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April 25, 26
スライド概要
何卒よろしくお願い申し上げます。 一流のIT研修講師を目指し、日々研鑽を続けております。 本資料は外部公開用としてご提供するものです。 ALJ Education Plus 株式会社 Yukiko(※趣味枠アカウント)
新入社員・未経験者向け うさうさ エンジニア研究室 質問力研修 〜 現場で困らないエンジニアの聞き方 〜 ✓ 質問の 4 ステップ ✓ 15 分ルール ✓ 演習で体得 講師: Yukiko Ishiguro | ALJ Education Plus
ゴー ル 2 / 18 本研修のゴール 研修後すぐに現場で使える『型』を身につける ① 質問の重要性を理解する ② 質問の 4 ステップを使える ③ 15 分ルールを実践できる なぜ質問が下手だと損するのかを知る 型に当てはめれば誰でも上手に聞ける 詰まる時間と質問するタイミングの目安 出典: Hashimoto-Noriaki『開発エンジニアの質問の正しいやり方』(Zenn, 2023)
目 次 3 / 18 本日の流れ 全 6 章 + 演習 + まとめ 1 なぜ質問力が必要なのか 2 上手い質問のメリット・下手な質問の損 違いを数字で実感 失 3 ダメな質問の例(Before) 現場で よく見るパターン 4 質問の 4 ステップ(本日の核) 型に従えば誰でも上手 5 15 分ルール 聞くタイミングの目安 6 上達のコツ ・ 練習方法 現場で続けるために 現場でのコスト感を共有する 所要時間: 60 分(講義 40 分 + 演習 15 分 + Q&A 5 分)
1 . 必要 性 4 / 18 なぜ質問力が必要なのか 技術力の前に立ちはだかる『コミュニケーションの壁』 「エンジニアの時間は会社のお金」 質問力が左右するもの 今後のキャリア ある PM の言葉: 現場での評価・昇進・案件アサイン 会社の利益 1 人優秀なエンジニアが手を止めるだけで会社が 損失する。それを頭に入れた上で質問しなよ。 工数削減 → 利益貢献 → 自分の収入 UP 人間関係 周囲のストレスを減らせれば信頼が育つ 技術力の伸び → 質問は『してもいい』けど『仕方』が大事 コミュニケーションが整って初めて技術に集中 出典: Hashimoto-Noriaki『開発エンジニアの質問の正しいやり方』(Zenn, 2023)
2. メリ ット 5 / 18 上手い質問の 3 つのメリット 技術以外でも使える一生モノのスキル 01 仕事ができる人と思われる 質問の組立てを見れば思考の整理具合が分かる。上手な人は『この人に任せたい』と評価される。 02 他のエンジニアの時間を奪わない 工数削減 = 利益貢献。一発で要点が伝わる質問は周囲の生産性も底上げする。 03 困った時に欲しい回答が返ってくる ぼんやりした質問にはぼんやりした答えが返る。具体的に聞けば的確な答えが返る。 「質問が上手いと褒められる」場面は、現場で必ずやってくる
2. メリ ット 6 / 18 下手な質問が招く損失 やり取りが 4 倍に膨らむ + 双方が疲弊する ✗ 下手な質問 ✓ 上手な質問 20 回 5回 やり取りが必要 で同じ問題を解決 ● 質問者・回答者ともに疲弊 ● 要点が一発で伝わる ● 本題の解決が後回しに ● 本題の議論にすぐ入れる ● 実務だと会社に損失 ● 技術の話に集中できる 4 倍の差 同じ 1 問の解決でも、聞き方ひとつでこれだけ差が出る
3. Be fore 7 / 18 ダメな質問の例 現場で本当によく見るパターンを見てみよう 新入社員さん 「rails で migration を実行したらエラーが出ました。どうすればいいですか 。」 受け手の心の声 ● 何が分からないのか? どういうエラーが出たのか? ● そもそも自分でエラー解決する気あるのか? ● 「どんなエラー? 何して欲しいの?」と返さないと進まない → 余計なやり取りが発生 → 結果: エンジニアの時間を無駄に奪う = お金の損失
4. 4 ステ ップ 8 / 18 質問の 4 ステップ(本日の核) 型に従えば、誰でも上手な質問ができる ① ② ③ ④ 要件を伝える 今の状況 試したこと 最後にお願い 結論ファースト 事実+エラー 仮説+調査 教えを請う この順番を崩さないことが一番大事 順番を意識するだけで、質問の質は劇的に変わる
4. Ste p ① 9 / 18 Step ① 要件を伝える(結論ファースト) 最初の 1 行で『何のメッセージか』を宣言する 4 つの要件タイプ 例文 ● 【質問】わからないことを聞く ● 【相談】判断を仰ぎたい ● 【報告】結果を伝える ● 【共有】みんなに知らせる 「質問です。 rails で migration を実行できず 困っています。」 → 受け手は『質問モード』で読める → 困りごとも一緒に伝わる Step ① で間違えると、その後 何を書いても伝わりにくくなる
