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January 10, 26
スライド概要
天文教育普及研究会近畿支部会にて発表したスライドです。
※一部削除している項目があります。
発表内容は報告者個人の見解に基づくものであり、発表者が所属する組織の公式見解ではございません。
また、内容に誤りがある可能性があります。ご了承の上閲覧ください。
よろしくお願いします
宇宙を身近に感じて学ぶための地図 ~「太陽系大きさ実感マップ」の作成~ 米澤樹(みさと天文台/和歌山大学大学院観光学研究科) 富田晃彦(和歌山大学)
太陽の大きさ実感マップ 太陽系マップ 2
目的・背景
背景1:観望会の雨天対策 公開天文台において 観望会実施日の約25%は天体が見られていない ->晴れ予報でも「悪天候対策」が必要 悪天候対策 -> 宇宙のスケールを感じてもらう 日本公開天文台協会(2024)「公開天文台白書2018」 米澤樹(2026)「公開天文台における悪天候時の観望会・イベント対応について」
中学校学習指導要領 太陽系の構造を取り上げる際に、太陽や各惑星の位置や大 きさの関係をモデルとして取り上げることは、太陽系の構造 を概観するために効果的である 文部科学省(2018)「中学校学習指導要領(平成29年告示)解説 理科編」
中学校の教科書 啓林館(2025)「未来へひろがるサイエンス3」
背景2: 「太陽系の大きさ」実感の難しさ •学 習 指 導 要 領 の 要 請 : 中学校理科(第3学年)「地球と宇宙」等における、 天体の大きさや距離の量的関係の理解。 •既 存 教 材 の 課 題 : •教 科 書 の 図 : 便 宜 的 な 縮 尺 で あ り 、 実 感 を 伴 わ な い 。 •模 型 実 験 : 校 庭 利 用 な ど 場 所 と 時 間 の 制 約 が 大 き い 。 •本 研 究 の 着 眼 点 : •学 習 者 の 「 既 知 の 地 理 的 感 覚 」 を 足 場 と し て 利 用 す る 。
中学校学習指導要領 配慮事項 • 科学的に探究する力や態度の育成 • コンピュータや情報通信ネットワークなどの活用 文部科学省(2018)「中学校学習指導要領(平成29年告示)解説 理科編」
目的 利用者・学習者が主体的に「太陽系の大きさ」を「実感」でき るように手助けをすること ->「太陽系の大きさ」を実感できるツールの作成 宇宙という日常と全く異なる「スケール感」を楽しんでもらう
宇宙の空間認知 -地理学の応用- 若林芳樹(2008)「地理空間の認知における地図の役割」,『認知科学』,15(1),pp38-50.
先行事例 天 文 教 育 & 観 光 ( 街 歩 き ) が 結 び つ い た 事 例 三澤順子ほか(2021)「天文・宇宙テーマにした「みたか太陽系ウォーク」からの発展―」
「太陽系の大きさ実感マップ」について
「太陽系大きさ実感マップ」システム概要 •コ ン セ プ ト : 地図上に、任意の縮尺で太陽系モデルを動的に重畳する Web教材 •主 要 技 術 •地 図 描 画 : M a p L i b r e G L J S ( W e b G L ベ ー ス で 高 速 動 作 ) •空 間 解 析 : T u r f . j s ( 円 生 成 と 距 離 計 算 ) インストール不要、ブラウザのみで動作 (PC・タブレット・スマホ対応)
システム構成 背景地図データ (国土地理院・Open street map) 天体データ 位置情報 ユーザー設定 縮尺計算 軌道円の作成 地図上で可視化し、 HP上で公開
特徴 • ユーザーが入力した「地球の直径(cm)」を基準に、 全天体のサイズと軌道半径を一括計算。 • 例:地球=1cm(ビー玉)とした時の海王星までの距離などを即座 に可視化。 • 描画範囲の最適化: 地球周回数(4万km基準)を考慮し、 システム負荷を軽減しつつ広域を表示。
「自分中心」の宇宙 • Geolocation APIの活用: 現在地(教室や自宅)を瞬時に「太陽」として設定可能。 • ドラッグ可能な太陽マーカー: 任意のランドマーク(有名観光地、学校など)へ中心を移動し、 探索的な学習を促進。 • 地球や太陽のサイズを任意に変更可
活用案
学校教育(GIGAスクール端末の活用) •単 元 : 中 学 3 年 「 地 球 と 宇 宙 」 、 高 校 「 地 学 基 礎 」 授業展開例: 1. 予想: 「学校を太陽としたら、地球はどこ?」 2. 検証: タブレットでマップを操作し、答え合わせ。 3. 考察: 太陽系の「スカスカ具合(空虚さ)」の実感。 技術的な利点: 特別なアプリ不要、ブラウザからすぐに利用可能。
学校教育(小学校) 遠足へ行く前に、「地球が1mだと、目的地は土星のあたり」など 普段の移動と関連して、すこし話すと 興味を持ちやすいと思われる -> 宇宙スケールも自分の知っている範囲・知識に落とし込める 技術的な利点: 特別なアプリ不要、ブラウザからすぐに利用可能。
社会教育・観光(アストロツーリズム) • 公開天文台・科学館での事例: 来館者の自宅を中心としたパーソナライズされた展示体験。 • 地域のランドマーク(駅、山、城など)を惑星軌道のマーカーと して利用。 • 「地域」という具体的な空間をキャンバスにすることで、 天文教育と地域を接続させる試み。
まとめ
まとめ • 太陽系の大きさを体感できるサイトを構築・公開できた • 様々な環境(ブラウザ)ですぐに使えるツールである • 講演会のつかみ、授業準備等でも簡単に利用可能 • ぜひ気軽に使って頂きたい • その際、フィードバックを頂けると幸いである。 • 今後の展望:定性的・定量的な評価ができると良い