Microsoft Foundry IQを試してみた

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April 18, 26

スライド概要

Global Azure 2026 @ Kansai ( https://tfsug.connpass.com/event/387038/ )登壇資料。
Microsoft Foundry IQがどうやって、様々な情報から情報を引き出せるのか概要から実際に試行した話を紹介。

関連記事:Foundry IQのKnowledge BaseでObsidianの個人ナレッジをAI検索する
https://qiita.com/miyaura/items/08628673789789519155

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ICT業界でソフトウェアエンジニア/アプリケーションアーキテクトを担当。 社内ではXR関連技術に関する啓もう活動や技術支援に従事。 業務の傍ら、XR(特にMixed Reality領域)についての開発技術の調査、開発などを行っています。 また、「大阪駆動開発」コミュニティ所属しており、日々の調査で得た知見はコミュニティを通して情報発信を行っています。

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各ページのテキスト
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Foundry IQ試してみた 2026/04 Global Azure 2026 @ Kansai @takabrz1 Takahiro Miyaura

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宮浦 恭弘 (Miyaura Takahiro) Microsoft MVP for Mixed Reality 2018 Microsoft MVP for M365 2025 - 2026 XR は趣味です.AI 系も最近始めました。 - 202 5 大阪駆動開発コミュニティに生息 HoloLens 日本販売してからxR 系技術に取組む 新しい技術や、MRに使えそうな技術を調べる 技術Tips : https://qiita.com/miyaura https://zenn.dev/miyaura 最近興味があって取り組んでいるもの ○ AndroidXR ○ 新しいガジェット( MiRZA,Galaxy XR,etc …) ○ Microsoft Foundry, 生成AI @takabrz1 ※よかったらこれを機にお知り合いになってください

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先月の Microsoft AI Tour Tokyo 行きました? 2026/04/18 © 2026 Takahiro Miyaura 3

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Microsoft AI Tour のキーノートで・・・ Foundry IQ — 「データを入れるだけで最適な情報を引き出せる」 • Microsoft AI Tour Tokyo 2026のキーノートで紹介 – Work IQ / Fabric IQ / Foundry IQ の3つのIQレイヤー – 架空企業「Zava社」を使ったデモでAIエージェントの活用を披露 • Foundry IQはナレッジ検索基盤 – 「データを入れるだけで、いい感じに最適な情報を取得してくれる」 ほんとっすか? ということで実際にやってみた話 2026/04/18 © 2026 Takahiro Miyaura 4

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Agenda 1. Microsoft Foundry と Foundry IQ - 2. Foundry IQ の構成要素 - 3. 目次 Obsidian Vault × Blob Storage × SharePoint 設定パラメータの比較 - 5. アーキテクチャ・主要コンポーネント 実際に試してみた - 4. 基本的な話 推論レベル・出力モード・Instructions デモ & まとめ

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Microsoft Foundry とは 旧Azure AI Foundry で今はMicrosoft Foundry • AI アプリ・エージェントを構築・デプロイ・運用 できるプラットフォーム • 11,000+ モデル提供 • Agent Service が2026 年3月にGA • Hosted Agent もプレビュー版で使える (OpenAI, Anthropic, Meta, DeepSeek これはどちらかというとMicrosoft Agent Framework V1 等) の方から 実は重要? Microsoft Foundryのエージェント(クラシック)は非推 奨になり2027年 3月31日に廃止されます。 2026/04/18 © 2026 Takahiro Miyaura 6

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Microsoft IQ レイヤー エージェントに「知識」を提供する3つのインテリジェンス層 Work IQ Foundry IQ ← 今日はココ • • • • Microsoft 365 のコラボレーション メール・会議・チャット・ワークフロー 「組織がどう動いているか」の理解 • • • Fabric IQ • • 2026/04/18 • Microsoft Fabric のセマンティックレイヤー ビジネスデータに意味付けし分析可能に • © 2026 Takahiro Miyaura エージェント型ナレッジ検索基盤 Azure AI Search 上に構築 Blob / SharePoint / OneLake / Web Agentic RetrievalでAIが最適検索 MCPサーバーとして活用可能 権限管理(Entra ID)対応 7

