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October 03, 22
スライド概要
東京大学 伊藤昌毅による発表資料です。
伊藤昌毅 東京大学 大学院情報理工学系研究科 附属ソーシャルICT研究センター 准教授。ITによる交通の高度化を研究しています。標準的なバス情報フォーマット広め隊/日本バス情報協会
2022年10月3日 長野県長野市 JA長野県ビル 長野県公共交通情報オープンデータ化推進セミナー 全国で進むGTFSデータ整備の意義と未来 東京大学 大学院情報理工学系研究科 准教授 一般社団法人 日本バス情報協会 代表理事 伊藤昌毅
伊藤 昌毅 • • • • • 東京大学 大学院情報理工学系研究科 附属ソーシャルICT研究センター 准教授 静岡大学 土木情報学研究所 客員教授 専門分野 – – ユビキタスコンピューティング 交通情報学 – – – – – – – – 静岡県掛川市出身 2002 慶應義塾大学 環境情報学部卒 2009 博士(政策・メディア) 指導教員: 慶應義塾大学 徳田英幸教授 2008-2010 慶應義塾大学大学院 政策・メディア研究科 特別研究助教 2010-2013 鳥取大学 大学院工学研究科 助教 2013-2019 東京大学 生産技術研究所 助教 2019-2021 東京大学 生産技術研究所 特任講師 2021-現在 現職 – 運行管理者(旅客) 経歴 資格 2
伊藤×国土交通省 • • • • • • • 標準フォーマット関連 – – – – バス情報の効率的な収集・共有に向けた検討会 座長(H28年度) 標準的なバス情報フォーマット利活用検討会 座長(H29年度) バス情報の静的・動的データ利活用検討会 座長(H30年度) GTFS-JPに関する検討会 委員(R2年度) – 公共交通分野におけるオープンデータ推進に関する検討会 委員(H29年度-R3年度) – – 都市と地方における新たなモビリティサービスのあり方懇談会 委員(H30年度) 新モビリティサービス推進事業有識者委員会 委員(R1年度) – 交通政策基本計画小委員会 委員(R1年度-) – シェアサイクルの在り方検討委員(R1年度-) – 鉄道の混雑緩和に資する情報提供のあり方に関する勉強会 委員(R2年度) – 運行管理高度化検討会・ワーキンググループ(R2年度-) オープンデータ関連 MaaS関連 交通政策審議会 シェアサイクル 鉄道 点呼
伊藤×経済産業省・総務省 • 経済産業省 オープンデータ関連 – 官民データの相互運用性実現に向けた検討会 座長(H29年度) – 情報共有基盤 利用促進ワーキンググループ 委員(H30年度) • 総務省 オープンデータ関連 – 地域情報化アドバイザー(R2年度〜R3年度)
伊藤×地方自治体 • • • • • • • 沖縄観光2次交通の利便性向上に向けた検討委員会 座長(H30年度〜) 群馬県バスロケーションシステム実証実験 アドバイザー(R1年度) さいたま市 スマート駅広研究会 副会長(R2年度〜) 佐賀市 街なか未来技術活用モデルプラン策定業務有識者会議 委員(R2年度) 東京都 東京都における地域公共交通の在り方検討会 委員(R2年度〜R3年度) 熊本市 熊本版MaaS勉強会 有識者委員(R3年度〜) 杉並区地域公共交通活性化協議会 会長(R3年度〜) • その他自治体主催のイベントでの講演多数 – 静岡県掛川市、石川県能美市、群馬県、島根県安来市、沖縄県、富山県、岐阜県、北海道など
GTFSオープンデータで バスはもっと便利になる!
知らない町のコミュニティバスに 迷わず乗れますか?
能美市の公共交通オープンデータ体験 • 起点は宿泊した市の施設「さらい」 • パンフレットでは九谷焼全面押しな ので、九谷焼資料館に行きたい • その他の観光地は松井秀喜ミュージ アム?
