Ubuntu 26.04 LTSのひみつ

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April 07, 26

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OSC 2026 Tokyo/Springで発表した資料です。

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関連スライド

各ページのテキスト
1.

Ubunt 26.04 LTS のひみつ 柴田充也 Ubuntu Japanese Team 2026 年 2 月 28 日 Ubunt 26.04 LTS のひみつ 2026 年 2 月 28 日 1 / 41

2.

本日の発表資料: https://www.docswell.com/s/mtyshibata/52Q9PR-OSC2026TKSP • 発表資料は OSC のページからもアクセスできる予定です • 質問・ツッコミは思いついたタイミングでお声がけください • 発表資料は CC BY-SA 4.01 で提供します 1 https://creativecommons.org/licenses/by-sa/4.0/deed.ja Ubunt 26.04 LTS のひみつ 2026 年 2 月 28 日 2 / 41

3.

Ubuntu の紹介 Ubunt 26.04 LTS のひみつ 2026 年 2 月 28 日 3 / 41

4.

Ubuntu とは • Debian ベースの Linux ディストリビューション • 主なターゲット: • デスクトップ • ベアメタルサーバー・クラウド • クラウドインスタンス • コンテナイメージ • IoT • Windows(WSL) • 開発の主体は Ubuntu コミュニティ • Canonical はそれを支援しているという形 • Canonical が有償サポートサービスを提供している Ubunt 26.04 LTS のひみつ 2026 年 2 月 28 日 4 / 41

5.

Ubuntu のリリースはタイムベース • 4 月と 10 月、半年に 1 度のタイムベースリリース • バージョンは「西暦下二桁. リリース月」 • 24.04 は 2024 年 4 月に、25.10 は 2025 年 10 月にリリース • 2 年に 1 度の 4 月に長期サポート版(LTS)をリリース Ubunt 26.04 LTS のひみつ 2026 年 2 月 28 日 5 / 41

6.

Ubuntu のリリースはタイムベース • 4 月と 10 月、半年に 1 度のタイムベースリリース • バージョンは「西暦下二桁. リリース月」 • 24.04 は 2024 年 4 月に、25.10 は 2025 年 10 月にリリース • 2 年に 1 度の 4 月に長期サポート版(LTS)をリリース 2026 年 4 月 23 日に 26.04 LTS がリリースされます! Ubunt 26.04 LTS のひみつ 2026 年 2 月 28 日 5 / 41

7.

長期サポート版(LTS) • 通常リリースは 9 ヶ月のサポート期間 • 6 ヶ月ごとにリリースなので常にアップグレードが必要 • LTS は 5 年のサポート期間 • 2 年ごとに LTS が出るので「次の次の LTS」まで使用できる • LTS から次の LTS へのアップグレードにも対応 • Ubuntu Pro を利用することで 10 年間に延長可能1 • 個人でも 5 台まで無償で利用可能 1 2 https://jp.ubuntu.com/pro https://gihyo.jp/admin/clip/01/ubuntu-topics/202511/14 Ubunt 26.04 LTS のひみつ 2026 年 2 月 28 日 6 / 41

8.

長期サポート版(LTS) • 通常リリースは 9 ヶ月のサポート期間 • 6 ヶ月ごとにリリースなので常にアップグレードが必要 • LTS は 5 年のサポート期間 • 2 年ごとに LTS が出るので「次の次の LTS」まで使用できる • LTS から次の LTS へのアップグレードにも対応 • Ubuntu Pro を利用することで 10 年間に延長可能1 • 個人でも 5 台まで無償で利用可能 • Legacy add-on を利用すると有償で 15 年間に延長可能2 (new!!) 1 2 https://jp.ubuntu.com/pro https://gihyo.jp/admin/clip/01/ubuntu-topics/202511/14 Ubunt 26.04 LTS のひみつ 2026 年 2 月 28 日 6 / 41

9.

Ubuntu Japanese Team • Local Community Team(LoCo チーム)のひとつ • Ubuntu がちょっと好きなただのボランティア集団 • Ubunt に関連した改善・パッケージング・翻訳対応 • その他イベントの開催や紹介記事の執筆 Ubunt 26.04 LTS のひみつ 2026 年 2 月 28 日 7 / 41

10.

Ubuntu 26.04 LTS Resolute Raccoon Ubunt 26.04 LTS のひみつ 2026 年 2 月 28 日 8 / 41

11.

