【DL輪読会】大量API・ツールの扱いに特化したLLM

869 Views

June 02, 23

スライド概要

2023/6/2
Deep Learning JP
http://deeplearning.jp/seminar-2/

シェア

またはPlayer版

埋め込む »CMSなどでJSが使えない場合

(ダウンロード不可)

関連スライド

各ページのテキスト
1.

大量API・ツールの扱いに特化したLLM 岡田 領 / Ryo Okada(@anonymousgraba)

2.

大量API・ツールの扱いに特化したLLM 2023/5/19 Arxiv • 直近見かけた2本 2023/5/24 Arxiv

3.

ToolkenGPT • LLMの外部ツール利用 • プロンプトとしてツールの利用例を与える (In context learningを活用する) 場合数ショットのデ モしか与えることしかできない,かつ大量ツール前提だと安定して動作しない. • • Toolformerなど(finetune)では少数のAPIでしか検証されていない,かつ計算コストが大きい 提案手法:ToolkenGPT • Toolをtokenとして表現(Toolken)する発想 • tooklen埋め込みをLLMヘッドに挿入し,学習(LLMは固定) • LLMは次トークン予測の中でツール利用・選択を判断. • Finetuneより低コストで大量ツールにおいても安定した動作

4.

ToolkenGPTの概要 • LLMモデルのヘッドに単語埋め込みにconcatする形でツールの埋め込み(toolken embeddings)を追加 • LLMの次トークンの予測確率: t: word token Word embeddings toolken embeddings Last Hidden state • LLMに単語トークンだけでなく, ツール実行の必要性を判断して,toolken(ツール実行の トークン)を生成することを期待する.

5.

ToolkenGPTの概要(推論の流れ) • LLMはwordだけでなく,必要に応じてtoolken(tool利用を意味するトークン)を生成.( 推論モード ) • Toolkenが予測されたらtoolモードに移行し,該当するtool実行 • 結果をテキストに合成 • (上記はLLMが生成途中で数学演算子squareを選択.ツールモードで16を引数として生成.ツールを実行し,結果256を返し ,推論モードに戻る例)

6.

データセット・学習 • LLMの重みは固定でtoolken embeddingsを学習する • 学習データの形式 • • • Toolkenを予測するタイミング,呼び出すAPI内容を指定.(N/Aは無視の意味合い) • ”the”, “area”, “is”, “2”, “5”, “6”, “square”, “feet”, ... • “the”, “area”, “is”, “ [square]”, “[N/A]”, “[N/A]”, “square”, “feet”, ...) • →”2”の時点でsquareのツールを呼び出す.”2”でツールを呼び出すので,”5”,”6”は無視. データの作成 • 教師あり学習で利用するためにKBや計算トレースの自然言語文と正解のツールを前処理 • LLMで今回の構文を指定し,生成 上記で教師あり学習(LLM本体の重みは固定でtoolken embeddingsのみ更新)

7.

実験:Knowledge based QA • KAMEL(Wikipediaの質問応答データセット) • LLMにこのAPIを与えて,事実関係を答えてもらう実 験(234のツールから選択) • ToolkenGPT(sup): KAMELの訓練セットで訓練 • ToolkenGPT(syn): LLMで合成したデータで訓練 • ベースモデル: LLaMa-13B • ツールセットが大きくなるとin context learningは混 乱しやすくなる一方,ToolkenGPT高い結果

8.

実験:エージェントシミュレーション • LLMをエージェントのコントローラとして利用する実験 (LLMで次アクションを生成) • 家庭環境シミュレーション環境のVirtual Homeでの実験 • 58のtoolから選択 • 他のLLMがSit at deskで失敗する中,toolkenGPTはchairに座 ることに成功

9.

大量API・ツールの扱いに特化したLLM 2023/5/19 Arxiv 2023/5/24 Arxiv

10.

ゴリラの概要 • LLMで正確にAPIコール行うのは難しい • 大量のAPIから適切なものの選択 • 頻繁に変化するAPI仕様への対応 • APIコール特化したモデル,ゴリラの提案(OSS プロジェクト) • 大量APIデータセットのAPIBenchの公開 • HF, TF, TouchHubのAPIに対する0shotモデルを公開 • API appstore for LLMを謳ったプラットフォームを意識 • Apache2.0商用利用可で7/5リリース予定

11.

ゴリラの能力 • ユーザープロンプトに応じて目的を満たすAPIを選択.API仕様書よりAPIコールするコード を生成

13.

APIBench • 3つのML APIハブより収集したAPIコレクションのデータセット • TorchHub: 94API • TensorFlowHub: 646API • HuggingFace: よく使われているモデル925API • 収集内容・方法 • APIドキュメントの収集(retrieverとして活用する) • {domain, framework, functionality, api_name, api-call, api_arguments, environment_requirements, example_code, performance, description} • GPT-4を用い,APIごとに10個のユーザ質問プロンプトを作成

14.

ゴリラの訓練・推論 • 生成したユーザプロンプトとAPIのペアでLLaMa-7B を教師ありfinetune(ゴリラ) • Retriever(APIドキュメントから検索させる)あ りとなし(ゼロショット)の2通りで訓練( retrieveを用いることで,単純な性能向上とAPI仕 様変更時の対応を期待) • Retrieverありの場合プロンプトを加える:”Use this API documentation for reference: “ • 推論の場合もzero shotとretrieveのモードを利用可能 (Retrieverの場合は事前に関連するAPIドキュメント を検索した上で与える

15.

LLMに与えるプロンプトの例 ゼロショット Retriever利用

16.

ゴリラの評価 • 大量のAPIの中から適切なAPIをコールできているか評価. • API仕様上全く定義がないものをハルシネーション,部分的誤りをエラーと定義

17.

API仕様変更(Test Time Changs)への適応 • APIドキュメントに( テスト時に )変更をかけて,対応できるか? • モデルの更新やモデルレジストリーの変更に柔軟に対応

18.

ゴリラとToolkenGPTの比較・まとめ 実現方法 ToolkenGPT Gorilla • ベースモデル (実験設定) 扱っているAPI 学習データ生成方法 API仕様変更 LLMは固定 LLMが必要な段階で APIコール結果を組 追加パラメータを学 必要なAPIを呼び出 み合わせて文書合成 習 す (API実行部分は別 途用意) LLaMa-13B GSM8K(数値計算 Knowledge basedQA VirtualHome 手動+LLMで生成 考慮なし(手動で対 応が必要) ユーザの問い合わせ APIコールするソー 内容に応じたAPIを スコードを生成し, 探して自動でコール 実行 LLaMa-7B TorchHub TensorFlow Hub HuggingFace 手動+LLMで生成 APIドキュメント内 容から柔軟に対応 LLMをfinetune シナリオ 出力内容 toolkenGPTは生成の途中で必要に応じてtoolを呼び出すイメージ(Toolformerと同様).Gorillaは自然言語によるAPIの検索システムに近いイメー ジ. • ToolkenGPTではAPI選択した後は予め用意したコードでAPI・ツールを実行する想定だが,Gorillaではソースコードを直に生成.API仕様変更への 対応も考慮したパイプライン • いずれの手法も手法自体の新規性というより,効果的にAPIを利用するためにLLMを調整するための軽微な工夫・パイプラインの提案