3D-Coat ざっくり解説

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June 30, 22

スライド概要

3D-Coatの全機能をざっくり説明するスライドです。
ゆるゆる3DCoat勉強会、3DCGMeetup#06でこのスライドを使用して公演しました。

3Dプリントに特化した解説はこちらを御覧ください。
https://booth.pm/ja/items/1257536

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GameDeveloper / ArtDirector / TechArt / UnrealEngine / Houdini / Substance / Love:美術館と白ビールと美味しいご飯 / http://twilog.org/Kurosaurus /技術書販売中:http://kurosaurus.booth.pm

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各ページのテキスト
1.

3D-Coat 全機能ざっくり解説 2015/02/14 3DCG Meetup #06

2.

自己紹介 Name : kurosawa Twitter ID : kurosaurus URL : the-saurus.net 都内のゲーム会社に勤務 趣味で3D-CoatやUnrealEngine4を触ってます UE4ぷちコンに参加 デザフェイスにもでるよ (3Dプリントとかゲームとか出す予定)

3.

3D-Coatでできること ● ● ● ● ● ● スカルプト(ボクセル・サーフェイス) リトポ UV展開 ベイク テクスチャペイント レンダリング

4.

スカルプト 基本的な形の作成から詳細なディテールまでをモデリング 3DCoatの二種類のモデルの状態 ボクセル グリッド状に分割された空間に点があるかないか (≒ラスター、ピクセル) サーフェイス 頂点を接続して作られた面の集まり=ポリゴン (≒ベクター、シェイプ・パス) Sculpt Room

5.

ボクセル ボクセルはオブジェクトの追加にむいている 重なった場合にはマージ処理を行っている → ボクセルが強い ● ● ● ● ● プリミティブ スネーク 曲線 ボクセル層 Constractor Sculpt Room

6.

ボクセル ボクセルはブーリアンにむいている ● ● ● ● ● ● カットオフ 切り離し 薄皮を抽出 内部空洞を埋める ~と結合 ~から削る ※ただし空間密度次第ではシャープさに欠ける 空間密度(解像度)はとても重要 Sculpt Room

7.

ボクセル 特殊な動作 ボクセルオブジェクトをサーフェイス的に動かす → ボクセルなのに軽く編集できる ボクセルツールのサーフェイスメニュー ● ● ラピッド 絞り込み Enterキー ボクセルとして確定 Sculpt Room

8.

サーフェイス サーフェイスは作りこみに向いている ● ● ● ● ● ● 動作が軽い ボクセル空間密度に依存しない機能が使える (絞り込みなど) 近接したメッシュでも勝手に融合しない フリーズ(ZBrushのマスク)が使える ブーリアンがシャープ(失敗することもあるけど) ペイントできる Sculpt Room

9.

サーフェイスその2 ● LiveClay系 ● 伸縮を除去(ツール設定) 多くのツールが対応 ■ Rapid ■ Move ■ 絞り込み 編集した箇所だけポリゴン分割が増える! (dynamic subdivision) Sculpt Room

10.

ボクセルとサーフェイスの変換 Sculpt Room 劣化しない ボクセル ボクセル空間に サンプリング サーフェイスからボクセルにする場合、 (ほかのツールからポリゴンモデルをもって来る場合) 十分な空間密度の確保を! サーフェイス

11.

ボクセルとサーフェイスまとめ ボクセル ● ● ● ● 重い 複雑な処理が得意 ボクセルの細かさが均一 (部分的に作り込めない) 空間密度が超重要 オブジェクト生成に強い ブーリアンに強い Sculpt Room サーフェイス ● ● ● 軽い 部分的に作り込める (LiveClayでさらに便利に) ペイントできる 作りこみに強い

12.

リトポ テクスチャを描きやすいように、データを効率的に持てるように UVを展開 ● オートリトポ 最適なポリゴンの流れを自動的に生成 ボクセルツリーを右クリック → AUTOPO ● リトポ ポリゴンを手動で貼る 強力なツールが揃っているので、 かなり素早く最適なリトポを行える 【RetopoRoom】 Retopo Room

13.