Ubuntu 26.04 LTS Resolute Raccoon • ルール 1:「形容詞+生物名」 • ルール 2:形容詞と生物名の頭文字は揃える • ルール 3:リリースごとにアルファベットが進む 1 https://gihyo.jp/admin/clip/01/ubuntu-topics/202510/17 Ubunt 26.04 LTS のひみつ 2026 年 2 月 28 日 9 / 41

12.

Ubuntu 26.04 LTS Resolute Raccoon • ルール 1:「形容詞+生物名」 • ルール 2:形容詞と生物名の頭文字は揃える • ルール 3:リリースごとにアルファベットが進む 1 • 26.04 は「Resolute Raccoon(決然としたアライグマ) 」 • 開発期間は 2025 年 10 月から 2026 年 4 月 1 https://gihyo.jp/admin/clip/01/ubuntu-topics/202510/17 Ubunt 26.04 LTS のひみつ 2026 年 2 月 28 日 9 / 41

13.

コードネーム: 「Resolute Raccoon」 Ubunt 26.04 LTS のひみつ 2026 年 2 月 28 日 10 / 41

14.

LTS-to-LTS • Ubuntu は LTS から LTS へ直接アップグレードできる • 最近は LTS のみ使っている人が多い • 24.04 からの更新通知は、26.04.1 がリリースされてから行われる予定 • ここでは前回の LTS である 24.04 からの変更点を主に紹介 Ubunt 26.04 LTS のひみつ 2026 年 2 月 28 日 11 / 41

15.

今後の開発スケジュール • 2026/02/19:Feature Freeze(済) • 2026/02/26:Snapshot 4 Release(済) • 2026/03/12:User Interface Freeze • 2026/03/26:Beta Release • 2026/04/09:Kernel Freeze • 2026/04/16:Final Freeze/Release Candidate • 2026/04/23:Ubuntu 26.04 LTS のリリース日 • 2026/08/??:26.04.1 Release? • 2027/03/??:26.04.2 Release? 1 https://discourse.ubuntu.com/t/47198 Ubunt 26.04 LTS のひみつ 2026 年 2 月 28 日 12 / 41

16.

現在は Feature Freeze の状態 • 一般的な Feature Freeze: ここからは 不具合の発見・修正をしようか • Ubuntu の Feature Freeze: よーし、下回りはある程度固まった! ここからは Ubunt 26.04 LTS のひみつ いくぞ!! 2026 年 2 月 28 日 13 / 41

17.

現在は Feature Freeze の状態 • 一般的な Feature Freeze: ここからは「新機能の投入を抑えて」不具合の発見・修正をしようか • Ubuntu の Feature Freeze: よーし、下回りはある程度固まった! ここからは Ubunt 26.04 LTS のひみつ いくぞ!! 2026 年 2 月 28 日 13 / 41

18.

現在は Feature Freeze の状態 • 一般的な Feature Freeze: ここからは「新機能の投入を抑えて」不具合の発見・修正をしようか • Ubuntu の Feature Freeze: よーし、下回りはある程度固まった! ここからは「新機能をどんどん取り込んで」いくぞ!! Ubunt 26.04 LTS のひみつ 2026 年 2 月 28 日 13 / 41

19.

現在は Feature Freeze の状態 • 一般的な Feature Freeze: ここからは「新機能の投入を抑えて」不具合の発見・修正をしようか • Ubuntu の Feature Freeze: よーし、下回りはある程度固まった! ここからは「新機能をどんどん取り込んで」いくぞ!! 本日の話のうち、特にデスクトップ周りはリリースまでに 大きく変更される可能性 1 があります。 1 というか来週ぐらいに glibc 2.42 から 2.43 への更新を行うとかなんとか Ubunt 26.04 LTS のひみつ 2026 年 2 月 28 日 13 / 41

20.

リリース時点での情報はリリースノート参照 • 今は部分的にしか情報がありませんが、リリース前後にはできるはず • 英語版:https://discourse.ubuntu.com/t/59221 • 日本語版:https://discourse.ubuntu.com/c/community/circles/ubuntu-jp/427 Ubunt 26.04 LTS のひみつ 2026 年 2 月 28 日 14 / 41

21.

24.04 から 26.04 までの主な変更点 • 旧来技術の段階的な見直し • 安全性と性能の向上 • 次世代に向けた仕組みの導入 Ubunt 26.04 LTS のひみつ 2026 年 2 月 28 日 15 / 41

22.

