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November 26, 25
スライド概要
Regional Scrum Gathering Tokyo 2024
ダイキン工業 アジャイル内製センターの外部登壇資料を掲載しています
Regional Scrum Gathering Tokyo 2024 激録・開発密着 10ヶ月!! 消えた スプリントゴールの 行方 Photo by Morinibu Daikin Ltd. アジャイル内製化チーム
われわれは何者か • ダイキン工業 • 1924年、創業(大阪金属工業) • 関西の空調機器メーカー • アジャイル内製化チーム • 2019年、立ち上げ(当時4名) • 新規事業一点突破 2
アジャイル内製化チーム 設計/開発/テスト/運用含めてフルサイクル開発 PO 開発者 SM アジャイルコーチ 佐藤 PO 開発者 SM 前川 博志 京都アジャイル勉強会 森鳰 3
自己紹介 ダイキン工業株式会社 森鳰 武史(@SMycrow) Takeshi Morinibu Team Leader ・2016〜 データサイエンティスト ・2019〜 ITエンジニア(内製化チーム立ち上げ) 好きなこと:スクラム/ テスト/ 設計 日本オペレーションズ・リサーチ学会 4
自己紹介 ダイキン工業株式会社 佐藤 涼太 Ryota Satou Product Owner ダイキン情報技術大学 不足するデジタル人材を 育成するための社内大学 広い分野でDXを推進 ✓データ分析 ✓AI技術開発/活用 ✓システム開発 • ダイキン情報技術大学4期生として入社 • 現在入社3年目 好きなこと:ソリューションを考えること 5
チームの主力プロダクト 空調運用改善のサブスプリプションサービス 6
チームのメトリクス(Findy Team+) https://scrumguides.org/docs/scrumguide/v2020/2020-Scrum-Guide-Japanese.pdf 7
チームの社外活動 • 2022.11 EdgeTech+ 2022 「未経験のITエンジニアがアジャイル開発で内製化したら大変な目にあった話」 • 2023.06 JaSST'23 Kansai. 「ゼロからはじめるカオスエンジニアリング」 • 2023.07 スクラムフェス大阪 「大手空調メーカーでプロダクト価値にうるさい開発チームができるまで」 • 2023.11 EdgeTech+ 2023 「製造業の中心で、アジャイル開発をさけぶ」 • ▶︎ 2024.01 RSGT 2024 「激録・開発密着10ヶ月!!〜消えたスプリントゴールの行方〜」 • 2024.03 JaSST Tokyo 「QA不在のスクラムチームは品質への夢を見るか」 https://scrumguides.org/docs/scrumguide/v2020/2020-Scrum-Guide-Japanese.pdf 8
アジェンダ 1. はじめに 2. 消えたスプリントゴール 3. スプリントゴール改善履歴 4. コミット方法の変化 5. ゴールへのコミットがもたらすこと 9
1.はじめに スプリントゴールを 決めていますか? 10
1.はじめに 決めたゴールは 機能していますか? 11
1.はじめに メンバーはプロダクトを 意識していますか? 12
1.はじめに 2022年のチーム状態 • 👍 イベントは省略せずこなしていた • 🆖 スプリントゴール決めていなかった • 🆖 メンバーのプロダクト意識が低かった 💡 まずはスプリントゴールを導入してみよう Photo by Morinibu 13
2.消えたスプリントゴール 消えたスプリントゴール 14
2.消えたスプリントゴール あってもなくても インクリメントの質に 貢献しないもの 15
2.消えたスプリントゴール https://shop.theliberators.com/products/the-zombie-scrum-survival-guide 16
2.消えたスプリントゴール あなたのSprint Goalは、機能してますか?(RSGT2022) https://speakerdeck.com/kazuhideinano/anatafalsesprint-goalha-ji-neng-sitemasuka?slide=39 17
2.消えたスプリントゴール >スプリントゴールに関する素晴らしい記事はたくさんあるが、 >実際の業務に適応することに苦労するチームが多い。 実際のスプリントゴールの改善過程を紹介 https://medium.com/the-liberators/examples-of-real-sprint-goals-670f917ba2cd 18
