています。2025年5月からは最小容量のFabric SKU「F2」で利用可能 になり、日本語対応も進み、導入のハードルが大幅に下がってきました。 2025年5月 1 最小容量SKU「F2」での利用開始 2025年5月よりF2容量でCopilotが利用可能になり、中小規模の企業でも導入し やすくなりました。 2 2025年中 機能の継続的な拡張 直近~2026年以降 Power BI Modeling MCP Server (Preview)も登場 3 レポート自動作成、DAX作成支援、サマリー生成など、機能が継続的に拡張さ れました。 12月にAI支援によるデータモデリングを最適化するプレビュー版が提供開始 2026年は恐らく継続的な改善や新機能がまだまだ登場すると考えられます。 必要なライセンス要件 • Microsoft 365 E5ライセンス(Power BI Proを含む)または同等ライセンス • Fabric容量SKU(Azure上で準備・起動) • 最小構成としてF2容量から利用可能 導入時の注意点 Copilot利用には、ライセンスに加え、Azure環境での Fabric容量設定が必須です。
おススメのAIエージェントの本 ド短期で作成された大作 • AI駆動開発(Claude Code + Gemini CLIをMCP連携)を基に生成 • 著者が監督 • 関係者数名が査読で貢献(私も!) • 生成AIによる自働改善
参考書のご紹介 「AIエージェント 人類と協働する機械」 広木大地 著
書籍の概要 「 AIエージェント 人類と協働する機械」広木大地著 想定対象読者 主な内容 1. AIエージェントによる社会変化を知りたいビジネスパーソン • 序章:プログラミングの終わりと新しいエンジニアリングの 始まり 2. AI生産性向上や組織変革の可能性を理解したいエンジニア 3. 「AI疲れ」を感じつつも、より良い使い方を模索している エンジニア 4. 正しいAIとの付き合い方にヒントを得たいエンジニア • 第1部:AIエージェントの登場をどう捉えるか • 第2部:人と半導体の新しい組織論 • 第3部:知識創造というソフトウェアの新大陸 • 第4部:AIと協働する未来を生き抜く • 終章:本能を信じて走り続ける者が未来をつくる
序章 プログラミングの終わりと新しいエンジニアリングの始まり 第1部 AIエージェントの登場をどう捉えるか 書籍の概要 • 第1章 AIエージェントは世界を食べ尽くす • 第2章 コーディングエージェントとバイブコーディング • 第3章 私たちの仕事が奪われるのか 「 AIエージェント 人類と協働する機械」広木大地著 • 第4章 仕事の二極化とジョブレス・リカバリー • 第5章 日本特有の課題と機会 想定対象読者 1. AIエージェントによる社会変化を知りたいビジネスパーソン 第2部 人と半導体の新しい組織論 • 第6章 文字の発明とソフトウェア • 第7章 人と半導体の価値転換 • 第8章 意思決定の高密度化とAI疲れ • 第9章 正しさの転換とAI活用の5段階 第3部 2. AI生産性向上や組織変革の可能性を理解したいエンジニア 3. 「AI疲れ」を感じつつも、より良い使い方を模索している エンジニア 4. 正しいAIとの付き合い方にヒントを得たいエンジニア 知識創造というソフトウェアの新大陸 • 第10章 拡張を続けるシステム領域 • 第11章 SECIモデルとAIエージェントの統合 • 第12章 知識創造エージェントの企業戦略 第4部 AIと協働する未来を生き抜く • 第13章 赤の女王と相対優位の原則 • 第14章 個人のサバイバル戦略 • 第15章 経営のコミットメントと消える生産性 • 第16章 両利きの経営とエフェクチュエーション 終章 本能を信じて走り続ける者が未来をつくる
まとめ 実際に使い込むことが大切 各生成AIの特徴を理解するまで使い込むのがおススメです 情報の見極めを ネット上の情報だけに振り回されず、自分で試して判断しましょう 柔軟な契約スタイルで 最初から長期契約ではなく、お試しや月次契約などで始めることを推奨 サービスの変化に対応 どのサービスが良い、不調などは頻繁に変わります 実用性の見極め 生成AIでできることがスゴイ、というのと仕事で使えるか?の見極めが重要 セキュリティ意識 深い情報を取り扱う場合は、オプトアウトについて必ず確認を 2026年も、Power BI、Security(SIEM&XDR)、生成AIなどいろいろ取り組んでいきます
ありがとうございました。 be agile