機能するチームになっていくとはどういうことか?

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December 16, 22

スライド概要

ある現場で話したチームづくりに関する資料です

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レッドジャーニー(https://redjourney.jp/) 所属のアジャイルコーチ 元ギルドワークス 所属 様々な規模のSIerでのシステム開発を経て今に至り、約10年で40の組織、80のチームを支援している。 「ええと思うなら、やったらよろしいやん」を口癖に、社内のみならず社外のチームがより良くなるお手伝いなど日々活動中。 ・認定プロフェッショナルスクラムマスター(CSP-SM) ・認定プロダクトオーナー(CSPO) ブログ:サウスポーなエンジニアの独り言

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各ページのテキスト
1.

機能するチームになっていくとは どういうことか? 中村 洋(@yohhatu) https://unsplash.com/photos/KMn4VEeEPR8

2.

中村 洋(Yoh Nakamura) ✔ 現:レッドジャーニー ✔ 元:ギルドワークス ✔ アジャイルコーチ ✔ Certi ed Scrum Professional®ScrumMaster ✔ Certi ed Scrum Product Owner® ✔ Certi ed Agile Leadership I ✔ Certi ed LeSS Practitioner fi fi fi fi ✔ http://about.me/yohhatu

3.

期待のすり合わせ https://unsplash.com/photos/1JX4J̲kq7sU

4.

期待のすり合わせ ✔ 主にチーミングやチームビルディング、チー ム作りに関する概念、考え方を紹介していきま す(論文までは深く読んでいません) ✔ レクチャーとチームでのディスカッションを 繰り返していきます。

5.

期待のすり合わせ ✔ 今回は”機能するチーム”と呼びますが、他に も”効果的なチーム”や”デキるチーム”、“いい感 じのチーム”などいろいろ呼ばれています

6.

目次 ✔ グループとチームの違い ✔ なぜチームになる必要があるか? ✔ 機能するチームがもっている要素 ✔ 機能するチームになる道 ✔ 機能するチームに関わる概念 ✔ まとめ

7.

今日紹介する予定の概念やキーワード ✔ チームが機能する条件 ✔ タックマンモデル ✔ 組織の成功循環モデル ✔ 心理的安全性 ✔ HRTの原則 ✔ フィードバック ✔ ジョハリの窓

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目次 ✔ グループとチームの違い ✔ なぜチームになる必要があるか? ✔ 機能するチームがもっている要素 ✔ 機能するチームになる道 ✔ 機能するチームに関わる概念 ✔ まとめ

9.

グループとチームの違い https://unsplash.com/photos/Zyx1bK9mqmA

10.

グループとチームの違い https://rework.withgoogle.com/jp/guides/understanding-team- fi ff e ectiveness/#de ne-team

11.

グループとチームの違い ✔ ワークグループ 相互依存性が最小限という特徴があり、組織ま たは管理上の階層関係に基づいています。 ワークグループのメンバーは、情報交換のため に定期的に集まる場合があります。

12.

グループとチームの違い ✔ チーム メンバーは相互に強く依存しながら、特定のプ ロジェクトを遂行するために、作業内容を計画 し、問題を解決し、意思決定を下し、進捗状況 を確認します。 チームのメンバーは、作業を行うために互いを 必要とします。

13.

グループとチームの違い グループ チーム 依存性 最小限 強い 集まる理由 情報交換 お互い必要 意思決定 管理される 自分たち

14.

目次 ✔ グループとチームの違い ✔ なぜチームになる必要があるか? ✔ 機能するチームがもっている要素 ✔ 機能するチームになる道 ✔ 機能するチームに関わる概念 ✔ まとめ

15.

なぜチームになる必要があるか? https://unsplash.com/photos/KsaSqVcdKF0

16.

なぜチームになる必要があるか? ✔ 不確実性が高い状況において、認知的多様性 の必要性 ✔ 1人で成し遂げることができる質量の変化

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目次 ✔ グループとチームの違い ✔ なぜチームになる必要があるか? ✔ 機能するチームがもっている要素 ✔ 機能するチームになる道 ✔ 機能するチームに関わる概念 ✔ まとめ

18.

機能するチームがもっている要素 https://unsplash.com/photos/7BhTfoKsheQ

19.

機能するチームがもっている要素 https://rework.withgoogle.com/jp/guides/understanding-team- fi ff e ectiveness/#de ne-team

20.

機能するチームがもっている要素 ✔ 心理的安全性 ✔ 相互信頼 ✔ 構造と明確さ ✔ 仕事の意味 ✔ インパクト

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機能するチームがもっている要素 ✔ 心理的安全性 対人関係においてリスクある行動を取ったときの結果に対する 個人の認知の仕方、つまり、「無知、無能、ネガティブ、邪魔だ と思われる可能性のある行動をしても、このチームなら大丈夫 だ」と信じられるかどうかを意味します。 心理的安全性の高いチームのメンバーは、他のメンバーに対して リスクを取ることに不安を感じていません。 自分の過ちを認めたり、質問をしたり、新しいアイデアを披露 したりしても、誰も自分を馬鹿にしたり罰したりしないと信じ られる余地があります。

22.

