しくじった事例からみる傾向

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October 23, 24

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[第10回大阪sas勉強会]

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1.

~大阪SAS勉強会~ #16 しくじった事例からみる傾 向 2024年10月18日 福井大学医学部附属病院 医学研究支援センター 高原 志津子

2.

研究の概要 • CJUG(CDISC Japan User Group)/SDTM(Study Data Tabulation Model) メンバーから、しくじった 事例をアンケート形式で募集し、検討メンバーでその 事例について原因や解決策を検討した • 全部で42件のしくじった事例を収集した • 各事例にハッシュタグを付与し、それを集計した 2

3.

しくじりの原因① 不足 2 • 何らかの「不足」をしくじり原因に含む事例は 95%(40/42)であった 40 何らかの「不足」を含む事例 「不足」を含まない事例 • 「不足」を含むタグ • #コミュニケーション不足 • #SDTMIG確認不足 • #仕様書確認不足 • #納品物確認不足 • #ドメイン種類検討不足 • #委託先の知識量確認不足 • #プロセス確認不足 • #教育不足 13 9 7 5 4 4 3 3 3

4.

しくじりの原因② 確認 • 何らかの「確認」をしくじり原因に含む事例は55% (23/42)であった • それらは全て「確認不足」であった • 「確認不足」を含むタグ • #SDTMIG確認不足 • #仕様書確認不足 • #納品物確認不足 • #委託先の知識量確認不足 • #プロセス確認不足 9 7 5 4 3 4

5.

しくじりの原因③ 不足以外 • 「不足」を含まないタグには、以下のようなものが あった • #しくじりではない • #外部Vendor • #レビュー体制 • #Pinnacle21 Issue - Check • #データ品質 • #にわかSDTM • #ひとりで悩まない • #思い込み 9 8 6 5 3 3 3 3 5

6.

考察① 不足しているもの • しくじっていない2件を除き、95%の事例は何らかの不足がしく じりの原因であり、特に確認不足が多数の失敗事例に共通する 原因と考えられた • 確認不足は、主に以下のような場合に起こりやすいと考えられた • プロセスに問題がある場合 (プロセスが定まっていない、プロセスに確認作業が抜けているなど) • 確認者のスキルが不足している場合 • 確認を疎かにした場合 • SDTMIG確認不足、検討不足、教育不足といった知識不足も原因 に挙げられた 6

7.

考察② 解決策 • 以下のことが推奨されると考えられた • 確認不足、検討不足など →チェックシートによるプロセスの明確化やスキル共有 • 知識不足、教育不足 →質疑に対して解答をそのまま教えるのではなく、調べ方や考 え方を教えることで自己解決能力を育てる • 「不足」の根底にあるコミュニケーション不足 →上司・部下間はもとより、他部署や他社/施設間のコミュニ ケーションを密にすることが「不足」を察知し、補うために 必要である (おやつは重要アイテム♡) 7

8.

考察③ その他 • 事例の中には、しくじっていないものも散見された 堅苦しく考えすぎている傾向があると考えられた • ひとりで悩まず、周囲の人に相談することが重要と考え られ、コミュニケーションの重要性が再確認された 8

9.

まとめ • ●●不足、特に確認不足は失敗の主な原因となる • プロセスの明確化やチェックシートの活用など、確認を怠ら ないことが重要 • 知識や教育の不足を克服するために、自己解決スキル を身に付けることが重要 • ただ答えを教えるのではなく、調べ方や考え方を教える • コミュニケーションが重要 • 上司と部下の間だけでなく、他部門や他会社・施設間でもコ ミュニケーションは大切 • チェックや啓発だけでなく、一人で悩まないことも大切 • おやつは大事なアイテム♡ 9

10.

ご清聴ありがとうございました 10