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January 21, 23
スライド概要
Power Platform が生まれて早数年、利用者もどんどん増えてきていますが、その分躓きポイントも数多くあります。
そのポイントを踏まえて、プロ開発者・経営者がどのように対応していくべきかをお話ししています。
本スライドは 2023/1/21 に開催された、Burikaigi 2023 にお話ししたものです。
高校卒業後、デザイナーとして就職しましたが、その後キャリアチェンジを行い、インフラエンジニア、そしてシステムエンジニアとして様々な企業に対してシステム導入コンサル及び設計構築を行い、その後友人と共に株式会社ソントレーゾを立ち上げました。立ち上げ後は、お客様に対してデジタルトランスフォーメーションを推進するため、Azure、AWS、GCPを使用したオンプレミスシステムの移行や Microsoft 365 の導入支援、Power Platformの導入・教育・構築支援を行っております。お客様に対しては、企業文化、業務オペレーションなどといった様々な観点から最適でかつ低コストで導入できるような設計を心掛け、最終的にはお客様自身で利活用推進が可能になるように努めました。
Rinatamu Power Platform を使った システム開発のいろは 2023/01/21 Burikaigi 2023
00 りなたむ(Ryota Nakamura) 株式会社ソントレーゾのCTO/Co-Founder Power Platform の導入支援や教育、社内コミュニティの形成や 運用支援を通じて、お客様のDX推進をサポートをしています。 また、市民開発者の創出やキャリアチェンジのアドバイスな どもしています。 2023年からは、趣味のバイクとITを組み合わせたYouTubeを立 ち上げて、誰もがオリジナルなアプリやガジェットを作れる コンテンツを提供しています。 Rinatamu_ITDR 2023/1/21 Rinatamu_Bike © Rinatamu & Martinysystem Works 2
00 りなたむ(Ryota Nakamura) 記事 IT資産管理のメンドウを「Power Platform」にぶん投げてラクする方法 Power Platformによる業務効率化のカギは「動線の工夫」と「部署同士の協力」 データ分析でより効果的な観光地経営を〜データ分析セミナーが開催〜 執筆・監修 これからはあなたも主役に! Power Platform が仕事、社会、そして人生を変える できるPower Apps(特別版) 動画 365塾 - Power Platform で煩雑な在庫管理を自動化 Rinatamu_ITDR 2023/1/21 Rinatamu_Bike © Rinatamu & Martinysystem Works 3
S’entraider × Réseau = 「助け合う」 「つながり」 4
ITの 「町医者」 として お客様に「寄り添う」 サービスを提案します 5
00 Agenda • Power Platform について • 市民開発者がハマるポイント • プロ開発者ができること • 経営者ができること] • ???? 2023/1/21 © Rinatamu & Martinysystem Works 13
本セッションについて 市民開発者がハマるポイントを元に プロ開発者としてサポートできるポイントは何か? また、内製化を組織全体に広める際に経営者としてどういうこと が求められるのかを、これまでの知見からお話します。 2023/1/21 © Rinatamu & Martinysystem Works 14
Power Platform 2023/1/21 © Rinatamu & Martinysystem Works 15
01 Power Platform とは? Power Apps Power Automate Power BI アプリ開発 自動化 データ分析 Power Pages Power Virtual Agents Dataverse Web サイト ボット データストア AI Builder 2023/1/21 Auto ML Power Automate for desktop コネクタ (サービス) © Rinatamu & Martinysystem Works コネクタ (データ) 16
02 各製品の立ち位置 処理 入力 Power Apps アプリ Power Virtual Agents ボット Power Pages 分析 Power Automate 自動化 Power BI データ分析 データストア(データ領域) Dataverse Web サイト プロセス 2023/1/21 © Rinatamu & Martinysystem Works データ 17
03 コネクタ API を操作する処理を、コネクタを使うことで、非開発者でも簡単にAPI連携を組むことができる。 Pythonで書いた場合 Power Automateの場合 認証処理 認証処理(1度だけ) 2023/1/21 SPSList取得 © Rinatamu & Martinysystem Works SPSList取得 18
ハマり ポイント 2023/1/21 © Rinatamu & Martinysystem Works 19
01 そもそも何から手を付けていいか わからない いざ内製化を進めるといっても、これまで開発するという文化がないので、何から始めていいかわからず 理想を求める傾向にある いざ始め るって言わ れても 何から始め たらいい の? 2023/1/21 © Rinatamu & Martinysystem Works ボタン一つ で全部業務 が終わっ ちゃうアプ リ作りたい 20
02 始めてみるも、業務フローを システム化するところでハマる 内製化を進める業務を決めて、複雑な業務フローからシステムを作ろうとするが、いざ書き起こしてみると どこに何をどう使えばいいのかを考えるところで詰まってしまう Power Platform の 何を使えばいい の? こういうことを 実現するには? 2023/1/21 © Rinatamu & Martinysystem Works 21
03 データ構造を考えてハマる どんなテーブルを作っていいかのノウハウがないため、Excelライクなテーブルに陥りがち 2023/1/21 © Rinatamu & Martinysystem Works 22