24.04 から 26.04 までの主な変更点 • 旧来技術の段階的な見直し ▶ これまでのツールが動かなくなるかも • 安全性と性能の向上 • 次世代に向けた仕組みの導入 Ubunt 26.04 LTS のひみつ 2026 年 2 月 28 日 15 / 41

23.

24.04 から 26.04 までの主な変更点 • 旧来技術の段階的な見直し ▶ これまでのツールが動かなくなるかも • 安全性と性能の向上 ▶ これまでのやり方が合わなくなるかも • 次世代に向けた仕組みの導入 Ubunt 26.04 LTS のひみつ 2026 年 2 月 28 日 15 / 41

24.

24.04 から 26.04 までの主な変更点 • 旧来技術の段階的な見直し ▶ これまでのツールが動かなくなるかも • 安全性と性能の向上 ▶ これまでのやり方が合わなくなるかも • 次世代に向けた仕組みの導入 いろいろ変わるからはやめにテストしたほうがいいですよ! Ubunt 26.04 LTS のひみつ 2026 年 2 月 28 日 15 / 41

25.

ここでいったん CM Ubunt 26.04 LTS のひみつ 2026 年 2 月 28 日 16 / 41

26.

「はじめての Ubuntu」 あわしろいくや、柴田充也(著・監修) リンクアップ(著) 定価:2,970 円(税込) 頁数:272 ページ 電子版(PDF/EPUB)あり https://gihyo.jp/book/2025/978-4-297-15277-2 Ubunt 26.04 LTS のひみつ 2026 年 2 月 28 日 17 / 41

27.

誰に向けた本なの? 公式見解: Ubunt 26.04 LTS のひみつ 2026 年 2 月 28 日 18 / 41

28.

誰に向けた本なの? 非公式見解1 : 1 https://gihyo.jp/admin/serial/01/ubuntu-recipe/0888 Ubunt 26.04 LTS のひみつ 2026 年 2 月 28 日 19 / 41

29.

次の 20 年に向けて:旧来技術の段階的な見直し Ubunt 26.04 LTS のひみつ 2026 年 2 月 28 日 20 / 41

30.

GNOME Shell における X.Org サポートの終了 • Ubuntu 25.10 から Ubuntu では • NVIDIA 系 GPU のマシンでも Wayland を使うようになった • 他のフレーバーでは引き続き X.Org もサポートする1 • つまり X.Org 関連パッケージそのものはまだメンテナンスされる 1 なった https://gihyo.jp/admin/serial/01/ubuntu-recipe/0894 Ubunt 26.04 LTS のひみつ 2026 年 2 月 28 日 21 / 41

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GNOME Shell における X.Org サポートの終了 • Ubuntu 25.10 から Ubuntu では X.Org セッションを選択できなくなった • NVIDIA 系 GPU のマシンでも Wayland を使うようになった • 他のフレーバーでは引き続き X.Org もサポートする1 • つまり X.Org 関連パッケージそのものはまだメンテナンスされる 1 https://gihyo.jp/admin/serial/01/ubuntu-recipe/0894 Ubunt 26.04 LTS のひみつ 2026 年 2 月 28 日 21 / 41

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GNOME Shell における X.Org サポートの終了 • Ubuntu 25.10 から Ubuntu では X.Org セッションを選択できなくなった • NVIDIA 系 GPU のマシンでも Wayland を使うようになった • 他のフレーバーでは引き続き X.Org もサポートする1 • つまり X.Org 関連パッケージそのものはまだメンテナンスされる 1 https://gihyo.jp/admin/serial/01/ubuntu-recipe/0894 Ubunt 26.04 LTS のひみつ 2026 年 2 月 28 日 21 / 41

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他のフレーバーの状況 • Kubuntu:将来的に X.Org サポートを廃止予定だが 26.04 では継続 • Lubuntu:26.04 で Wayland サポートの予定1 • Ubuntu Budgie:26.04 で Wayland サポートの予定2 • Ubuntu Cinnamon:引き続き Wayland サポートは実験的扱いのままかも • Ubuntu MATE:おそらく 26.04 では Wayland を部分的にサポート • Ubuntu Unity:Wayland 対応は 26.04 よりあとになる予定3 • Xubuntu:Xfce 自身がまだ Wayland サポートの作業中というステータス 1 https://discourse.ubuntu.com/t/56740 https://gihyo.jp/admin/clip/01/ubuntu-topics/202602/13 3 https://discourse.ubuntu.com/t/71095 2 Ubunt 26.04 LTS のひみつ 2026 年 2 月 28 日 22 / 41

