【中医協第650回】新薬4成分の薬価とマンジャロ25%引き下げを図解

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October 01, 26

スライド概要

2026年5月13日の中医協総会(第650回)の内容をスライドで解説します。新薬4成分11品目の薬価算定、ドジョルビ内用液の14日ルール例外案、マンジャロ25%・アムヴトラ約14.6%の薬価引き下げ(8月1日適用)を扱います。

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【中医協第650回】新薬4成分の薬価とマンジャロ25%引き下げを解説
https://www.daitoku0110.news/p/chuikyo-650-new-drug-prices

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病院事務長。急性期から回復期まで多岐にわたる医療機関で勤務。 医事、介護事務、経理、財務、税務、監査、総務、設備、情報システム、地域連携、法人業務まで、幅広い部門で自ら実務を経験し全体を統括。福祉業界の知見やイベント開催経験に加え、課題解決のためにAIエージェントを作成し、法人を支援した実績も多数有する。 【公開資料】主に以下の2テーマでスライド・動画を提供。 1. 令和8年度診療報酬改定(算定要件・疑義解釈など)や施設基準、医療DXの解説 2. AIエージェント(miiboなど)の構築・活用

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1.

【中医協第650回 徹底解説】 新薬収載と薬価改定の全貌 イノベーションの評価・例外ルール・大型品の薬価引き下げ (25%減) から読み解く医療経済の最前線 2026年5月13日決定事項 Prepared for Healthcare Professionals Read-and-Share Format

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イノベーションと制度の持続可能性を両立する3つの決定事項 【収載】新薬4成分の収載 希少疾病用3成分と造影剤1成分。全4成分が「革新的新薬薬価維持制度」の対象へ。 【例外】14日ルールの例外適用 ドジョルビ内用液の処方日数制限を完全撤廃。疾患と製剤の物理的制約への論理的適応。 【適正化】既存超大型品の適正化 マンジャロ(25%減)、アムヴトラ(約14.6%減)。市場急拡大に対する迅速な価格調整。 【基盤データの提示】これらを支える「算定係数」「維持率(0.6%)」「薬剤分類(第16版)」も同時に確定。

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新薬4成分11品目の薬価算定ロジックと市場予測 販売名 対象疾患・用途 算定方式 主な加算内容 ピーク時予測 ソホノスカプセル 進行性骨化性線維異形成症 【原価計算】 有用性II(10%)+市場性I(10%) ※係数0 12人(6.3億円) ドジョルビ内用液 長鎖脂肪酸代謝異常症 【原価計算】 有用性II(5%)+市場性I(15%) ※係数0 276人(36億円) インレビックカプセル 骨髄線維症 【類似薬効比較I】 市場性I(5%) 197人(32億円) アムベルビスト静注 MRI造影 【類似薬効比較I】 有用性II(5%)+小児(15%) 69.3万人(46億円) 全成分が「革新的新薬薬価維持制度」の対象。 アムベルビストは世界初承認・同時開発による小児加算を獲得し、今回最大の市場規模予測に。

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2つの異なる算定アプローチ:原価の積み上げと類似薬との均衡 原価計算方式(ソホノス/ドジョルビ) 消費税 流通経費(6.9%) 営業利益(15.6%) 製品総原価 比較できる既存薬が存在しない、全く新しい希少疾患治療薬などで採用。 類似薬効比較方式I(インレビック/アムベルビスト) 最類似薬の1日薬価 各種加算 新薬 既存の治療体系に組み込まれる新薬に対し、相対的な価値を評価し1日薬価を揃える。

5.

評価獲得と価格維持のパラドックス:加算係数「0」の影響 評価の獲得 ドラッグ・ロス回避と希少性を評価 市場性加算I:15% 有用性加算II:5% × 掛け算の罠 加算係数=0 ※製品総原価の開示度等に応じて設定される係数。今回は両薬剤とも理由非公表で「0」に。 = 結果 金額変動なし 加算前薬価=加算後薬価 ドジョルビは734,770円で確定。 【インサイト】制度上はイノベーション(希少疾患や日本人データなしでの早期開発)を高く評価しつつも、実価格への反映はシビアにコントロールされている。

