舞台制作から考えるマネジメント

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October 26, 23

スライド概要

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2015年前後から、都内の小劇場で活動を開始。制作者として多くの現場を経験する。ほかにも、音響や照明なども積極的に経験を積み、自身の作演出による公演も手掛ける。主に関わった舞台は、パルテノン多摩 「100人シェイクスピア 夏の夜の夢」(2018年、パルテノン多摩 噴水広場)、劇団子供鉅人「真夜中の虹」(2018年、駅前劇場、梅田HEPHALL)、劇団かもめんたる「宇宙人はクラゲが嫌い」(2019年、赤坂レッドシアター)、ほりぶん「牛久沼3」(2018年、北とぴあ)など多数。

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各ページのテキスト
1.

舞台を支える力持ち 舞台制作の現場から 考えるマネジメント 2023.10.21 マネジメント集会はみ出し回

2.

ぬこぽつ 2015年前後から、都内の小劇場で活動を開始。制作者として多くの現場 を経験する。ほかにも、音響や照明なども積極的に経験を積み、自身の 作演出による公演も手掛ける。主に関わった舞台は、パルテノン多摩 「100人シェイクスピア 夏の夜の夢」( 2018年、パルテノン多摩 噴水広 場)、劇団子供鉅人「真夜中の虹」( 2018年、駅前劇場、梅田 HEPHALL)、劇団かもめんたる「宇宙人はクラゲが嫌い」( 2019年、赤坂 レッドシアター)、ほりぶん「牛久沼 3」(2018年、北とぴあ)など多数。 2021年、VTuberにハマったことがきっかけで、バーチャルの世界へ。 VRChatやclusterといった主要な VRSNSを中心に、様々なイベントの ディレクションや外部イベントのサポートなどを行っている。 2022年11月 に、VR演劇に挑戦。シェイクスピアの戯曲である「マクベス」をベースに、 新たな演劇「VRマクベス」の主催と演出を手掛け、 VR業界で大きな話題 となる。

4.

活動実績 出演:岩崎う大(かもめんたる)、槙尾ユウスケ(かもめんたる)、八嶋 智人 長田奈麻、小椋大輔、森桃子、土屋翔、船越真美子 、佐久間麻由 四柳智惟(ピーチ)、増澤璃凜子、森田ひかり 日時・会場:2019年5月11日~19日 東京都 赤坂RED/THEATER 作・演出:岩崎う大 制作チーフを担当 主な業務 票券管理、グッズ販売、入退場の誘導、スタッフの人員配置

5.

活動実績 2018年9月15日(土)・16日(日) 東京都 パルテノン多摩 きらめきの池ステージ 作:ウィリアム・シェイクスピア 訳:松岡和子 演出:益山貴司 振付・ステージング:長谷川寧、小山柚香 出演:益山寛司、キキ花香、影山徹、億なつき、ミネユキ、益山 U☆G、古野陽大、うらじぬの、地道元春、益山貴司 / 100人のアン サンブルキャスト 制作補佐を担当 主な業務 票券管理、グッズ販売、入退場の誘導、スタッフの人員配置 100人アンサンブルの対応

6.

演劇とはなにか

7.

現代演劇の父 ピーター・ブルック どこでもいい、なにもない空間──それ を指して、 わたしは裸の舞台と呼ぼう。 ひとりの人間がこのなにもない空間を 歩いて横切る・・

8.

演劇の起源は古代ギリシャ 民主政と哲学と演劇の成り立ちはほぼ同じ時期。 それまで、王政によって決められていたさまざまな課 題を自ら決めていく必があり、 ”異文化へのコミュニケーション”として演劇祭がはじ まったとされる。

9.

演劇における制作

10.

公演のすべてを知る存在である 多くの場合、制作は受付をする人と捉えられがちです。 なぜなら、駆け出しの役者が大御所のカンパニーとつなげるための 手段として「当日制作」というものが存在するからです。 ですので、経験の浅い一部の演劇人からは「お手伝いの人」「新米」 と軽んじられることが多いです。 が、この認識は大きな間違いです。

11.