のみバスの概要 • 路線図や時刻表はあるものの、複雑すぎて訪問者には解読不可能 1時間かけて地図を自分で描いたらすこし分かってきた・・・
九谷焼資料館への行き方 • Google Mapsをクリックすればバスの経路がす ぐに分かる • 最寄りの「九谷陶芸村」バス停に行くバスでは なく、すこし離れたバス停から歩いて行く経路 が案内される – すこし歩くとしても、その方が早いから • 徒歩とバスとを混ぜた検索が、地図上で簡単に 実現
九谷焼資料館 • 見学と買い物 と・・・
九谷焼資料館から松井秀喜 ミュージアムへの行き方 • 2回乗り継ぐ複雑な経路を瞬時に検索 – 紙の時刻表から乗り継ぎを見つけ出すのはとても大変 • 地図があるので、待っている間に寄れる場 所があるか簡単に確認できる • 全く知らない土地で全く不自由なくバスに 乗れるという体験! – 地名も路線名もピンとこないけど分かる – ほとんどの乗客が地元の方なのに、自信を持って乗れ る
ITで生活路線が観光路線に!
GTFSデータの整備・オープンデータ化が進行中 バス業界を中心に500を超える公共交通事業者のデータが公開されている 路線 時刻 運賃 リアルタイム 「標準的なバス情報フォーマット」(世界標準のGTFS互換)でデータ整備 乗換案内・MaaS サイネージ・印刷物等 交通分析・計画 14
乗換案内サービスで検索出来ますか? 駅すぱあと Yahoo!乗換案内 駅探 乗換案内 NAVITIME ジョルダン 乗換案内 Google Maps Apple Maps
川中島古戦場跡へ • 15:00 JA長野県ビル発で検索 • アルピコ 日赤線に23分乗車 • その後徒歩18分
信州大学@松本市 • 松本駅 15:00発 • もっといいバスが走っているのではないか?
信州ナビ • 認知→ダウン ロードのコスト • メンテナンス、 機能拡張のコス ト
熊本市における調査概要 • 「熊本版MaaS導入に向けた調査検討業務」の一環で実施 – 実施: (株)地域計画建築研究所 (アルパック) • NTTドコモプレミアパネルによるインターネットアンケート – 観光客 • 過去2年以内に熊本市を訪れた、首都圏、関西圏、九州・山口在住者 • 8月13日~9月3日にかけて集票 • サンプル数 2,005票 – 市民 • 契約者情報が「熊本市内居住者」の方を対象 • 2021年8月13日~9月27日にかけて集票 • 2,222票を回収 • 資料: 2021年10月21日開催「第2回熊本版MaaS勉強会」配付資料 より
観光客アンケート:経路検索のために利用したメディア・アプリ
市民アンケート:普段利用する経路検索アプリ • x
長野県における現状のGTFSオープンデータ 事業者 名称 初公開日 1南木曽町 南木曽町 地域バス 20200204 2立科町 立科町町営バス「たてしなスマイル交通」 20220530 3立科町 立科町町営バス「たてしなスマイル交通」 4須坂市 須坂市 すざか市民バス 5長野市 長野市 号」 中心市街地循環バス「ぐるりん 6松本市 松本市内バス(タウンスニーカー/西部地 域コミュニティバス/市営バス/地域バス) 掲載サイト 公共交通利用促 CC BY 4.0 進ネットワーク 立科町オープン データサイト 立科町オープン 20220530 データサイト 須坂市オープン 20211208 データサイト 長野市オープン 20220328 データサイト 20220831 ライセンス CC BY 4.0 CC BY 4.0 CC BY 4.0 CC BY 4.0 松本市オープン CC BY 4.0 データサイト https://tshimada291.sakura.ne.jp/transport/gtfs-list.html
広く使われているアプリで 網羅的に案内できる状態を目標に!
