20240607_関ケ原

11.9K Views

June 07, 24

スライド概要

profile-image

高校卒業後、デザイナーとして就職しましたが、その後キャリアチェンジを行い、インフラエンジニア、そしてシステムエンジニアとして様々な企業に対してシステム導入コンサル及び設計構築を行い、その後友人と共に株式会社ソントレーゾを立ち上げました。立ち上げ後は、お客様に対してデジタルトランスフォーメーションを推進するため、Azure、AWS、GCPを使用したオンプレミスシステムの移行や Microsoft 365 の導入支援、Power Platformの導入・教育・構築支援を行っております。お客様に対しては、企業文化、業務オペレーションなどといった様々な観点から最適でかつ低コストで導入できるような設計を心掛け、最終的にはお客様自身で利活用推進が可能になるように努めました。

Docswellを使いましょう

(ダウンロード不可)

関連スライド

各ページのテキスト
1.

「市民開発者」と「コミュニティ」

2.

自己紹介 りなたむ Microsoft MVP Business Applications (2020-2024) Cacoo アクセラレーター Power Platform 関連の動画の作成や、ITコミュニティの支援や運営を行っています。 市民開発者の創出やキャリアチェンジのアドバイスなどもしています。 ◇運営コミュニティ ・Japan Power Platform User Group ・Japan Power Apps User Group 大阪 ・CMC_Meetup 大阪 2024/6/7 BizOptimars Co., Ltd. All Rights Reserved. Rinatamu_ITDR Rinatamu_Bike @rinatamu_bike 2

3.

自己紹介 中村 亮太 株式会社BizOptimars 代表取締役社長 - 記事 - - 経歴 ・金融機関の情報系システムの導入提案/設計構築 ・業務システムのクラウド移行提案/設計 ・Microsoft 365 の導入提案・教育 ・テレワーク / BYOD / セキュリティコンサル ・Power Platform (ローコード開発プラットフォーム) の導入・教育支援 ・多種多様な企業へのDX導入コンサル ・市民開発者の創出支援 ・社内コミュニティ支援、企画など - 執筆・監修 - - 受賞 ・Microsoft MVP(Most Valuable Professional) Business Applications 部門受賞 (2020-2024) 2024/6/6 BizOptimars Co., Ltd. All Rights Reserved. 3

4.

会社紹介 株式会社 BizOptimars 内製化支援をコミュニティの力でブーストする会社です 2024/6/6 BizOptimars Co., Ltd. All Rights Reserved. 4

5.

なぜ「市民開発者」が 必要なのか 5

6.

これまでの業務スタイル 就業可能な人員を多く確保することができたことから、それぞれの業務に対して「多くの人員」を用いて 業務を行っていくスタイルでした A部署 B部署 C部署 D部署 F部署 G部署

7.

生産年齢人口の減少 少子高齢化が進んだことで、生産年齢人口(15歳~65歳未満の人口)が低下しています そのため、人材確保が年々難しくなっています 2025年では2015年に比べて約1000万人減少 2045年では2015年に比べて約2000万人減少 出典:日本の将来推計人口(平成29年推計) | 国立社会保障・人口問題研究所 7

8.

世界と日本での高齢者層割合の推移 世界的にみて、高齢者層は増加傾向にあるが、日本の増加率は他国と比べて高いことから 人材確保がより難しい状況にあります 2025年ではアメリカでは19%に対し 日本では21% 2030年ではアメリカでは17%に対し 日本では26% 出典:Global Labor Force Ageing Rapidly | BUSINESS INSIDER

9.

これまでの業務スタイルを維持するのは難しい 人員の確保が難しいことから、これまでの業務量をこなすだけでも、一人あたりの業務効率を向上する する必要があります A部署 B部署 C部署 D部署 F部署 G部署

10.

世界競争力が低下している日本 年々日本の競争力は低下しており、特にビジネス効率性においては顕著に低下(他国が向上している) しているため、ビジネスとして成り立たなくなる可能性が出始めています。 出典:WEF国際競争力ランキングにおける日本の国際競争力 - 内閣府

11.

