【Unity道場教育スペシャル】本学におけるUnityの役割と授業での取り組み

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June 30, 20

スライド概要

2020/6/27に開催された Unity道場 教育スペシャル[龍の巻]の講演スライドです。
講師:松河 剛司(愛知工業大学)

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リアルタイム3Dコンテンツを制作・運用するための世界的にリードするプラットフォームである「Unity」の日本国内における販売、サポート、コミュニティ活動、研究開発、教育支援を行っています。ゲーム開発者からアーティスト、建築家、自動車デザイナー、映画製作者など、さまざまなクリエイターがUnityを使い想像力を発揮しています。

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関連スライド

各ページのテキスト
1.

UAA認定校 愛知⼯業⼤学 准教授 情報科学部 松河剛司 Generative Art — Made with Unity 本学におけるUnityの役割と 授業での取り組み

2.

⾃⼰紹介 — 松河剛司(まつかわつよし) — 愛知⼯業⼤学情報科学部 准教授(芸術⼯学博⼠) — 専⾨:モーションキャプチャ・CG — ゲーム・XR分野の研究でUnityを活⽤ 2018,2019 TGSゲームスクールコーナーに出展 情報処理学会・⼈間⼯学会・⼟⽊学会などで XRコンテンツを利⽤した研究を発表 2

3.

愛知⼯業⼤学 — 名古屋電気学園グループ(⼤正元年創⽴) 愛知⼯業⼤学,愛⼯⼤名電⾼校・中学校,専⾨学校 愛知⼯業⼤学 — 愛知⼯業⼤学 愛知県豊⽥市(⼋草キャンパス),名古屋市(本⼭,⾃由が丘キャンパス) — ⼯学部 (電気学科、応⽤化学科、機械学科、⼟⽊⼯学科、建築学科) 経営学部(経営学科) 情報科学部 ( 情報科学科 コンピュータシステム専攻 / メディア情報 専攻 ) 3 ⼋草キャンパス

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愛知⼯業⼤学 情報科学部 情報科学科メディア情報専攻 — テレビや映画などの分野で多⽤されるCG技術 動画、⾳声も含めた映像技術、 世界に発信するWebサイトの制作技術 ⾃動⾞や航空、家電産業などのものづくりの現場での開発・設計に⽋かせないCAD技 術、 基礎的なプログラミングなども含めて最先端の技術を学ぶ — その他分野の専⾨科⽬ 画像処理、ユーザーインタフェース、サウンドデザイン インターネットと情報セキュリティ、 情報デザイン、メディア産業論、数学系科⽬ 4

5.

愛知⼯業⼤学 情報科学部 情報科学科メディア情報専攻 — テレビや映画などの分野で多⽤されるCG技術 動画、⾳声も含めた映像技術、 世界に発信するWebサイトの制作技術 ⾃動⾞や航空、家電産業などのものづくりの現場での開発・設計に⽋かせないCAD技 術、 基礎的なプログラミングなども含めて最先端の技術を学ぶ — その他分野の専⾨科⽬ 画像処理、ユーザーインタフェース、サウンドデザイン インターネットと情報セキュリティ、 ゲーム特化の専攻ではない 情報デザイン、メディア産業論、数学系科⽬ 5

6.

卒業制作 6

7.

メディア情報専攻のカリキュラム(⼀部) — マルチメディア情報処理および演習1,2(Adobe CC,グラフィックデザイン・映像編集) — CGコンテンツ基礎1,2, CGコンテンツ応⽤(Autodesk Maya,3DCGモデリング・アニメー ション) — CAD及び演習(Pro/E,) — プログラミング演習1,2(Xcode,C, C++,) — ディジタル映像処理及び演習(Xcode,OpenCV) — CGプログラミング及び演習(Xcode,OpenGL) — Webデザイン及び演習(Adobe CC,Webデザイン,HTML,css) — Webプログラミング及び演習(PHP,DB,CMS) — ゲームプログラミング(2017年までProcessing / 2018年からUnity) 7

8.

Unity授業の実施 — ゲームプログラミング 3年前期 選択 受講⼈数:約100名 — Unityを⽤いた実施にあたり、いくつかの問題点 ・受講⼈数が多く、PCルームでは⼀度に開講できない (PCルームのPC台数不⾜、学⽣へのフォローの⼿が⾜りない) ・ゲーム会社出身の教員がいない (Unityの様々な機能について、授業で幅広く扱うことができない) 8 メディアラボ(PCルーム) 収容⼈数50名

9.

Unity授業の実施 — 受講⼈数が多く、⼤学のPCルームでは⼀度に開講できない — 予習・復習を⾏う部屋がパンクする Unityアカデミックアライアンス契約のもと学⽣個⼈PCを授業に使⽤ ⼊学時に学⽣へノートPC(MacBookAir)を配布している BYOD(Bring your own device)による授業実施 PCルームではない講義室での授業が可能(今年度は3密対策で,複数教室・遠隔) 予習復習は⾃宅で可能 Unityのバージョンアップに学⽣個⼈で対応可能 9 講義室 収容⼈数180名

10.

