令和8年度改定 特別調剤基本料Aの見直し|立地・建物・敷地で読む施設基準の再編

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August 23, 26

スライド概要

令和8年度診療報酬改定で見直される特別調剤基本料Aを、立地・建物・敷地の3つの視点で整理しました。公有地のへき地診療所と一体の薬局が調剤基本料1へ移る要件と届出、同一建物内に診療所がある場合の除外規定の削除と経過措置、同一敷地内のオンライン診療受診施設という新たな該当要件を、条文に沿って解説します。

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特別調剤基本料Aの見直し|令和8年度改定で対象薬局が変わる3つのポイント
https://www.daitoku0110.news/p/special-dispensing-fee-a-revision

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病院事務長。急性期から回復期まで多岐にわたる医療機関で勤務。 医事、介護事務、経理、財務、税務、監査、総務、設備、情報システム、地域連携、法人業務まで、幅広い部門で自ら実務を経験し全体を統括。福祉業界の知見やイベント開催経験に加え、課題解決のためにAIエージェントを作成し、法人を支援した実績も多数有する。 【公開資料】主に以下の2テーマでスライド・動画を提供。 1. 令和8年度診療報酬改定(算定要件・疑義解釈など)や施設基準、医療DXの解説 2. AIエージェント(miiboなど)の構築・活用

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令和8年度改定 特別調剤基本料Aの見直し 施設基準の再編:対象薬局が変わる「立地・建物・敷地」3つのポイント 立地 建物 敷地

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令和6年度 特別調剤基本料A (5点)の導入 課題1:規制逃れ 病院の敷地内薬局が「同一建物内の診療所」という例外規定 を利用し、特別調剤基本料Aの適用を免れる事例が発生。 例外: 同一建物内診療所 EXIT 課題2:地域医療への打撃 自治体が誘致したへき地の診療所敷地内薬局まで 対象(5点)となり、地域医療拠点の経営が困難に。 へき地診療所 地域医療拠点 敷地内薬局 (5点) 令和8年度改定は、これら2つの「想定外」を是正し、健康保険事業の健全な運営を確保するための制度設計です

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立地(Location) 敷地外の広域エリア 公有地の診療所と一体の薬局 を救済(調剤基本料1へ) 建物(Building) 薬局を内包する建築物 「同一建物内に診療所があ る」という除外規定(ただ し書)の削除 敷地(Premises) 薬局と同一の区画・敷地 オンライン診療受診施設の設置を 新たな該当要件(特別調剤基本料A)に追加 PHARMACY これらの見直しは、特別調剤基本料Aの「点数」ではなく「施設基準」の再編によって行われます。

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観点1:【立地】公有地の診療所と一体の薬局は「調剤基本料1」へ 4km半径 営業戦略としての敷地内薬局ではなく、 自治体の医療提供体制確保に由来する 薬局を適正化措置の対象から除外する。 変更前:特別調剤基本料A(5点) 変更後:調剤基本料1(45点) ※令和6年度時点の点数比較 ただし書の施設基準に「第二の類型」として追加。この新しい類型には、既存の類型(処方箋受付回数 月2,500回以下) のような処方箋受付回数の上限は設けられていません。

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観点1:【立地】3つの必須要件と届出プロセス 1 土地・開設者 地方公共団体が「所有する土地」に所在する診療所、または地方公共団体 が「開設する」診療所と同一の土地/建物に所在。(※病院は対象外) 2 診療所の性格 へき地の医療提供のために必要であると「都道府県知事」に認められた 診療所。 3 周囲の環境 薬局から水平距離4キロメートル以内に他の保険薬局が存在しない。 届出が必須です 3つの要件をすべて満たしていても、地方厚生局長等へ「ただし書の施設基準に適合 するもの」として届出を行わなければ、調剤基本料1は算定できません。