34.

systemd による各種機能の廃止 • Ubuntu 26.04 LTS では systemd v259 が採用される • カーネル v5.4 以上が必須となった • /bin と/usr/bin が分離している環境を非サポート • cgroup v1 のサポートの廃止 • telinit、runlevel などのコマンドの廃止 • iptables 関連機能の廃止(nftables への完全な移行) • tmp.mount の採用により、/tmp がストレージではなく tmpfs になる • System V サービススクリプト(/etc/init.d/)は非推奨 Ubunt 26.04 LTS のひみつ 2026 年 2 月 28 日 23 / 41

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systemd による各種機能の廃止 • Ubuntu 26.04 LTS では systemd v259 が採用される • カーネル v5.4 以上が必須となった • /bin と/usr/bin が分離している環境を非サポート • cgroup v1 のサポートの廃止 • telinit、runlevel などのコマンドの廃止 • iptables 関連機能の廃止(nftables への完全な移行) • tmp.mount の採用により、/tmp がストレージではなく tmpfs になる • System V サービススクリプト(/etc/init.d/)は非推奨 Ubunt 26.04 LTS のひみつ 2026 年 2 月 28 日 23 / 41

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System V サービススクリプトは非推奨 • systemd が自動的に service ファイルを作っていた環境は移植が必要 • 次のようなコマンドで自動生成されたものを確認できる $ grep -rI sysv-generator /run/systemd/generator*/*.service /run/(snip).service:# Automatically generated by systemd-sysv-generator (snip) • 独自の System V サービススクリプトを使っているならはやめの対策を! Ubunt 26.04 LTS のひみつ 2026 年 2 月 28 日 24 / 41

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GNOME アプリケーションの変更 GTK4 への移行、HIG 対応、部分的な Rust の採用が主なポイント: • PDF ビューワーである Evince は Papers に • 機能的にはまだ Evince とほぼ同じ Ubunt 26.04 LTS のひみつ 2026 年 2 月 28 日 25 / 41

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GNOME アプリケーションの変更 GTK4 への移行、HIG 対応、部分的な Rust の採用が主なポイント: • PDF ビューワーである Evince は Papers に • 機能的にはまだ Evince とほぼ同じ Ubunt 26.04 LTS のひみつ 2026 年 2 月 28 日 25 / 41

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GNOME アプリケーションの変更 GTK4 への移行、HIG 対応、部分的な Rust の採用が主なポイント: • PDF ビューワーである Evince は Papers に • 機能的にはまだ Evince とほぼ同じ • イメージビューワーである Eye of GNOME は Loupe に • GPU 描画や HiDPI、簡易画像編集に対応、タッチパネルに対する操作性の向上 Ubunt 26.04 LTS のひみつ 2026 年 2 月 28 日 25 / 41

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GNOME アプリケーションの変更 GTK4 への移行、HIG 対応、部分的な Rust の採用が主なポイント: • PDF ビューワーである Evince は Papers に • 機能的にはまだ Evince とほぼ同じ • イメージビューワーである Eye of GNOME は Loupe に • GPU 描画や HiDPI、簡易画像編集に対応、タッチパネルに対する操作性の向上 Ubunt 26.04 LTS のひみつ 2026 年 2 月 28 日 25 / 41

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GNOME アプリケーションの変更 GTK4 への移行、HIG 対応、部分的な Rust の採用が主なポイント: • PDF ビューワーである Evince は Papers に • 機能的にはまだ Evince とほぼ同じ • イメージビューワーである Eye of GNOME は Loupe に • GPU 描画や HiDPI、簡易画像編集に対応、タッチパネルに対する操作性の向上 • 端末アプリである GNOME Terminal は Ptyxis に • コンテナ環境との統合機能の強化、セッションの保存、管理者権限実行中の強調 • xdg-terminal-exec を使えば 「Ctrl + Alt + T」で起動するターミナルを切り替えられるようになった Ubunt 26.04 LTS のひみつ 2026 年 2 月 28 日 25 / 41

