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January 10, 26
スライド概要
増渕大輔が2026年1月9日に久留米工業大学で実施した、大学院生向けの講義資料です。
本資料では、ゲームとAIの深い関係性について、歴史的な発展と2025のトレンドを交えながら解説しています。
特に注目すべき点として、YCのバッチでバイブコーディングが25%を超えたことに影響を受け、今後はGame開発の現場でもAI開発ツールを使った作業が増えてくることです。また、ゲーム産業がGPUの発展を牽引し、それが現代のAI発展の基盤となった歴史的な経緯も詳しく説明し、AIの学習(AIツールの学習)とゲーム開発やゲームシステムそのものが親和性があることについて解説をしています。
順不同ですが、内容は以下の通りです。
- 基本的なゲームで使うテクニックの実装 GitHubで公開していますが、予告なく閉鎖する可能性があります。
- キー入力の処理
- 物理演算の基礎
- ルールベースAI
- 有限状態マシン
- パスファインディング
- 機械学習AI
- ビヘイビアツリー
- 強化学習
- インタプリタとDSLを用いて、ゲームエンジンを使わずにゲーム開発を進める環境づくり
AIはゲーム開発において「学び」と「創造」の両面で革新をもたらしている点です。初学者がゲーム開発を学ぶ際の補助ツールとしても、また実際の開発現場での生産性向上ツールとしても、AIは重要な役割を果たしています。講義で使用したプロンプト例はGitHubリポジトリに追加しておりますので、参考にしていただければと思います。本資料を通じて、ゲームとAIの関係性への理解を深め、将来のゲーム開発やAI活用について考えるきっかけになれば幸いです。
AI技術の活⽤(ゲームとAI)2026 合同会社パプカイヤ エンジニア 増渕⼤輔
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⾃⼰紹介 オンラインゲーム技術者およびDXコンサルタント デジタルハリウッド大学院ジーズアカデミー・メンター AIロボット駆動科学イニシアティブ(事務局を担当) ザルツブルグ・グローバルセミナー・フェロー 株式会社リンクトブレインの技術戦略顧問( 〜2025 ) 合同会社パプカイヤ はじめまして、増渕⼤輔です。東北⼤学の情報科学卒で、IBMやMicrosoftに以前勤め ていました。IBM時代は、オンラインチケットシステム、Microsoft 時代はXboxチー ム配属で3rdパーティーのオンラインゲームサーバーをサポートしてましたのでサー バーよりの仕事をしてきました。 現在はITコンサルや技術顧問、ゲーム、AIロボット駆動科学、看護師業務改善SaaS開 発、などをしてます。 趣味は料理やダイビング、歴史めぐり。新しい技術や⼈との出会いが⼤好きです。 ⽂⿃を飼ってます 講演実績 CEDEC(Computer Entertainment Developers Conference) IDGAJ( International Game Developers Association Japan) Microsoft de:code Xbox, Xfest その他、各種勉強会、草の根座談会 最近の実績 → 「Google ADKを活用した エンタメ翻訳」 CEDEC 九州 2025
AI ロボット駆動科学イニシアティブ • LLMが浸透:個⼈→チーム→産業レベルへ • 2026:AI(LLM)は「便利ツール」から制作の"環境"へ • Cursor、Claude、Gemini CLI、など。AI開発スタイルが普及 • 「⾃然⾔語で指⽰すればAIがコードを書く」時代に突⼊ • 同時に「それっぽい破綻」を量産する⼈も増加
趣味
ヒッポファミリークラブ 40年以上の歴史 ⾃然習得理論に基づく多⾔語環境 家族ぐるみ・異年齢での活動 Xin chào 안녕하세요 สวัสดี Bonjour Olá ホームステイ・交換プログラム 数千の会員数・数百の拠点 你好
気になったこと
IT + ゲーム+⾔語 の お仕事をしてみたい
