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December 15, 24

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第28回オープンCAE勉強会@関東(構造など)にて報告したスライド

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6面体メッシュのすすめ ~ 前々回でした質問の件、自分なりに調査しました ~ 報告者:ichmy55 報告日:2024 年 12 月 14 日 報告:第 28 回オープン CAE 勉強会@関東(構造など)

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はじめに 〇 報告者が CAE を始めたて初心者の時点で (商用コードで) できて いたことを、OpenCAE を用いて再現した 〇 上記のうち、メッシュ切について日本語で説明している資料が 少ないのが残念 〇 最近 OpenCAE でも簡単に切れるようになった6面体 メッシュを中心に、まとめてみた 28th Meeting/OpenCAE Local User Group@Kantou/Dec.14th,2024(ichmy55- ”v0.2.25” ) 1 / 39

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本日の流れ ▶ 目次 1.自己紹介 2.報告者が当時できていたこと 3.本日の例題と以前の勉強会で報告された結果 4.あらためて解いてみた 5.まとめ 28th Meeting/OpenCAE Local User Group@Kantou/Dec.14th,2024(ichmy55- ”v0.2.25” ) 2 / 39

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本日の流れ 目次 ▶1. 自己紹介 2.報告者が当時できていたこと 3.本日の例題と以前の勉強会で報告された結果 4.あらためて解いてみた 5.まとめ 28th Meeting/OpenCAE Local User Group@Kantou/Dec.14th,2024(ichmy55- ”v0.2.25” ) 3 / 39

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自己紹介 ハンドル名 職業 CAE 歴 情報発信 ichmy55(いちみーごーごー) で活動してます 普段は某企業で構造解析をやってます 10 年ほど前から某商用ソフトを使った CAE に従事 その前は単なるソフト屋でした Github : @ichmy55 (本スライドのソースを置いています) Docswell : @ichmy55 (同 PDF ファイルを置いています) 28th Meeting/OpenCAE Local User Group@Kantou/Dec.14th,2024(ichmy55- ”v0.2.25” ) 4 / 39

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本日の流れ 目次 1.自己紹介 ▶2. 報告者が当時出来ていたこと 3.本日の例題と以前の勉強会で報告された結果 4.あらためて解いてみた 5.まとめ 28th Meeting/OpenCAE Local User Group@Kantou/Dec.14th,2024(ichmy55- ”v0.2.25” ) 5 / 39

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報告者が当時できていたこと 表 1: 報告者が当時できていたこと 形状 3 次元形状のみ 材質 線形弾性体のみ メッシュ 主に4面体、一部 6面体 境界条件 変位拘束と荷重 (分布 or 集中) 結果処理 反力のチェックサム 接点データ外だし→表計算ソフトでグラフ化 これらを OpenCAE で試してみる 28th Meeting/OpenCAE Local User Group@Kantou/Dec.14th,2024(ichmy55- ”v0.2.25” ) 6 / 39

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本日の流れ 目次 1.自己紹介 2.報告者が当時出来ていたこと ▶3. 本日の例題と以前の勉強会で報告された結果 4.あらためて解いてみた 5.まとめ 28th Meeting/OpenCAE Local User Group@Kantou/Dec.14th,2024(ichmy55- ”v0.2.25” ) 7 / 39

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本日の例題 <参考文献 [1] より例題を拝借> 右図 1 に示すような圧力容器に内圧 10[MPa] が かかっている。材料は SB450 で、ヤング率は 205[GPa]、降伏応力は 250[MPa] である。 本構造は薄肉構造と近似できるとする。[後述] ① 円筒部の A 点と半球部の B 点の応力状態を求 めよ ② A 点と B 点ミーゼス相当応力を求め、降伏応 力に達する臨界圧力を求めよ 図 1: 本日の例題 (圧力容器) 28th Meeting/OpenCAE Local User Group@Kantou/Dec.14th,2024(ichmy55- ”v0.2.25” ) 8 / 39