Unity授業の実施(ゲームプログラミング) — ゲーム会社出身の教員がいない — 学⽣へのフォローの⼿が⾜りない 複数教員で授業を担当し、⾃身の得意分野を解説 得意分野であれば踏み込んだ解説・対応が可能 A教員:画像処理 スクリプト B教員:インタラクティブコンテンツ エフェクト C教員:グラフィックデザイン、アニメーション UI, アニメーション ゲーム業界の⽅による特別講義を実施 10

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Unity授業の実施(ゲームプログラミング) 3名の教員、3名のTAで進⾏ — 初回 担当回以外では教員はTAの役割 ガイダンス Unityの体験 — 2,3回 スクリプトの役割と書き⽅ — 4,5回 ブロック崩し(状態制御,イベント制御) A教員が担当 — 5,6回 ピンボール・花⽕(物理アニメーション,エフェクト,サウンド) B教員が担当 — 7,8回 迷路・⻤ごっこ(UI, アニメーション, キャラクターアニメーショ C教員が担当 ン) — 9回 ゲーム業界の⽅による特別講義 — 10,11,12,13,14回 ⾃由制作課題(⾃身でゲームを企画し5週で制作) — 15回 制作物発表 スライドプレゼンテーション形式 — 16回 制作物発表 デモ発表形式(期末試験⽇に実施) 11

12.

Unity授業の実施(ゲームプログラミング) — 第15回 スライドプレゼンテーション形式の制作物発表 30sec. fast forward形式:1⼈30秒プレゼン 事前に30秒の動画を回収,教員が順に再⽣ 動画を流している間スピーチ 次々に発表者を⼊れ替える 受講者全員で審査 — 第16回 デモ発表形式の制作物発表 3グループに分ける,デモ発表グループ,⾒学1,⾒学2 30分を1ターンとして発表と⾒学を⼊れ替える 12 受講者全員で審査 発表 ⾒学 ⾒学

13.

Unity授業の実施(ゲームプログラミング) — 第15回 スライドプレゼンテーション形式の制作物発表 fast forward形式:1⼈30秒プレゼン 事前に30秒の動画を回収,教員が順に再⽣ 動画を流している間スピーチ 次々に発表者を⼊れ替える 受講者全員で審査 fastforward 動画 — 第16回 デモ発表形式の制作物発表 3グループに分ける,デモ発表グループ,⾒学1,⾒学2 30分を1ターンとして発表と⾒学を⼊れ替える 13 受講者全員で審査 発表 ⾒学 ⾒学

14.

Unity授業の実施(ゲームプログラミング) — 制作物発表の必要性 作品へのフィードバック 教員はもちろん同級⽣からのリアルな評価 制作に対するモチベーション↑ ⾯⽩いものを作りたい、楽しませたい、ウケたいなど 他者の制作物を体験する 他者のアイディア、⼯夫が刺激になる 発表経験を積む 30秒という⾒た⽬ハードルの低さ、緊張せず勢いで話せる時間 14

15.

Unity授業の実施(ゲームプログラミング) — 制作物発表の必要性 作品へのフィードバック 教員はもちろん同級⽣からのリアルな評価 制作に対するモチベーション↑ バリエーション豊か! 活気がある! ⾯⽩いものを作りたい、楽しませたい、ウケたいなど 受講者が多い 盛り上がる! 他者の制作物を体験する 他者のアイディア、⼯夫が刺激になる 発表経験を積む 発表においては⼤きな利点 30秒という⾒た⽬ハードルの低さ、緊張せず勢いで話せる時間 15

16.

Unityの利⽤ — 卒業研究・制作 — イベントへの出展(TGS・⾼校⽣向け・地域) — 学会発表、企業との共同研究・制作 卒業制作 16 TGSへの出展

17.

学⽣作品・卒業制作 — VR技術を活⽤したゲーム制作 卒業制作例1) VRHMD VS タブレットな タワーディフェンスゲーム 17

18.

学⽣作品・卒業制作 — CG・UIデザイン・プログラミングを 活⽤したゲーム制作 卒業制作例2) 雪合戦をテーマにした 対戦ゲーム 18

19.

東京ゲームショウ(2017,2018,2019)出展 — ゲームスクールコーナーに出展 — 卒業制作や,TGS⽤のゲームを出展 — 企業や専⾨学校にない挑戦的なゲームを出展し,独⾃性を示す. ⽊製おはじきを使⽤した 陣取りゲーム デジタル・アナログの融合 VRアイトラッキング技術 19 ウインクでゾンビを倒す

20.

研究への利⽤ — 学会発表、企業との共同研究・制作 実験に使⽤するコンテンツを⾃作 (HMD使⽤時の負担評価や,運転時のタスク評価など) XRに関するコンテンツ制作 インタラクティブコンテンツへの利⽤ (⾳声認識による教育コンテンツなど) 3DCGソフトウェア(fbx)とのデータ連携が楽 (特にキャラクターアニメーション!) XR技術が容易に利⽤できる リアルタイム・インタラクティブ処理に優れている 20 地上建築物のAR表示 使⽤者現在位置の 直観的な理解 ⾳声認識による ひらがなの実体化

21.

Unityを授業で学ぶことで — ゲームを制作: 学んだ技術を余すことなく発揮できる 3DCG, アニメーション,グラフィックデザイン,プログラミング,etc 専攻で学んだことの集⼤成,卒業制作・研究のツールに最適 制作物をポートフォリオに⼊れて,就職活動に活かす! — 研究への活⽤:実験⽤コンテンツを⾃身で作成 情報の可視化,3DCGインタラクティブコンテンツ,XRコンテンツ 21

22.

まとめ — Unity授業での取り組み UAA契約のもと学⽣個⼈のPCを利⽤した(BYOD)授業の実施 複数教員で担当,⾃身の専⾨分野を担当,教員もTAとして授業サポート 制作物発表会の実施, フィードバックとモチベーション向上 — Unityの役割 3DCG, アニメーション,グラフィックデザイン,プログラミングなど, 専攻で学んだ技術を余すことなく発揮できるツール 卒業研究・制作、⼤学院研究、就職活動の⼤きな武器 22