機能するチームがもっている要素 ✔ 相互信頼 相互信頼の高いチームのメンバーは、クオリティの高い仕事を時 間内に仕上げます(これに対し、相互信頼の低いチームのメン バーは責任を転嫁します)。

23.

機能するチームがもっている要素 ✔ 構造と明確さ 効果的なチームをつくるには、職務上で要求されていること、そ の要求を満たすためのプロセス、そしてメンバーの行動がもたら す成果について、個々のメンバーが理解していることが重要とな ります。目標は、個人レベルで設定することもグループレベルで 設定することもできますが、具体的で取り組みがいがあり、な おかつ達成可能な内容でなければなりません。 Google では、短期的な目標と長期的な目標を設定してメンバー に周知するために、「目標と成果指標(OKR)」という手法が 広く使われています。

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機能するチームがもっている要素 ✔ 仕事の意味 チームの効果性を向上するためには、仕事そのもの、またはそ の成果に対して目的意識を感じられる必要があります。 仕事の意味は属人的なものであり、経済的な安定を得る、家族 を支える、チームの成功を助ける、自己表現するなど、人によっ てさまざまです。

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機能するチームがもっている要素 ✔ インパクト 自分の仕事には意義があるとメンバーが主観的に思えるかどう かは、チームにとって重要なことです。 個人の仕事が組織の目標達成に貢献していることを可視化する と、個人の仕事のインパクトを把握しやすくなります。

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機能するチームがもっている要素 ✔ ハーバードで学ぶ「デキるチーム」5つの条 件―チームリーダーの「常識」 ✔ Leading Teams: Setting the Stage for Great Performances

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機能するチームがもっている要素 デキるチーム ✔ クライアントに評価される ✔ チームとして成長する ✔ メンバー一人ひとりが学ぶ

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機能するチームがもっている要素 デキるチームができあがる可能性が高くなる条 件 ✔ 真のチームであること ✔ (担当する仕事について)揺るぎない方針を持 つこと ✔ チーム力が高まる構造を持つこと ✔ チーム力が高まる制度づくり ✔ 適時、適切なコーチング体制

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機能するチームがもっている要素 真のチームの4つの条件 ✔ 課せられた「仕事」が明確なこと ✔ チームの内と外を隔てる「境界」も明確なこと ✔ 仕事のやり方を管理する「権限」が具体的に決めら れていること ✔ メンバーの顔ぶれがあまり変わらない「安定性」が あること

30.

目次 ✔ グループとチームの違い ✔ なぜチームになる必要があるか? ✔ 機能するチームがもっている要素 ✔ 機能するチームになる道 ✔ 機能するチームに関わる概念 ✔ まとめ

31.

機能するチームになる道 https://unsplash.com/photos/c0I4ahyGIkA

32.

機能するチームになる道 ✔ 誤解:チームビルディングは1度やって終わり ✔ 育み続ける必要がある ✔ “馴染んでいく"感覚

33.

タックマンモデル 形成期 Forming お互いを 知らない 関係性 を築く 混乱期 Storming 統一期 Norming 考え方や役 共通認識が 割で衝突が 持て、安定し 起きる ていく 機能期 Performing チームが機能 し、成果を 出しやすく なる 散会期 Adjourning 目標を達成 するなどして 解散する

34.

タックマンモデル ✔ ブルース・W・タックマンが提唱した、組織 の成長の段階を示したモデル ✔ 段階を経て、その段階ごとに適切な活動を 行っていくことで成果を出す組織になるという 考え方

35.

タックマンモデル 形成期 Forming お互いを 知らない 関係性 を築く 混乱期 Storming 統一期 Norming 考え方や役 共通認識が 割で衝突が 持て、安定し 起きる ていく 機能期 Performing チームが機能 し、成果を 出しやすく なる 散会期 Adjourning 目標を達成 するなどして 解散する

36.

DAU Model https://calhoun.nps.edu/handle/10945/33164

37.

組織の成功循環モデル 関係の質 結果の質 思考の質 行動の質

38.

組織の成功循環モデル ✔ ダニエル・キム教授が提唱した組織に成功をも たらすことができる可能性が高くなる ✔ 「関係の質」から始まるグッドサイクルと 「結果の質」から始まるバッドサイクルがある

39.

組織の成功循環モデル グッドサイクル 1:互いの尊重し、対話(関係の質) 2:気づき、良いアイデアの発見(思考の質) 3:挑戦、自発的な行動、助け合い(行動の質) 4:成果が得られる(結果の質) 5:信頼関係が高まる(関係の質) 関係の質 結果の質 思考の質 行動の質

40.

