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April 03, 24
スライド概要
[第5回大阪sas勉強会]田中 祐輔
SAS言語を中心として,解析業務担当者・プログラマなのコミュニティを活性化したいです
RMST ー層別解析についてー 株式会社エ ス・シ ー・エー 田中 祐輔
RMST(1/2) RMST (Restricted Mean Survival Time) ✓境界時間τ内でのイベント発現までの時間に対する平均値(境界内平均生存時間) ✓生存時間データの評価指標の一つ(ハザード比,平均生存時間,時点生存割合など) RMSTの長所 ✓ハザード比と比べて,臨床的に解釈しやすい ✓平均生存時間より安定した推定値が得られる (最終生存時間で打ち切りの場合) ✓時点生存割合と比べて,境界時間τまでの情報を 全て利用している点で情報を集約した指標となっている RMSTの短所 ✓事前に境界時間τを定める必要がある 境界時間τ 2019/5/24 大阪SAS勉強会 2
RMST(2/2) SASコード proc lifetest data = DATA timelim = TAU ; time TIME * CENSOR(0) ; run ; * TAU: 境界時間 アウトプット(TAU = 5) 合計 境界時間より後にイベントがある場合,正しく推定できないため注意 ✓詳細は製薬協資料[1]の3.2.2節「SASプログラミング時の留意点」を参照のこと 2019/5/24 大阪SAS勉強会 3
層別解析(1/4) 影響因子を考慮したRMSTの差の検定(製薬協資料[1] 3.4.1節) 因子の組合せ(例:3水準×2水準=6層) 各層で群間のRMSTの差が0 分母に平方根が付きました(第2版で修正) 2019/5/24 大阪SAS勉強会 4
層別解析(2/4) 任意の層及び群でRMSTとその標準誤差(SE)を計算できない場合がある ✓特に水準の数が多く,各層,各群でNが小さくなる場合 年齢 性別 Drug (RMST (SE)) Placebo (RMST (SE)) 18歳未満 男性 12.4 (1.3) NA (NA) 女性 42.7 (3.8) 35.3 (5.1) 男性 39.4 (5.6) 41.7 (8.7) 女性 20.1 (6.2) 38.2 (2.4) 男性 17.5 (9.1) 14.9 (7.9) 女性 50.0 (NA) 26.6 (4.5) 18歳以上65歳未満 65歳以上 2019/5/24 大阪SAS勉強会 5
層別解析(3/4) 計算不可が発生する状況 ✓任意の層及び群でイベント数が0又は1となる場合 ➢ RMSTの推定値 ➢ RMSTの標準誤差 (SE) 𝑑𝑗 : 時点𝑗のイベント数 𝑚: 境界時間 τまでのイベント数の総和 𝑚 = 0: RMST = NA, SE = NA 𝑚 = 1: RMST = 境界時間内のイベント発現までの時間, SE = NA 計算不可が発生する場合の対処方法 ✓事前にSAP等で処理方法を定める必要がある ➢ 各層・各群で計算不可が発生する場合,層別解析を実施せず,通常の解析(単純な群間の比較)を行う ➢ 層の併合を実施した上で,層別解析を行う etc 2019/5/24 大阪SAS勉強会 6
層別解析(4/4) 影響因子を考慮したRMSTの差の検定(製薬協資料[1] 3.4.1節の続き) ✓SAS/STAT 15.1でLIFETESTステートメントにRMSTオプションが実装 2019/5/24 大阪SAS勉強会 7
参考文献 1. 生存時間型応答の評価指標-RMST (restricted mean survival time) を理解する- 第2.0版 URL: http://www.jpma.or.jp/medicine/shinyaku/tiken/allotment/rmst.html 2019/5/24 大阪SAS勉強会 8