ビジネス効率を向上するためには 定型的な作業はある程度自動化するといったことが必要となってきます。 A部署 B部署 C部署 D部署 F部署 G部署

12.

業務スピードを加速するためのデータ利活用 全社横断的なデータ活用をすることにより、部署間と能動的に連携できるようになるほか、機械学習モデルを 構築するなどして、業務予測を行うといったこともできるようになり、様々な業務に活用することが できるようになります。 B部署 A部署 会計システム D部署 業務システムA C部署 顧客管理システム E部署 従業員管理システム F部署 業務システムB 業務システムC

13.

しかしながら・・・ 多くの企業では既存システムを部署ごとに構築していることが多く、全社横断的なデータ活用があまりできて おらず、また大幅なカスタマイズがITベンダーを経て行われていることから、複雑化・ブラックボックス化 されており、データ活用がままならない状況だと思われます。(するにしても膨大な費用が発生する) B部署 A部署 ベンダー A C部署 ベンダー B ベンダー C 会計システム 顧客管理システム 従業員管理システム D部署 E部署 F部署 ベンダー A 業務システムA ベンダー B 業務システムB ベンダー C 業務システムC

14.

デジタル人材が少ない日本 デジタル化人材においては、日本はランクをかなり下げており、競争力の向上に向けた様々な施策を講ずる ためにも、デジタル人材を多く創出する必要があります。 出典:総務省|令和3年版 情報通信白書

15.

依頼から内製化へ 他者や他部門、そして他社に依頼していく中で、業務ノウハウはどんどん失われていきます。 そのまま開発をするのではなく、コミュニケーションやフィードバックを繰り返しながら開発をしていくこと になっていきます。その時間やコストが非常にもったいないからこそ、内製化は必要なのです 今までは これからは 開発依頼 IT担当者 開発依頼 担当Sier 業務委託者など 業務担当者

16.

これまでやってきたことと同じです 昔は、オフィスにパソコンさえないのが当たり前でした。 そしてオフィスに1台のオフコンが導入され、そのうちパソコンが導入され、デジタルデータな資料を 作ることができるようになりました。内製化はその延長線上にあるものなのです。 2024/6/6 紙と電話 オフコン PCと紙 PCとアプリ BizOptimars, Inc. All Rights Reserved. 16

17.

専門事項のみを依頼することで開発効率を上げる プロ開発者にはプロ開発者ならではの部分に専念してもらい、内製化する上で必要な高度技術を 使える形(APIとして提供)に作ってもらうことで、全体で開発できるスキームを確保することが必要です API作成依頼 API提供・保守 工場のセンシン グデータも 活用したい! 独自の予測モデルを 使って無駄のない 業務にしたい 作成しました! こちらのAPIを お使いください

18.

市民開発者は必要 ビジネスを拡大していく中で、今取り巻いている様々な問題を抱えながら進めるためには 全員が一丸となって、協力し解決していく必要があります。 そのためにも、プロ開発者と市民開発者という役割を改めて定義し、それぞれが得意分野とすることを 専任して進めることが必要なのです。 18

19.

「市民開発者」って どういう人? 19

20.

そもそもプロ開発者ってどういう人? プロ開発者と一括りに言っても、実態はかなり多様な開発者がいます フロントエンド バックエンド IoT AI/機械学習 20

21.

市民開発者 is not Simplified 市民開発者はプロ開発者の簡易版・・・ではないです そんなに甘いものではありません ローコードで開発する人ではないです 21

22.

市民開発者とは・・・ ビジネスにおいて最も最適なシステムを提案、開発を行っていく人です。 専任技能はなくとも、ビジネスの目標を完全に理解し、それに基づき必要な仕組みやUXを提案し 作り上げていく開発者です。

23.

ローコード開発はあくまで手段に過ぎない とはいえど、開発者の経験が乏しい状況で、ビジネスに最適なシステムを作り上げていくのは容易では ありません。そこで、そういったシステムづくりをより分かりやすく理解できるようにするために 考案され、作られたのがローコード開発ツールなのです。 学習コストが 比較的低い 23

24.