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GNOME アプリケーションの変更 GTK4 への移行、HIG 対応、部分的な Rust の採用が主なポイント: • PDF ビューワーである Evince は Papers に • 機能的にはまだ Evince とほぼ同じ • イメージビューワーである Eye of GNOME は Loupe に • GPU 描画や HiDPI、簡易画像編集に対応、タッチパネルに対する操作性の向上 • 端末アプリである GNOME Terminal は Ptyxis に • コンテナ環境との統合機能の強化、セッションの保存、管理者権限実行中の強調 • xdg-terminal-exec を使えば 「Ctrl + Alt + T」で起動するターミナルを切り替えられるようになった Ubunt 26.04 LTS のひみつ 2026 年 2 月 28 日 25 / 41

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GNOME アプリケーションの変更 GTK4 への移行、HIG 対応、部分的な Rust の採用が主なポイント: • PDF ビューワーである Evince は Papers に • 機能的にはまだ Evince とほぼ同じ • イメージビューワーである Eye of GNOME は Loupe に • GPU 描画や HiDPI、簡易画像編集に対応、タッチパネルに対する操作性の向上 • 端末アプリである GNOME Terminal は Ptyxis に • コンテナ環境との統合機能の強化、セッションの保存、管理者権限実行中の強調 • xdg-terminal-exec を使えば 「Ctrl + Alt + T」で起動するターミナルを切り替えられるようになった • 動画プレイヤーである Totem は Showtime に Ubunt 26.04 LTS のひみつ 2026 年 2 月 28 日 25 / 41

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GNOME アプリケーションの変更 GTK4 への移行、HIG 対応、部分的な Rust の採用が主なポイント: • PDF ビューワーである Evince は Papers に • 機能的にはまだ Evince とほぼ同じ • イメージビューワーである Eye of GNOME は Loupe に • GPU 描画や HiDPI、簡易画像編集に対応、タッチパネルに対する操作性の向上 • 端末アプリである GNOME Terminal は Ptyxis に • コンテナ環境との統合機能の強化、セッションの保存、管理者権限実行中の強調 • xdg-terminal-exec を使えば 「Ctrl + Alt + T」で起動するターミナルを切り替えられるようになった • 動画プレイヤーである Totem は Showtime に • GNOME System Monitor は Resources に Ubunt 26.04 LTS のひみつ 2026 年 2 月 28 日 25 / 41

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GNOME アプリケーションの変更 GTK4 への移行、HIG 対応、部分的な Rust の採用が主なポイント: • PDF ビューワーである Evince は Papers に • 機能的にはまだ Evince とほぼ同じ • イメージビューワーである Eye of GNOME は Loupe に • GPU 描画や HiDPI、簡易画像編集に対応、タッチパネルに対する操作性の向上 • 端末アプリである GNOME Terminal は Ptyxis に • コンテナ環境との統合機能の強化、セッションの保存、管理者権限実行中の強調 • xdg-terminal-exec を使えば 「Ctrl + Alt + T」で起動するターミナルを切り替えられるようになった • 動画プレイヤーである Totem は Showtime に • GNOME System Monitor は Resources に Ubunt 26.04 LTS のひみつ 2026 年 2 月 28 日 25 / 41

46.

その他 • デスクトップ版のみ initramfs-tools から Dracut に移行 • Bluetooth や NVMe-oF のサポートのため1 • 特定のドライバーのロードを blacklist 等で操作しているなら注意 • update-initramfs は引き続き利用可能 • サーバー版は引き続き initramfs-tools のまま 1 https://discourse.ubuntu.com/t/54776 Ubunt 26.04 LTS のひみつ 2026 年 2 月 28 日 26 / 41

47.

その他 • デスクトップ版のみ initramfs-tools から Dracut に移行 • Bluetooth や NVMe-oF のサポートのため1 • 特定のドライバーのロードを blacklist 等で操作しているなら注意 • update-initramfs は引き続き利用可能 • サーバー版は引き続き initramfs-tools のまま • systemd-timesyncd の代わりに Chrony を採用 • NTP クライアントが変わるというだけ • timedatectl コマンド自体は引き続き使える 1 https://discourse.ubuntu.com/t/54776 Ubunt 26.04 LTS のひみつ 2026 年 2 月 28 日 26 / 41

48.