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以前の勉強会で報告された結果 <報告者コメント> ミーゼス応力で比較した結果、A 点応力に差異 ① 手計算 = 52 [MPa] ② CAE = 58.9 [MPa] A点 <参加者コメント(一部のみ抜粋し要約) > ① コンター図がまだら模様でおかしい。 メッシュに問題がある。 正しく計算したければ 6面体メッシュ で厚み 方向に4層切りメッシュを作る必要がある。 ② CAE 結果と比較する相手として、薄肉構造を仮定 した手計算は相応しくない? 図 2: 以前の勉強会で報告 された結果 ③ 計算事例 (軸対称) <参考文献 [2] > 28th Meeting/OpenCAE Local User Group@Kantou/Dec.14th,2024(ichmy55- ”v0.2.25” ) 9 / 39

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本日の流れ 目次 1.自己紹介 2.報告者が当時出来ていたこと 3.本日の例題と以前の勉強会で報告された結果 ▶4. 改めて解いてみた 5.まとめ 28th Meeting/OpenCAE Local User Group@Kantou/Dec.14th,2024(ichmy55- ”v0.2.25” ) 10 / 39

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改めて解いてみた 改めて解いてみた (1) 今回の改善点 (2) 6面体メッシュのすすめ (3) 今回使用するソフト (4) 形状の作成 (5) 反力のチェックサム (6) 表計算ソフトでグラフ化 28th Meeting/OpenCAE Local User Group@Kantou/Dec.14th,2024(ichmy55- ”v0.2.25” ) 11 / 39

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今回の改善点 <今回の改善点> ① コンター図がまだら模様の件 これは4面体メッシュでの解析ではやむを得ない 6面体メッシュを用いてメッシュを切りなおす A点 ② 薄肉構造を仮定した件 板厚方向に多くの分割数を確保し 板厚方向の応力分布を厚肉円筒の応力式と比較 ③ メッシュ数の節約のため、 1/8 ショートケーキモデルとする 図 3: 以前の勉強会で報告 された結果(再掲) 28th Meeting/OpenCAE Local User Group@Kantou/Dec.14th,2024(ichmy55- ”v0.2.25” ) 12 / 39

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改めて解いてみた 改めて解いてみた (1) 今回の改善点 ▶ (2) 6面体メッシュのすすめ (3) 今回使用するソフト (4) 形状の作成 (5) 反力のチェックサム (6) 表計算ソフトでグラフ化 28th Meeting/OpenCAE Local User Group@Kantou/Dec.14th,2024(ichmy55- ”v0.2.25” ) 13 / 39

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あらためてメッシュ要素について復習 表 2: 3次元構造解析で使われる主なメッシュ要素 (一部) <参考文献 [3] > 名称 4面体2次要素 6面体1次要素 4面体1次要素 接点配置 メリット 任意の形状で切れる 見た目が美しい 接点数節約 デメリット 多少見た目が悪い 形状に人間の介入が必要 硬い 評価 〇 ◎ × ※ 他に5面体1次要素(6面体1次要素の面が一つ縮退したもの)もある 28th Meeting/OpenCAE Local User Group@Kantou/Dec.14th,2024(ichmy55- ”v0.2.25” ) 14 / 39

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あらためてメッシュ要素について復習 表 2: 3次元構造解析で使われる主なメッシュ要素 (一部) <参考文献 [3] > 名称 4面体2次要素 6面体1次要素 4面体1次要素 使 用 禁 止 接点配置 メリット 任意の形状で切れる 見た目が美しい 接点数節約 デメリット 多少見た目が悪い 形状に人間の介入が必要 硬い 評価 〇 ◎ × ※ 他に5面体1次要素(6面体1次要素の面が一つ縮退したもの)もある 28th Meeting/OpenCAE Local User Group@Kantou/Dec.14th,2024(ichmy55- ”v0.2.25” ) 14 / 39

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改めて 6 面体要素の切り方について復習 表 3: 6 面体要素の切り方の例 名称 TransFinite 法 押し出し法 スクリプト法 概要 形状をレンガ状に分割 それぞれ構造格子 を作る(曲面可) 平面メッシュを 特定の方向に 押し出す(曲線可) スクリプトで 作成 (特殊用途向け) Wikipedia[4] マルチブロック必須 隣接ブロックと面を 共有していないと割れ PrePoMax 掲示板 [5] ネジ解析の教科書 [6] 隣接との整合難 アルゴリズム作成難 概念図 参考 注意点 28th Meeting/OpenCAE Local User Group@Kantou/Dec.14th,2024(ichmy55- ”v0.2.25” ) 15 / 39

