スポーツの緊張感を経験できる バーチャル空間の制作 クリエータ:相浦航・中山陽(九州大学) Solveメンター: 山縣俊亮(株式会社アシックス) 阿部悟(株式会社アシックス) 小坂武史(株式会社イノベーションプラス) PM: 福嶋政期(九州大学)
Solve課題(株式会社 アシックス) 【スポーツの緊張感を経験できる バーチャル空間の制作】 ①心理的要因の一つである緊張を再現性のある形で経験 できるバーチャル空間を再現してほしい ②設計論を確立するための試作と検証を繰り返したい
研究の背景 スポーツ競技では、過度な緊張は選手本来の力を発揮で きなくし、パフォーマンス低下を招く。 単に技術や体力を高めるだけでなく、 緊張のコントロールを身につけることが重要!
研究の目的 • 緊張のコントロールを身につけ得るコンテ ンツを作りたい • 緊張状態の再現により、緊張を生み出せる のでは? そこで我々は、 プロダクト「heart VeateR」 緊張により生じる体内反応や心臓の拍動を リアルに再現するVRアプリ を作成した
プロダクト「heart VeateR」 読み方:「ハートビーター」 【概要】 緊張により生じる 体内反応や心臓の拍動 をVRで再現し, その状 況下でフリースローを 行うVRアプリ
プロダクト名「heart VeateR」の由来 『Heartbeat』:「心臓の鼓動」 ↓ 『Heart Beater』:「心臓の鼓動を生むもの」 ↓ 『heart VeateR』: BをVに換えてVRを強調
導入した要素 1. 擬似心拍の視聴覚エフェクト ・VRで再現した拍動音をユーザに提示 ・音に合わせて視界が前後に揺れるエフェクトの追加
2. トンネルビジョン 極度の緊張下で、注意が 視野の中心や特定のタスク に集中し、周囲の情報を 処理できなくなる現象 ・ボールを持った時 ・心拍が高い時 などでの変化が顕著である
そのほかにも ・体育館の周囲の音を再現 ・プレイ中は周囲の音を小さくする などのリアリティにも焦点を当て、没入感が上がる ように設計した。
プロダクトのフロー 本アプリケーションは、以下で構成 ・呼吸フェーズ:擬似心拍を⾃分のもの と錯覚させる ・フリースローフェーズ :緊張状態時に生じる反応下で フリースローを行わせる
呼吸フェーズ 呼吸フェーズ 1. スタートを押すことで、 呼吸の指示が開始 2. 呼吸のペースは変動し、 それに伴い擬似心拍の 音やエフェクトも変化
フリースローフェーズ 1. ボールを持つことで擬似 心拍はさらに速く強くな る 2. 視覚エフェクトも強くな り、ユーザはその環境内 でフリースローを行う フリースローフェーズ
実装方法 VRデバイス:Meta Quest3 https://www.meta.com/jp/en/quest/quest-3/ ソフトウェア:Unity, Meta XR All-in-One SDK
今後の課題 【仮説】 緊張を生じさせ得る要素を増やせば増やすほど, 足し算的にユーザーの緊張感を高められるのでは? ユ ー ザ ー の 緊 張 感 緊張を生じさせ得る要素数
今後の課題 【今後作成する要素の案】 ・観客が⾃分に注目してくる ・シュート回数の制限や時間のカウントダウン ・VR内の⾃分の手が震えている ・ここで外せば⾃分のチームが負けるという状況を作る ・触覚デバイスを装着し、拍動に合わせて振動させる など