動画『企業価値評価(バリュエーション)の「欠陥」を公認会計士が解説』で投影した資料

154 Views

July 23, 25

スライド概要

YouTubeで公開した動画に使用した投影資料の共有です(2022/7/16公開)。

■動画の内容
企業価値評価(バリュエーション)には大きな欠陥があり、M&Aの現場では意外と信用されていません。
この動画ではその欠陥が現れた事例と、実務における欠陥との付き合い方をご紹介します。

■動画URL
企業価値評価(バリュエーション)の「欠陥」を公認会計士が解説【動画で学ぶM&A】(17分19秒)
https://youtu.be/Jxn0dNfE-ko

■出演者
古旗淳一(公認会計士・税理士)
株式会社STRコンサルティング代表取締役
買い手企業担当者としてのバックグラウンドを生かし、独立後は数多くのM&Aの相談に対応。
専門家としての知識と現実的な実務経験、最新の現場情報を踏まえてわかりやすく解説します。

■この動画のチャプター
00:00 企業価値評価は信用できる?
04:22 企業価値評価の欠陥がよくわかる事例
10:41 企業価値評価の欠陥への実用的な対応方法

profile-image

公認会計士・税理士が中小企業M&Aのセカンドオピニオンサービスを提供するコンサルティング会社です。 普段はYouTubeでM&Aの基礎知識やノウハウを発信しています。 https://www.youtube.com/@STR-MA

シェア

またはPlayer版

埋め込む »CMSなどでJSが使えない場合

(ダウンロード不可)

関連スライド

各ページのテキスト
1.

M&A 損する前に 知ってほしい バリュエーション 企業価値評価の欠陥

2.

「いくらぐらいで売れそうか」は気になりますよね いくらぐらいで 売れるもんなの?

3.

こんな計算式見たことあります? イービットディーエー EBITDA × 5倍 + 現金等 - 借金の残高 (営業利益+減価償却) (倍率は例) = 株式の値段の目安(?)

4.

こういう考え方の買い手は確かに多いです 買い手 EBITDAの5倍で計算したら8億円か。 そのぐらいで買えれば御の字かもな・・・。 詳しくはこちらの動画で解説 M&A価格を決めるポピュラーな方法 EV/EBITDA法を公認会計士が解説 株式の 事業の 価値 価値 8~10倍が相場? 何言ってるんですか? 残高 EBITDA×倍率で評価 M&Aの価格を決める EV/EBITDA法の計算 や倍率、3つの欠点を 公認会計士が解説

5.

でも実際M&Aをやってみると EBITDA × 5倍 + 現金等 - 借金の残高

6.

でも実際M&Aをやってみると EBITDA × 5倍 + 現金等 - 借金の残高 結構な割合で 大ハズレ!

7.

M&A価格が予測できない3つの理由 ① 買い手は「将来の利益」を見ている→予測がバラバラ

8.

将来の予測は買い手ごとにバラバラ これは伸びる会社だ! ウチとのシナジーもある! 高くても買いたい!! そろそろ頭打ちでしょ。 別にシナジーもなさそうだ。 安くないと買えないね。

9.

M&A価格が予測できない3つの理由 ① 買い手は「将来の利益」を見ている→予測がバラバラ ② M&A価格は「交渉の結果」で決まるもの

10.

M&A価格は交渉の結果で決まるもの 10億円でも買えれば嬉しいです! でも8億円ならもっと嬉しいです!! 6億円だったらもっともっと嬉しいです!!

11.

仲介は「適正価格」じゃなくていいですし 10億円でも8億円でも6億円でもいいです。 さっさと合意してください!!

12.

M&A価格は交渉の結果で決まるもの 買い手のほうが駆け引きがうまい →価格は下がる 売り手のほうが駆け引きがうまい →価格は上がる

13.

M&A価格が予測できない3つの理由 ① 買い手は「将来の利益」を見ている→予測がバラバラ ② M&A価格は「交渉の結果」で決まるもの ③ 「企業価値評価」には欠陥がある!

14.

M&A価格が予測できない3つの理由 ① 買い手は「将来の利益」を見ている→予測がバラバラ ② M&A価格は「交渉の結果」で決まるもの ③ 「企業価値評価」には欠陥がある! ➡ 実はあんまり信用されていない

15.

この動画の内容① バリュエーション 企業価値評価の欠陥を エピソードを交えてわかりやすくご紹介!

16.

この動画の内容② M&Aの現場で実践されている 企業価値評価の欠陥との付き合い方

17.

実録! 企業価値評価の欠陥が よくわかる事例

18.

借地の上に建つ小売店のお話

19.

借地の上に建つ小売店のお話 DEPARTMENT STORE ←建物は自社所有 ←土地は賃借

20.

借地の上に建つ小売店のお話 DEPARTMENT STORE ←建物は自社所有 ←土地は賃借 事業用定期借地契約!! (残り6年)

21.

定借期間はあと6年! • 再契約してもらえなければ、退去しなければならない。 • 6年後土地オーナーと交渉し、再契約できるかも。 6年後も店舗が存続できるかは かなり不透明!!

22.

「高値で買い取ってもいい」と思っていた DEPARTMENT STORE ←当社の主力店舗の1つ ←土地の売買相場は4億円ぐらい

23.

