Teaching_Without_Telling

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June 25, 26

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何卒よろしくお願い申し上げます。 一流のIT研修講師を目指し、日々研鑽を続けております。 本資料は外部公開用としてご提供するものです。

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各ページのテキスト
1.

答えを言わない指導術 ソクラテス式問答法 × 認知科学が解き明かす「自走するエンジニア」の育て方 うさうさ研修工房

2.

答えを与える「優しさ」がもたらす3つの罠 認知的な依存 答えをもらう習慣が定着すると、自力で考えることをやめる。(Vygotsky, 1978) 忘却の加速 受動的に受け取った情報は、能動的に生成した情報より定着率が著しく低い。(Roediger & Karpicke, 2006) 自己効力感の喪失 「自分で解けた」体験の欠如は、学習継続意欲を根底から損なう。(Bandura, 1997)

3.

認知科学が証明する「問い」の力 生成効果 (Generation Effect) 自分で情報を生成(アウトプット)した場合、単に読んだ場合と比べて長期記憶への定着率が大幅に向上する。(Slamecka & Graf, 1978) +30~40% 記憶定着率の向上 検索練習効果 (Testing Effect) 繰り返し学習より「思い出す」行為の反復の方が、1週間後・1ヶ月後のテストスコアが有意に高い。(Roediger & Karpicke, 2006) 1.5倍 1週間後の記憶量

4.

指導のパラダイムシフト:ソクラテス式問答法 相手が既に知っているものを「問い」によって引き出し、自力で正解に到達させる対話的指導法。 情報の流れ 講師 → 受講者 受講者 ↔ 講師 主役 講師 受講者 記憶定着 低い 高い 自己効力感 育ちにくい 育ちやすい メタファー

5.

どこまで手を差し伸べるべきか:ZPDと「足場掛け」 未到達領域 (支援があっても無理=フリーズ) ココを狙う! 現在の能力圏 (一人でできる) ZPD:最近接発達領域 (足場掛けがあればできる)

6.

思考を深める「問いかけの4階層」 L4 統合 「今日学んだことをまとめると?」 (メタ認知) ※ 初心者にいきなりL3/L4を 投げるのはNG(フリーズの原因) L3 仮説 「もし条件が違ったら?」(推論・転移) L2 掘り下げ 「なぜそう判断した?」(論理の飛躍の可視化) L1 確認 「今何が起きている?エラー文は何と?」(現状把握)

7.

いつ、何を問うか?(実践フローチャート) 【START】受講者が詰まっている L1: 自分の言葉で現状を説明できる? No Yes 最小ヒントを出し、再挑戦させる。 L2: なぜそう判断したか? → L3: 別ケースでは?へと深掘り。 L4: 言語化・統合。 【GOAL】🎉 自力解決を称える! ※ 答えを開示するのは最終手段。フローを一周してもわからない場合のみ

8.

ソクラテス式問答法のアンチパターン 5選 Before / NG(アンチパターン) After / OK(改善アクション) 「ちょっと待って」で止まり続ける 制限時間を設定して 「3分で考えてみて」と伝える 誘導尋問になる ヒントは1個ずつ。 答えが見える質問はしない 受講者の沈黙に耐えられず 黄金の沈黙を守る。 答えを言う 最低15秒は待つ 問いかけに「正解」を期待する どんな回答も一度受け取る。 否定から入らない 全員に同じ深い問いをかける ZPDを見極め、個人差に合わせて 階層を変える

9.

奥義:「黄金の沈黙(ウェイト・タイム)」 問いを投げた後、最低15秒から30秒待つ。 「沈黙は失敗ではない。脳内で『生成』と『検索』 が行われている、最大のフィードバックである」

10.

指導者の新たな定義(うさうさの原則) 1. 事実と印象を分ける(「できていない」ではなく「〇〇で詰まっている」)。 2. 問いは答えの代わりでなく、思考の扉を開く「鍵」。 3. 沈黙は失敗ではない。待つことが最大の支援。 4. 自力解決の瞬間を奪わない。それが最大の学習体験。 5. ZPDに立ち、足場を架け、静かに撤退する。 「面白きこともなき世を面白く。 またお会いしましょう(Human-in-the-Loop)」