tip、トルク、ローテーションの精度の評価:クリアアライナー矯正

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October 10, 23

スライド概要

歯科医師、特に矯正医向けの最新矯正論文情報サイト。日々の診療や臨床、医学研究に役立つ最新海外論文をPubMedから情報を提供します。Evidence-Based Medicine(EBM)、科学的根拠に基づいた海外矯正情報をお届けしています。今回は2022年Progress in Orthodonticsに投稿された論文の紹介です。この論文は、クリアアライナー治療の成功には、バーチャルプランニングによる目標位置における 歯の設定、治療中の歯の動きを追跡し、定量化することが必要であることに言及しており、そのために、3D歯の動きの測定方法、コスト、所要時間、実行の複雑さについて様々なソフトウェアが使用されていることがわかります。この研究は、3つの異なるソフトウェアによる歯の移動の測定方法、すなわちTip、トルク、ローテーションの定量化の精度を評価しました。

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Key-words: Artifcial intelligence, Registration, 3D digital models, 3D tooth movement, Digital orthodontics, Aligner therapy, Scanning, Digital setup TIP, TORQUE & ROTATIONS: How accurately do digital superimposition software packages quantify tooth movement? Samar M. Adel , Nikhilesh R. Vaid , Nadia El-Harouni, Hassan Kassem and Abbas R. Zaher Progress in Orthodontics (2022) 23:8 https://doi.org/10.1186/s40510-022-00402-x 紹介者:矯正海外論文サイト https://kyousei-kaigaironbun.com

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©kyousei-kaigaironbun.com 目次 1 • Introduction 2 • Materials and Methods 3 • Results 4 • Discussion 5 • Conclusions 6 • References

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©kyousei-kaigaironbun.com 目次 1 • Introduction 2 • Materials and Methods 3 • Results 4 • Discussion 5 • Conclusions 6 • References

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Introduction ©kyousei-kaigaironbun.com 【目的】 クリアアライナー治療(CAT)は、バーチャルプランニングによって目標位置に歯が 設定され、治療中の歯の動きを追跡し、定量化することが治療の成功に不可欠と なる[5]。 これらの歯の移動測定には様々なソフトウエアが使用されているが、3Dの歯 の動きの測定方法、コスト、所要時間や実行するための複雑さなど異なる点が 多い[11-13]。 そこで、本研究は3つの異なるソフトウエアにおいて、 tip、トルク、ローテーションの定量化の精度を評価することを目的とする。

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Materials and Methods ©kyousei-kaigaironbun.com 【適格基準】 1:上下顎のCATを受けた成人患者 2:第3永久歯を除く全歯がそろった完全かつ許容できる品質のスキャンで あること 【除外基準】 1:永久歯の抜歯を伴う治療 2:歯の表面に異常がある場合 3:口蓋や下顎の粘膜歯肉接合部を覆う軟組織病変がある場合

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Materials and methods ©kyousei-kaigaironbun.com 調査したソフトウエア 【S-BF】半自動ベストフィットソフトウエア Geomagic (Geomagic U.S., Research Triangle Park, NC) ランドマークベース[17] 【I-SB】インタラクティブなサーフエスベース OrthoAnalyzer (3Shape Ortho System, Copenhagen, Denmark) 表面3点法[18] 【A-BF】自動ベストフィットソフトウエア eModel 9.0 "Compare" - (Geodigm Corporation, Chanhassen, MN)[19]

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Materials and Methods 【研究フローチャート】 Angular measurementsの定義 (Daskalogiannakisら[28]) Tip: 切歯では唇舌側(x軸)、後方歯では 頬舌側(z軸)を中心に歯牙が回転し、 その角度が変化すること トルク: 切歯では歯牙の近遠心軸(z軸) 、後 方歯では歯軸(x軸)の回転と定義さ れ、これにより歯牙の傾斜が変化 する ローテーション: 長軸あたりの回転と定義される。 y軸あたりのx-z面 ©kyousei-kaigaironbun.com

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Materials and Methods 図2:A:S-BF 、 B:I-SB 、 C:A-BF 【座標系生成】 互いに直行する3つの軸からなる座標系 X =前後軸 y=咬合、歯肉軸 Z=正中、左右軸 x軸:矢状面と咬合面の交点 y軸:矢状面と冠状面の交点 z軸:冠状面と咬合面の交点 空間の3次元平面 XZ:咬合平面 XX:正中矢状面 YZ:冠状面 ©kyousei-kaigaironbun.com

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Results ©kyousei-kaigaironbun.com 表2:それぞれのソフトウエアによるangular movementの記述統計量

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Results ©kyousei-kaigaironbun.com 表2:デジタルセットアップ(DS)と比較した3つのソフトウエアにおける tip、トルク、ローテーションのクラス内相関係数 全体的にS-BFはすべての上顎(tip、トルク、ローテーション)において、 DSと最も高い一致を示し、次いで、A-BF、I-SBであった。 下顎(tip、トルク、ローテーション)において、A-BFの一致度が最も高く、 次いでS-BF、I-SBであった。 3つのソフトウエアにおいて、最も低い一致度はトルクであった。

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Results ©kyousei-kaigaironbun.com

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Discussion ©kyousei-kaigaironbun.com S-BFとA-BFは、ベストフィット法 [20,22, 31, 42]であった。 この "ファイン・マッチング "の技術は、数個のランドマーク/エリアの代わりに 数千の参照点を使用し、"反復的最近接点アルゴリズム"(ICP) [44]に基づいている。 外れ値の影響は減少し、精度は著しく向上する。 I-SBソフトはサーフェスベースの手法を使用しているが、S-BFやA-BFソフトで 採用されているICPとは異なり、重ね合わせの品質を向上させるために反復する アルゴリズムは使用していない。 そのため、 S-BFやA-BFソフトはI-SBソフトに比べてICC値が高くなっている。

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Conclusions ©kyousei-kaigaironbun.com 1・(S-BF)は、歯牙の移動量を基準値と比較して測定する際に一貫して優れ た一致を示し、(A-BF)および(ISB)は、許容できる一致を示した。 2・(A-BF)は、他のソフトウェアパッケージと比較して、下顎の測定で高い 一致値を示したが、(S-BF)は、上顎の測定で高い一致値を示した。 3・スーパーインポジションにおける歯の動きのデジタルモデルの重ね合わせ の精度は、定量化のために採用されたアルゴリズムに起因している。 本研究の限界 1. すべての測定は、口腔内スキャンに歯根がないため歯冠の解剖学的構造に基づいており、 歯牙の中心を定義することはできない。角度の測定は、臨床歯冠の長軸を空間の3つの平 面で回転させたものであり、臨床歯冠の長軸と歯根の長軸が不一致である場合は考慮され ません。 2. 隣接する軟組織は変化しないため、デジタル セットアップを参照標準として使用するこ とで、ソフトウェアとの一致度が最大になる。歯牙移動に伴う組織変化を考慮すると、ソ フトウェアの精度は低くなる可能性があります。

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記事監修 ©kyousei-kaigaironbun.com Dr. 堀井和宏 (Kazuhiro Horii) 日本矯正歯科学会 臨床指導医(旧専門医)・ 認定医 日本舌側矯正歯科学会 American Association of Orthodontists 〒520-0832 滋賀県大津市粟津町4-7 https://www.horii-kyousei.com