GTFSとは? GTFS-JP 標準的なバス情報フォーマット 標準的なフェリー・旅客船航路情報フォーマット
GTFS形式 • 世界で広く使われる形式 • 乗換案内に必要な情報(バス停・駅+路線+時刻表+運賃)をまとめて格納 したファイル形式 バス停/駅+路線 時刻 運賃 28
GTFSデータにはCSV形式で以下の情報が格納 • • • • • • 事業者データ バス停データ 路線データ 時刻表データ 路線図(緯度経度)データ など 29
GTFS: Googleによるデファク トスタンダードが出発点 • 2005年オレゴン州ポートラン ドの公共交通事業者とGoogle によりGTFSという標準規格が 作られた – 2010年前後から米国で普及 – オープンデータとして公開 • 現在はGoogleの手を離れ、世 界中でデータが作られている http://qiita.com/niyalist/items/5eef5f9fef7fa1dc6644 30
特徴1: 全国的な取り組みへ
オープンデータの公開数は順調に増加中 オープンデータ提供事業者数 500 450 400 350 300 250 200 150 100 50 0 33
オープンデータとして自社などのWebページで公開 • Webページからデータを誰でもダウンロード出来るように 34
特徴2: コミュニティの支援 による自作データ
標準的なバス情報フォーマット広め隊 • 標準的なバス情報フォーマット (GTFS-JP)データ整備に関わる有志 によるコミュニティ – 2017年夏頃から、国交省検討会の関係者らを 中心に自然発生的に誕生 – 普及に関わるツール開発、勉強会やイベント 開催、関係者への働きかけなどを継続的に実 施 – チャットなどによる活発な情報交換 • 参加者 – – – – – – 大学研究者 乗換案内サービスデータ整備担当 バス事業者向けツール開発者 公共交通コンサルタント 交通事業者職員 自治体職員 等 20名程度 36
Excelベースのデータ作成ツール • 西沢ツール – 西沢明氏開発 – 約40+自治体・事業者が利用 • 見える化共通入力フォーマット – 伊藤浩之氏開発 • 当初は三重県のプロジェクトで利用 – 約33自治体・事業者が利用
その筋屋 • 無償配布されているダイ ヤ編集システム • プロ向けシステムと同等 の機能を備え、バス事業 の運営に利用出来る • GTFS/標準的なバス情報 フォーマット出力機能を 備える – 42事業者がオープンデータ公 開 38 http://www.sinjidai.com/sujiya/
フリーのGTFS作成ツールによるデータ作成が主流に その筋屋 西沢ツール 見える化共通入力フォーマット • • 2020年12月現在 N=309(一部期限切れデータ含む) 資料 ⚫ GTFS公共交通オープンデータのリストは、「GTFS・「標準的なバス情報フォーマット」オープンデータ一覧(旭川工 業高専島田鉄兵先生)による。事業者・市町村単位で集計した。鉄道、航路等を含む。 ⚫ HODaP、OTTOPはこれらのプロジェクトで整備されたGTFSである。 HODaP、OTTOPの区分は上記一覧記載による。 ⚫ その筋屋、見える化共通入力フォーマット、西沢ツール、その他の区分は、各GTFSデータのtrips.txtを見て判断した。 39
広め隊による講演会・講習会 • 県や運輸局が実施する勉強会に講師として登壇 • 事業者や自治体にツール導入を指南 40
特徴3: 「作る」と「使う」 の相乗効果
Google Mapsへの掲載 • GoogleはGTFS形式によるオープ ンデータを推奨 • 乗換案内に掲載されていない自治 体やバス事業者が利用促進のため にデータ整備 • 訪日外国人が利用するのはGoogle Maps 42
サイネージでの活用 43
オープンデータ活用ハッカソン • アプリ、乗り換え案内以外へも活用が検討される 44
GTFSデータ整備が広まった経緯 45
乗換案内サービスで検索出来ますか? 駅すぱあと Yahoo!乗換案内 駅探 乗換案内 NAVITIME ジョルダン 乗換案内 Apple Maps Google Maps 46
地域の公共交通は乗換案内に出てこない 47
地域の公共交通は乗換案内に出てこない データ整備にはコストが掛かるため 利用者数が少ない地域のバスにまで 手が回らない 交通事業者が自ら 標準形式のオープンデータを用意して 乗換案内に提供する 48
