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May 19, 17
スライド概要
講演者:高橋 聡(マーザ・アニメーションプラネット株式会社)
加治佐 興平(マーザ・アニメーションプラネット株式会社)
井上 貴博(マーザ・アニメーションプラネット株式会社)
鳥居 佑弥(マーザ・アニメーションプラネット株式会社)
こんな人におすすめ
・Unityを使って映像制作をしたい方
・Timelineを使ってみたい方
受講者が得られる知見
・Unityを使ったリアルタイムムービー制作事例
・Timeline、Cinemachine機能の活用事例
・Unityのグラフィック機能の活用事例
リアルタイム3Dコンテンツを制作・運用するための世界的にリードするプラットフォームである「Unity」の日本国内における販売、サポート、コミュニティ活動、研究開発、教育支援を行っています。ゲーム開発者からアーティスト、建築家、自動車デザイナー、映画製作者など、さまざまなクリエイターがUnityを使い想像力を発揮しています。
Ultimate Bowl 2017 Timeline 機能を活用したリアルタイムデモのメイキング マーザ・アニメーションプラネット 株式会社
●登壇者紹介 マーザ・アニメーションプラネット株式会社 Surfacing Supervisor Director Cutscene Supervisor FX Supervisor 高橋 聡 井上 貴博 加治佐 興平 鳥居 佑弥
●会社紹介 社 名 : マーザ・アニメーションプラネット株式会社 事業内容 : CGアニメーション映像制作事業 世界に向けたフルCG長編アニメーションの企画、 製作、販売 著作権事業、原作権および商品化権の販売、許諾等 2017年4⽉1⽇現在 セガサミーホールディングス セガホールディングス ●社名 :マーザ・アニメーションプラネット株式会社 ●設⽴:2005 年1 ⽉21 ⽇●資本⾦:1億円●従業員数:124 名 代表取締役会長 里見 治 代表取締役社長 岡村 秀樹 取締役副社長 菅野 暁 取締役 竹崎 忠、石川 桂 コンシューマ事業 アミューズメント事業 TOY・映像事業 アミューズメント施設事業 家庭用ゲーム開発 PCゲーム開発運営 スマホゲーム開発運営 アーケード・ダーツ ゲーム及び機器 開発・販売 玩具の開発・販売 CG映像制作 アニメーション アミューズメント 施設運営 株式会社セガ・インタラクティブ 株式会社ダーツライブ 株式会社トムス・エンタテインメント 株式会社セガトイズ 株式会社セガ エンタテインメント 株式会社セガゲームス 株式会社セガ・ロジスティク トムスグループ ©SEGA
●works 長編映画製作 3Dテレビアニメ製作 3Dホログラム イベント映像 ゲームシネマティックス ゲームエンジンを 使った映像制作 www.marza.com/
●セッションサマリー Ultimate Bowl 2017 Timeline 機能を活用したリアルタイムデモのメイキング ■Session Summary 1.プロジェクトの紹介(10分) 2.タイムラインの紹介(10分) 3.エフェクトの紹介(10分) 4.デザイン/アセットの紹介(10分) 5.まとめ(3分)
1.プロジェクト紹介 Director 加治佐 興平
1-1.“Ultimate Bowl 2017” とは? Unity2017で導入される ”Timeline 機能” を活用し MARZAがUnite2017 向けに制作したリアルタイムデモです。
“Ultimate Bowl 2017” 動画 https://www.youtube.com/watch?v=Uy-gfLy54uc&app=desktop
1-2.プロジェクトのあらまし 2017年1⽉初頭にUnity社が2⽉の“GDC”に向けて “Timeline機能を活用できるコンテンツ”を探しているという話が耳に届く。 MARZAの中で短期間でアレンジ可能な2つの社内コンテンツを提案 “Ultimate Bowl” demo “THE TEST” demo よりショットの多くTimelineを活かせる”Ultimate Bowl”のリファインが決定!