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改めて解いてみた 改めて解いてみた (1) 今回の改善点 (2) 6面体メッシュのすすめ ▶ (3) 今回使用するソフト (4) 形状の作成 (5) 反力のチェックサム (6) 表計算ソフトでグラフ化 28th Meeting/OpenCAE Local User Group@Kantou/Dec.14th,2024(ichmy55- ”v0.2.25” ) 16 / 39

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今回使用するソフトと選定理由 表 4: 今回使用するソフト 用途 表で動作 内部動作 形状作成 gmsh OpenCascade メッシュ切 gmsh プリ ソルバー PrePoMax PrePoMax Calculix ポスト VTK ① gmsh/OpenCascade : マルチブロックをまとめて一つのグループとして扱い ブロック間のメッシュの割れを防ぐ機能がある 作成経過がスクリプト化され、形状の公開/後日の検証がしやすい ② PrePoMax :とっつきやすそう ③ Calculix :上記の同梱だから 28th Meeting/OpenCAE Local User Group@Kantou/Dec.14th,2024(ichmy55- ”v0.2.25” ) 17 / 39

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改めて解いてみた 改めて解いてみた (1) 今回の改善点 (2) 6面体メッシュのすすめ (3) 今回使用するソフト ▶ (4) 形状の作成 (5) 反力のチェックサム (6) 表計算ソフトでグラフ化 28th Meeting/OpenCAE Local User Group@Kantou/Dec.14th,2024(ichmy55- ”v0.2.25” ) 18 / 39

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形状作成 今回は gmsh の形状作成機能を使って、回転体で 作ります ただし、今回の場合、形状に問題発生(後述) のちほど gmsh のセーブファイルを公開します ので、詳細の説明は省くものの、後で作成詳細を なぞることが可能です 図 4: 本日の例題 (圧力容器・ 再掲) 28th Meeting/OpenCAE Local User Group@Kantou/Dec.14th,2024(ichmy55- ”v0.2.25” ) 19 / 39

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6面体メッシュが切れる形状の条件の復習 < 6 面体メッシュが切れる形状の条件> (1) 4辺形6面で構成 トポロジー的に直方体と等しいこと (1面が縮退して5面体(プリズム状)も可能) (2) それぞれの辺/面は曲がっていてもよい (3) ただし、品質の良いメッシュを切るには、 角が90度に近いほうがよい 28th Meeting/OpenCAE Local User Group@Kantou/Dec.14th,2024(ichmy55- ”v0.2.25” ) 20 / 39

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今回の形状作成の概要 <今回の形状作成の概要> (1) ます、側面の板を作って 図 5: 形状作成法の概要 28th Meeting/OpenCAE Local User Group@Kantou/Dec.14th,2024(ichmy55- ”v0.2.25” ) 21 / 39

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今回の形状作成の概要 <今回の形状作成の概要> (1) ます、側面の板を作って (2) 回転押し出し 図 5: 形状作成法の概要 28th Meeting/OpenCAE Local User Group@Kantou/Dec.14th,2024(ichmy55- ”v0.2.25” ) 21 / 39

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今回の形状作成の概要 <今回の形状作成の概要> (1) ます、側面の板を作って (2) 回転押し出し (3) レンガ状に切断 図 5: 形状作成法の概要 28th Meeting/OpenCAE Local User Group@Kantou/Dec.14th,2024(ichmy55- ”v0.2.25” ) 21 / 39

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今回の形状作成の概要 <今回の形状作成の概要> (1) ます、側面の板を作って (2) 回転押し出し (3) レンガ状に切断 (4) 回転中心軸に面積0の縮退面発生 条件に違反のため6面体メッシュが 切れない 面 積 0 の 縮 退 面 図 5: 形状作成法の概要 28th Meeting/OpenCAE Local User Group@Kantou/Dec.14th,2024(ichmy55- ”v0.2.25” ) 21 / 39

