コンサルが教える「伝わる資料」の作り方|段取り・ストーリー・行動経済学

-- Views

March 22, 26

スライド概要

HARMONIC insight 勉強会資料。

資料が分かりづらいと言われる原因は5つに絞れます。
相手の階層別の設計、段取り八分、行動経済学の活用、トゥールミンモデルによる論理チェックま
で体系的に解説。

▼ note記事 https://note.com/harmonic_insight/n/ne8d0a183029d
▼ YouTube https://www.youtube.com/@HARMONICinsightJP

profile-image

AI・DX活用と業務改善のコンサルティング会社 HARMONIC insight の公式アカウントです。 建設業をはじめとする中堅・中小企業向けに、基幹システム導入、AI業務活用、データ可視化などの知見を発信しています。 ▼ 公開スライドのテーマ ・AI / LLM の業務活用(RAG、セキュリティ、コスト比較) ・基幹システムの選定・導入・カスタマイズ ・業務改善フレームワーク(トゥールミンロジック、資料作成術) ・DX人材育成・オンボーディング ▼ 関連リンク YouTube:https://www.youtube.com/@HARMONICinsightJP note: https://note.com/harmonic_insight

シェア

またはPlayer版

埋め込む »CMSなどでJSが使えない場合

ダウンロード

関連スライド

各ページのテキスト
1.

Hi 資料の作り方 H A R M O N I i n s i g h t Harmonic Insight 2026年3月9日 C

2.

本日の勉強会の目的 高付加価値サービス業であるコンサルタントとして「成果物=書類の作り方」を知る お客様からのクレーム例 目指す褒め言葉 「コンサルって高いわりに大したことないね」 「資料が分かりづらいよ」 「さすが / 流石」 コンサルはサービス業。「使えない」と判断されると次はない。Big4+Aと戦うための必須スキル。 15% 書類の質 25% H A R M O N I C 60% i n s i g h t 口頭の説明 人間関係 1

3.

アジェンダ 01 コンサルに必要な力とは 02 資料とは何か 03 顧客が満足する資料 04 資料作成のテクニック 05 行動経済学を活かす 06 問題・課題・論点 H A R M O N I C 建設業界コンサルタントの全体像とサービスメニュー コンサルタントにとっての資料の定義と役割 立場・役職・関心事に合わせた資料設計 段取り・ストーリー・分かりやすさ フレーム効果・ナッジ・損失回避・選択パラドックス 論点思考・イシュー・トゥールミンモデル i n s i g h t 2

4.

01 建設業界コンサルタントに必要な力とは コンサルタントとして求められる能力 H A R M O N I C i n s i g h t

5.

建設コンサルタントのサービス全体像 全階層に対してコンサルティングサービスを提供 DX戦略コンサルティング DX構想策定・ロードマップ策定・ビジネス協業支援 業務コンサルティング 全サービスの 納品物は「書類」 業務調査・評価・標準化支援 ITコンサルティング ICTシステム調査・整理・評価 現場DXコンサルティング ノーコード/ローコードによる業務自動化・ExcelのWEB化 デリバリー支援 BPO(コールセンター・2D/3D作図・BIMオペレーター)・システム保守運用 H A R M O N I C i n s i g h t 3

6.

02 資料とは何か コンサルタントにとっての資料の定義と役割 H A R M O N I C i n s i g h t

7.

資料の定義と4つの役割 書類に記載されなかったこと = やってなかったこと H A R M O N I C 情報の整理と共有 意思決定のサポート 複雑な情報を視覚的に わかりやすく整理する 論点を整理し 説得力を持たせる コミュニケーション効率化 記録と参照 口頭より正確で 誤解を減らす 決定事項・議論の 経緯を残す i n s i g h t 4

8.

資料の2つの分類 ① 顧客が満足する資料 ② 円滑に進める資料 成果物・納品物 検討資料・補助資料 提案で求められる2つ: 「今後どの分野で進めたらよいか」 「現状を整理してほしい」 会議・打合せを円滑にする資料: 議事録・仕様書 検討メモ・進捗資料 経営層が読んで判断する資料 プロジェクト推進のエンジン この2つの区別を意識して資料を作ることが重要 H A R M O N I C i n s i g h t 5

9.

03 顧客が満足する資料とは 相手の立場に立った資料作り H A R M O N I C i n s i g h t

10.

3階層の関心事を理解する 立場が違えば目線が変わる ― 相手の関心事に合わせて資料を作る 階層 関心事 知りたいこと 情報の粒度 求める書類 経営層 (CxO・役員) 結果(売上と利益) 「どうなる?」 広い範囲・長い時間軸 企画書・提案書・報告書 部長・課長 QCD(品質・コスト・納期) 「どうする?」 粒度と正確性 仕様書・議事録・検討資料 現場担当 担当タスクの実現 「どうやる?」 具体的・正確 詳細な検討資料 資料だけで判断される度合い(%) 100 80 60 40 20 0 KEY TAKEAWAY 95 75 45 経営層 H A R M O N I C i n s i g h t 部長・課長 経営層は資料のみで判断する。 どんなに頑張っても、書類に残って いなければ「何もやっていない」と 評価される。 現場 6

11.

顧客の意思決定プロセス 意思決定は下から上へ流れる ― 各階層に合った資料が必要 経営 結果(売上・利益) 資料のみで判断 社長承認 / 1,000万円以上 ▲ 部長・課長 QCDを守れるか 計画性・実現可能性 事業部長承認 / 500万〜1,000万円 ▲ 現場 H A R M O N I C i n s i g h t 部長承認 / 500万円以内 現場を理解しているか 伴走・共創 7

12.

