実践的!FPGA開発セミナー vol.27(2023/10/25)

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January 26, 24

スライド概要

フィックスターズならではの「FPGA」に関する高速化手法、 効率的な開発ノウハウ、苦労話などについてお話しいたします。

<講演内容>

1、Gowin社製FPGA搭載開発ボード:リーズナブルな価格で入手しやすい開発ボードの解説

近年の半導体不足や経済的な影響で、多くのFPGA開発ボードで高価格化が進んでおり、入手も難しくなってきています。
しかし、この厳しい市場環境の中でも、Gowin社製FPGAを搭載した開発ボードは、リーズナブルな価格と日本国内での入手のしやすさを兼ね備えています。

このセミナーでは、初心者から上級者まで幅広くおすすめできる魅力的な製品と、具体的な使用事例を紹介します。

2、PYNQ上で画像用自作ハードウェアを動作させる

MD/XilinxのZynqボード等で動作するPythonとそのライブラリが使用できるUbuntu​の環境がPYNQです。

まずは、画像用自作ハードウェアをPYNQ上で動作させる方法を解説します。
次に、2つのハマるポイントについて説明し、解決方法を解説します。

例として、ガウシアン・フィルタ、メディアン・フィルタ、ソーベル・フィルタを実装したハードウェアをPYNQのJupyter Notebook上で動作させます。
セミナー当日は実機デモを行う予定です。



・当社技術ブログ 記事: https://proc-cpuinfo.fixstars.com/

・フィックスターズグループ/セミナー一覧: https://www.fixstars.com/ja/seminar

・フィックスターズのFPGAシステム開発: https://www.fixstars.com/ja/services/fpga

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フィックスターズは、コンピュータの性能を最大限に引き出すソフトウェア開発のスペシャリストです。車載、産業機器、金融、医療など、幅広い分野での開発経験があります。また、ディープラーニングや機械学習などの最先端技術にも力を入れています。 並列化や最適化技術を駆使して、マルチコアCPU、GPU、FPGA、量子アニーリングマシンなど、さまざまなハードウェアでソフトウェアを高速化するサービスを提供しています。さらに、長年の経験から培ったハードウェアの知識と最適化ノウハウを活かし、高精度で高性能なアルゴリズムの開発も行っています。       ・開催セミナー一覧:https://www.fixstars.com/ja/seminar   ・技術ブログ :https://proc-cpuinfo.fixstars.com/

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関連スライド

各ページのテキスト
1.

実践的!FPGA開発セミナー vol.27 2023/10/25 18:00~ Copyright© Fixstars Group 1

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Gowin社製FPGA搭載開発ボード: リーズナブルな価格で入手 しやすい開発ボードの解説 Copyright© Fixstars Group 2

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Who I am Eisuke MOCHIZUKI 写真 望月 英輔 ソリューション第四事業部 シニアエンジニア Copyright© Fixstars Group

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自己紹介 ● 望月 英輔 ○ FPGA を用いた開発をメインに、ソフトウェア開発も担当 ○ 前職: 測定器制御のために小さめのFPGA を使用 ■ ○ Altera/Intel Cyclone Ⅳ, Max Ⅴ, Max 10 Fixstars: 大きめのFPGA での開発が主 ■ ■ FPGA 例 ● AMD/Xilinx 7 series, Ultrascale+, Versal ● Intel Agilex 開発例 ● 100 Gbps Ethernet ● PCI Express 3.0 ● AMD/Xilinx AI Engine Copyright© Fixstars Group 4

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本日のセミナーについて ● Gowin社製FPGA搭載開発ボードの紹介 ● CQ出版 Interface 2023年12月号付録1 「7000円ボードで始めるFPGA Vol.3」の内容紹介 ○ 本日(2023/10/25) 発売です ○ 著者: 井田 健太, 鈴木 量三朗, 望月 英輔 https://fpga.tokyo/20231005/vol3-2 Copyright© Fixstars Group 5

6.

Gowin 社について ● 2014年設立、中国が拠点のプログラマブル・ロジック・デバイスベンダー ● 低コストのFPGA を中心に展開 ● ● ○ Arora V: SRAM ベースの高機能FPGA ○ Arora: SRAM ベースのコストと機能のバランスがとれたFPGA ○ LittleBee: Flash ベースの低コストFPGA 専用の開発環境「GOWIN EDA」を用意 ○ Education 版は無償で利用可能 (*デバイス制限あり) ○ Hard IP, Soft IP も用意されている 最近Japan Branch Office がオープン ○ https://www.gowinsemi.com/ja/about/about/ Copyright© Fixstars Group 6

7.