IT業界では翻訳が急速進化 従来型機械翻訳 (Rule-based / Statistical Machine Translation) •ルールベース(Rule-based): •統計的機械翻訳(Statistical Machine Translation) ⬇ ニューラル機械翻訳 (Neural Machine Translation: NMT) •エンコーダー-デコーダー構造と自己注意機構 •RNNベース(2014年以前) •Transformerモデル(2017年ー) ⬇ LLMベースの翻訳 (LLM Based Machine Translation) •GPT-3、T5、Llama、ChatGLM、など。 •T5 → 100言語対応
ゲームの翻訳 プレイヤー選択肢・分岐・ループを含む全シナリオでキャラクターの⼝調を100 %⼀貫させる メニュー・アイテム名・UIボタンなど固定幅スペースに収まる⻑さで翻訳する 同⼀セリフが吹き替え⾳声と字幕の両⽅で使われる場合、両⽅の制約を同時に満たす プレイヤー名挿⼊・性別変化・敬称変化にリアルタイムで対応できる⽂法構造にする ⽂化的・宗教的タブーや年齢レーティングに応じて表現を削除・置換を⾏うローカライズ判断 ゲームのジャンルにより、仕事の仕⽅、癖がかなり違う
過去40年間のローカライズ手法を研究した論文 論⽂要約: The Localization of Software and Video Games: Current State and Future Perspectives https://www.mdpi.com/2078-2489/15/10/648 ローカライズは国際化(言語対応可能化)を前提とし、 CAT/AIが文脈認識・専門用語適応を向上。課題として 文字サポート、文化保存、ネオロジズム干渉を指摘。 翻訳者 -> プログラマー協力と文化的UI/ストーリーテ リングが鍵。(GDCトレンド) 翻訳者のスキル不足(プログラミング基礎) プログラマのスキル不足(翻訳業務がわからない)
関連分野 データ J-GameLoc Corpus (2023): 約5万文ペア(日本語-英語)。対話・UI・敬語タグ付き。Hugging Face公開。変数制約対応。 Japanese Visual Novel Parallel Corpus (2024): ビジュアルノベル(例:『STEINS;GATE』風)から抽出。分岐ナラティブ特化。arXiv付録。 JP-GameSubtitle Dataset (OPUS拡張, 2025): アニメ/ゲーム字幕。音声-テキストアライメント。 ツール: Textractor + DeepL/GPT Integration: リアルタイム日本語抽出・翻訳。敬語プロンプトで改善。 Ren'Py Localization AI Plugin (GitHub, 2025): ビジュアルノベルエンジン向け。長さ制約自動調整。 MemoQ with Japanese Domain Model: 商用ツール。NMTファインチューニングで敬語精度向上。
RealLives Life Sim RealLives は、192 か国にわたる⼈⽣をシミュレーション 統計や個⼈の選択から⽣まれたキャラクターの役割をプレイする 誕⽣から死まで⼈⽣の広⼤な⾵景、物語を体験、共感を学ぶ
AI技術の活⽤(ゲームとAI)2026
このスライドは、最近のわたしのメモ(Markdown+Obsidian Web Clipper)をもとに、 Gemini と Claude Code がJSONに変換しPython のpython-pptx でファイルを作成し、 多少、⼿を加えたものです。たまに、Gemini + まじん式、のスライドも混じっています。 フォントはキウイ丸です。 ⾔葉の表現や図表に 違和感があれば教えていただけるとありがたいです。
2025→2026:この1年で何が変わったか • LLMが浸透:個⼈→チーム→産業レベルへ • 2026:AI(LLM)は「便利ツール」から制作の"環境"へ • GitHub Copilot、ChatGPT、Claudeが当たり前の開発⾵景に • 「⾃然⾔語で指⽰すればAIがコードを書く」時代に突⼊ • でも同時に「それっぽい破綻」を量産する⼈も増加
「コーディングの終焉」という言説 プログラミングは誰もが習得すべきスキルではなくな るかもしれない。AIが言語の壁を取り払うからだ。 — Jensen Huang (NVIDIA CEO) / 2024 © Papukaija LLC. 4