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Foundry IQ とは AI エージェントのための「マネージドナレッジレイヤー」 • 散在するエンタープライズデータを再利用可能なナレッジベースに変換 • 複数のエージェントが同じナレッジベースを共有可能 • Agentic Retrieval(エージェント型検索)を内蔵 – クエリを分解 → ソース自動選択 → 並列検索 → ランキング → 回答合成 • インデクサー・インデックス・スキルセットを自動生成 • MCPサーバーとして公開 → エージェントから直接呼び出し • 権限管理対応(ドキュメントレベルのアクセス制御) 2026/04/18 © 2026 Takahiro Miyaura 8

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Foundry IQ の構成要素 アーキテクチャと主要コンポーネント 2026/04/18 © 2026 Takahiro Miyaura 9

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Foundry IQ アーキテクチャ概要 Sources Azure Blob Storage Azure AI Search Agentic Retrieva l Knowledge Source ( インデクサー自動生成) Microsoft Foundry Model s gpt - 5- mini text - embedding - 3- small ・ ・ SharePoint Knowledge Base ( 検索オーケストレーター) Knowledge Foundry IQ OneLake Agents Agent Agent Web (Bing) knowledge_base_retrieve (MCP Tool) CLI Tools ・・・ 2026/04/18 © 2026 Takahiro Miyaura 10

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主要コンポーネント 3つの要素で構成されるナレッジ検索基盤 データを入れるだけ で、 いい感じに最適な情報を取得 してくれる ○Knowledge Source • • データソース(Blob Storage 等)と接続 インデクサー・インデックス・スキルセットを自動生成 ○Knowledge Base • • 複数のKnowledge Source を統合管理 Agentic Retrieval を実行するオーケストレーター ○Agentic Retrieval Engine • • 2026/04/18 クエリ分解 → ソース選択 → ハイブリッド検索 → セマンティックランキング → 回答合成 © 2026 Takahiro Miyaura 11

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Knowledge Source の種類 Indexed (インデックス化)と Remote (リアルタイム)の2系統 Indexed (インデックス化して検索) • 検索インデックス • 既存のAI Search インデックスを参照 • Azure Blob • Microsoft OneLake • Microsoft SharePoint Remote (リアルタイム検索) • Microsoft SharePoint • web — Bing 検索(パブリックWeb) 2026/04/18 © 2026 Takahiro Miyaura 12

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実践編 実際に複数のソースを使ったナレッジソースでFoundry IQ 2026/04/18 © 2026 Takahiro Miyaura を使う 13

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お題にしたもの Obsidian Vault の個人ナレッジをFoundry IQ でAI 検索する • 普段使っているObsidian Vaultの情報をAzure Blob Storageに同期 • 185,493ファイル、約4GB • Blob StorageをFoundry IQのKnowledge Sourceとして登録 • Knowledge Baseを作成してAgentic Retrievalで検索 • 推論レベル・応答モードの違いを実験で比較 必要なリソース • Azure Blob Storage(~300円/月) • Azure AI Search Basic以上(~11,000円/月) • Microsoft Foundry(Embedding + クエリ計画用) 2026/04/18 © 2026 Takahiro Miyaura 14