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観点2:【建物】「同一建物内に診療所がある」除外規定の完全削除 本来の想定(医療モール) 診療所 診療所 クリニック クリニック クリニック 薬局 特定の医療機関に依存しない形態を配慮し、 特別調剤基本料Aから除外していた。 発生した実態(規制逃れ) 敷地内薬局 診療所 (ダミー) 病院の敷地内薬局が、この規定を利用して対象外に。算定逃れ をしている薬局は、適正に算定している薬局の2倍以上に上る。 令和8年度改定より、この「ただし書(除外規定)」を削除。不動産取引等の特別な関係があり、 処方箋集中率が5割を超える場合は特別調剤基本料Aの対象となります。

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観点2:【建物】既存薬局への経過措置と「又は」の解釈リスク 告示 前日 建物内に診療所が 所在しているか? YES 経過措置適用 (当面の間、特別調剤 基本料Aの対象外) Trigger Events 診療所の退去 新たな不動産 取引の発生 今後 解釈リスク(Attention!) 「新たに他の保険医療機関と不動産取引等その他の特別な関係を有しない場合 又は当該保険医療機関が所在し続ける場合に限り」 通知や疑義解釈が発出されるまでは、この「又は」の条件を厳格な原文通りに把握して おくことが安全です。安易な事業構造の変更は経過措置の喪失を招く恐れがあります。

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観点3:【敷地】「オンライン診療受診施設」の併設が新たな対象要件へ 調剤室 オンライン診療受診施設 要件イ(従来): 特別な関係 + 処方箋集中率5割超 特別調剤基本料Aの 施設基準(OR条件) 要件口(新設): 同一敷地内にオンライン 診療受診施設を設置 要件口には「処方箋集中率」の基準が存在しません。 つまり、集中率にかかわらず、オンライン診療受診施設 を設置した時点で特別調剤基本料Aの対象となります。 ※改正医療法(令和8年4月1日施行)に規定される、患者がオンライン診療を受けるための施設。

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観点3:【敷地】薬担規則上の制約と「へき地」の例外措置 一般の薬局 へき地の薬局 (医療計画上のへき地に所在) 基本料へ の影響 特別調剤基本料Aの対象となる。 例外として対象とならない(医療 へのアクセス確保を優先)。 一体的な 構造の禁止 禁止(薬局内で受診すれば実質的 な敷地内薬局となるため)。 適用されない(構造上の例外が 認められる)。 一体的な 経営の禁止 禁止。 禁止(経営の一体化はへき地でも 認められない)。 へき地の薬局は設備構造上の例外は認められますが、「一体的な経営の禁止」 は適用されるため、厳格な分離運用が求められます。

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総括:令和8年度改定 空間別・財務インパクトマトリクス 【立地】 公有地・へき地診療所 と一体 -> 届出により -> 調剤基本料1(45点)を算定 可能に。(救済措置) 【建物】 同一建物内に診療所あり -> ただし書削除 により -> 特別調剤基本料A(5点)の対 象へ。(ただし経過措置あり) 【敷地】 オンライン診療施設を併設 -> 集中率不問で -> 特別調剤基本料A(5点)の対 象へ。(へき地は例外) 令和8年度改定は、単なる点数調整ではなく「薬局の空間的定義」の再定義です。 特別調剤基本料A(5点)と調剤基本料1(45点)の40点差は経営に直結するため、 物理的な構造と契約関係の総点検が急務です。

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実務で直ちに確認すべき3つのアクションプラン Action 1:【立地】 対象要件の確認と 届出の準備 公有地かつへき地指定の 診療所近隣にある場合、 周囲4km圏内の競合調査 を実施。該当する場合 は、地方厚生局長生局長 等への届出プロセスを早 期に構築する。 Action 2:【建物】 経過措置の要件維持と リスク管理 医療モールや同一建物内 に診療所を抱える薬局 は、告示前日の診療所入 居状況を保全する。 今後の診療所の退去や新 規契約が経過措置を無効 化するリスクに備える。 Action 3:【敷地】 オンライン受診施設 設置計画の再考 オンライン診療ブースの設 置計画がある場合、処方箋 集中率にかかわらず特別調 剤基本料へ転落するリスク を財務モデルに組み込む。 薬担規則の禁止事項(構 造・経営の一体化)を遵守 した設計への見直し。 ※令和8年度改定の最新の点数及び詳細な要件については、必ず施行前の「告示」を最終確認してください。