Power BI_勉強会　暗黙的なメジャーが非推奨な理由を考えてみる

Power BI 勉強会 暗黙的なメジャーがなぜ 非推奨なのかを考える ２０２５年３月２９日

自己紹介 名前：つかぽん（４３歳） 出身：佐賀県 職種：小売業（和服） 職種：情シス 参加コミュニティ：Power BI勉強会 地域コミュニティ運営： 佐賀ローコードツール勉強会 佐賀市プロモーション動画より https://www.youtube.com/watch?v=5gSddwFHcbw 佐賀県のシンボルである「ムツゴロウ」 が絶滅危惧種になってしまう。

• https://www.youtube.com/watch?v=5gSddwFHcbw

コミュニティ名 ローコードツール 勉強会 Ｗｅｂアプリ モバイルアプリ作成 Power Automate Power Apps 業務の自動化 ＲＰＡ等 活動内容 主にMicrosoftのPower Platform を使ってのハンズオン形式での勉強、 勉強した内容を発表するＬＴ等 モバイル注文アプリ 活動目的 ・地域のＩＴスキル向上・普及 ・非ＩＴエンジニアでも業務効率化・ データ活用の幅を広げる。 Power BI データ分析 佐賀市中心街 人流センサーデータより （佐賀市オープンデータ）

組織内の課題 最近Power BIに興味がある社員が 増えてきた。 一人の時は問題なかったのが、複数に なると課題が出てくる。

組織内の課題 組織内でPower BIを広げていくのには、いくつもの課題がある データの管理 ワークスペースの管理 データの信頼 性・正確性 日付テーブルの管理 データフロー(Power Query) DAXによる作成 人材育成

組織内の課題 メジャーの取り扱い メジャーの取り扱いについて 暗黙的なメジャーを使用している社員が多く、今後暗黙的なメジャーを使用した レポートが増えてきた場合、どんな影響があるか。 また暗黙的なメジャーの取り扱いについて、組織内でどうすべきかを 判断するために、暗黙的なメジャーについて調べてみました。

暗黙的なメジャー・明示的なメジャーの説明がされているところ Microsoft Learnのトレーニング内に 暗黙的なメジャーと明示的なメジャー についての説明がされている。 Microsoft Learnより https://learn.microsoft.com/ja-jp/training/modules/dax-power-bi-add-measures/

• https://learn.microsoft.com/ja-jp/training/modules/dax-power-bi-add-measures/

暗黙的なメジャーの使用方法 フィールドを選択し集計方法を選択するだけで、DAX式を書かなく ても、 データの追加にて、集計したいΣ（シグマ） アイコンのフィールド名を選択 集計する種類を選択

暗黙的なメジャーの使用方法 要約処理の初期値を選択することも可能

フィールド名 ＋ 要素処理の種類が表示の有無について フィールド名 ＋ 要約処理の種類（合計・平均）表記の有無については Power BI Desktop オプションにて設定可能 チェックあり チェックなし

明示的なメジャーとは Data Analysis Expressions (DAX) 式を記述して、セマンティックモデルに追加する計算式 明示的なメジャーの名前ではなく、単にメジャーと書かれているのはこちら

暗黙的なメジャーの利点 DAX関数（明示的なメジャー）が分からない方も該当する集計を選択す ると簡単に計算が可能 Power Query、データモデリングを含めUI画面操作で行うことが多く、 暗黙的なメジャーもUI画面操作で、マウス操作のみで完結するので簡易

メジャーを作成する理由 UI画面操作で簡単に集計が可能な暗黙的なメジャーであっても メジャーを作成した方がよいと記載がされています。 Microsoft Learn https://learn.microsoft.com/ja-jp/power-bi/guidance/star-schema

• https://learn.microsoft.com/ja-jp/power-bi/guidance/star-schema

再利用性の欠如について ビジュアル単位で、合計・平均・最大値等を集計単位を選択する必要がある 表示単位もその都度設定する必要がある 暗黙的なメジャーは、ビジュアル単 位で計算方法を選択 明示的なメジャーは、メジャー単位 で計算式・書式設定がされている

暗黙的なメジャーは、名前だけではどんな計算を行っているのか把握しずらいことがある。 ビジュアル表記の名前を変更後、集計単位を変更すると一目で把握しずらい。 暗黙的なメジャーの場合 フィールド名ではどんな 計算をしているが不明 明示的なメジャーの場合 メジャー名・計算式から把握

ビジネスロジックの表現不足 組織内で暗黙的なメジャーで解決するのもあるが、 業務は暗黙的なメジャーで解決できないものも多い。 ・年・月累計、前年との比較等 ・買上額○円以上の買上顧客数 ・新規買上顧客数 Microsoft Learn https://learn.microsoft.com/ja-jp/training/modules/dax-power-bi-add-measures/

• https://learn.microsoft.com/ja-jp/training/modules/dax-power-bi-add-measures/

ビジネスロジックの表現不足 暗黙的なメジャーのみしか知らないと、セマンティックモデルの構造を 変更され、第三者から分かりにくいモデルになってたり 明示的なメジャーで解決できるがDAX式を記述したことがないので、ビ ジュアル作成自体を諦めてしまう可能性もある

その他にも 暗黙のメジャーが対応していないPower BIの機能が複数あり、 Power BIの機能を十分に活かせない可能性もある 暗黙的なメジャーが対応していないPower BIの機能 ・計算グループ(Calculate Group) ・動的書式設定文字列（Dynamic format strings for measures) ・改ページ対応レポート（Paginated reports)

暗黙的なメジャーを抑制するには その１ Power BI Desktopにて「暗黙的なメジャーを抑制する」を「はい」に設定する ことにより、明示的なメジャーのみに制限することは可能 モデルビュー のセマンティック モデルを選択

暗黙的なメジャーを抑制するには その２ ファクトテーブルのフィールド名を全て非表示にする。 ファクトテーブルを非表示にし、 明示的なメジャーを記載することにより、 テーブルアイコンが計算機に変わり、 一番上に表示される

最初に暗黙的なメジャーを明示的なメジャーに置き換えて ・暗黙的なメジャーで使用されているDAX式は難しいものはなく、 単純で分かりやすいメジャーがのみ 合計、平均・・・・・SUM関数、AVERAGE関数 最小値・最大値・・・MIN関数,MAX関数 カウント（一意）・・DISTINCTCOUNT関数 カウント・・・・・・COUNTROWS関数

複合メジャーについて 複合メジャー メジャーで 1 つ以上のメジャーが参照、再利用することでメジャーの 記述を容易にする。 年間累計のメジャー Total YTD = TOTALYTD( [Total Sales Amount],'Date'[Date],"3/31")

まとめ ・暗黙的なメジャーは簡単に出来るので、入門者にはとっても便利 なため、導入の入口としてはよいが、将来性や再利用性を考えると 明示的なメジャーが望ましい。 ・私以外にレポート作成者が増えていき、私の業務が楽になることを願う