4. Ste p ② 10 / 18 Step ② 今の状況を伝える 事実とエラーをそのまま渡す。受け手が想像できる材料を出す 状況に含めるもの 例文 ● どのファイルで作業中? ● 何をしようとしていた? ● 何が起きた?(エラー文をそのまま) ● 事実と推測を混ぜない 「○○ファイルで △△ を実装し migration を実行 したら、以下のエラーで落ちました: ActiveRecord::PendingMigration...」 → 状況がわからないと適切な助言は出せない 現場あるある: エラー文を要約してしまう → 原因情報を捨てている
4. Ste p ③ 11 / 18 Step ③ 試したこと・調べたこと(+仮説) 『考えました感』を見せると相手も丁寧に答えてくれる 含めるもの 例文 ● 実際に試したこと(コマンド・修正内容) ● 調べたサイト・キーワード ● 自分の仮説(なぜそう思った?) ● 数字・固有名詞を入れる 仮説には 必ず根拠 を添えること 「カラム名の typo かと思い 3 箇所修正しましたが解消 せず。 Stack Overflow の類似質問を 5 件読みましたが当ては まりませんでした。」 → 数字+固有名詞 で『調べた量』が見える 根拠なき仮説は『考えていない』と同じ 「修正した」より「✕✕を 3 箇所修正した」のほうが 100 倍伝わる
4. Ste p ④ 12 / 18 Step ④ 最後にお願い・方向性を添える 受け手が答えやすいように『何を聞きたいか』を最後に明示 締めの定型文 「〜の方向性で調べているのですが、解決できず困っています。 ご教授いただけると幸いです。」 これで何が起きるか ● 受け手は『いま何を提供すればいいか』が即わかる → 返信が早くなる + ピンポイントになる Step ① の宣言 と Step ④ のお願い、両方あると質問が完結する
4. 比 較 13 / 18 4 ステップを通すとどう変わる? 同じ困りごとでも、伝わり方がここまで違う ✗ Before ✓ After 【質問】migration が通らず困っています。 rails で migration を実行したらエラーが出ました 。どうすればいいですか。 user.rb で belongs_to を実装して migration したら ActiveRecord::Pending... で落ちました。 カラム名を 3 箇所修正、SO の類似 5 件確認しましたが解消 せず。 外部キー設定が原因かと考えています。ご教授いただけると幸 いです。 After は ① 質問宣言 → ② 状況 → ③ 試したこと → ④ お願い の順序
5. タイ ミン グ 14 / 18 Google の 15 分ルール 聞くべきタイミングを明確にする 15 ルールの内容 ● 詰まったら、まず 15 分は自分で考える ● 15 分経っても解決しなかったら必ず聞く やってはいけない MIN ● 考えずにすぐ聞く(NG) ● 1 人で 1 時間 抱え込む(NG) チームのために『15 分超えたら聞く』が最善 ─ 抱え込みは害
5. チェ ック 15 / 18 送信前 30 秒 チェックリスト Slack で送る前に、この 5 項目を見返す ✓ ① 要件タイプ(質問/相談/報告/共有)を最初に書いた? ✓ ② 状況を 事実+エラー文 で書いた? ✓ ③ 自分が 試したこと・調べたこと を書いた?(数字+固有名詞) ✓ ④ 仮説に 根拠 を添えた? ✓ ⑤ 最後に お願い・方向性 を書いた? これを満たさない質問は、現場ルールで投稿不可にするのも有効 送信前 30 秒の確認で、後の 1 時間が変わる
6. 演 習 16 / 18 ペアワーク: 質問の書き換え Before の質問を、4 ステップで書き換えてみよう お題 「Python が動きません。助けてください。」 ─ この質問を 4 ステップに整えて書き換える 進め方(15 分) 3分 個人で書いてみる(4 ステップに沿って) 5分 ペアで読み合い、改善点を 1 つずつ指摘 5分 改善版を書き直す 2分 数組ピックアップして共有 ペアワークの目的: 自分の盲点を相手の目で気づく
6 . 上達 法 17 / 18 質問力を上達させる 3 つの習慣 現場で続けるためのシンプルな型 型に当てはめて毎日使う Slack/Teams での質問は必ず 4 ステップで書く。最初は遅くても、1 ヶ月で習慣化する。 業務日報で言語化を訓練する 1 日の終わりに 5 行だけ書く。事実 / やったこと / 詰まったこと / 試したこと / 明日やること。 Qiita / Zenn で発信する 先生になったつもりで自分の言葉でまとめる。書く力 = 質問する力。 とにかく練習・とにかく習慣化 ─ 上達した人は全員これをやっている
まとめ 今日の持ち帰り 1 質問は順序が命: ①要件 ②状況 ③試したこと ④お願い 2 数字 + 固有名詞 で『考えた量』を可視化する 3 15 分詰まったら必ず聞く(抱え込みは害) 4 送信前 30 秒のチェックリストを毎回通す 面白きこともなき世を面白く — Yukiko Ishiguro