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今回の形状作成の概要 <今回の形状作成の概要> (1) ます、側面の板を作って (2) 回転押し出し (3) レンガ状に切断 (4) 回転中心軸に面積0の縮退面発生 条件に違反のため6面体メッシュが 切れない 回 転 コ ピ | (5) 左下の正常なブロックを回転コピー 図 5: 形状作成法の概要 28th Meeting/OpenCAE Local User Group@Kantou/Dec.14th,2024(ichmy55- ”v0.2.25” ) 21 / 39

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今回の形状作成の概要 <今回の形状作成の概要> (1) ます、側面の板を作って (2) 回転押し出し (3) レンガ状に切断 (4) 回転中心軸に面積0の縮退面発生 条件に違反のため6面体メッシュが 切れない 回 転 コ ピ | (5) 左下の正常なブロックを回転コピー (6) 形状が完成したら brep 形式 (Opencascade) で Export (7) 詳細は配布物( ./01-gmsh-script から) successful-examples.geo 参照 図 5: 形状作成法の概要 28th Meeting/OpenCAE Local User Group@Kantou/Dec.14th,2024(ichmy55- ”v0.2.25” ) 21 / 39

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形状取り込み <今回の形状取り込みの概要> (1) PrePoMax を立ち上げ、File → New で まっさらなモデルを作成 (2) 配布物( ./02-hmsh-shape から) successful-examples.brep を import 7つの立体が 取り込まれる 図 6: 形状取り込みの概要 28th Meeting/OpenCAE Local User Group@Kantou/Dec.14th,2024(ichmy55- ”v0.2.25” ) 22 / 39

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形状取り込み <今回の形状取り込みの概要> (1) PrePoMax を立ち上げ、File → New で まっさらなモデルを作成 (2) 配布物( ./02-hmsh-shape から) successful-examples.brep を import (3) すべての立体を選択し右クリック 「create compound part」で結合 図 6: 形状取り込みの概要 28th Meeting/OpenCAE Local User Group@Kantou/Dec.14th,2024(ichmy55- ”v0.2.25” ) 22 / 39

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形状取り込み <今回の形状取り込みの概要> (1) PrePoMax を立ち上げ、File → New で まっさらなモデルを作成 (2) 配布物( ./02-hmsh-shape から) successful-examples.brep を import (3) すべての立体を選択し右クリック 「create compound part」で結合 (4) 立体が1つの地続きの形状にまとまる ひと塊の 形状となる 図 6: 形状取り込みの概要 28th Meeting/OpenCAE Local User Group@Kantou/Dec.14th,2024(ichmy55- ”v0.2.25” ) 22 / 39

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形状取り込み <今回の形状取り込みの概要> (1) PrePoMax を立ち上げ、File → New で まっさらなモデルを作成 (2) 配布物( ./02-hmsh-shape から) successful-examples.brep を import (3) すべての立体を選択し右クリック 「create compound part」で結合 (4) 立体が1つの地続きの形状にまとまる (5) 元の立体の物性値やメッシュサイズを個 別に設定も可能となる 図 6: 形状取り込みの概要 28th Meeting/OpenCAE Local User Group@Kantou/Dec.14th,2024(ichmy55- ”v0.2.25” ) 22 / 39

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メッシュ切設定の概要 <今回のメッシュ切設定の概要> (1) Mesh → Mesh Setup Item → Create とし Meshing Parameters を選択 全体のメッシュサイズを 4mm に設定 全体のメッシュ サイズを 4mm に設定 図 7: メッシュ設定の概要 28th Meeting/OpenCAE Local User Group@Kantou/Dec.14th,2024(ichmy55- ”v0.2.25” ) 23 / 39

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メッシュ切設定の概要 <今回のメッシュ切設定の概要> (1) Mesh → Mesh Setup Item → Create とし Meshing Parameters を選択 全体のメッシュサイズを 4mm に設定 (2) 今回は 1 次のメッシュを切るので 「Second order」は No Second Order は No 図 7: メッシュ設定の概要 28th Meeting/OpenCAE Local User Group@Kantou/Dec.14th,2024(ichmy55- ”v0.2.25” ) 23 / 39