1-3.スケジュールとスタッフィング スタッフは最大8名で、下記のスケジュールで制作されました。 “Ultimate Bowl 2017” シネマティックの制作スケジュール 2017/1月 2月 ●制作決定 3月 ●Unite向け再始動 4月 ●納品 ●GDC ●GDC向け制作中止 企画提案/ディレクション / ライト環境構築 カットシーン構築 アセット調整 シェーディング調整 エフェクト エンジニアリング 5月 ポストエフェクト ●Unite
”3つの目標と達成条件”
1-4-1.目標と達成条件① “目標①” ・「Timeline機能を使って良質な映像を作る」 “達成条件” ・「Timeline機能を使いこなす」 ・「ゲームエンジンを使って 映像プロダクションとしての映像品質を担保する」
1-4-2.目標と達成条件② “目標②” ・「映像制作の新しい可能性を追求する」 “達成条件” ・「3つの方式でカットシーンを作る」 a. ショットベース方式 (映像方式) b. カットシーン方式 (ゲーム方式) c. a+bのMix
1-4-3.目標と達成条件③ “目標③” ・「Unityユーザーに最大限還元する」 “達成条件” ・「プロジェクトをまるごと公開する」 ・「標準機能だけで作る」 ・「リアルタイム再生できるコンテンツにする」
それでは、 これらの目標をクリアするために どのような作業が行われたのか 実際に担当したスタッフより 解説して頂きます。
2.タイムラインの紹介 Cutscene Supervisor 井上 貴博
2-1.タイムライン概要 “テーマ” ・CGプロダクション向けタイムライン活用例 ・シネマライクカットシーンでのCinemachine活用例 “実施内容” ・プリレンダリングのショット構成をタイムラインの中で再現 ・Cinemachineを実際に使用したカットシーンの制作
2-2.Ultimate bowl のTimeLine
2-3.Ultimate bowlのTimeLine Activation Track Animation Track
2-4-1.ショット構成 ショット1 ・カメラ ・ポストエフェクト ・モデルアセット ・モーション ・エフェクト ショット2 ショット3 . . . .
2-4-2.ショット構成
2-4-3.ショット構成 ショット1 ・カメラ ・ポストエフェクト ・モデルアセット ・モーション ・エフェクト ショット2 ショット3 . . . .
2-5.Cinemachine
2-6.Cinemachine
2-7.Cinemachine
2-8.Cinemachine ●カメラスイッチャー ●動的な被写体追跡(自動フォロー) ●手ぶれ、シェイク ●カメラのブレンディング ●ポストプロセスのブレンディング
2-9.Animation Track
2-10.Animation Track
2-11.Animation Track
2-12.タイムライン総括 “総括①” ・アクティベーショントラックを活用すればショット単位の管理と作業ができる “総括②” ・シネマシーンを活用すればUnity上で気軽にシネマライクな カメラワークを実現できる “総括③” ・アニメーショントラックはシンプルかつ強力なトラック、 工夫次第でいろいろな使い方ができそう
3. エフェクトの紹介 FX Supervisor 鳥居 佑弥
3-1.エフェクト概要 “テーマ” ・標準機能を使ったエフェクト表現 ・リアルタイムに再生が可能なデータ構築 “実施内容” ・Shurikenを使ってパーティクルエフェクトを作成 ・PostProcessProfileを使ってポストエフェクトを作成
3-2.プリレンダーのWorkflow 工程 Modeling Animation Bake Effects Bake Tool ●各工程でDCCを使い分ける ●エフェクトの前後はデータをベイクする 【メリット】 ▶️ベイクによりDCCに依存しないデータフロー ▶️分業・スペシャリスト体制 Rendering PostEffects GOOD
3-3. “THE GIFT” Workflow 工程 Tool Modeling Bake Effects Bake Rendering M a r z a P i p e l i n e To o l Animation ●「THE GIFT」で採用した ハイブリッドワークフロー 【デメリット】 ▶️作業の多くがUnity外部に依存 ▶️キャッシュサイズが膨大 ▶️リアルタイムで確認・再生ができない PostEffects BAD