日本の公共交通データ流通の現状 JR 私鉄 交通新聞社 私鉄 私鉄 バス バス バス JTBパブリッシング バスデータに関しては、集約して販売する 事業者がなく、乗換案内事業者それぞれが 独自で一社一社のデータを集めている 乗換案内サービス事業者 49
海外の事例: 交通事業者がオープンデータを提供 • 路線図、時刻表、リアルタイム車両位置情報などのデータの利用を開放 • 自由に使ってもらうことで、アプリの作成や工夫を凝らした印刷物などの情 報提供を促進 • アメリカ、ヨーロッパでは当たり前になりつつある 50
オープンデータから様々なアプリが開発される • 大企業、ベンチャー−企業、個人がアプリ開発 51
2014年〜 静岡県でコミュニティバスのオー プンデータ化の取り組み • 県庁、市役所、地元IT企業等とGTFS、GTFSリア ルタイムによるオープンデータ化を実現 – Google Mapsへ提供可能に • アイデアソン、ハッカソンで地域でのデータ活用 を目指す 52
「交通ジオメディアサミット 〜 IT×公共交通 2020年とその先の未来を考える〜」 開催 • • • • • 2016年2月12日開催(東大駒場第2キャンパス コンベンションホール) 195人来場 産(現場寄り): JR東日本、バイタルリード(出雲市の交通コンサルタント) 産(IT寄り): ジョルダン、ナビタイム、ヴァル研究所(駅すぱあと) 官: 国土交通省、学: 東京大学(私) コミュニティ: Code for Japan、 路線図ドットコムなど 53
バス情報の効率的な収集・共有に向けた 検討会(2016年12月〜2017年3月) • 事務局: 総合政策局公共交通政策部交通計画課 • 外部委員 – – – – – – – – – – 伊藤昌毅 東京大学生産技術研究所(座長) ー川雄一 株式会社構造計画研究所 伊藤浩之 公共交通利用促進ネットワーク 井上佳国 ジョルダン株式会社 遠藤治男 日本バス協会 櫻井浩司 株式会社駅探 篠原雄大 株式会社ナビタイムジャパン 丹賀浩太郎 株式会社工房 別所正博 公共交通オープンデータ協議会 山本直樹 株式会社ヴァル研究所 54
2017年3月31日 「標準的なバス情報フォーマット」公開 55
2019年3月 標準的なバス情報フォーマット 第2版 • GTFSリアルタイムをベースにバスロ ケデータの標準化にも対応 • GTFS-JPの改定作業 – 2年経って40項目以上の検討、見直し事項が蓄 積 • 国交省バス情報の静的・動的データ利 活用検討会 – バスロケ事業者も委員に 56
2021年7月 標準的なバス情報フォーマット 第3版 • より精度が高いデータを作成するため – Google Maps は一定以上の精度が確保されたデータでないと受理しないよう に 57
GTFSリアルタイム(バスロケ)提供も増加中( 68事業者) • 便ごとのバス停通過時刻、緯度経 度情報などをリアルタイム公開 – Protocol Buffer形式 • 混雑情報も提供可能 – 2020年より宇野バス、横浜市交通局が対応 58
2020年: 都バス・横浜市営バスの GTFS-JP・GTFSリアルタイムデータ公開 • 公共交通オープンデータ協議会(坂村健会長) による取り組み – 公共交通オープンデータセンター • 都バスは、Google Mapsでバスロケを考慮し た検索が可能に 2019年3月 59
国際連携 • GTFSの標準化を進めている MobilityData.orgと協業 – 日本にてミーティング開催 – 公式Webページの翻訳受託 60
県によるデータ整備事業 • 佐賀、富山、群馬、沖縄 • その他にも続々と・・・ 61
交通事業者の取り組み: 乗換案内のためのデータ作りから 交通事業者の主体的な活動へ 63
2018年 10月1日のダイヤ改正は反映されていたか? • 減便になった8-33 遠鉄バス伊佐美線 17:45発で確認(10月26日 伊藤調べ) 未対応 対応済み Navitime Yahoo! 駅探 ジョルダン Google 駅すぱあと Apple 65
データ戦略=広報戦略 アーンドメディア (第3者からの発信) 信頼されており、広く伝わるが 価値がある情報でないと載せてくれない ペイドメディア (有料掲載の広告) 広く伝えるためには高価な広告料が必要 駅や車内なども活用 オウンドメディア (自社のWebやSNS) • 信頼出来る情報をより広く届けるためには? – トリプルメディアをどう組み合わせるか 伝えたい情報を伝えたい形で表現出来る 読者・視聴者獲得が大変
臨時便への対応 • お盆の日のみ走る臨時便を事 前に情報提供 • その日を設定した検索にだけ 案内される • Google Mapsはデータを送信 してからほぼ48時間以内で更 新されるらしい 67