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メッシュ切設定の概要 <今回のメッシュ切設定の概要> (1) Mesh → Mesh Setup Item → Create とし Meshing Parameters を選択 全体のメッシュサイズを 4mm に設定 (2) 今回は 1 次のメッシュを切るので 「Second order」は No (3) Mesh → Mesh Setup Item → Create とし TransFinite Mesh を選択 全体のメッシュを「TransFinite」に設定 図 7: メッシュ設定の概要 28th Meeting/OpenCAE Local User Group@Kantou/Dec.14th,2024(ichmy55- ”v0.2.25” ) 23 / 39

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メッシュ切設定の概要 <今回のメッシュ切設定の概要> (1) Mesh → Mesh Setup Item → Create とし Meshing Parameters を選択 全体のメッシュサイズを 4mm に設定 (2) 今回は 1 次のメッシュを切るので 「Second order」は No (3) Mesh → Mesh Setup Item → Create とし TransFinite Mesh を選択 全体のメッシュを「TransFinite」に設定 (4) Mesh → Mesh Setup Item → Create とし Mesh Refinement を選択 厚み方向のメッシュサイズを 1mm に設定 この線を 図 7: メッシュ設定の概要 1mm(20 分割) 28th Meeting/OpenCAE Local User Group@Kantou/Dec.14th,2024(ichmy55- ”v0.2.25” ) 23 / 39

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メッシュ切設定の概要 <今回のメッシュ切設定の概要> (5) Mesh → Create Mesh とすると メッシュ作成する対象選択画面が現れる Conpound-1 に設定 メッシュ作成対象 図 8: メッシュ設定の概要 28th Meeting/OpenCAE Local User Group@Kantou/Dec.14th,2024(ichmy55- ”v0.2.25” ) 24 / 39

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メッシュ切設定の概要 <今回のメッシュ切設定の概要> (5) Mesh → Create Mesh とすると メッシュ作成する対象選択画面が現れる Conpound-1 に設定 (6) 板厚方向のメッシュが全体に伝搬する 1 ヵ所の板厚方向の メッシュサイズ設定が 全体に伝搬 図 8: メッシュ設定の概要 28th Meeting/OpenCAE Local User Group@Kantou/Dec.14th,2024(ichmy55- ”v0.2.25” ) 24 / 39

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境界条件作成 <今回の境界条件の概要> (1) 1/8 ショートケーキモデルの 各対称面を拘束 x方向固定 y方向固定 図 9: 境界条件の概要 z方向固定 28th Meeting/OpenCAE Local User Group@Kantou/Dec.14th,2024(ichmy55- ”v0.2.25” ) 25 / 39

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境界条件作成 <今回の境界条件の概要> (1) 1/8 ショートケーキモデルの 各対称面を拘束 (2) 続いて面圧を設定 面圧 10MPa 図 9: 境界条件の概要 28th Meeting/OpenCAE Local User Group@Kantou/Dec.14th,2024(ichmy55- ”v0.2.25” ) 25 / 39

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材質作成 <材質作成の概要> (1) 材質の作成 「Material」を右クリックし「create」 「Elasticity」→「Elastic」を選択 ヤング率を 206000[MPa] に ポアソン比を 0.3[-] に設定 材質の作成 図 10: 材質作成の概要 28th Meeting/OpenCAE Local User Group@Kantou/Dec.14th,2024(ichmy55- ”v0.2.25” ) 26 / 39

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材質作成 <材質作成の概要> (1) 材質の作成 「Material」を右クリックし「create」 「Elasticity」→「Elastic」を選択 ヤング率を 206000[MPa] に Solid Section ポアソン比を 0.3[-] に設定 は 断面性状? (2) 続いて断面性状? の作成 「Sections」を右クリックし「create」 「Solid Section」を選択 「Material」を先ほど作成した 「Material-1」に 対象にすべての立体を選択 図 10: 材質作成の概要 28th Meeting/OpenCAE Local User Group@Kantou/Dec.14th,2024(ichmy55- ”v0.2.25” ) 26 / 39

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こんなん出ましたけど?? <こんなん出ましたけど?? > (1) JOB の設定は省略 28th Meeting/OpenCAE Local User Group@Kantou/Dec.14th,2024(ichmy55- ”v0.2.25” ) 27 / 39

