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October 20, 26
スライド概要
令和8年7月8日の中医協総会で報告された薬価削除9品目を解説します。エイワイファーマ「AY」品から陽進堂「YD」品への承継に伴う措置で、経過措置は令和9年3月末までです。手続きの仕組みと、在庫・マスタ・院内周知の3つの対応をまとめました。
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【中医協第652回】「AY」→「YD」承継で9品目が薬価削除へ
https://www.daitoku0110.news/p/chuikyo-652-drug-price-delisting
病院事務長。急性期から回復期まで多岐にわたる医療機関で勤務。 医事、介護事務、経理、財務、税務、監査、総務、設備、情報システム、地域連携、法人業務まで、幅広い部門で自ら実務を経験し全体を統括。福祉業界の知見やイベント開催経験に加え、課題解決のためにAIエージェントを作成し、法人を支援した実績も多数有する。 【公開資料】主に以下の2テーマでスライド・動画を提供。 1. 令和8年度診療報酬改定(算定要件・疑義解釈など)や施設基準、医療DXの解説 2. AIエージェント(miiboなど)の構築・活用
【完全解説】「AY」から「YD」へ。 9品目の薬価削除と医療機関の必須対応 中医協 第652回報告に基づく、令和9年3月末までのロードマップ 対象:院長・事務長・医師・看護師・管理薬剤師・医療事務担当者
10秒でわかる本報告の要点 (Executive Summary) 対象と変更点 エイワイファーマ(AY)の9品目が、陽進堂ホールディングス(YD)へ移行。 中身は変わらず、名前とメーカーのみの変更。 手続きの特例 代替品が存在する「承継」ルートのため、通常の薬価削除で必要な「学会確認」が不要。 迅速に手続きが進行。 現場のタスクと期限 医療機関・薬局は【令和9年3月末】までに「①在庫切替」「②マスタ更新」「③院内周知」を完了することが必須。
供給停止ではありません。完全なる「看板の掛け替え」です。 成分・規格 エイワイファーマ AY 陽進堂 YD 今回の薬価削除に対して、現場の医療供給体制を心配する必要はありません。 対象となる9品目の成分と規格は変更前後で完全に同一です。 資料上も変更範囲は「製造販売業者及び品目名」に限定されています。
対象となる全5成分・9品目の完全移行リスト ナファモスタットメシル酸塩注射用 旧:「AY」 10mg 新:「YD」 旧:「AY」 50mg 新:「YD」 旧:「AY」 100mg 新:「YD」 旧:「AY」 150mg 新:「YD」 ヘパリンカルシウム注 旧:「AY」 1万単位/10mL 新:「YD」 旧:「AY」 5万単位/50mL 新:「YD」 アルギニン点滴静注 旧:「AY」 30g 新:「YD」 ブドウ糖注射液 旧:「AY」 5% 新:「YD」 生理食塩液 旧:「AY」 (規格なし) 新:「YD」 ※全品目とも注射薬・輸液。変更は品目名の末
なぜこのタイミングで手続きが進むのか? (令和6年の新ルール) 【背景・課題】 後発医薬品の「少量多品目生産」による供給不安の常態化 (令和6年5月検討会報告書)。 【行政の対応】 厚生労働省 供給停止・薬価削除のプロセスを明確化・簡素化。 適正化と供給安定化に向け、使用期限の設定や経過措置への移行プロセスを新たに整備 (令和6年8月7日 中医協総会)。
2つの薬価削除ルート比較表:今回は「学会確認不要」の簡素化ルート ①供給停止を希望する品目 (需要減など) ②承継等に伴い削除する品目 (今回のケース) 学会確認:必要 (原則2回/シェア次第で1回) ✓不要 (代替品が存在するため) 告示改正の時期:毎年3月・11月 定期的に実施 経過措置期間:告示改正後の最初の3月末まで 告示改正後の最初の3月末まで 期間の延長:申請があれば中医協報告後、翌年度末まで 申請があれば中医協報告後、翌年度末まで
「承継等」に含まれる3つの類型と本件の位置づけ 簡素化ルート:承継等 【承継】 製造販売業者の変更。今回のAY→YDはここに該当し、最もシンプルな移行。 【代替新規】 承継不可時に、ほぼ同内容の品目を新承認・収載し、元品目を整理。 【G1撤退】 後発品への置換えが進んだ長期収載について、増産調整の上で撤退。
移行タイムライン:絶対のデッドラインは「令和9年3月末」 例外的な延長 (申請のみ・令和10年3月末まで) 令和8年7月8日 中医協報告 令和9年3月末 経過措置終了 中医協第652回報告は、医療現場における「切替え準備開始の合図」です。 例外的な延長申請がない限り、令和9年3月末の経過措置終了をもって旧「AY」品の保険請求は不可となります。この原則の期限をターゲットに動く必要があります。
経過措置期間中に現場が完了すべき「3つの切替えアクション」 Action 1: 在庫管理と発注の切り替え Action 2: 医薬品マスタの確実な更新 Action 3: 院内関係部署への周知徹底 これら一つでも漏れると、現場の投薬ミスや保険請求 (レセプト) のトラブルに直結します。計画的な進行が必須です。
Action 1: 在庫管理と発注の切り替え (期限超過=保険請求不可) AY品 在庫量 YD品 発注量 令和9年3月末 ⚠期限超過のAY品 ・「AY」品の在庫は、経過措置期限 (令和9年3月末) までに完全に使い切る緻密な消化計画を立てる。 ・期限を過ぎて残った「AY」品は保険請求の対象外となり、医療機関のロスとなる。 ・卸業者に対して早期に「YD」品の取り扱いや納品スケジュールを確認し、順次発注を切り替える。
Action 2: 医薬品マスタの確実な更新と「返戻」リスクの回避 品目名:[YD...] 旧品目使用終了日:[令和9年3月31日] レセプト返戻リスク ・品目名が変わるため、レセコンや電子カルテへの「YD」品の新規登録が必須。 ・期限直前のマスタ更新は、入力ミスによるレセプト返戻 (請求差し戻し) のリスクを増大させる。 ・早めに「YD」品をシステム登録し、同時に「AY」品 (旧品目) のシステム上の使用終了日を正確に設定すること。
Action 3: 院内関係部署への周知徹底による「ヒヤリハット」防止 薬剤部門 新旧対応表 -> 医師 (処方入力) 新旧対応表 -> 看護師 (病棟での払出し・実施) 新旧対応表 -> 医事課 (請求) ・成分と規格が全く同じでも、「表示名」が変わるだけで臨床現場 (処方・払出し) では迷いが生じる。 ・薬剤部門が主導し、各部署へ明確な「新旧対応表」と「切り替え期限」をセットで案内する。 ・これにより、名称変更に伴う問い合わせの削減と、処方・投与時のヒヤリハットを未然に防ぐ。
【Summary】中身は同じ。期限は「令和9年3月末」。 YD ☐ 移行対象となる9品目の新旧名称(AY→YD)を把握した ☐ 令和9年3月末までの在庫消化・新規発注計画を立てた ☐ レセコン・電子カルテのマスタ更新・終了日設定スケジュールを決めた ☐ 院内 (医師・看護師・医事課等) への周知用「対応表」を準備した 出典:中医協総-6 (令和8年7月8日)、総-6参考・総-4 (令和6年8月7日) より作成