ビジネスに近いからこそ考えることはたくさん ビジネスに近いからこそ、業務課題に対するシステム化について多くのことを考える必要が出てきます 画面設計 データ設計 業務課題 運用設計

25.

必要なマインドセット 以下のようなマインドセットが求められます • 問題に対して、自分事としてとらえて思考する • 様々な技術について調べる、知ろうとする • いろんなことにチャレンジする • 自分の技術を向上するように活動する • 作ったり試したりしたことをアウトプットする • 失敗は成功の母という考えをもって行動する • 最初から完璧を目指さない • 報連相 市民開発者もプロ開発者も同じです

26.

必要なスキルセット 以下のようなスキルセットが求められます • 自分の生活している中で起きている問題点を分析する • 問題点に対して改善案を提示する • 改善案を実際に具現化する 自らのDXを起こせるかどうかが重要です

27.

りなたむがやっていること 27

28.

Rinatamu’s Developer Journey デザイン 技術基礎 障害対応力・調査能力 技術応用 ビジネス ★キャリアチェンジ ★起業 ★鬱 Web制作会社 ディレクター ・Photoshop ・Dreamweaver ・Fireworks ・Flash ・CSS/Javascript 映像制作会社 ディレクター ・Premiere ・After Effects ・Linux ・メディアサーバー サイン(看板) 制作会社 デザイナー ・Illustrator ・InDesign SES会社(1社目) インフラエンジニア システム エンジニア ・Windows Server ・Active Directory ・HULFT ・MSFC ・JP1 ・DataStage ・SQL Server ・Exchange Server ・SharePoint ・Office 365 SES会社(2社目) システムエンジニア ・Xen Desktop/App ・Windows Embedded ・Lync Server ・Azure /AWS /GCP 起業 ITビジネス コンサルタント りなたむさん プロダクト エバンジェリスト ・Git ・Power Platform ・Microsoft 365 ・Intune 広報 経営 制作 設計・調査・運用 提案・案件化

29.

なにかを作ることを楽しむ 昔から、何か作らないと気が済まない性分だったので、いろいろとチャレンジをしてきました 中古パソコンでサーバー構築 Power Apps ラジコンを作ってみる スピードメーター作成 温度センサーとPower Apps の連携

30.

作ったものは人に見せる 作ったり試したことなど、様々なことは自分だけに収めるだけではなく、様々な形で見せるようにしています

31.

仕事をする上で大事にしていること 仕事を通じて、お客様、そしてエンドユーザーの方が幸せになるようにはどうすればいいのかを 常に考えています 31

32.

自己の価値は自分で高める 会社に求められるからやるのではなく、自分の価値は自分の意志で高めるようにしています 特に今は「VUCA時代」何が起きるかわからない昨今の中で、企業主導の人材開発に依存すると その会社を離れることになったときに、市場価値のアンマッチが起きてしまい、求めているキャリアへの 転職ができない可能性もあります。 V=Volatility(変動性) U=Uncertainty(不確実性) C=Complexity(複雑性) A=Ambiguity(曖昧性) 世の中に求められるスキルやマインドは、時代とともに大きく変化します。 大事なのは、「常にいま必要とされているものは何か?」そして、そこに対し「常に自発的に対応できるか」 を重視しています。

33.

Pay it Forward 自分が受けた恩は、返すのではなく、次世代に与えるべきものです。 33

34.

自分の活動は社会に影響する 自分の行動一つが、回りまわって影響するかもしれない。それは良いようにも悪いようにも影響していきます。 だからこそ、自分が正しいと思うこと、社会が少しでも良くなればと信じて、誠実に活動するよう 心がけています。

35.

市民開発者として気をつけること

36.

最初から完璧を目指さないこと 何事も完璧を求められることが多い世の中ですが、開発において、最初から完璧を目指そうとしても必ず失敗 します。まずは50%程度の出来でもいいので、自分や周りで使ってみて、様々なフィードバックをもらい ながら、100%を目指すぐらいの気持ちで考えておきましょう。

37.

最初から難しいものを作らないこと いろんなアイデアが浮かんで色々チャレンジすることはとても良いことだとは思います。 ですが、最初から複雑なしくみを作ろうとしても必ず失敗します。 まずは手始めに簡単にできそうなものから始めて、経験値をためてレベルアップしてから チャレンジしましょう。

38.