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こんなん出ましたけど?? <こんなん出ましたけど?? > (1) JOB の設定は省略 (2) 結果の表示 まだらにならず、きれいな層状に表示 それっぽくは見えるが?? ここから詳しくチェック ミーゼス応力 図 11: ミーゼス応力コンター図 28th Meeting/OpenCAE Local User Group@Kantou/Dec.14th,2024(ichmy55- ”v0.2.25” ) 27 / 39

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改めて解いてみた 改めて解いてみた (1) 今回の改善点 (2) 6面体メッシュのすすめ (3) 今回使用するソフト (4) 形状の作成 ▶ (5) 反力のチェックサム (6) 表計算ソフトでグラフ化 28th Meeting/OpenCAE Local User Group@Kantou/Dec.14th,2024(ichmy55- ”v0.2.25” ) 28 / 39

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反力のチェックサム (設定) PrePoMax において、反力チェックサムを確認するには、以下設定する Node Output 設定 出力を 「RF」に設定 Totals を 「Only」に設定 図 12: 反力チェックサムの設定 28th Meeting/OpenCAE Local User Group@Kantou/Dec.14th,2024(ichmy55- ”v0.2.25” ) 29 / 39

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反力のチェックサム (結果) PrePoMax において、反力チェックサムを確認するには、以下設定する 合計された結果を見るには XX-REACTION-FORCE の TOATALFORCE-RF1 のタグを 確認する この値が X 方向から見た 受圧面の投影面積に面圧 をかけたものが 等しいか確認する 今回は誤差 0.5% 図 13: 反力チェックサムの確認 28th Meeting/OpenCAE Local User Group@Kantou/Dec.14th,2024(ichmy55- ”v0.2.25” ) 30 / 39

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改めて解いてみた 改めて解いてみた (1) 今回の改善点 (2) 6面体メッシュのすすめ (3) 今回使用するソフト (4) 形状の作成 (5) 反力のチェックサム ▶ (6) 表計算ソフトでグラフ化 28th Meeting/OpenCAE Local User Group@Kantou/Dec.14th,2024(ichmy55- ”v0.2.25” ) 31 / 39

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接点応力データの取り出し calculix では、接点応力データは*.frd ファイルに、接点の選択情報は *.dat に出力されるが、これらのファイルは単なるアスキーの数字の羅列ですので、 メモ帳で必要な行だけ取り出し、表計算ソフトで処理する メモ帳 全接点情報 *.frd 接点座標.txt 要素構成接点.txt テキスト 読込 接点変位.txt 接点応力.txt 指定接点情報 *.dat 対象接点.txt 表 計 算 ソ フ ト 座標 変換 グ ラ フ 化 図 14: 接点応力データの取り出し 28th Meeting/OpenCAE Local User Group@Kantou/Dec.14th,2024(ichmy55- ”v0.2.25” ) 32 / 39

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半径方向応力/周方向応力の分布 半径方向応力については、(最外面、最内面についてはわずかに外れたが) 他は非常によく一致 周方向応力については、全体的にやや多めに表示されたが、ほぼ一致 図 15: 半径方向応力 σrr 図 16: 周方向応力 σθθ 28th Meeting/OpenCAE Local User Group@Kantou/Dec.14th,2024(ichmy55- ”v0.2.25” ) 33 / 39

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長手方向応力の分布 長手方向応力については、内面と外面に分布が生じたが、ほぼ一致 図 17: 長手方向応力 σzz 全体として、理論式と、ほぼ一致していると言える 28th Meeting/OpenCAE Local User Group@Kantou/Dec.14th,2024(ichmy55- ”v0.2.25” ) 34 / 39

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本日の流れ 目次 1.自己紹介 2.報告者が当時出来ていたこと 3.本日の例題と以前の勉強会で報告された結果 4.改めて解いてみた ▶5. まとめ 28th Meeting/OpenCAE Local User Group@Kantou/Dec.14th,2024(ichmy55- ”v0.2.25” ) 35 / 39

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まとめ 〇 OpenCAE は、初級の構造解析者が使えるべき機能を 十分に備えている 〇 今回の報告では特にメッシュ切を中心にまとめた 〇 次回はメッシュ品質についてまとめる予定 28th Meeting/OpenCAE Local User Group@Kantou/Dec.14th,2024(ichmy55- ”v0.2.25” ) 36 / 39