Gowin社製FPGA搭載開発ボード3選 Sipeed Tang Nano 9K 引用元 : https://wiki.sipeed.com/hardware/en/tang/Tang-Nano-9K/Nano-9K.html ¥2,480 @ 秋月電子通商 Sipeed Tang Primer 20K with Dock 引用元: https://wiki.sipeed.com/hardware/en/tang/tang-primer-20k/primer-20k.html ¥6,880 @ 秋月電子通商 Sipeed Tang Mega 138K with Pro Dock 引用元: https://wiki.sipeed.com/hardware/zh/tang/tang-mega-138k/mega-138k.html ¥30,564 @ AliExpress * 2023/10/25 現在の価格 Copyright© Fixstars Group 7

8.

Tang Nano 9K: 概要 ● Little Bee GW1NR-9 QN88P 搭載 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ● : 注目ポイント LUT4: 8,640 Flip-Flop: 6,480 Shadow SRAM: 17,280 bits Block SRAM: 468 Kbits SDRAM: 64 Mbits pSRAM: 64 Mbits 18x18 Multiplier: 20 PLL: 2 Intel MAX 10 10M08 と同程度 MTG-MAX10-FB-F (10M08 搭載) 引用元 : https://www.marutsu.co.jp/pc/i/598579/ 主な周辺回路, インターフェース ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 32Mbit Flash User I/O x46 Tact SW x2 LED x6 HDMI x1 Micro SD slot x1 RGB screen interface (LCD) x1 Sipeed Tang Nano 9K 引用元 : https://wiki.sipeed.com/hardware/en/tang/Tang-Nano-9K/Nano-9K.html Copyright© Fixstars Group 8

9.

Tang Nano 9K: アプリケーション例 ● 実践的!FPGA開発セミナー vol.25 ○ ● CQ 出版 Interface 2022年12月号 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ● 格安 FPGA で始めるシンセサイザー製作: 西本 宏樹 Lチカ マトリクスLEDの制御 I2Cスレーブ機能の実装 ステッピングモータの制御 DVI出力 RISC-Vソフトコアの実装 高位合成Polyphonyを使ってマトリクスLED制御 Polyphonyを使ってUART PolyphonyとベンダのIPコアを使った開発例 公式Example デザイン(GitHub) ○ ○ ○ Lチカ LCD へのカラーバー表示(800x480, 480x272, 他) PicoRV32 実装とHDMI 出力 Copyright© Fixstars Group 引用元 : https://fpga.tokyo/20230614/vol2 9

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Tang Primer 20K with Dock: 概要 ● Arora GW2A-LV18PG256C8/I7 搭載 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ● : 注目ポイント LUT4: 20,736 Flip-Flop: 15,552 Shadow SRAM: 41,472 bits Block SRAM: 828 Kbits 18x18 Multiplier: 48 PLL: 4 Xilinx Spartan 7 XC7S25 と同程度 主な周辺回路, インターフェース ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ Digilent Arty S7 (XC7S25搭載) 1Gbit DDR3 Memory 32Mbit Flash PMOD x4 Tact SW x5 DIP SW x5 LED x6 HDMI x1 Micro SD slot x1 RGB screen interface (LCD) x1 Touch Interface x1 3.5 mm Headphone Jack x1 Mic-array interface x1 Ethernet (RJ45) Camera Interface Wireless Anttena 引用元: https://digilent.com/reference/programmable-logic/arty-s7/start Sipeed Tang Primer 20K with Dock 引用元: https://wiki.sipeed.com/hardware/en/tang/tang-primer-20k/primer-20k.html Copyright© Fixstars Group 10

11.

Tang Primer 20K with Dock: アプリケーション例 ● 実践的!FPGA開発セミナー vol.26 ○ ● 格安FPGAで始めるFPGA Ethernet: UDPオーディオ編: 井田 健太 様 CQ 出版 Interface 2023年12月号 ○ ○ ○ ○ Tang Primer 20KでFPGAことはじめ 第1部 FPGA開発入門 ■ LEDを点滅させる回路を作る ■ デバッグで使うロジック・アナライザ機能 ■ 7セグLEDで作る6桁の10進カウンタ ■ SystemVerilogへの誘い ■ スイッチのチャタリング対策 第2部 FPGAでイーサネット ■ 物理層~データリンク層のHDL実装 ■ UDPを実装してIP通信する ■ UDPサーバ機能の実装 ■ Tang Primer 20Kを音声再生サーバにする 第3部 カメラとモニタのリアルタイム制御 ■ カメラとモニタを使うシステムの全体像 ■ カメラのRAWデータからカラー画像を作る ■ 高位合成でコードを分かりやすくする ■ Tang Primer 20Kで画像の輪郭検出 ■ 高位合成ツールPolyphony 引用元 : https://fpga.tokyo/20231005/vol3-2 Copyright© Fixstars Group 11

