【特別公開】 つくばScienceEdge-ポスター資料

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December 20, 22

スライド概要

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幼い頃から生き物が好きで大学で生物を専攻。『研究』と出会う。子どもたちにもっと早くから研究に触れ、研究する力と根拠に基づく行動力、実行力を身につけてほしい。 【塾講師・中高理科教諭歴10年、理科教育推進認定教員、小中高生研究アドバイザー、探究学習プランナー】

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各ページのテキスト
1.

植物にとっての色素の重要性~タデアイPersicaria tinctoriaにおけるインディカンの役割について~ 背景・目的 研究方法 タデアイ(タデ科イヌタデ属)は、日本において藍染めの原料と して利用されており、葉にインディカンと呼ばれる藍色の色 素(インディゴ)の前駆体を含有している。インディカンは植物 体の細胞から抽出されると酵素的に分解され、インドキシル へと変換される。インドキシルは直ちに空気酸化されイン ディゴに変換することが報告されている(Minami et al. 1997, 佐々木2015)またインディカンは系統を超えて複数の植物種に おいて生合成が可能であり(南2001,佐々木2015,牛田2016)植物 にとって何らかの機能があると考えられる。よって本研究で は、分類学的に原始的なマダラシミを昆虫類のモデル生物と し、生物行動学実験を行うことでタデアイにおけるインディ カンの役割について検討を行うこととした。 研究結果 結論 ・マダラシミは藍染め加工を行っていない和紙を多く捕食し た。 → インディゴはマダラシミに対し捕食を忌避させる効果があ ると考えられる。 ・植物体の細胞の破壊と空気への露出により、インディカン はインディゴへと変換する。 → 昆虫類などの咀嚼により、植物体内のインディカンはイン ディゴに変換される可能性がある。 ・インディカンは系統を超えて複数の植物種において生合成 が可能である。 → 系統が異なる種においてもよく似た性質をもつ収斂進化の 例であると推測される。 ・マダラシミは系統的に見ると原始的な昆虫の一種である。 → 昆虫類全体がインディゴを忌避する特徴を持っていると推 測される。 今後の展望 1st 2nd 3rd AVERAGE インディカンの生合成を促進させるストレスを解明することで、藍染めの効率化を実現できるのではないかと考えています。 指導教官:こちぱん先生