多様すぎる業務内容 左の画像に示したように、制作が担当は多様で す。劇団によれば、ブッキングや渉外活動をする こともあります。 https://artalert-sapporo.com/features/post/44より引用

12.

ひとつの公演に関わる人員 制作意外にも、舞台に関わるポジジョンを示すと 上記のようになります。 当日のスタッフや役者の数などで、人公演50名く らい関わることが常です。 https://artalert-sapporo.com/features/post/44より引用

13.

小劇場での座組 早稲田や日芸といった学閥から生まれることの 多い小劇場の劇団では、制作が劇団の何でも 屋、転じて雑用として見られることが多いです。 一個人に予算の管理やクレーマー対応まで。

14.

あるべき座組 業務の内容から、進行管理的な役割や広報と して扱う情報の選定のため、制作がすべての情 報を把握している必要があります。 あるべき座組の形は、公演にまつわる情報を演 出家からプレーヤーに落とすということはせず、 PMとしての制作を通すことです。

15.

商業演劇の座組 公演の予算や助成金などを申請といった面を 担うことから、商業演劇ではプロデューサーとし ての役割が強い側面があります。 この場合、公演期間、配役、各種スタッフのア サインなどを担当します。 舞台制作の会社や、小劇場でもこの方式をとる カンパニーに少数ですが存在します。

16.

制作者あるある

17.

公演当日に脚本が上がっていない →よくある。うなだれるしかない 予算がなくてケータリングが貧相 →劇場に炊飯器をもっていく 席がないのに当日券を出したい →ない席を無理やり作るしかない 人気グッズが在庫切れ! →コンビニ印刷でコピー誌を作る 制作なはずなのに、音響と照明卓に案内された →やるしかない

18.

100人の役者を マネジメントする

19.

劇団子供鉅人100人シェイクスピア「夏の夜の夢」 大阪の劇団、劇団子供鉅人とパルテノン多摩の協賛企画。 100人シェイクスピアシリーズの 2作目。 私は100人のアンサンブルキャストの担当をしました 2018年9月15日(土)・16日(日) 東京都 パルテノン多摩 きらめきの池ステージ 作:ウィリアム・シェイクスピア 訳:松岡和子 演出:益山貴司 振付・ステージング:長谷川寧、小山柚香 出演:益山寛司、キキ花香、影山徹、億なつき、ミネユキ、益山 U☆G、古野陽大、うらじぬの、地道元春、益山貴司 / 100人のアン サンブルキャスト

20.

100人マネジメントの課題 100人全員を集めるのはほぼ不可能 楽屋割をどうするか 感染症の対策 人間関係の把握

21.

100人が集まるのはほぼ 不可能 限られた稽古日数で、制作を進めて行かなけ ればなりません。 日夜アルバイトしながら生計を立てている役者 100人を一挙に集めるのはほぼ不可能。 なので、5人1組でチームをつくりフォローする体 制をつくりました

22.

感染症の対策 役者が100人、関係者が20名ほどでおよそ120 人がひとつの部屋で稽古をします。そこで休憩 や飲み食いをするので、感染症にはとても気を 使いました。 特に公演する舞台が水面だったこともあり、稽 古場を定期定期に換気したりするなど対策をし ました

23.

楽屋割の課題 演劇の公演では、各役者にプライベートなス ペースを提供します。 楽屋割と言われるものですが、100人もいると 「◯◯さんの近くは、、」といった話があります。 対策と平等性のために、日毎にシャッフルする という対策をしました

24.

人間関係の把握 演劇の界隈は狭いので、他の現場での話が流 れ込んでくることがあります。 役者の出演歴や、所属団体などを把握すること に対策をしました

26.

世界初のバーチャル上の 演劇祭をします! 11月23日~26日の4日間、VRChatで演劇祭を やります!のべ16団体による公演と出展ブース で、VR演劇のカルチャーを感じてください! アツいぜ、VR演劇