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データ準備 — コンテナ設計 Obsidian Vault のフォルダ構造をそのままBlob コンテナに分割 185,493ファイル、約4GBも(作ってしまっていたのか。。。)ある。そしてこれからも増える。。。 単一のRAGとして扱うと情報の希釈が発生 より意味のある情報へのつながりが困難に? Foundry IQのナレッジベース(Agentic Retrival)を活用 • • • Knowledge Source単位で検索制御が可能 「技術的な質問にはtech優先」等のルーティングが可能 全体RAGよりも最適化が期待できる Vaultフォルダ → Blobコンテナ マッピング • • • • 2026/04/18 010_Tech/ → obsidian-010-tech(技術調査資料) 000_Research/ → obsidian-000-research(Web記事要約) 020_DaylyNote/ → obsidian-020-daily(デイリーノート) 030_Tasks/ → obsidian-030-tasks(タスク・イベント) © 2026 Takahiro Miyaura 15

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(脱線) データをFoundry IQ側へ届ける仕組み Azure Blob Storage ローカル環境 Azure VM PC Obsidian Vault Other Device Obsidian Vault LiveSync CouchDB Vault 実体化 (Obsidian Headless) obsidian obsidian - 010 - tech - 000 - research obsidian - 020 - daily obsidian - 030 - tasks Foundry IQ (Azure AI Search) Knowledge Source Knowledge Base ・ ・ ・ azcopy sync 自動インデクシング Knowledge Source 作成 → インデクサー・インデックス・スキルセットが自動生成 Embedding モデル: text - embedding - 3- small デフォルト1日1回の定期実行 2026/04/18 © 2026 Takahiro Miyaura 16

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Knowledge Source の作成 Portal またはPython SDK で作成可能 Azure Portal からの手順 1. AI Search リソースで「Knowledge sources 」→「+ Add 」 2. リソースタイプ「Azure Blob (インデックス付き)」を選択 3. ストレージアカウント・コンテナを指定 4. テキストベクトル化を有効化(text - embedding - 3- large ) 5. 「Create 」→ Blob コンテナごとに繰り返し(4回) 自動生成されるリソース • データソース・インデクサー・インデックス・スキルセット • 手動でのAI Search インデクサー構成は不要! 2026/04/18 © 2026 Takahiro Miyaura 17

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Knowledge Base の作成 複数のKnowledge Source を束ねる検索オーケストレーター 設定項目 • • • • • • Knowledge Sources : 作成した4つのKS を全て選択 推論作業: 最小/ 低/ 中(低を推奨) 出力モード: 応答の合成/ 抽出データ 取得の指示: ソース選択ルール(例: tech を技術質問に優先) 回答手順: 回答のフォーマット指定(例: 日本語で回答) チャット補完モデル: gpt - 5- mini 等 MCPエンドポイントとして公開 • 作成後、MCPサーバーとして利用可能 2026/04/18 © 2026 Takahiro Miyaura 18

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Microsoft Foundry上はKnowledgeとして管理 Knowledge をAgent に割り当てる 2026/04/18 © 2026 Takahiro Miyaura 19

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設定と検証 推論レベルと応答モードの違いを比較する 2026/04/18 © 2026 Takahiro Miyaura 20

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推論レベル(retrievalReasoningEffort) 最小 クエリ受付 低 クエリ受付 クエリ分解 ソース選択 中 クエリ受付 クエリ分解 ソース選択 全ソース検索 ランキング 結果返却 並列検索 ランキング 結果返却 並列検索 ランキング 品質評価 結果返却 不十分なら再検索(反復リフレクション) 2026/04/18 レベル クエリ分解 ソース選択 セマンティック 反復 用途 最小 ✗ ✗ ✓ ✗ 単純キーワード検索 ※この場合出力は「抽出データ」固定 低 ✓ ✓ ✓ ✗ 日常ナレッジ検索(推奨) 中 ✓ ✓ ✓ ✓ 複雑な横断検索 © 2026 Takahiro Miyaura 21

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推論レベル別:検索結果の違い 質問: 「Microsoft Foundry とVoice Live API との関連は?」 最小(最小推論) • キーワードで単純抽出 → pptx ファイルやYouTube 概要欄も混在 • ドキュメント内容を吟味せず、情報の質にばらつき 低(標準推論) • ソース選択が適切 → 解説記事等の情報量が多い文書を選定 • 同じファイル名が重複して返る場合あり 中(高推論) • 反復処理により重複なし、精度の高い情報を返却 • ただし時間とコストが増加するトレードオフ 2026/04/18 © 2026 Takahiro Miyaura 22