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Tang Primer 20K with Dock: アプリケーション例 ● 公式Example デザイン(GitHub) ○ DDR テスト ○ LCD へのカラーバー表示(800x480, 480x272, 他) ○ カメラ入力とLCD への出力 ○ Micarray ○ rv32ic rocket core ○ WS2812 Serial LED ○ Hi-Speed USB ○ UART ○ Stereo Audio ○ Ethernet (UDP) Copyright© Fixstars Group 12

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Tang Mega 138K with Pro Dock: 概要 ● Arora V GW5AST-LV138FPG676A 搭載 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ● : 注目ポイント LUT4: 138,240 FF: 138,240 SSRAM: 1080 Kbits BSRAM: 6120 Kbits DSP: 298 PLL: 12 Transcever (270Mbps ~ 12.5Gbps): 8 PCIe Gen2 x1, x2, x4, x8: 1 MIPI D-PHY: 1 RiscV AE350_SOC Processor: 1 ADC x2 Xilinx XILINX Zynq-7000 XC7Z015 と同程度 ALINX AX7015 (XC7Z015 搭載) 引用元: https://www.alinx.com/en/detail/269 主な周辺回路, インターフェース ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 8Gbit DDR3 Memory 256Mbit Flash PMOD x3 Tact SW x4 LED x6 HDMI x2 Micro SD slot x1 RGB screen interface (LCD) x1 3.5 mm Headphone Jack x1 Mic-array interface x1 Ethernet (RJ45) Camera Interface PCI Express SFP+ M.2 MIPI CSI Sipeed Tang Mega 138K 引用元: https://wiki.sipeed.com/hardware/zh/tang/tang-mega-138k/mega-138k.html Copyright© Fixstars Group 13

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Tang Mega 138K with Pro Dock: アプリケーション例 ● できそうなこと ○ ○ ○ ○ ● PCI Express でのデータ通信 ■ 公式GitHub にデモあり ● C2H, H2C のパフォーマンステスト ● Linux で動作させることが前提 SFP+ を利用した10Gbps Ethernet 通信 ■ 現時点でGitHub にデモはなし ■ Gowin Customized PHY IP を利用して実現可能 MIPI CSI を利用した高速通信 Hard-core RiscV のベンチマーク 公式Example デザイン(GitHub) ○ ○ ○ ○ ○ ○ Lチカ WS2812 Serial LED HDMI 2画面出力 LCD への画面出力 DDR テスト PCIe デモ Copyright© Fixstars Group 14

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各FPGA ボードの比較 - 1 Copyright© Fixstars Group 15

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各FPGA ボードの比較 - 2 Copyright© Fixstars Group 16

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Gowin のソフトウェア・ツールについて ● 開発は専用の「GOWIN EDA」を使用する ○ ○ ● コードの記述はVerilog, VHDL で行う ○ ○ ● HLS は純正では用意されていない Xilinx のIP Integrator やIntel のPlatform Designer のような機能もない Gowin が用意したIP 利用することも可能 ○ ○ ● Windows 版と Linux 版が用意されている それぞれに無印版とEducation 版があり、後者はユーザー登録だけで利用可能 (*デバイス制限あり) 「IP Core Generator」でIP を生成後、RTL にモジュールとして記載する IP 一覧 Gowin Analyzer Oscilloscope (GAO) というオシロスコープ的な機能も用意されている ○ Xilinx のILA, Intel のSignal Tap に相当 Copyright© Fixstars Group 17

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GOWIN EDA のTop 画面 スタートページ プロジェクトやプログラマーにアクセスできる 論理合成, 配置配線は Process から行う 処理状況を表示する コンソール Version: Gowin V1.9.9Beta-4 Copyright© Fixstars Group 18

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IP Core Generator の画面 IP を選択して プロジェクトに追加 Copyright© Fixstars Group 19

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Gowin Analyzer Oscilloscope (GAO) の画面 キャプチャ設定画面 Sample Clock を設定 観測したい信号を設定 トリガ条件設定画面 トリガに使用する 信号を設定 トリガ条件を設定 波形観測画面 Copyright© Fixstars Group 20

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まとめ ● ● Gowin 社製FPGA 開発ボードを3枚紹介しました ○ Sipeed Tang Nano 9K ○ Sipeed Tang Primer 20K with Dock ○ Sipeed Tang Mega 138K with Pro Dock 今や貴重なリーズナブルな価格で入手しやすいFPGA を提供してくれる Gowin 社の動向に今後も注目したいと思います ○ 下記にCEO へのインタビューが記載されています ○ 今後の展望やホビーFPGA 初心者向けボードについても記載があるので是非ご覧ください ■ https://fpga.tokyo/20231011/gowin Copyright© Fixstars Group 21

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Thank you! お問い合わせ窓口 : [email protected] Copyright © Fixstars Group 22