よくある失敗例 意思決定プロセスを理解しないリスク 現場は盛り上がるが承認されない スーパーゼネコンのコンサル → 部長が反対 / 中堅ゼネコンの現場改善 → 課長が反対 特定現場の成功が全社展開にならない 中堅ゼネコンの設計AI → 地方現場発、〜数百万円程度で止まる 意思決定者の方針とのミスマッチ 社長方針「早く作れ」→ コンサル提案なく開発着手 / 来期予算取り → 8月にドラフト必要 顧客の意思決定プロセスと各階層の関心事を理解することが基本 H A R M O N I C i n s i g h t 8

13.

04 資料作成のテクニック 段取り・ストーリー・メッセージ・分かりやすさ H A R M O N I C i n s i g h t

14.

資料作成の4ステップ ― 段取り八分 全ての物事は「段取り八分」― 準備で全てが決まる 01 02 03 04 目的を考える メッセージを作る ストーリーを作る Quick & Dirty 誰に何を伝えるか 相手の理解度を認識 何をどうやって 伝えるか イントロ→展開→ 結論→まとめ まずざっくりの 流れを作る 最重要:顧客が欲しい情報を、いかに収集し、まとめ、表現するか。 H A R M O N I C i n s i g h t 9

15.

分かりやすい資料の4つのポイント 何が言いたいかを明確に 図には必ず説明を添える 見やすく、読む気になる 資料を作る 図だけの資料は意図が 伝わらない。相手は素人。 相手の気持ちでレビュー 日本語センスを高める 読んだ相手がどう リアクションするか想像 1文1メッセージ 具体的で簡潔に 日本語のコツ:動詞の名詞化を避ける(「開発を実行する」→「開発する」)/ 「実行」「対応」は極力使わない / 1文1メッセージ H A R M O N I C i n s i g h t 10

16.

05 行動経済学を活かした資料設計 人の特性を理解し、行動を促す資料を作る H A R M O N I C i n s i g h t

17.

4つのバイアスを資料設計に活かす 「人は理屈では動いていない」― 行動経済学の知見を資料に応用する ① フレーム効果 意思決定への影響度 同じ情報でも見せ方で 判断が変わる 20% 30% ポジティブな切り口で提示 ② ナッジ 自然と望ましい行動を 促す仕掛け 結論を最初に(BLUF) ③ 損失回避 25% 損失の方が利益より 心理的影響が大きい 25% 冷静に効率を分析・提示 ④ 選択パラドックス フレーム効果 H A R M O N I C ナッジ 損失回避 i n s i g h t 選択パラドックス 選択肢が多すぎると 選べなくなる 3〜4択に絞る 11

18.

フレーム効果 ― 見せ方で印象が変わる 同じデータの2つの見せ方 100 ポジティブ・フレーム 90 90 「成功率90%」→ 安心感を与える 75 80 70 60 60 50 40 40 25 30 20 10 ネガティブ・フレーム 10 「失敗率10%」→ 不安感を与える 0 手術A 手術B 成功率(ポジティブ) 手術C 失敗率(ネガティブ) 資料設計への応用: リスクより機会を前面に / グラフの見せ方で印象をコントロール / ポジティブな切り口で提示 H A R M O N I C i n s i g h t 12

19.

06 問題・課題・論点の正しい理解 本質的な問題を見極めるフレームワーク H A R M O N I C i n s i g h t

20.

問題・課題・論点・イシュー 用語 定義 参考書籍 問題 理想の状態と現状のGap(差異) ― 課題 問題の中で解決すべき作業の一覧 ― 論点 表面的でなく本質的に解決すべき問題 論点思考(内田和成) イシュー イシュー度×解の質で優先順位を付ける イシューからはじめよ(安宅和人) 資料作成プロセス イシュー度は高い が解が難しい 優先的に取り組む 1 2 3 4 イシューを 特定する 仮説を 立てる 分析・ 検証 アウトプット にまとめる 解は出せるが イシュー度が低い 取り組み不要 解の質 → H A R M O N I C i n s i g h t 13

21.

事実か意見か ― トゥールミンモデル 資料の論理構造をチェックするフレームワーク(福澤一吉「議論のレッスン」) ① データ (Data) ③ 論拠 (Warrant) ② 結論 (Claim) 結論を導くための証拠 データから結論への 結びつきの妥当性 ④ 裏付け (Backing) ⑤ 限定 (Qualifier) ⑥ 反論 (Rebuttal) 論拠を支える根拠 結論の確かさの程度 例外・反証 H A R M O N I C i n s i g h t データから導かれる主張 14

22.

07 まとめ 本日の勉強会のまとめ H A R M O N I C i n s i g h t

23.

「知っている」と「できる」は違う 3 4 4 階層 ステップ バイアス 経営・部長課長・現場 それぞれの関心事を理解 目的→メッセージ→ ストーリー→Q&D フレーム効果・ナッジ 損失回避・選択パラドックス 泳ぎの本をたくさん読んでも、泳げるようにはならない。 コンサルティングも同じ。「考えること」「資料を作ること」は経験でのみ身につく。 知識をインプットしたら、実際に手を動かして資料を作り、フィードバックを受けながら改善し続けること。 H A R M O N I C i n s i g h t 15

24.

Hi ありがとうございました H A R M O N i n s i g h t h-insight.jp I C