3.スプリントゴールの改善履歴 スプリントゴール 改善履歴 19
3.スプリントゴールの改善履歴 サービス運用を システム化して 人件費を削減する 20
3.スプリントゴールの改善履歴 ❌タスクと化したゴール ピーク電力を超えた時、担当者にメールが送られる • ふりかえり • 🆖 スプリントゴールに対する意識が薄れていた • 🆖 ただメールを送る機能を作れば達成されてしまう • 💡 機能ではなく、プロダクトの目的に意識を向けたい • 💡 ゴールがあるからこそできることを考えたい 21
3.スプリントゴールの改善履歴 ❌検査不可能なゴール 物件管理のために達成度管理機能を使ってもらえるようにする • ふりかえり • 👍 機能の完成ではなく、使ってもらうことに意識が向いた • 🆖 スプリント中に検査できなかった • 🆖 行動が変わるほどゴールは機能しなかった • 💡 スプリント中に検査して、フィードバックを活かそう 22
3.スプリントゴールの改善履歴 ❌認識があっていないゴール 作成した報告書により、営業が顧客に省エネ効果を伝えられる • ふりかえり • 👍 スプリント中に検査できた • 👍 ゴール達成のために再計画ができた • 🆖 メンバー間でゴール達成認識に相違があった • 💡 事前に検査方法の認識をあわせよう 23
3.スプリントゴールの改善履歴 ⭕チームが適切に検査できるゴール ✅タスクではなく目的を実現できる ✅スプリント中に検査できる ✅検査方法の認識があっている 24
3.スプリントゴールの改善履歴 昔のスプリントゴールを 改善してみる 25
3.スプリントゴールの改善履歴 ❌ピーク電力を超えた時、担当者にメールが送られる • メールが送られる • 迷惑メールに入っていた気づかなかったら? • 担当者はメールみる? • そもそも手段はメールでよい? ⭕通信異常が起きた際、営業が一時間以内に把握できる 26
3.スプリントゴールの改善履歴 まとめ 27
4.コミット方法の変化 コミット方法の変化 28
4.コミット方法の変化 リファインメント • プロダクトバックログアイテム • Before 優先度の観点は「PBI中での重要度」 • After 優先度の観点は「ゴール達成に必要か」 • 🆕 スプリントゴール • バックログアイテムと同様にバックログで管理 • 検査方法、検査観点などをリファインメント 29
4.コミット方法の変化 リファインメント 対象 30
4.コミット方法の変化 デイリースクラム • スプリントゴールに対する再計画 • Before • 各アイテムの進捗確認 • After • ゴール達成への課題の検知 • バックログへの反映 https://scrumguides.org/docs/scrumguide/v2020/2020-Scrum-Guide-Japanese.pdf 31
4.コミット方法の変化 ゴール検査 • 検査で発見した課題への適応 • スプリント中に検査 • スプリントレビュー前にプロダクトへ反映 Before After スプリントレビューの対象 スプリントゴール プロダクトゴールへの進捗 検査のタイミング スプリントレビュー スプリント中 検査で発見した課題の反映 次スプリント以降 スプリント中 32
5.スプリントゴールがもたらす価値 スプリントゴールが もたらす価値 33
5.スプリントゴールがもたらす価値 メンバーのプロダクト意識が向上する このスプリントゴールを達成するためには 〜〜のアイテムが必要やん! スプリントゴールの達成に必要なアイテムって どんな進捗になってる?詰まってない? 次は〜〜な価値を提供していくべきではないでしょうか? 34
5.スプリントゴールがもたらす価値 インクリメントの質が向上する • リファインメント • ゴールに必要なアイテムを詳細化できる • デイリースクラム • アイテム着手後に判明した課題も計画に組み込める • ゴールの検査 • 機能を実装して検査してからわかる課題も修正できる 35
5.スプリントゴールがもたらす価値 ゴールに対する不確実性対処のシフトレフト Unit Testing Principles, Practices, and Patterns: 36
さいごに スプリントゴール改善を通じて • 方向性を正しくする > 開発時間を増やす • 良いゴール決めるだけでは足りない • ゴールを機能させるにはPOやスクラムマスター以外の理解も必要 • 全員がゴールにコミットするには納得性も必要 ゴールにコミットするため、議論すること自体に価値があった 37
Regional Scrum Gathering Tokyo 2024 ご清聴 た し ま い ざ ご う と ありが Photo by Morinibu Daikin Ltd. アジャイル内製化チーム