• AI Game Development in 2026 ( Vibeforge のブログ) • AIコーディングツールは2025年に爆発的に増加しました。 • GitHub Copilot — 毎日何百万人もの開発者が使用 • 急速に普及しているAIネイティブエディター「Cursor」 • Claudeと ChatGPT — 完全なアプリケーションを定期的に生成 • YCスタートアップの 25% — 主にAI生成のコードベース • 注:Vibeforge は、AIによるGame開発支援ツールと、ゲームホスティング企業
バイブコーディング(Vibe Coding) • Andrej Karpathy⽒らが提唱した新しい開発スタイル • ⾃然⾔語で「雰囲気(Vibe)」を伝えてAIにコードを書かせる • コードの細部(構⽂やメモリ管理)を⼈間が記述しない • プログラミングの敷居を劇的に下げた • しかし、確率的トークン予測という本質を忘れてはいけない
AI(LLM)の落とし⽳:理解なき進⾏ • AIの出⼒は「それっぽい」が混ざる • 動くことと正しいことは別 • 「なぜ動くか」を説明できないまま先に進む • エラーが出てもAIに丸投げ→同じ質問を繰り返す無限ループ • たまに、作業が破綻し、原因が追えない状態へ
教育現場、における、能⼒獲得の錯覚 (Illusion of Competence) • 学習者がAIの助けで課題を達成し、それを⾃分の能⼒と誤認する現象 • 実際の理解度と⾃⼰評価の間に⼤きな乖離が⽣じる • AIの流暢な応答が学習者の⾃信を不当に⾼める • 結果:コードは書けるが、なぜ動くか説明できない • 研究エビデンス:Prather et al. (2024) の視線追跡実験 「流暢性バイアス」 がさらに、 この状況を悪化させているような 気がしています(増渕個人意見)
理解とパフォーマンスのギャップ • Comprehension-Performance Gap:理解度と成果の乖離 • タスク完了速度は向上 するが、コード全体の理解度は向上しない • 熟練者:知識基盤とAIの提案を照合する「検証モード」 • 初学者:判断基準がなく、AI出⼒を解読しようとするか全依存 • 将来的にコードをメンテナンスできないエンジニアが量産されるリスク
AIは能⼒? 増幅器? 友達? • 同じAIでも、使う⼈の思考の質で結果が⼤きく変わる • 思考が粗い → 粗さが加速する(破綻を量産) • 思考が精密 → 精密さが加速する(検証が⾼速化) • AIは⼈の思考の質を増幅する装置 2025年は、「Keep 4o」運動なども!! 多くの⼈は、AIの思考の質を必要としていなかった
教育現場におけるAI利用の影響 初学者の学習プロセスに与えるインパクト 成績下位層 チートリスク 基礎理解度 開発速度 停滞傾向 増大 二極化 向上 思考停止 © Papukaija LLC. 検知困難 格差拡大 短期成果 8
差がつく3つ 因数分解 • 何を「部品」に切るか(コード/画像/レベルデザイン/データ/QA) • 何が不確実で、何が確実か • AIは"全体設計"が苦⼿( 逆に分解できない⼈は丸投げして失敗する) AIに考えさせすぎない (明確化な指⽰) • ⽬的:何を良くしたい? • 仮説:なぜそれが効く? • 制約:何を守る?(60fps、コスト、世界観、倫理) レビュー(最終責任) • 何を採⽤するか、何を捨てるか、何を守るか • AIは提案できても責任は負えない • 判断を放棄した瞬間、⼈はAIに使われる側になる
AIに使われる⼈ vs 使いこなす⼈ ?? どちらの⼈も、実はAIを毎⽇のように使っているそうです。 説明 AIの確率論的(確率的) 振る舞いの理解 理由と実践的意義 この特性を認識することで、出力の変動を AIの出力は決定論的ではなく、確率的に次に 予測し、曖昧さを減らす工夫(例: 制約の追 来るトークンを予測して生成されるため、 加や複数回の試行)を自然に行える。ハル 同じプロンプトでも微妙に異なる結果が出る シネーション(誤情報生成)のリスクも低減 可能性がある。 可能。 明確で強固な目的 タスクの最終目標を最初に明確に述べ、 AIに「何を達成したいか」を伝える。 AIは文脈を基に推論するため、目的が曖昧 だと不要な拡散が生じる。目的を優先的に 指定することで、出力の関連性と有用性が 向上する。 テーマ・アジェンダの 絞り込みと制約の活用 広範なタスクを避け、焦点を絞るために 明確な指示や制約 (例: 文字数、形式、禁止事項)を付与する。 AIに「考えさせすぎない」よう制御する。 AIは自由度が高いほど確率的変動が増大 する。制約により思考の範囲を狭め、精度 の高い一貫した出力を引き出しやすい。 プロンプトエンジニア 直感的・体系的理解 役割付与(Role-playing)、 思考連鎖(Chain-of-Thought)、 例示(Few-shot)、出力形式指定など これらの技法は、AIの潜在能力を最大限引 き出し、再現性の高い結果を得るための実 証されたアプローチ。直感的に「AIがどう解 釈するか」を考慮できる人が優位。