「高値で買い取ってもいい」と思っていた DEPARTMENT STORE ←当社の主力店舗の1つ ←土地の売買相場は4億円ぐらい もし6年後再契約できないようなら、 5億円出してでも買い取るか!

24.

ところがここで幸運が到来! 土地オーナー あの土地買い取ってくれない? 早く決めたいから、 3億円でいいよ

25.

話を整理してみましょう

26.

話を整理してみましょう このままだと ••• 6年後に主力店舗を失う可能性 年間1,200万円の地代を今後も払う 土地を買えば ••• 3億円を払う 主力店舗の継続は確保できる 年間地代1,200万円も不要になる 最悪4億円で土地売れそう

27.

話を整理してみましょう このままだと ••• もう買うっきゃないじゃん! 企業価値もかなり上がりそう♪ 土地を買えば ••• 年間地代1,200万円も不要になる 最悪4億円で土地売れそう

28.

計算して確認しましょう 土地を買わない場合 EBITDA × 5倍 + 現金等 - 借金の残高

29.

計算して確認しましょう 土地を買わない場合 EBITDA × 5倍 + 現金等 - 借金の残高 1億円 3億円 0円 = 8億円 ⇧ 土地を買う前の 株式の価値

30.

では土地を買うと? 土地を買った場合 EBITDA × 5倍 + 現金等 - 借金の残高

31.

では土地を買うと? 土地を買った場合 EBITDA × 5倍 + 現金等 - 借金の残高 1億1,200万円 0円 0円 ※地代分の費用削減 ※土地の購入代金で 使ったため減少

32.

では土地を買うと? 土地を買った場合 EBITDA × 5倍 + 現金等 - 借金の残高 1億1,200万円 0円 0円 ※地代分の費用削減 ※土地の購入代金で 使ったため減少 = 5億6千万円 ⇧ 土地を買った後の 株式の価値

33.

怪奇!企業価値が減少?! 土地を買わない場合 土地を買った場合 8億円 5億6千万円 なんで 価値減るの?!

34.

怪奇!企業価値が減少?! 土地を買わない場合 土地を買った場合 8億円 5億6千万円 なんで 価値減るの?! 閉店リスク 利益も 4億の土地が 解消!! 増加! 3億で買えた! でも、価値は落ちました...

35.

理論的にはココがオカシイ!! 土地を買わない場合 EBITDA × 5倍 + 現金等 - 借金の残高 土地を買った場合 EBITDA × 5倍 + 現金等 - 借金の残高 将来のリスクが大きく変わったのに 倍率が変わらないのはオカシイ!!

36.

でもコレが「理屈の限界」 この業界の平均値は5倍なの。 「主力店舗の1つの6年後の閉店リスク」 がある場合にはいくら下げれば合理的だと思う? 「土地を自社所有することの安定感」があれば いくら上げることが合理的だと思う? 感覚じゃなくて理屈を使って 数字で言ってくださる?

37.

とはいえ、これってどうなんでしょう? • 4億円の土地を持っている • 年間1億1,200万円安定的に稼ぐ • 借金はない • 店舗追い出されるリスクもない ➡ この会社が5億6千万円?!

38.

「リアルオプション」ならできるかも リアルオプション法とは オプション取引の金融工学における価値評価方法を応用して、 不確実な複数シナリオにおける価値算定を合理的に行う手法。 なお、あまりに難解で浮世離れしているためか、 私は専門書籍の中でしか拝見したことがなく、 ツチノコのようなものだと勝手に思っている。 どんなに高度でも 経営で使えなきゃ意味がねぇな

39.

企業価値評価の欠陥への 実用的な対応方法

40.

よくある欠陥の修正方法

41.

よくある欠陥の修正方法 直感に合わせる いくらなんでも5.6億じゃ安すぎる気がする。 じゃあ7倍ぐらいまで倍率を伸ばして考えてみるか。

42.

理屈はコジツケでもOK(買い手の自己責任で) DEPARTMENT STORE ※土地を購入後 小売事業 土地を 年間1,200万円で賃貸 不動産賃貸業

43.

「2事業同居」で考えてみると••• 小売事業の価値 EBITDA × 5倍 = 5億円 1億円 ※不動産部門に地代を 内部控除した後の利益 不動産賃貸業の価値 保有不動産の価値 → 4億円 ※不動産賃貸業は所有資産価値で評価 合計9億円 ※現金等、借金がゼロの場合

44.

売り手にとって重要なこと① 企業価値評価の欠陥によって、異常に安く 評価されないためには、買い手に本当の 価値を直感的に感じてもらう必要がある。 それを感じてもらえる説明を尽くすことが もっとも重要。 売り手にとって重要なこと② 買い手の直感は当然バラバラなので、価 値を高く感じてくれる買い手を探す必要が ある。 複数の買い手候補を比較して、一番よく評 価してくれる買い手を選ぼう(入札)。

45.

M&A戦略を作る弊社サービスのご案内 60日間M&Aスタート戦略講座 • M&Aの基礎学習 • ビジネス分析と財務分析 • M&A戦略の策定 • 会社説明資料の作成 • マッチング業者選定支援 • セカンドオピニオン 詳しくは説明欄のリンクをご覧ください