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September 24, 26
スライド概要
Google広告の指名検索キャンペーンで、インプレッションシェアが90%に届かない原因を47キャンペーン月の実測で数えました。入札戦略が「コンバージョン数の最大化」だった35キャンペーン月は、90%を超えた月が0回。取りこぼしの理由は広告ランクが76.7%、予算は3.0%でした。今日やれる5分の点検手順と、この調査では言えないこと7項目も載せています。
元になった記事(note): https://note.com/tsukurenai/n/n9f02c3e32cdd
コードは1行も書けません。なのに社内ツールは8万5千行あります。広告代理店で働く40歳、12人のチーム。数字は全部実測です。
指名検索の ISが90%に 届かない 予算ではなく、 指名キャンペーン7本・47キャンペーン月を全部数えた記録 入札戦略で分かれていた ティラノ部長/2026年9月 ※1アカウントの実測です。取引先名・キャンペーン名・金額は出していません 「コンバージョン数の 最大化」は 35回中0回でした。
結論 数えて分かった4つ 1 取れていたのは約2割 2 取りこぼしの約96%は広告ランク 3 5本は7か月、一度も90%に届かず 4 90%超えは、入札戦略できれいに分かれた 合算IS 20.8%。5回に4回は出ていない。「7〜8割」と聞い ていた 落ちたのではなく、最初からそこにいた ランク損失 76.7%、予算損失 3.0%。予算では直らない 目標IS 5/5、コンバージョン数の最大化 0/35 もう1つ:「指名」キャンペーンなのに、表示のうち完全一致は 35.6% だけでした。 ティラノ部長 2
前提 どう数えたか(ここが違うと数字が変わる) 母集団 1アカウント内で、キャンペーン名に「指名」を含むもの全部(7本)。成績のいい本だけを選んでいない 期間・単位 2026年3月〜9月21日。1本×1か月=1標本。配信の無い月を除いて47キャンペーン月 取得 Google広告を Windsor.ai の REST API 経由で取得。管理画面からの転記はしていない ISの合算 表示回数で重み付けしない。分母を復元してから足す 合算IS = Σ表示回数 ÷ Σ(表示回数 ÷ IS) 「<10%」 APIでは 0.0999 に見える(日別で286行)。10%は上限として扱い、合算ISの20.8%は実際より高めに 出ている ティラノ部長 3
事実1/4 損失の内訳 取りこぼしは、ほぼ全部「ランク」だった 76.7% 広告ランクで負けた 直すのは入札か、広告ランクを決める他の要素 3.0% 予算が足りなかった 1日の予算を増やして直るのはこちらだけ 7本中4本は、配信のあったすべての月で予算損失 0.0% この4本では「予算を増やしましょう」という提案は消える。残る2本も最大 8.1% 1本だけ予算損失が毎月 21.7〜36.4% あった 別の問題として、今回の結論の外に置いた ティラノ部長 4
事実2/4 推移 7本中5本は、一度も90%に触れていない 赤の5本は、7か月ずっと点線 (90%)の下 5本で一番高い本でも 69.1〜81.2% を上下 しているだけ 折れていないから、気づかない ずっと下にいると、それが正常値に見える ティラノ部長 5
事実3/4 入札戦略 90%超えは、入札戦略できれいに分かれた 目標IS 手動CPC CV数の最大化 合算 93.7% 90%超え 5/5 合算 85.0% 90%超え 3/7 合算 20.3% 90%超え 0/35 同じアカウント・同じ7か月・同じチーム。事実2の5本は5本とも CV数の最大化 ティラノ部長 6