先進事例: 乗り場を含めたバス案内 • バス乗り場の位置や名称 まで含んだ案内を実現 • 事業者が必要と思うレベ ルの情報提供が可能 68
先進事例(佐賀市営バス・祐徳バス): 正確な情報でバス→バスの乗換も安心 • 佐賀空港から「枝梅酒造」を検索 • バス停位置が正確だから「県庁前」での乗換も 不安なし! 69
GTFSリアルタイムで攻めの情報発信 • バスロケやアラートを標準フォーマットで積極公開、利便性向上へ 71
災害対応がついに実現 • 2018年の西日本豪雨を踏まえ てデータ整備の体制や訓練 • 2021年夏の水害による呉線の 運休・代行バス運行の際に、 オープンデータ整備公開・ Google Mapsにて検索可能に 73
オープンデータである意味 75
ワンソース・マルチユースの拡がり 乗り換え案内 マイ路線図・マイ時刻表 公共交通 オープンデータ 交通分析 service_id route_name 平日 250号線 [3102](片上→岡山駅) 行ラベル 06:52 08:40 10:35 15:11 17:05 総計 計画 最小 中央値最大 120 83 92 102 106 78 78 83 90 100 76 76 80 84 75 79 81 88 80 85 87 98 111 60 79.4 82 89 96 • • データを使った様々なアプリ開発や 交通分析が実現 データ分析やアプリ開発によって公 共交通の利便性が向上 40 計画 中央値 20 最小 最大 17:05 15:11 10:35 08:40 06:52 0 76
Google Mapsへの掲載 • GoogleはGTFS形式によるオープ ンデータを推奨 • 乗換案内に掲載されていない自治 体やバス事業者が利用促進のため にデータ整備 • 訪日外国人が利用するのはGoogle Maps 77
「駅すぱあと/Yahoo!乗換案内」がオープン データを採用 • オープンデータ化されたバスデータを経路探索に採用 https://ekiworld.net/personal/app/spec/info.html?style=pc 78
サイネージでの活用 79
バスロケーションシステムの基礎データ • 群馬県・富山県では2018年度整備したデータを活用しバスロ ケーションシステムの整備を推進 – GTFSリアルタイムデータのオープン化にも取り組む https://toyama.vtfm.jp https://www.pref.gunma.jp/04/h21g_00088.html 80
MaaSの基盤データとして • 北海道十勝MaaS実証実験の 基盤データの一部はGTFS-JP オープンデータ • 小田急+VAL研究所のMaaS プラットフォームに採用 http://www.pref.hokkaido.lg.jp/ss/stk/hokkaido-tokachi-maas.htm https://www.slideshare.net/KenjiMorohoshi/20200128shikoku-gtfsjp 81
市民発のアプリも登場 • Aa 青バスなう! https://sonohino-kibunshidai.org/aobus_now/ UnoMap 82 https://play.google.com/store/apps/details?id=work.momizi.unomap&hl=ja
• x 83
オープンデータで、ITエンジニア・交通コンサル など多様な人材を交通にいざなう • オープンデータ活用ハッカソン – アプリ、乗り換え案内以外へも活用が検討される 84
地域・行政によるデータ活用を 進められないか 「地域が自らデザインする地域の交通」 のために 85
都バスのサービスレベルを把握するマップを作成 86
公共交通の運行本数の直感的把握 87
地域ごとの通える高校数 88
千葉市地域公共交通計画 90 https://www.city.chiba.jp/toshi/toshi/kotsu/mobility-plan.html
運輸行政全体で データの流れを作る必要性
データの流れからみたバス事業 許認可権限 形式的な要件は確認はするが 地域の状況を踏まえた判断はしない 運輸局 (国) ダイヤ改正・臨時便 路線やバス停の新設・廃止 新規参入・撤退 公共交通 事業者 許認可・申請 紙ベース アプリ 事業者 利用者 GTFSによって デジタル化が進む 利用者への情報提供はデジタル化されつつあるが、 国への申請・届け出はアナログのままではないか?