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「14日ルール」撤廃の論理的帰結:ドジョルビの例外適用要件 疾患特性 長鎖脂肪酸代謝異常症。通院自体がストレスとなり、横紋筋融解症や低血糖など症状悪化の直接的リスクになる。 処方日数制限の完全撤廃 安全性データ 海外第II相試験および国際共同第III相試験で、14日を超える長期投与の安全性が既に確認されている。 製剤の物理的特性 500mL瓶のみの規格。他の容器への移し替え不可。 新薬に課される原則(1年間は1回14日分まで)に対し、「緩和」ではなく「制限を設けない」という異例かつ論理的な判断。

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物理的に不可能な「14日分処方」:500mL瓶と小児消費量の矛盾 500mL(1瓶) ドジョルビ内用液 400mL 300mL 200mL 100mL 6~7歳:約486mL 3~5歳:約407mL 1~2歳:約298mL 1歳未満:約172~219mL 矛盾の証明: 乳児~小児(処方の約50%)に対して「1瓶」を交付した時点で、必然的に14日分の容量を超えてしまう。そのためルール自体の撤廃が不可欠であった。

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適正化のメス:急拡大する大型既収載品の薬価引き下げ アムヴトラ皮下注 約14.6% DOWN トリガー:効能追加(トランスサイレチン型心アミロイドーシス)による急拡大。 薬価変動:8,006,196円→6,834,558円 マンジャロ皮下注 ↓25.0% DOWN トリガー:単純な販売額の桁外れな急増(1,000億円超規模)。 薬価変動:例外なく全6規格一律適用(2.5mg:1,924円→1,443円) 【適用時期】医療機関の在庫影響を考慮し、2026年8月1日から適用。

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なぜ薬価は下げられたのか? 2つの異なる適正化ルール 年間販売額の急拡大を検知(NDBデータ12月診療分) アムヴトラルート 効能追加があったか?(YES) 年間350億円超& 基準の2倍以上か?(YES) 【市場拡大再算定】の適用 効能追加から10年未満の製品が対象 マンジャロルート 効能追加なし、しかし超大型品か?(YES) 年間1,000~1,500億円& 基準の1.5倍以上か?(YES) 【持続可能性特例価格調整】の適用 別枠での巨額市場対応ルール

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マンジャロ25%減のインパクトと「逆転現象」へのセーフティネット マンジャロ2.5mg 薬価引き下げ(25%) 1,924円 25%下落 -481円 1,443円 現行薬価 新薬価 適用上の注意(セーフティネット規定) ・「今回の再算定薬価が、2026年度(次期)薬価改定後の薬価より高くなる場合は適用しない」 ・今回の計算は12月時点の暫定データに基づく。次期改定での通常算出価格と「逆転現象」が起きた場合は、より低い方(次期改定価格)を優先する措置が取られる。

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今後の薬価を読み解く3つの「基礎数値(ものさし)」 薬剤分類(改訂第16版) +59成分 新たに59成分を追記。類似薬効比較方式における「最類似薬選定」のベースとなる。追加分は腫瘍用薬が最多を占める。 維持率の低下トレンド 0.6% 2010年(4.0%)→2026年(0.6%) ※2025年度は0% 革新的新薬薬価維持制度における平均維持率。 新薬算定の基礎係数 営業利益率 15.6% 流通経費率 6.9% 2022-2024年平均値。今回の原価計算方式(ソホノス・ドジョルビ)でもそのまま採用された基準値。

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医療経済の青写真:第650回中医協から得られる3つの示唆 01. Innovation 革新の推進と抑制のバランス 希少疾患や小児への対応(ドラッグ・ロス回避)は各種加算で高く評価される。しかし、「加算係数0」に見られるように、原価計算における実価格のコントロールは極めて精緻かつシビアに機能している。 02. Patient-centric 実態に基づくルールの適応 14日ルールなどの一律の制限も、確固たる安全性エビデンスと物理的・疾患的な論理(製剤特性など)が証明されれば、制度側は柔軟に撤廃へと適応する。 03. Sustainability 迅速な適正化への備え アムヴトラやマンジャロのような急拡大品への価格調整(市場拡大再算定・特例)は、通常改定を待たず迅速に実行される。医療機関・薬局は2026年8月に向けた在庫管理のシミュレーションが不可欠となる。