コミュニティが学びを加速させる

39.

こんなことありませんか? 読んだだけで満足している、見ただけで分かったような気がする、イベントに参加するだけ。 これ、結構多いです。 2024/6/6 BizOptimars Co., Ltd. All Rights Reserved. 39

40.

実際にやってみるという行動が必要 ただ見たり読んだりするだけでなく、実際に手を動かしてモノを作ったり、要点をまとめて ブログやスライドにまとめてみるという「アウトプットをする」ことが大事です。 Input 2024/6/6 Output BizOptimars Co., Ltd. All Rights Reserved. 40

41.

アウトプットがインプットになる 学んだことを出力する際に、自分で考えをまとめたり、追加で調べたり、試したりといったプロセスが 必ず起きます。これを行うことにより、新たなアイデアが生まれたり、より知識が深堀されるといった インプットが形成されます。 ○○、完全に 理解した Output 2024/6/6 Input BizOptimars Co., Ltd. All Rights Reserved. 41

42.

Communication Feedback Loop 作ったり学んだりしたものを自分だけで閉じるのではなく、他者に発表したり公開し、その結果を 受けて、学習や開発内容に反映するという循環を生み出すことが、とても重要です。 学習・開発 アンケート・議論 2024/6/6 発表・公開 BizOptimars Co., Ltd. All Rights Reserved. 42

43.

Communication Feedback Loop をコミュニティへ Communication Feedback Loop は部内や近場の方だけに留まらず、社内外のコミュニティで実施することも 非常におすすめです。違った観点や気づきが得られますし、コミュニティ全体の活性化も図られ より多くの知見を自他共に得られる土壌を作り上げることができます 社内コミュニティ 社外コミュニティ 2024/6/6 BizOptimars Co., Ltd. All Rights Reserved. 43

44.

成功体験を意識した活動を心がける これらの活動の原動力は、自身のモチベーションによるものです。 モチベーションを維持するためには、「成功体験」を積み重ねることが必要です。 2024/6/6 BizOptimars Co., Ltd. All Rights Reserved. 44

45.

成功体験はアウトプットしなければ得られない 「成功」とは、他者からの「称賛」によって得られるものです。 「称賛」は、アウトプットしなければ得られません。 2024/6/7 BizOptimars Co., Ltd. All Rights Reserved. 45

46.

コミュニティは相互扶助と相互尊重の精神 コミュニティは、相互扶助(Mutual Aid)と相互尊重(Mutual Respect)の精神に基づき 困っている人がいたら助け合い、立場や役割など関係なく、互いに尊重し合う文化です。 2024/6/7 BizOptimars Co., Ltd. All Rights Reserved. 46

47.

コミュニティは最適なアウトプットの場 コミュニティでは否定的な意見や揚げ足取り、傲慢な態度などといったネガティブな反応はしてはいけません。 だからこそ、アウトプットの場として非常に最適なのです。 2024/6/7 BizOptimars Co., Ltd. All Rights Reserved. 47

48.

社内コミュニティから社外コミュニティへ LinkUs で JPAUGOsaka の登壇者募集をかけたところ、立候補していただき 非常に素晴らしい発表をしていただけました! 2024/6/7 BizOptimars Co., Ltd. All Rights Reserved. 48

49.

コミュニティ活動を通じて有識者と繋がれる 社内・社外問わず、発信をすることで、有識者とつながり、新たな Input 要素を得ることができます。 そうすることで、より多くの知識やアイデアを受取り、業務改善スピードの向上を図る事ができます Microsoft MVPs 執筆者 2024/6/7 BizOptimars Co., Ltd. All Rights Reserved. 49

50.

社内コミュニティの活動がものづくり白書に ダイキン工業さんの 社内コミュニティ LinkUs での活動と実績が、ものづくり白書に掲載されたように コミュニティの活動が、会社の価値向上につながることも往々にしてあります。 2024/6/7 BizOptimars Co., Ltd. All Rights Reserved. 50