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March 02, 25
スライド概要
レッドジャーニー(https://redjourney.jp/) 所属のアジャイルコーチ 元ギルドワークス 所属 様々な規模のSIerでのシステム開発を経て今に至り、約10年で40の組織、80のチームを支援している。 「ええと思うなら、やったらよろしいやん」を口癖に、社内のみならず社外のチームがより良くなるお手伝いなど日々活動中。 ・認定プロフェッショナルスクラムマスター(CSP-SM) ・認定プロダクトオーナー(CSPO) ブログ:サウスポーなエンジニアの独り言
優先順位づけ v1.0̲20250302 中村 洋(@yohhatu)
お話すること ✔ 優先順位を整理する方法 ✔ 優先順位の整理する時のポイント
注意 ✔ 「絶対うまく行く」ものではなく、プロダク ト、プロジェクトの環境や状況に依存します ✔ それぞれの方法は概要のみなので実際に使う 際には必要であれば深く調べてください
優先順位を整理する方法 ✔ RICEスコア ✔ 狩野モデル ✔ MoSCoW法
優先順位を整理する際の考え方 1:機能/施策の金銭価値 2:機能/施策の実施(その後のサポートなども含 む)にかかるコスト 3:機能/施策の実施を通じて学べる知識の量と その意義 4:機能/施策の実施によって低減できるリスク
優先順位を整理する際の考え方 1:機能/施策の金銭価値 ✔ どれだけ収益を上げることができるのか? ✔ どれだけ費用を節約できるのか? インパクトやビジネス・アウトカムの話
優先順位を整理する際の考え方 2:機能/施策の実施にかかるコスト ✔ 人件費が最たるもの ✔ 運用の時間 ✔ 時間がかかればかかるほどコストは増大する 問合せの増加、対応する作業時間や人件費 単純に作ればいいというわけではない
優先順位を整理する際の考え方 3.:学べる知識 ✔ “わからない”をわかるようにする ✔ 主に目標、方法、実現可能性の3つの”わから ない”がある 「今、わからないことはなにか?」「わかるこ とで大きく前進することはなにか?」を把握し ておく
優先順位を整理する際の考え方 4. 実施によって低減できるリスク ✔ 競合に先を越されるリスク ✔ 社会的変化など外的環境に対応できない際の リスク ※3の学べる知識によってわからないことがわか るようになるのも広い意味でもリスクの低減
優先順位を整理する際の考え方 アジャイルな見積りと計画づくり ~価値あるソ フトウェアを育てる概念と技法~ https://www.amazon.co.jp/dp/4839924023 ・9章 テーマの優先順位づけ ・10章 金銭価値による優先順位づけ ・11章 「 望ましさ」による優先順位づけ
RICEスコア
RICEスコア ✔ 4つの変数を用いたシンプルな優先順位付け の方法 ※参考資料 ✔ RICE: プロダクトマネージャーのためのシンプルな優先順位 付け方法 https://note.com/kntrttm/n/ned54aac8b3b9 ✔ RICE: Simple prioritization for product managers https://www.intercom.com/blog/rice-simple-prioritizationfor-product-managers/
RICEスコア ✔ Reach:何人のユーザーに影響するか? ✔ Impact:どれくらいの影響があるか? ✔ Con dence:どれくらい確信があるか?(仮 fi ff 説が正しいと思っているか) ✔ E ort:開発工数はどれくらいかかるか?
RICEスコア https://note.com/kntrttm/n/ned54aac8b3b9
RICEスコア https://note.com/kntrttm/n/ned54aac8b3b9
RICEスコア https://note.com/kntrttm/n/ned54aac8b3b9
RICEスコア https://note.com/kntrttm/n/ned54aac8b3b9
RICEスコア ✔ 1人で算出するのは難しい(E ortなどは開発 者が知っている)ので協働する ✔ 「だいたいこれくらい」でまずは出してみて 会話する ✔ (確度の差はあるが)予想なので検証と再計画 ff をし続ける
狩野モデル
狩野モデル 「狩野モデル(かのうモデル)は、顧客満足度 に影響を与える製品やサービスの品質要素を分 類し、それぞれの特徴を記述したモデルであ る。1980年代に東京理科大学教授であった狩野 紀昭によって提唱された。マーケティングや品 質管理の分野に対して多大な影響を与えたモデ ルであり、世界的にはKano Modelとして知ら れる」(Wikipedia) ff https://bu .ly/z8bxrRx
狩野モデル https://i2key.hateblo.jp/entry/2016/12/07/153146
狩野モデル ff https://bu .ly/z8bxrRx
狩野モデル ✔ それぞれの特徴は時間の経過と共に変わって いく(当初は魅力品質だったものが当たり前品質 になるなど) ✔ ビジネスやプロダクトの状況などから今はど の品質を目指すのかといった方向性の検討に使 える(施策を特徴ごとに分類してバランスを見る など) ✔ 魅力品質は利用者もわかっていないので探索 的な活動(仮説検証など)が必要
MoSCoW法
MoSCoW法 ✔ プロジェクトマネジメントやソフトウェア開 発において、要件の優先順位を明確にするため の4つのカテゴリに分類する手法
MoSCoW法 ✔ Must(必須): プロジェクトにおいて必ず満た さなければならない要件 ✔ Should(推奨): 満たさないと困るが、必須で はない要件。 ✔ Could(可能): 満たさなくても問題ないが、満 たされると良い要件 ✔ Won't(今は不要): 今回は対応する必要がない 要件
MoSCoW法 ✔ ユーザーストーリーマッピングなどと併用す ることでMosCowを見つけやすくなる ✔ ステークホルダーとの共通認識づくりに活用 できる ✔ 「なぜその分類なのか?」の言語化(必要に応 じて文章化)が必要 ✔ 仮説なのでフィードバックをもとにアップ デートする
優先順位の整理する時のポイント
優先順位の整理する時のポイント ✔ 多様な視点、観点が必要。協働作業が大事(た だし決める人は決めておくとスムーズ) ✔ その時点での判断なので前提が変わったり、 新たなことがわかったらアップデートする ✔ 比較的関わる人が多くなる、かつ、時間軸が 長くなりがちな活動なので「なぜ?」を残す