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出力モードの比較 Extractive Data(抽出データ) 抽出データモード • • • 元データからの抽出をそのまま返す 引用・参照・データ分析向け ファイル名+スコアのリスト形式 向いている場面 • • 2026/04/18 エージェントが自ら解釈する場合 原文の正確性を重視する場合 Answer Synthesis(応答の合成) 応答の合成モード • • • AI が検索結果を基に回答を合成 対話・要約・Q&A向け 構造化された日本語回答+引用元付き 向いている場面 • • © 2026 Takahiro Miyaura 人間が直接読む回答が必要な場合 チャットUI での利用 23

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Instructions のカスタマイズ 取得の指示、回答手順 検索と回答の挙動を2種類のInstructions で制御 Retrieval Instructions(取得の指示) • 検索時のソース選択・クエリ計画に影響 • Knowledge Source 名を明示的に指定すると精度向上 • 例: 「技術的な質問にはobsidian - 010 - tech - ks を優先」 Answer Instructions(回答手順) • answerSynthesis モード時の回答生成に影響 • 言語・フォーマット・引用元の提示方法を制御 • 例: 「日本語で回答。引用元のファイルパスを必ず提示」 2026/04/18 © 2026 Takahiro Miyaura 24

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Agent連携と応用 Foundry Agent Service 2026/04/18 との統合とMCP活用 © 2026 Takahiro Miyaura 25

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Foundry Agent Service との接続 Knowledge Base をMCPツールとしてエージェントに接続 接続手順 1. Foundry ポータルでAI Search Connection を追加 2. Agent Builder でKB がMCPツールとして表示 3. knowledge_base_retrieve ツールとして利用可能に エージェントからの検索フロー • • • • 2026/04/18 ユーザー → Agent (LLMが検索の必要性を判断) → Knowledge Base (Agentic Retrieval 開始) → クエリ分解・ソース選択・並列検索・ランキング → Agent 経由でユーザーに回答 © 2026 Takahiro Miyaura 26

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MCP活用 Knowledge Base はMCPサーバーとして様々なクライアントから利用可能 MCPエンドポイント活用例 • GitHub Copilot: VS CodeのCopilot ChatからKBに質問 • 独自のエージェント: MCP設定でFoundry IQに接続 • 個人的にはAIグラスに仕込んで使いたい 注意点・今後 • Microsoft Agent Framework V1のC# SDK(Python SDKはOK) • 現時点で未対応(REST APIは対応) • APIスキーマ等仕様変更は今度も入るかも • 何回かやらかしました・・・ • まだ、プレビュー版です • AI Search Basic以上が必要(課金に注意) 2026/04/18 © 2026 Takahiro Miyaura 27

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まとめ Foundry IQ で使ってみた データを入れるだけで、いい感じに最適な情報を取得してくれる Foundry IQ の強み • Knowledge Sourceを複数横断的に検索できる • Agentic Retrievalでクエリ分解・ソース選択・ランキングをAIが自動実行 • 推論レベルの調整で精度とコストのバランスを制御可能 • MCPエンドポイントで様々なクライアントから利用可能 推論レベルの使い分け • 最小: 単純なキーワード検索 • 低: 日常的なナレッジ検索 • 中: 複雑な横断検索・分析 2026/04/18 © 2026 Takahiro Miyaura 28

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Qiita記事を書きました Foundry IQ のKnowledge Base でObsidian の個人ナレッジをAI 検索する https://qiita.com/miyaura/items/08628673789789519155 2026/03/11 © 2026 Takahiro Miyaura 29

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大阪駆動開発 関西を中心に、IT系のおもしろそうなことを 楽しんでやるコミュニティ