昨今の、プロンプトエンジニアリング不要論 プロンプトエンジニアリングの基本は、役割指定(例: "あなたは専門家として")、詳細記述、例示、ステップ分解 などの手法です。これによりAIの応答品質が向上し、ゲーム業界のようなクリエイティブ業務でアセット生成やス トーリー作成に活用されます。 <最近の不要論> AIモデルの進化(GPT-4以降)で自然言語理解が向上し、曖昧な指示でも高精度な出力が可能になったため、複 雑なプロンプト作成が不要との声が強いです。 また、AI自身がプロンプトを最適化する機能(内部にChain of Thoughtを実装するなど) が登場 手間自体が非効率、または、逆効果、と見なされる研究があります。 <不要論に対する反対意見> 実務では業務プロセス理解に基づく、より精密なプロンプトが望ましい。 <増渕意見> 制作現場では、知らないより知っている人の方が断然よい。 キャラクター設計やストーリー生成でプロンプトを工夫しないと、時間を浪費する。
そろそろ AI×ゲーム開発 のお話をします AI の使い⽅、指⽰の仕⽅、を学ぶにはゲーム開発は最適です ゲームには最初からいろいろ揃っている • ⽬的(勝利条件) • 制約(ルール、⼊⼒、fps、デバイス) • 連続判断(毎フレーム、毎試⾏) • 即時フィードバック(⾯⽩い/つまらないが即出る) • だからゲームはAI時代の⼈間⼒(分解・記述・判断)を鍛える"実験場"
ゲームはAI時代の最良の教材である • ゲームには最初から揃っている: • ⽬的(勝利条件) • 制約(ルール、⼊⼒、fps、デバイス) • 連続判断(毎フレーム、毎試⾏) • 即時フィードバック(⾯⽩い/つまらないが即出る) • だからゲームはAI時代の⼈間⼒(分解・記述・判断)を鍛える"実験場"
脱線:GPUは、ゲーム業界から⽣まれた? DirectX: Windows 95 の発売の直前、マイクロソフトは Windows 95におけるプログラムの自由度を上げる仕組 みを作り上げたのが 「DirectX 」 = ハードウェア制御に近いローレベルな制御を行うことができる 最新の Direct X 12 Ultimate は、ゲームなどのマルティメディアアプリ ケーションを作成するためのAPI群
AIが⽣成したイメージ画像です(本物のレイトレーシングではありません)
ゲームとGPUとAIの発展の関係性 ゲームの3D表現には大量の行列計算が必要 • 三角形の位置、角度、色、テクスチャの計算 • 1秒間に数百万回の並列計算が必要 • CPUでは処理が間に合わない(1フレームに1-2秒) GPUが機械学習を加速 GPUの特徴を確立 • 単純な計算を大量に並列処理 • 高速なメモリアクセス • プログラム可能な演算機能 - ニューラルネットワークは単純な行列計算 - 画像認識は数値の行列処理 - 学習には大量の行列乗算が必要 - GPUの特徴が完全にマッチ - 並列処理による高速化(数ヶ月→数時間) - 大容量メモリによる効率的な処理 - プログラム可能な柔軟性 ゲーム産業がGPUを発展させ、そのGPUが機械学習を加速させる、相乗効果が生まれました。 ビデオゲーム技術がニューラルネットワークを可能にする仕組み 35 h<ps://techcrunch.com/2017/10/27/how-video-game-tech-makes-neural-networks-possible/
導⼊編:ゲームの基礎的な仕組みを体験する 2025年1⽉に作成したミニゲームです。 → https://tinyurl.com/kurumeit2025 ゲームの裏側の仕組みを学ぶためのチュートリアルです ループと、キー操作の割り込み、コリジョンを体験できます ソース: https://github.com/dmasubuchi/KITGames/tree/main デモURL: https://black-ocean-0fc6c5310.4.azurestaticapps.net/