その他 • デスクトップ版のみ initramfs-tools から Dracut に移行 • Bluetooth や NVMe-oF のサポートのため1 • 特定のドライバーのロードを blacklist 等で操作しているなら注意 • update-initramfs は引き続き利用可能 • サーバー版は引き続き initramfs-tools のまま • systemd-timesyncd の代わりに Chrony を採用 • NTP クライアントが変わるというだけ • timedatectl コマンド自体は引き続き使える • lowlatency-kernel パッケージの導入 • lowlatency 機能は generic カーネルに統合 • lowlatency 機能を lowlatency-kernel ツールでオンオフできるように 1 https://discourse.ubuntu.com/t/54776 Ubunt 26.04 LTS のひみつ 2026 年 2 月 28 日 26 / 41

49.

次の 20 年に向けて:安全性と性能の向上 Ubunt 26.04 LTS のひみつ 2026 年 2 月 28 日 27 / 41

50.

Rust ベースツールへの移行:Oxidsing • 最近の脆弱性の多くはメモリを正しく扱っていないことが原因 • 特に C 言語はそのへんがルーズ(というか開発者依存) • Rust は言語仕様レベルで回避できる可能性が高い • 影響範囲の大きいコア機能は Rust で作り直したほうがいいのでは?1 1 2 https://discourse.ubuntu.com/t/56995 https://launchpad.net/bugs/2130623 Ubunt 26.04 LTS のひみつ 2026 年 2 月 28 日 28 / 41

51.

Rust ベースツールへの移行:Oxidsing • 最近の脆弱性の多くはメモリを正しく扱っていないことが原因 • 特に C 言語はそのへんがルーズ(というか開発者依存) • Rust は言語仕様レベルで回避できる可能性が高い • 影響範囲の大きいコア機能は Rust で作り直したほうがいいのでは?1 sudo と coreutils を Rust で置き換えてみました! 1 2 https://discourse.ubuntu.com/t/56995 https://launchpad.net/bugs/2130623 Ubunt 26.04 LTS のひみつ 2026 年 2 月 28 日 28 / 41

52.

Rust ベースツールへの移行:Oxidsing • 最近の脆弱性の多くはメモリを正しく扱っていないことが原因 • 特に C 言語はそのへんがルーズ(というか開発者依存) • Rust は言語仕様レベルで回避できる可能性が高い • 影響範囲の大きいコア機能は Rust で作り直したほうがいいのでは?1 sudo と coreutils を Rust で置き換えてみました! もちろん Rust でも開発者依存な脆弱性は残るけどね!2 1 2 https://discourse.ubuntu.com/t/56995 https://launchpad.net/bugs/2130623 Ubunt 26.04 LTS のひみつ 2026 年 2 月 28 日 28 / 41

53.

Rust ベースツールへの移行:sudo-rs • sudo:オリジナルの sudo 実装(sudo.ws など.ws を後に付けて提供) • sudo-rs:Rust で再実装された sudo(su や visudo も置き換え) • 26.04 ではどちらもインストールされている予定 • パスワード入力時にアスタリスクを表示する pwfeedback が有効化1 • 「sudo update-alternatives --config sudo」で切り替え可能 $ update-alternatives --list sudo /usr/bin/sudo.ws /usr/lib/cargo/bin/sudo 1 https://discourse.ubuntu.com/t/77712 Ubunt 26.04 LTS のひみつ 2026 年 2 月 28 日 29 / 41

54.

Rust ベースツールへの移行:uutils • gnu-coreutils:GNU による coreutils の実装 (gnucp など gnu を名前の前に付けて提供される) • rust-coreutils:Rust で再実装された coreutils (/usr/lib/cargo/bin 等に実体がある) Ubunt 26.04 LTS のひみつ 2026 年 2 月 28 日 30 / 41

55.

Rust ベースツールへの移行:uutils • gnu-coreutils:GNU による coreutils の実装 (gnucp など gnu を名前の前に付けて提供される) • rust-coreutils:Rust で再実装された coreutils (/usr/lib/cargo/bin 等に実体がある) • 完全な互換性は維持していない • 26.04 ではコマンドごとに GNU 版だったり Rust 版だったりする • 完全に GNU 版に戻したい場合は、coreutils-from-gnu をインストールする $ sudo apt install --allow-remove-essential \ coreutils-from-gnu coreutils-from-uutils- Ubunt 26.04 LTS のひみつ 2026 年 2 月 28 日 30 / 41

56.