リトポ 個人的に使用頻度の高いツール ● ● ● 点と面 四角形 ストローク オブジェクトを交差するラインを引くことで 切断面のラインが引ける セグメント数で切断面の分割数をコントロール ● リング分割 リトポメッシュをSculptに使う 【SculptRoom】インポート>リトポメッシュを取得 きれいなメッシュを簡単に作れるので積極的に使おう Retopo Room

14.

UV展開 アニメーションをつけやすいようにポリゴンを作りなおす ● アイランドに切り分けて展開が基本 シーム、クラスタ、UVパス シャープシーム ● UV頂点を等間隔に整列など細かい調整も可能 リング選択、ループ選択と併用すれば グリッド状に並べることも ● ペイント後に再展開可能。画像も反映される! 【UVRoom】UVセットを適用 Retopo Room

15.

ベイク Retopo Room スカルプトのディテールをローポリにノーマルマップで焼付け 内郭と外郭 内郭 … リトポメッシュに対してどれくらい内側まで拾うか 外郭 … リトポメッシュに対してどれくらい外側まで拾うか 焼きこみスキャン設定 特定の範囲に対し内郭と外郭の設定を変更できる 名前の一致で焼きこむ ボクセルツリーとリトポグループの名前が一致していると 別オブジェクトでベイクしてくれる。 交差したパーツしていても問題ない。 参考資料:Happy Baking Guide

16.

ペイント 3Dペイントで直感的にモデルをペイント。 ● ● ● ● ● ● ● ピクセルペイント、マイクロ頂点、Ptex 3Dモデルに直接ペイント UVMap(2D)にペイント ハイポリモデルを作らずにNormalをペイントで作れる PBRに対応(現在4.5ベータ版) マスクを活用したペイント ペイント中にモデルを調整したい場合は? → 【TweakRoom】 UVやテクスチャーがなくてもペイントできる (頂点情報に保存・サーフェイスのみ) ペイント情報をもって SculptRoomに戻せる Paint Room

17.

PBRとは? エネルギー保存の法則を考慮 出射光の総和が 入射光 の総和を超えない マイクロファセットベース リニアスペースでのライティング ガンマ補正 ライティング環境が変わっても破綻しない 少ないパラメーターで管理 BaseColor Roughtness Metalness 参考資料:the Theory of Physically Based Rendering Paint Room

18.

ペイント PBRマテリアル PBRMaterial Paint Room PBR準拠のペイント情報をまとめて扱うテクスチャセット Always More on Concave More on Convex Less on Concave Less on Convex More on Flat More on Curved More on Lit More on Shadow More on Top More on Bottom More on Sides More on bright More on midtone More on dark More on picks More on bumped More on dent 常に一定 へこんだ部分に多く 出っぱった部分に多く へこんだ部分に少なく 出っぱった部分に少なく 平らな部分に多く normal 湾曲した部分に多く 明部に多く 暗部に多く 上面に多く 底面に多く 側面に多く 明るい色に多く 中間の色に多く 暗い色に多く レイヤー透明度に準拠 レイヤー内の出っぱった部分に多くnormal レイヤー内の凹んだ部分に多く curvature 〃 〃 〃 〃 AO 〃 同一レイヤ- 〃 〃 〃

19.

レンダリング リアルタイムの簡易的なレンダリング。 ● ● ● リアルタイムレンダリング 複数のライトとシャドウ DOF、アンチエイリアス リトポしなくてもPBRでペイントできて、レンダリングできるのが魅力 Render Room

20.

まとめ ● スカルプトからペイントまで (ボーン設定前まで)の統合的なワークフローが魅力 ● それぞれの機能としてみても一級品 (特にリトポとペイント) ● 自分のワークフローに合わせて 一部の機能だけでも使う価値があり