開発編: AI×Game で使える裏側の仕組みを考える 昨⽇作成した、テキストゲームです。裏側の仕組みを体験するために作成しました (たいにーゆーあーるえる、こむ、くるめあいてぃー)← 数字の2025 がありません → https://tinyurl.com/kurumeit WEBではないので、やや⼿間がかかります Download → Python で実⾏ 元のステップでは、簡単なゲームシステム(Loopなど) 途中のステップからは、ユーザーの⼊⼒を、 WASD (キー操作)ではなく⾔語⼊⼒になります
Step 主な操作(ユーザーが実際にすること) 何を学べるか(ゲーム開発テクニック・設計) 00 Hello World ・アプリを起動する・OutGameメニューを見る ・開発環境の確認・この教材が「Step制」で進むことを理解する 01 Game Loop ・up / down などでカウンターを増減・1操作ごとに画面更新 ・ゲームは「入力→更新→描画」のループで動く 02 State Management ・プレイヤーを移動させる・ログや位置がStateとして更新 ・世界は State(状態)として表現される 03 I/O Separation ・実際に操作して動かす・モック入力(自動入力)で動かす ・ロジックと入出力の分離・テスト可能なゲーム設計・検証 04 TextGrid Renderer ・TextGrid画面を見る・移動結果が文字で描画されるのを観察 ・描画は「結果の表示」にすぎない・render(state) 05 DSL Lexer ・move player 1 0 などDSL文字列を入力・トークン列を確認 ・字句解析(Lexer)・文字列を意味のある部品(トークン)に分解 06 DSL Parser ・同じDSLを入力・AST(構文木)表示を見る ・構文解析(Parser)・トークンが「構造」になる過程・実行前の検証 07 Interpreter ・DSLを入力して実行・プレイヤーやStateが変わるのを見る ・インタプリタ設計・ASTを実行して状態変更・責任境界の固定 08 A* Pathfinding ・path x y で経路を見る・goto x y で自動移動させる ・探索アルゴリズム(A*)・アルゴリズム=MOVE命令列生成器 09 Enemy AI (FSM) ・wait で敵AIを観察・ai でFSM状態を見る ・有限状態機械(FSM)・状態と遷移による行動決定・状態爆発 10 Enemy AI (BT) ・bt でBehavior Tree構造を見る・敵の行動ログを確認 ・Behavior Tree・構造で複雑さを管理する設計・FSMとの違い 11 Enemy AI (GOAP) ・goal escape などで目標を指定・plan で行動計画を見る ・GOAP(目標指向行動計画)・「目的→行動列」を生成する考え方 12 System AI (Director) ・director で状態確認・toggle_director でON/OFF ・System AI / Director・キャラではなくゲーム全体を制御するAI 13 Human × AI × Rules ・dsl <command> を直接実行・AI ON/OFF を切替 ・人間・AI・ルールの役割分担・AIは提案者、実行はルール
Game_AI_Evolution_Control_to_Emergence NotebookLMで整理したゲームAIの進化 https://www.docswell.com/s/3906110/ZLVMW7-2026-01-09-Papukaija-2 資料を 切り替えます
なぜエンジンを自作するのか > 仕組みの理解 UnityやUnrealは便利ですが、内部の仕組みを隠蔽してし まいます。自作することで「ブラックボックス」の中身を 知ります。 > 本質的な挙動 ゲームを動かす「ループ」や「状態」がどう相互作用す るのか、その原理原則を体感します。 > エンジニアリングの意図 単なるコードの書き方ではなく、「なぜそう設計するの か」というエンジニアリング的な意図を学びます。
ゲームは、AIにとっての極限試験場、でもあります • ゲーム開発はAIにとって最も困難なタスクの⼀つ • 状態(State)の連続的な変化を管理する必要 • リアルタイム処理:16ms/フレーム(60fps) • 物理法則のシミュレーションとの整合性 • 複雑なユーザーインタラクション • だからこそ、AIの限界が最も⾒えやすい