04 一気に作ってハマる とりあえず一気にアプリやフローを作り上げてしまい、動かしてみるとエラーとなり、どこに問題が 起きているのかわからなくなってしまう。 2023/1/21 © Rinatamu & Martinysystem Works 23
05 作った人だけしかわからない 作り方をされてハマる 命名規則が定まっていないとか、コメントが書いていないなどで、ほかの人が作ったアプリが どのような処理をしているのかがわからず、修正するにも毎回紐解かないといけない 2023/1/21 © Rinatamu & Martinysystem Works 24
06 エラーの調査方法が分からない エラーがなぜ起きたのか、原因を調査するにも、どのようにして調べていいかがわからない。 エラーログの見方がわからない。 2023/1/21 © Rinatamu & Martinysystem Works 25
07 既存システムとの連携で詰まる アプリを作成する際に、既存システムを活用したくても、セキュリティなど様々な問題があって 簡単に接続できない。 2023/1/21 © Rinatamu & Martinysystem Works 26
プロ開発者に できること 2023/1/21 © Rinatamu & Martinysystem Works 27
01 これまでの知見を共有する データ構造の設計だったり、アプリの作り方、デバッグの仕方など、自身も経験した知見をきちんと 市民開発者に共有する 2023/1/21 © Rinatamu & Martinysystem Works 28
02 コーディング規約を定める 変数名やコントロール名、コメントの有無などなど、ローコードとはいえど、コーディング規約を きちっと定め、運用し、ほかの人が編集しやすいアプリづくりを心掛ける。 Power Apps キャンバスアプリのコーディング規約とガイドライン(日本語版) 2023/1/21 © Rinatamu & Martinysystem Works 29
03 環境分離の必要性を伝える 業務で使う場所と同じ場所で開発をしていくと、誤って編集したり削除したりする危険があります。 なので、開発とテスト、本番とで環境を分けることが必要であることを伝える。 開発するための環境 開発環境 2023/1/21 検証するための環境 検証環境 © Rinatamu & Martinysystem Works 実環境 業務環境 30
04 各サービスとの連携をサポート 社内のシステムのデータを使って開発したい場合は、オンプレミスデータゲートウェイの環境や カスタムコネクタの作成、APIの作成などをし、サポートを行う 社内システムのデータベース アクセス環境を構築 2023/1/21 カスタムコネクタの作成 © Rinatamu & Martinysystem Works 31
CM CData Connect Cloud があれば簡単 CData さんの CData Connect Cloud を使うと、数多くのデータに簡単につなげることができる! 2023/1/21 © Rinatamu & Martinysystem Works 32
経営者が できること 2023/1/21 © Rinatamu & Martinysystem Works 33
01 評価制度の整備 作成したアプリの個数や、利用数、利用者の評価、削減実績などによって、現状の評価軸に新しく 追加し、内製化貢献に対する正しい評価ができる仕組みを構築する。 2023/1/21 © Rinatamu & Martinysystem Works 34
02 体制づくり(自部署毎) 会社の組織内に内製化を行う体制を構築する。各部署ごとに開発できるメンバーがいると望ましい。 プロジェクト マネージャー Power Apps リーダー Power Automate リーダー Power Apps 開発者 Power BI リーダー Power Automate 開発者 Power BI 開発者A Power BI 開発者B 2023/1/21 © Rinatamu & Martinysystem Works 35
03 体制づくり(開発部署と共同) 開発部署を新設し、各部署ごとに専任の対応者を置くこともあり。 プロジェクト 担当部署側PM マネージャー Power Apps リーダー Power Apps 開発者 開発部署 2023/1/21 Power Automate リーダー Power Automate 開発者 Power BI リーダー 担当部署 リーダー Power BI 開発者A 担当部署作業者A Power BI 開発者B 担当部署作業者B © Rinatamu & Martinysystem Works 担当部署 36
04 サポート部署の設置 各項目に対するスペシャリストを配置している部を新しく新設することで、いつでも聞ける場所が社内に あるという安心感を与えることができる Power Apps 窓口 2023/1/21 Power Automate 窓口 Power BI 窓口 Microsoft 365 窓口 © Rinatamu & Martinysystem Works クラウド 既存システム 窓口 窓口 37
05 社内コミュニティの創設 内製化を進める上で、部署内で留めておくと知識共有や発想が限定的となるほか、どうしてもアプリが ガラパゴス化する。他の部署やグループ会社なども共通して参加できるコミュニティを創設し、意見交換や アウトプットする場があることで、相互に高めあうことができ、結果的に内製化のスピードが加速する 2023/1/21 © Rinatamu & Martinysystem Works 38
06 最初から完璧を目指さない文化 システム導入においては、開発会社との契約の問題もあるため、100%の完成度をもって導入するという考え だが、Power Platform のような内製化は、一度作ったら終わりではなく作って使いながらどんどん成長 していくという考えが必要 2023/1/21 © Rinatamu & Martinysystem Works 39
07 結果をすぐに求めない文化 アプリを作ったからと言ってすぐに効果が出るかどうかも未知数。また、内製化を進めたからと言って すぐに皆さんがバリバリの開発者になって、業務効率が爆上げするわけでもない 2023/1/21 © Rinatamu & Martinysystem Works 40
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