運輸局への紙による膨大な申請・届出業務 バス会社(永井運輸@前橋) 関東運輸局 太田恒平, 水野羊平, 三浦公貴, 伊藤昌毅, "GTFS-JPデータを用いた乗合 バス事業の電子申請に向けた基礎検討 〜帳票地獄からの脱却による働き 方改革を目指して〜", 第59回土木計画学研究発表会, 2019年6月9日.
書式の例 • x https://wwwtb.mlit.go.jp/chubu/bus/procedure/noriai/style.html
利用者向けのデジタル化を進めたところで…
規制改革推進会議経済活性化ワーキング・グループ • 経団連からの提案(2021年12月8日) – 事業許可申請および変更認可申請手続きを電子化すること – 申請内容をマシンリーダブル、かつGTFS-JP(共通フォーマット)を活用した形式 とすること https://www8.cao.go.jp/kisei96 kaikaku/kisei/meeting/wg/econrev/211208/agenda.html
MaaS推進も見据えたバス事業者の申請の オンライン化及びGTFS-JPの普及・促進 97 2022年6月7日閣議決定 規制改革実施計画より
全国に広がるGTFSを 使いやすくするために 98
世界的なGTFSオープンデータリポジトリ • x 99
嶋田リスト • 嶋田鉄兵(旭川高専) 氏が管理する日本の GTFSオープンデータ 一覧 • 手作業による高い網羅 性(ほんとうに凄い) • データの入手には、リ ンク先をさらに辿る必 要 https://tshimada291.sakura.ne.jp/transport/gtfs-list.html 101
GTFS データリポジトリの開発(2021〜) • 国土交通データプラット フォームにGTFSデータを投 入するために開発 – 国土交通省技術調査課 – 受託・社会基盤情報流通推進協議会 (AIGID) – 協力・ 日本バス情報協会 • 自治体、バス事業者がデータ を公開、管理するためのプ ラットフォームとして 102
日本バス情報協会(2022年3月に活動開始) • • • • • • 行政、バス事業者等に対するコンサルティング 講習会、勉強会等の開催 データコミュニティに対する技術支援 データプラットフォーム、ツール等の提供 バス運行システム事業者等の連携の推進 調査研究 GTFS・バスデータ整備実習(2022年8月) https://www.busdata.or.jp
GTFSオープンデータ整備は 公共交通を未来に繋げる第一歩 • 利用者に刺さるバスの利便性向上 – スマホによる検索・リアルタイム情報など • 交通事業者による主体的な情報発信ツールとして – ダイヤ改正日に高精度な案内を実現 – バスロケーションシステム・リアルタイムな情報発信 • 行政・専門家・アプリ開発者の力を結集するために – 交通の課題発見、利便性向上などを交通以外の専門家の力を借りて実行 – 交通事業者と行政との連携を高度化