ゲーム AI の進化と歴史 コンピュータサイエンティストは、AIのアルゴリズムと問題解決能力を向上させるためにゲームAIに 注目してきました(チェスや囲碁など、シンプルで明確なルールがあるゲームがAI研究対象として優 れていた) 参考:Microsoft 「ゲーム AI の進化と歴史」 • https://news.microsoft.com/ja-jp/2019/08/19/190819-evolution-and-history-of-game-ai/ ü 1974 Kaissa がス トックホルムで最 初の世界コン ピュータチェスチャ ンピオンとなる チェス ü 1994 年、ジョナサン シェー ファーがChinook を開発し世 界チャンピオン ü 1997 年、ディープ ブルーは、 チェス世界チャンピオンのガル リ カスパロフ との対戦で 勝利 ポーカー ü 1984 年、プロ のポーカープレ イヤー マイク カ ロ(Mike Caro) が Orac を開発 囲碁 ü 2015 年、DeepMind が 「AlphaGo」を開発 ハンデなしで 19 路盤 でプロ棋士に勝った初 の囲碁AI 2015 ü 1956 、強化学習アルゴリズム がチェッカーに採用 1956 1974 1984 1 97 9 9 2 -1 9 バックギャモン ü 1992 ジェラルド テサウロが 「 TD-Gammon 」を開発 麻雀 ü 2015 年に東大の水上直紀氏が「爆打」を開発 ü 2018 年にドワンゴが麻雀AI 「NAGA」を開発 ü 2020 年に、Microsoft 「Suphx」を開発 世界最強麻雀AIとして名乗りを上げる 2016 2017 2018 2019 2020 ポーカー ü 2017 年、カーネギーメロン大学が Libratus を開発 ü 2019 年、カーネギーメロン大学とFacebook AI が Libratus の進化 版として Pluribus を開発し、6 人でのノーリミット・テキサス ホールデムでプロのポーカープレイヤーに勝利 48
AIにとって複雑なゲーム ≠ ゲームの難易度 • • • • 三目並べの碁盤には 9 (3 x 3) の格子がある 各格子には X、O、空白という 3 つの状態がある 局面数は 3 の 9 乗である、19863 となる 状態空間複雑性は約 104 (19863 ≈ 104) 完全情報ゲーム: 状態空間複雑性とゲーム木複雑性 ゲーム 参考 状態空間 複雑性 4 10 21 10 46 10 48 10 105 10 172 10 三目並べ 10 チェッカー 10 チェス 10 中国象棋 10 五目並べ 10 囲碁 10 ゲーム AI の難易度とは? - News Center Japan (microsoft.com) ゲーム木 複雑性 5 31 123 150 70 360
完全情報ゲーム? 不完全情報ゲーム? • 不完全情報ゲーム: 参加者はゲームの実際の状態を分別することができない – – • 難易度を測りかた – – • 分別できないゲームの状態の集合を情報集合といいます。 合理的なゲーム戦略は、ゲームの状態ではなく、情報集合に基づいて考える 状態空間の大きさではなく、情報集合の数を尺度にする 「完全情報ゲーム」の情報集合数は状態空間数と同じ 情報集合の平均的な大きさ – – 情報集合の中で区別できないゲームの状態の平均数 ゲームの各局面の裏に隠されている情報の数 不完全情報ゲーム: 情報集合数と平均的な大きさ ゲーム 情報集合数 情報集合 の平均的な大きさ 14 10 162 10 67 10 121 10 1 対 1 テキサスホールデム (制限付き) 10 1 対 1 テキサスホールデム (無制限) 10 ブリッジ 10 麻雀 10 3 3 15 48 参考 ゲーム AI の難易度とは? - News Center Japan (microso;.com) 50
麻雀AI: Microsoft Suphx オンライン麻雀プラットフォームの「天鳳」で10段獲得 – 「安定段位」(平均した強さ指標)において スコア8.7 を達成 – 「特上卓」に参加するトッププレイヤーとの5,000回以上の対局における平均の成績 – 人間のトッププレイヤーの平均を上回る成績 天鳳 安定段位における⽐較 爆打 (AI:東京⼤学 /HEROZ) NAGA25 (AI:DWANGO) トッププレイヤー (⼈間:10段以上) Suphx (AI:Microsoft) 51