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参考文献 i [1] オープン CAE 勉強会関西: 「オープン cae wanted@関西」 , https://scrapbox.io/opencae-wanted/第76回:圧力容器の応力値を手計算とCAEで比較した (2019)(2024 年 11 月 23 日閲覧). [2] PE 構造力学研究所:「Salome-meca による軸対称体の弾性解析 (圧力容器 の耐圧設計)」, https://www.slideshare.net/slideshow/ax-symmetricpressurevesselelasticstressanalysis/65849470a (2016)(2024 年 11 月 23 日閲覧). [3] 岸 正彦:「構造解析のための有限要素法実践ハンドブック」,森北出版, pp.89–90(2006) 28th Meeting/OpenCAE Local User Group@Kantou/Dec.14th,2024(ichmy55- ”v0.2.25” ) 37 / 39

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参考文献 ii [4] Wikipedia:「マップドメッシュ」,https://ja.wikipedia.org/wiki/マップドメッシュ (2020)(2024 年 11 月 30 日閲覧). [5] Gunnar: “A new developer/preview prepomax version v2.2.3 has been released”, https://prepomax.discourse.group/t/ a-new-developer-preview-prepomax-version-v2-2-3-has-been-released/2142 (2024) (2024 年 11 月 30 日閲覧). [6] 福岡 俊道:「技術者のためのねじの力学 : 材料力学と数値解析で解き明か す」,コロナ社(2015) 28th Meeting/OpenCAE Local User Group@Kantou/Dec.14th,2024(ichmy55- ”v0.2.25” ) 38 / 39

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ご清聴、ありがとうございました 28th Meeting/OpenCAE Local User Group@Kantou/Dec.14th,2024(ichmy55- ”v0.2.25” ) 39 / 39

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付録 A.~今回使用した主なソフト~ 用途 表 5: 今回使用した主なソフト 名称 バージョン URL 3 次元形状作成 gmsh 4.13.1 gmsh.info プリ・ポスト PrePoMax 2.2.3 prepomax.fs.um.si ソルバ(PrePoMax 同梱) Calculix 2.22 calculix.de 表計算 LibreOffice 24.8.0.3 libreoffice.org OS Windows 11Pro(24H2) microsoft.com (注: 各ソフトは Windows 版 x86_64/amd64 用を使用しています) 28th Meeting/OpenCAE Local User Group@Kantou/Dec.14th,2024(ichmy55- ”v0.2.25” ) 39 / 39

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付録 B.~ソースのありか~ 項目 置き場 URL Github github.com/ichmy55/opencae-slides github.com/ichmy55/opencae-slides/releases/ releases/download/v0.2.25/Handout.zip レジストリ 配布物 図面 スライド.pdf 表 6: ソースのありか Onshape Docswell 予定地(今回報告では未対応) www.docswell.com/user/ichmy55 28th Meeting/OpenCAE Local User Group@Kantou/Dec.14th,2024(ichmy55- ”v0.2.25” ) 39 / 39

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付録 C.~配布するデータファイル~ 前ページで示した配布物の中身は以下のとおり 表 7: Handout.zip の中身 ディレクトリ ファイル種類 ファイル名 概要 05-caluculix-output calculix 出力 failure-example.geo successful-example.geo failure-example.brep successful-example.brep failure-example.step successful-example.step success-example-hex8.pmx success-example-hex8.inp success-example-hex8.frd success-example-hex8.dat successful-example-hex8.ods メッシュ切失敗形状 メッシュ切成功形状 メッシュ切失敗形状 メッシュ切成功形状 メッシュ切失敗形状 メッシュ切成功形状 03-prepomax-savefile 04-calculix-input gmsh 入力 スクリプト gmsh 形状出力 B-rep 形式 gmsh 形状出力 step 形式 prepomax セーブ calculix 入力 01-gmsh-script 02-gmsh-shape 06-libreoffice 表計算 全接点応力出力 特定接点変位出力 28th Meeting/OpenCAE Local User Group@Kantou/Dec.14th,2024(ichmy55- ”v0.2.25” ) 39 / 39