3-4.今回のWorkflow 工程 Tool ●エフェクト・ポストエフェクトはUnityで完結 Modeling ●Timeline上でアニメーションとダイレクトに連携 Animation ProfilerやStatsでフレームレートを 確認しつつ、FrameCaptureで Effects 連番を書き出し絵作りをチェック、 プリレンダと変わらない体制で PostEffects ショットをレビュー
3-5.Particle Effect ブレイクダウン
3-6.Post Effectブレイクダウン
3-7.エフェクト総括 ・標準機能、リアルタイム再生という目標は達成できた ・Shuriken1つで多様な表現が出来ることが分かった ・Timeline機能によりタイミングのコントロールが簡単に行えた ・PostProcessのポテンシャルが高く思っていた以上に絵作りが出来た GOOD
3-8.今後の目標 ●Particle effect以外の手法も活用していきたい ・Vertex Animation Shader ・Volume Dataなど ●Post Processingを極めたい ・カラーパイプラインの共有 ・コンポジターへの普及など
4.デザイン/アセットの紹介 SURFACING SUPERVISOR 高橋 聡
4-1.アセット:アーマーモデル ①デザイン ②Unity標準機能のみを使用 ③細部へのこだわり
4-1-1.アセット:アーマーモデル ①デザイン ■コンセプトアート
4-1-2.アセット:アーマーモデル ①デザイン ■Hero Armor デザイン ■Hero Armor Zbrush
4-1-3.デザイン/アセット:アーマー ②Unity標準機能のみを使用 ■Albedo ■Metal ■Normal
4-1-4.デザイン/アセット:アーマー ③細部へのこだわり ■バイザー ■背面ブースター ■ボール ■胸の傷、チームマーク ■ラインカラーバリエーション
4-2.デザイン/アセット:スタジアム ①デザイン ②モデル ③細部へのこだわり
4-2-1.デザイン/アセット:スタジアム ①デザイン ■コンセプトアート
4-2-2.デザイン/アセット:スタジアム ②モデル ・10種類のメインパーツから構成 ・ポリゴン数は340万ポリゴン(Tri) 上記にプラスでフラッグ、フライングステージ 群衆(観客、アリーナのアーマー) ■制作中のモデル画像
4-2-3.デザイン/アセット:スタジアム ③公開を意識した情報量 ■モニターの連番テクスチャ ■モニター ■ビームフラッグ ■スタジアムオブジェ
4-3.デザイン/アセット:群集の表現 ①Houdiniを活用した配置 ②シェーディングによる魅せ方 ③リダクション
4-3-1.デザイン/アセット:群集の表現 ①Houdiniを活用した配置 Wireframe Outline
4-3-2.デザイン/アセット:群集の表現 ②シェーディングによる魅せ方 Albedo normal specular
4-3-3.デザイン/アセット:群集の表現 ③リダクション Wire Low Wire High Shading Low Shading High Output
5.まとめ Surfacing Supervisor 高橋 聡
結果について① “我われが掲げた目標①” 「Timeline機能を使って良質な映像を作る」 “結果” Timelineを活用し、良質な映像を作る事が出来た。 もし、Timelineが無かったら同じ事は簡単に出来なかった。 そういう意味では、Timeline機能は非常にバランスの良い仕上が りになっていると言える。
結果について② “我われが掲げた目標②” 「映像制作の新しい可能性を追求する」 “結果” 今回、3種類の手順でカットシーンを構築した事によりコンテン ツに合わせて、最適な組み方も異なる事を理解した。 映像的な作 り方とゲーム的な作り方の良い部分をMIXし、今後さらに可能性 を追求して行きたい。
結果について③ “我われが掲げた目標③” 「Unityユーザーに最大限還元する」 “結果” 今回のプロジェクトデータは、まるごとUnityJapan 様からAssetStoreで公開予定です。公開⽇を楽しみ にお待ち下さい!
ご静聴、ありがとうございました