組織の成功循環モデル バッドサイクル 1:成果が上がらない(結果の質) 2:対立、押しつけ、命令(関係の質) 3:受け身、面白くない、失敗回避(思考の質) 4:利己的、消極的な行動(行動の質) 5:さらに成果が出ない(結果の質) 関係の質 結果の質 思考の質 行動の質

41.

目次 ✔ グループとチームの違い ✔ なぜチームになる必要があるか? ✔ 機能するチームがもっている要素 ✔ 機能するチームになる道 ✔ 機能するチームに関わる概念 ✔ まとめ

42.

機能するチームに関わる概念 (HRTの原則・心理的安全性・フィードバック) https://unsplash.com/photos/JQ-WgCJk5ow

43.

HRTの原則 https://unsplash.com/photos/wJK9eTiEZ

44.

HRTの原則 ✔ Team Geek ―Googleのギークたちはいかに してチームを作るのか ✔ Team Geek: A Software Developer's Guide to Working Well with Others

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HRTの原則 ✔ 謙虚(Humility) ✔ 世界の中心は君ではない。君は全知全能ではないし、絶対 に正しいわけでもない。常に自分を改善していこう。 ✔ 尊敬(Respect) ✔ 一緒に働く人のことを心から思いやろう。相手を1人の人 間として扱い、その能力や功績を高く評価しよう。 ✔ 信頼(Trust) ✔ 自分以外の人は有能であり、正しいことをすると信じよ う。そうすれば仕事を任せることができる。

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HRTの原則 「あらゆる人間関係の衝突は、 謙虚・尊敬・信頼の欠如によるものだ」

47.

心理的安全性 https://unsplash.com/photos/L8iPDE99z9c

48.

心理的安全性 ✔ チームが機能するとはどういうことか── 「学習力」と「実行力」を高める実践アプロー チ ✔ Teaming: How Organizations Learn, Innovate, And Compete In The Knowledge Economy

49.

心理的安全性 ✔「組織行動学を研究するエドモンドソンが 1999年に提唱した心理学用語 ✔「対人関係においてリスクのある行動をして もこのチームでは安全であるという、チームメ ンバーによって共有された考え」 ✔ 「関連のある考えや感情について人びとが気 兼ねなく発言できる雰囲気をさす」

50.

心理的安全性

51.

フィードバックをする https://unsplash.com/photos/8R-mXppeakM

52.

フィードバック ✔ 関係性の中で、他者について観察できたこ と、気づいたことを相手の成長のために伝える こと ✔ 注意事項:ここでのフィードバックは工学的な意味ではあり ません

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フィードバック 4つの要素 1:観察できたふるまい、言動 2:ふるまいによって発生した自分の感情 3:相手へのリクエスト 4:相手へのアドバイス(指示の場合もある) ※諸説ありますが、上記の1、2までを”フィードバッ ク”と説明することが多いです

54.

フィードバック 1:私が話している時に、XXさんは身を乗り出して聞 いています(言動) 2:その様子を見て、ちゃんと話を聞いてくれていると 嬉しくなりました(感情) 3:なので、他の人と話す時もその行動を続けてくださ い(リクエスト) 4:さらに、身を乗り出すだけでなく、うなずくといい です(アドバイス)

55.

ジョハリの窓 ✔ 自分をどのように公開ないし隠蔽するかとい う、コミュニケーションにおける自己の公開と コミュニケーションの円滑な進め方を考えるた めに提案された考え方 https://ja.wikipedia.org/wiki/ %E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%8F%E3%83%AA%E3%81

56.

ジョハリの窓とは?

57.

ジョハリの窓とは? 「開放の窓」を 大きくする

58.

目次 ✔ グループとチームの違い ✔ なぜチームになる必要があるか? ✔ 機能するチームがもっている要素 ✔ 機能するチームになる道 ✔ 機能するチームに関わる概念 ✔ まとめ

59.

まとめ https://unsplash.com/photos/vYZTg7y̲EAg

60.

目次 ✔ グループとチームの違い ✔ なぜチームになる必要があるか? ✔ 機能するチームがもっている要素 ✔ 機能するチームになる道 ✔ 機能するチームに関わる概念 ✔ まとめ

61.

紹介した概念やキーワード ✔ チームが機能する条件 ✔ タックマンモデル ✔ 組織の成功循環モデル ✔ 心理的安全性 ✔ HRTの原則 ✔ フィードバック ✔ ジョハリの窓

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参考情報 https://unsplash.com/photos/2JIvboGLeho

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参考情報 ✔ ハーバードで学ぶ「デキるチーム」5つの条件―チー ムリーダーの「常識」 ✔ TeamGeek―Googleのギークたちはいかにしてチー ムを作るのか ✔ チームが機能するとはどういうことか──「学習 力」と「実行力」を高める実践アプローチ

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参考情報 https://www.docswell.com/s/yohhatu/5YE47Z-journey-to-goodteam https://www.youtube.com/watch?v=cAfHNtkLpCo&t=219s

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いい感じのチームになっていく道の 助けになれば幸いです https://unsplash.com/photos/AMQEB4-uG9k