アプリセンターとセキュリティセンター • アプリセンター • インストールの進捗を Dock に表示してくれるようになった • deb ファイルのインストールをサポートした(らしい) Ubunt 26.04 LTS のひみつ 2026 年 2 月 28 日 31 / 41

57.

アプリセンターとセキュリティセンター • アプリセンター • インストールの進捗を Dock に表示してくれるようになった • deb ファイルのインストールをサポートした(らしい) • セキュリティセンター • システム権限の管理、Ubuntu Pro などを統合する予定 • 26.04 でもおそらく実験的な扱いのまま Ubunt 26.04 LTS のひみつ 2026 年 2 月 28 日 31 / 41

58.

アプリセンターとセキュリティセンター • アプリセンター • インストールの進捗を Dock に表示してくれるようになった • deb ファイルのインストールをサポートした(らしい) • セキュリティセンター • システム権限の管理、Ubuntu Pro などを統合する予定 • 26.04 でもおそらく実験的な扱いのまま Ubunt 26.04 LTS のひみつ 2026 年 2 月 28 日 31 / 41

59.

アプリセンターとセキュリティセンター • アプリセンター • インストールの進捗を Dock に表示してくれるようになった • deb ファイルのインストールをサポートした(らしい) • セキュリティセンター • システム権限の管理、Ubuntu Pro などを統合する予定 • 26.04 でもおそらく実験的な扱いのまま • 「ソフトウェアとアップデート」は最初からはインストールされなくなった • 必要な人は software-properties-gtk をインストール Ubunt 26.04 LTS のひみつ 2026 年 2 月 28 日 31 / 41

60.

アプリセンターとセキュリティセンター • アプリセンター • インストールの進捗を Dock に表示してくれるようになった • deb ファイルのインストールをサポートした(らしい) • セキュリティセンター • システム権限の管理、Ubuntu Pro などを統合する予定 • 26.04 でもおそらく実験的な扱いのまま • 「ソフトウェアとアップデート」は最初からはインストールされなくなった • 必要な人は software-properties-gtk をインストール • 「ソフトウェアの更新」はポップアップしなくなった • 通知の中に表示されるように • システムトレイの中でアップデートの有無を表示 Ubunt 26.04 LTS のひみつ 2026 年 2 月 28 日 31 / 41

61.

カーネルクラッシュダンプ機能の有効化 • カーネルクラッシュ時に/var/crash に情報を保存 • ダンプ用に DRAM のサイズに応じて 320MiB から 4GiB ぐらいまでを使用 • /etc/default/kdump-tools で無効化可能1 1 https://documentation.ubuntu.com/server/how-to/software/kernel-crash-dump/ Ubunt 26.04 LTS のひみつ 2026 年 2 月 28 日 32 / 41

62.
[beta]
amd64v3/x86-64-v3 用パッケージの追加
• Intel Haswell / AMD Excavator 以降前提のコンパイラオプション
• 平均で 1 パーセントぐらいの性能向上を期待できる
• Apt の設定だけで導入可能1
$ ld.so --help | grep '\-v[0-9]'
x86-64-v4 (supported, searched)
x86-64-v3 (supported, searched)
x86-64-v2 (supported, searched)
$ echo 'APT::Architecture-Variants "amd64v3";' | \
sudo tee /etc/apt/apt.conf.d/99enable-amd64v3
$ sudo apt update
$ sudo apt upgrade
1

https://discourse.ubuntu.com/t/71312

Ubunt 26.04 LTS のひみつ

2026 年 2 月 28 日

33 / 41

63.

その他 • Linux Kernel 7.0 の採用1 • 4 月上旬にリリースされる見込みだが、Kernel Freeze が 4 月 9 日 • 26.04 リリース時点では RC 版である可能性がある 1 https://gihyo.jp/admin/clip/01/ubuntu-topics/202512/26 Ubunt 26.04 LTS のひみつ 2026 年 2 月 28 日 34 / 41

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その他 • Linux Kernel 7.0 の採用1 • 4 月上旬にリリースされる見込みだが、Kernel Freeze が 4 月 9 日 • 26.04 リリース時点では RC 版である可能性がある • システムプロファイリングツールの導入(sysprof/bpftools) • GUI でかんたんにパフォーマンス計測可能に 1 https://gihyo.jp/admin/clip/01/ubuntu-topics/202512/26 Ubunt 26.04 LTS のひみつ 2026 年 2 月 28 日 34 / 41

