発達障害の社会生活やオープン就労に必要な配慮や対処法を生成AIと一緒に考えるアプリ構想

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April 05, 25

スライド概要

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①オープン就労の壁
┗1.1 障害をオープンにできない問題
┗1.2 働くにあたって必要な配慮がわからない
②生成AIを利用したアプローチ
┗2.0 聞き役LLMと知識役LLMで役割分担する
┗2.1特性の言語化サポート
┗2.2 ほしい配慮を一緒に探す
③環境構築に失敗
④今後の展望

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各ページのテキスト
1.

発達障害の社会生活やオープン就労に必要な配慮や対処法を 生成AIと一緒に考えるアプリ構想 2025/4/5 鋸屋 亘 (Ogaya Wataru)

2.

本セッションのねらい 発達障害者のオープン就労にあたる課題 生成AI サービスを活用した解決手段 それをどうやって実現するのか 内容についての注意点 本資料は2025年 3月時点の情報を基に構成しています 内容は私自身の見解に基づくものであり、所属する会社や、 支援機関などの公式見解や真実とは異なる場合がございます。

3.

自己紹介 Ogaya Wataru 鋸屋 亘 (株)オムロンソフトウェア所属 就労支援機関(株)Kaienを通じて2025年4月入社 好きなもの:道路表示や信号機

4.

目次 ①オープン就労の壁 ┗1.1 障害をオープンにできない問題 ┗1.2 働くにあたって必要な配慮がわからない ②生成AIを利用したアプローチ ┗2.0 聞き役LLMと知識役LLMで役割分担する ┗2.1特性の言語化サポート ┗2.2 ほしい配慮を一緒に探す ③環境構築に失敗 ④今後の展望 ┗拡張したい機能 ┗研究と実装のパイプライン構想

5.

①なぜ作りたいと思ったか 1.1 障害をオープンにできない問題 「なぜできないのか」「どのくらいできないのか」を 具体的に説明できない・したくない 認知的課題 ・自分の困難さを俯瞰的に捉えられない 心理的障壁 ・自己開示への不安:「どこまで話すべきか」「話すことでの不利益」への恐れや、 「発達障害」というレッテルによる偏見 ・「できない自分」への罪悪感による配慮を求めることへの心理的ハードル 社会的障壁 ・できて当たり前という同調圧力 ・医師の診断や、福祉事務所への申請、生育歴の申告などの手続きの煩雑さ これらの課題が重なり、適切な配慮要請が困難となったり、 能力を発揮できない就労環境に置かれ、努力しても突然できなくなる

6.

1.2 働くにあたって必要な配慮がわからない 「なにが必要なのか」「どのくらい必要なのか」を 定量化して説明できない・わからない 業務の切出しと 特性に応じた配慮 経験の蓄積と分析の難しさ ・過去の職場での困難を系統的に振り返り、正解パターンを見出すことが難しい 本人 想定外のしんどい 対処法がわからない 業務特性や支援者との相性 ・設備や業務特性上、配慮が難しいケースや社内外の支援者との相性もある 管理者 変化する特性、業務と必要な配慮 医師または 社外の支援員 ・環境への適応度合いや、業務が変わることによる新たな困難への対処 必要な配慮が変わることがあるため、 一度見つけた対応策が常に有効とは限らない。 それを本人/職場/支援機関の立場でリアルタイムに伝え、把握するのが難しい。 医療的な判断と 本人の実感によって 医師が現場へ指導に 行くケースもある

7.

できる ぼんやり 本人特性 環境特性 くっきり できない 専門家の見解をもってしても、定型発達と発達障害の線引きはハッキリできるものじゃない だけど線引きや出力結果に対してシビやな現実社会 →②じゃあ生成AIをどう使うの? なにができるの?

8.

2.0 聞き役LLMと知識役LLMで役割分担する ヒアリング 困りごとを言語化 プロンプト設定によって 伝わりやすいように文章化 調べたい 自分の障害が何に該当しそうなのか、 もし仮にそうだとしたら、 どんな対処法や配慮が必要になるか、 ユーザーから要望があれば出番 困った場面 自分にできない 感情 ユーザー要望 ➕ ヒアリング内容

9.

・2.1特性の言語化サポート 日常的な困りごとから具体的な表現への「翻訳」支援 解像度の低い、物事や概念に対して正確な答えを出すのは苦手だけど、 話を聞きながら、話し手の解像度を上げ、本人が伝えたいことを言葉にするのは得意 参照元:https://qiita.com/ren8k/items/64c4a3de56b886942251 クエリ拡張によって、プロンプトエンジニアリング次第では より本人の困りごとや状況を理解し、言語化してくれる。 (例)```json { "scene": "困った場面を教えて", "action": "その時、やってしまったことや、できなかったことは", "feeling": "あなたはどう感じましたか", "summary": "// Scene: ...\\n// Action: ...\\n// Feeling: ..." }

10.

2.2 ほしい配慮を一緒に探す 類似のアプローチと対処法をナレッジベースとして活用 ・すでに就労している当事者の経験、対処法をRAGとして活用し、 類似状況で再活用できるよう整理しナレッジベース化 Advanced RAG機能によって精度の向上が可能に 想定外のしんどい 対処法がわからない 当事者特性や 業務特性を理解した上で 配慮案や対処法の 提案ができる 本人 特性に応じた配慮の変更と 新たな業務の切り出し 管理者 医師や社外の支援員とも状況を共有

11.

知ってほしいポイント ❌ AIとユーザーとの対話で答えを出す。 相談しなくても自己解決できるようにする。 ○ AIとユーザーとの対話を通じて、 家族・医療機関・支援者に より正確な状況を発信し、 つながる支援を受けられるように手助け

12.

③テスト環境の構築に失敗 じゃあ試作しよう……が甘かった ・GenU : Cloud9環境でʼʼnpm run cdk:deployʼʼコマンドを実行するとエラーが出る ・Streamlit : ローカル環境が立ち上がらない ・Bedrock Engineer:IAMユーザ情報が立ち上がらない : : ::::::Bedrockエージェント・LangChain・Dify on Bedrock 色々手を出すも 立ち上げ作業だけで時間がどんどん過ぎていく:::::: : : しかし、その間にも新しい技術の インプットが増え続ける:::::: : : 原因 アイデアの嵐 ・タスクをきちんと分解し、スケジュールを進めるための計画をちゃんと立てなかった。 ・アセット(技術)とユースケース(想定)の絞り込みができてなかった。

13.

今後の展望 ①まず、自分が使えるようにする ②a.モニターユーザーにテストしてもらいながら機能の改善 本番環境 Control Plane Application Plane 開発環境 Control Plane Application Plane でも会社の仕事をちゃんとできるようになってから これを忘れずに、ゆっくり開発してゆきたいです。