事実3/4 読み方 自動入札が壊れていた、ではない 「コンバージョン数の最大化」は、コンバージョンの数を目標に入札を決める戦略です。表示を取るこ とは目標に入っていません。申し込みにつながりにくいと見た検索では入札を上げない、ということが 起こりえます。 本はこう書いている 自動入札では意図以上に入札単価が調整されるケ ースがあるため、指名キーワードのキャンペーンでは 避けたほうがよい(心配しているのは払いすぎ) このアカウントで起きていたこと 逆向き。出るべき表示に出ていなかった。向きは逆で も「指名に自動入札をそのまま当てない」に着く 入札の中身は外から見えないため、指名検索で入札が上がっていなかったかどうかは推測です。 ティラノ部長 7
事実4/4 マッチタイプ 「指名」なのに、完全一致は35.6% 部分一致 40.3%・フレーズ一致 24.0% キーワードと違う語句にも出られる 表示が一番多い本は 78% が部分一 致 部分一致のCTR 4.6%、同じ本の完全一致は 14.6%。 どの語に出たかは検索語句レポートで確かめるまで分 からない ティラノ部長 8
測れなかったこと P-MAXが指名を取っているかは、 今回は確かめられなかった P-MAX の行の検索語句は 0行だった Googleは P-MAX の検索語句レポートを管理画面でもAPIでも出している。0行の理由は、今回の取得経路か条件の側 検索語句とまったく同じキーワードを持つ検索キャンペーンは、P-MAXより優先される Googleの仕様。マッチタイプによらない。だから完全一致35.6%は、そのまま「P-MAXに負けている」を意味しない 0件は「無い」か「探せていない」か 道具の側を確かめるまで、どちらかは分かりません。空振りを結論にしない。第2回で取得経路を変えて取り直します。 ティラノ部長 9
この調査で言えないこと 「入札戦略を変えれば90%になる」とは言えない 1 1アカウント・1業種・1国だけ 3 目標ISの本は小さい 月100〜865表示。競合が薄いだけかもしれない 5 予算損失が出ていた1本は結論の外 7 指名なら100%取るべき、とも限らない 社名が一般語と同じなら、指名でない検索が分母に混ざる 2 割り付けがランダムではない 「ISを上げたいから目標ISにした」という逆向きの因果がありうる 4 「<10%」の真の値が分からない 6 入札戦略とキャンペーンが重なっている 目標IS・手動CPCはそれぞれ1本だけ。戦略の差と本の条件の差 を切り分けられない 言えるのは「コンバージョン数の最大化のままだった35キャンペーン月で、一度も届かなかった」まで。 ティラノ部長 10
今日やれること 管理画面で、5分 1 列を足す キャンペーンの列に「インプレッションシェア」「IS損失率(ランク)」 「IS損失率(予算)」 2 予算を見る 指名キャンペーンの予算損失が0%なら、予算の話は今日で終わり 3つを横に並べる 「入札戦略」 の列も足す。 コンバージョン数の最大化なら、 この調査の35キャンペーン月と同じ 3 戦略を見る 1の2列と並べて、ランクで落としていないかを見る 広告以外の自動化にも効く問い:この仕組みに、何を評価軸として渡したか。渡さなかった軸は、守られる保証がない。 守られなかったことは、エラーとして報告されない。 ティラノ部長 11
出典 参照したもの Google 広告ヘルプ 本 データ 広告グループとアセット グループの優先順位付け(answer/2756257) 他のキャンペーンと P-MAX の連携の仕組み(answer/13810170) P-MAX の検索語句レポート(answer/16327396) 二平燎平、仙波勇太『BtoBマーケティング“打ち手”大全』インプレス 辻井良太、宝田大樹『ネット広告クリエイティブ“打ち手”大全』インプレス Google広告(Windsor.ai REST API 経由)。集計はPythonスクリプトで再現できる形で保存 この12枚の元になった記事を note に公開しています 数え方の細部、引用した本5冊、自動化に評価軸を渡す話まで書いています。 指名検索で90%を超えた月は35回中0回。全部「コンバージョン数の最大化」でした note.com/tsukurenai/n/n9f02c3e32cdd ティラノ部長 12