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その他 • Linux Kernel 7.0 の採用1 • 4 月上旬にリリースされる見込みだが、Kernel Freeze が 4 月 9 日 • 26.04 リリース時点では RC 版である可能性がある • システムプロファイリングツールの導入(sysprof/bpftools) • GUI でかんたんにパフォーマンス計測可能に • 全ストレージ暗号化(FDE)機能の充実 • 回復キーの保存インターフェースの追加 • BitLocker との共存がしやすくなった 1 https://gihyo.jp/admin/clip/01/ubuntu-topics/202512/26 Ubunt 26.04 LTS のひみつ 2026 年 2 月 28 日 34 / 41

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その他 • Linux Kernel 7.0 の採用1 • 4 月上旬にリリースされる見込みだが、Kernel Freeze が 4 月 9 日 • 26.04 リリース時点では RC 版である可能性がある • システムプロファイリングツールの導入(sysprof/bpftools) • GUI でかんたんにパフォーマンス計測可能に • 全ストレージ暗号化(FDE)機能の充実 • 回復キーの保存インターフェースの追加 • BitLocker との共存がしやすくなった • 耐量子計算機暗号(PQC) $ curl -v https://pq.cloudflareresearch.com 2>&1 >/dev/null | grep 'SSL connection using' * SSL connection using TLSv1.3 / TLS_AES_256_GCM_SHA384 / X25519MLKEM768 / id-ecPublicKey 1 https://gihyo.jp/admin/clip/01/ubuntu-topics/202512/26 Ubunt 26.04 LTS のひみつ 2026 年 2 月 28 日 34 / 41

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次の 20 年に向けて:次世代に向けた仕組みの導入 Ubunt 26.04 LTS のひみつ 2026 年 2 月 28 日 35 / 41

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次世代に向けた仕組みの導入 • デスクトップにおける Arm64 サポートの拡充 • 2026 年後半以降でターゲットデバイスが登場する見込み • 古いデバイスは 24.04 以前を使う必要がある • RISC-V のサポートデバイスを RVA23 以降に変更 • 2026 年後半以降でターゲットデバイスが登場する見込み • 古いデバイスは 24.04 以前を使う必要がある Ubunt 26.04 LTS のひみつ 2026 年 2 月 28 日 36 / 41

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コミュニティツールの見直し 従来 移行先 Mailing List Discourse1 IRC Matrix2 Wiki / Help 検討中3 1 https://discourse.ubuntu.com/ https://ubuntu.com/community/docs/communications/matrix/onboarding 3 https://discourse.ubuntu.com/t/72729 2 Ubunt 26.04 LTS のひみつ 2026 年 2 月 28 日 37 / 41

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Ubuntu に関する日本語の情報源 Ubunt 26.04 LTS のひみつ 2026 年 2 月 28 日 38 / 41

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Ubuntu Japanese Team で書いている記事 gihyo.jp:Ubuntu Weekly Topics/Recipe • https://gihyo.jp/list/group/Ubuntu-Weekly-Topics • https://gihyo.jp/list/group/Ubuntu-Weekly-Recipe • 2008 年から続くほぼ週刊の長期連載 • Ubuntu の最新情報や便利な使い方などをお届け PC Watch:Ubuntu 日和 • https://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/ubuntu/ • 2022 年からおおよそ隔週で連載開始 • 媒体の性質上、(頭おかしい)ハードウェア寄りの記事が多め Ubunt 26.04 LTS のひみつ 2026 年 2 月 28 日 39 / 41

72.

Ubuntu オフラインミーティング • Ubuntu のリリースを肴に飲み食いするイベント • 20 周年記念時の開催レポート: https://gihyo.jp/admin/serial/01/ubuntu-recipe/0840 • 次は 26.04 がリリースされたあとぐらいに? • 開催日は ML 参照: https://lists.ubuntu.com/mailman/listinfo/ubuntu-jp Ubunt 26.04 LTS のひみつ 2026 年 2 月 28 日 40 / 41

73.

XDDC: Cross Distribution Developer Camp • FLOSS な OS 間で情報共有しようという試み • 日本語関連はどの OS も苦労している • 月 1 の定期的なもくもく会や年 1 の合宿などを開催 • 気になる人はまずはもくもく会や Slack まで • もくもく会:https://xddc.connpass.com/ • Slack:https://floss-os-jp.slack.com/ Ubunt 26.04 LTS のひみつ 2026 年 2 月 28 日 41 / 41