有段者からの評価・評判 「ASAPIN」のプレイヤー名で知られる朝倉康⼼⽒ https://twitter.com/asakurapinpin 「太くないお」⽒ https://twitter.com/Futokunaio_Sota ⽇本の⿇雀プレイヤーの中では神格的存在、世界で初めて天鳳の最⾼ 位である「天鳳位」を獲得 3⼈打ちおよび4⼈打ち⿇雀の両⽅の「天鳳位」を獲得 (=私より強いかもしれないと感じている) https://twitter.com/asakurapinpin/status/1142473124081913856?s=20 https://twitter.com/Futokunaio_Sota/status/1142398515588374528?s=20 53
• ⿇雀は「不完全情報ゲーム」の代表格 • 不確実性の⾼い隠された情報が⾮常に多い • 優れた仮説、予測、推論、ファジーな意思決定能⼒が必要となる 膨⼤な量の隠された情報 ⾮効率なトレーニング、 ゲームツリーの検索失敗 「先読み」コーチング 複雑な報酬メカニズム 戦略的に負けることで報酬 を最⼤化 全体的な予測 巨⼤な状態空間 完全な情報でトレーニングプロ セスをスピードアップ Deep Reinforcement Learning 報酬の割り当てに ゲーム階層を使⽤ 適応的な 意思決定 54
Suphx は、ゲームAI の可能性を世に知らしめた • 人間の本能、予測、推論、あいまいな意思決定能力、およびゲーム内の全体的な状況の感覚を 示し、麻雀の高い不確実性に効果的に対処 • 人間の学習、麻雀のスキル向上、麻雀コミュニティの発展を支援 • 現実世界のシナリオ – 自動運転、金融投資など、ゲーム以外の分野のほとんどは未知の情報が多い – さらに、偶発的な要素にも影響を受けやすい – 世の中、社会の、複雑な問題の解決に貢献 • ただし、研究開発のコストは依然として大きい 55
Google の 模倣学習によるアプローチ AIの可能性 • ゲームソースへのアクセス • ビデオゲームの対話的性質 RLのデメリットに着目 • 固有のネットワークアーキテクチャ • MLアルゴリズムの実装の専門知識 • 大量のトレーニングデータ Falken hYps://github.com/google-research/falken ゲームをプレイできる AI をトレーニングできるサービスをGoogleがオープンソースにて提供 報酬やオフライン トレーニングのバッチを通じて学習する従来の RL フレームワークとは異なり、Falken はリ アルタイムの人間との対話を介した AI のトレーニングに基づいている模倣学習ます。 56
エネミーAIを作る一般的なテクニック • • • • • • ルールベースのAI 有限状態マシン パスファインディングAI 機械学習AI ビヘイビアツリー 強化学習 https://www.engati.com/blog/ai-in-gaming 57
エネミーAIを作る一般的なテクニック • • • • • • ルールベースのAI 有限状態マシン パスファインディングAI ルールベースのAI: 単純な条件分岐やルールに基づいて、敵の行動を制御 機械学習AI ビヘイビアツリー • 仕組み: 強化学習 • IF-THENルール: 条件を満たした場合に指定された行動を実行 • 例: 「プレイヤーが視界内に入ったら攻撃する」 • 具体例: • Pac-Man(1980年): ゴーストがプレイヤーを追跡 • 評価: • メリット: 実装が簡単で軽量 • デメリット: プレイヤーに予測されやすい 58
エネミーAIを作る一般的なテクニック • • • • • • ルールベースのAI 有限状態マシン パスファインディングAI 有限状態マシン(Finite State Machine, FSM) 敵の状態(待機、追跡、攻撃など)を明確に分け、条件に応じて状態遷移 機械学習AI ビヘイビアツリー 仕組み: 各状態で異なる行動を実行。条件が満たされると状態を遷移。 強化学習 例: 「待機」→「視界内にプレイヤー発見」→「追跡」。 具体例: The Legend of Zelda(1986年) 敵がプレイヤーを発見すると追跡状態に移行。 メリット: 明確でシンプルな行動制御。 デメリット: 状態数が多いと管理が煩雑。 59
エネミーAIを作る一般的なテクニック • • • • • • ルールベースのAI 有限状態マシン パスファインディングAI 機械学習AI パスファインディングAI ビヘイビアツリー • 障害物を回避しながら効率的な経路を計算するAI。 強化学習 • 仕組み: • A*アルゴリズム: 最短経路を計算するための一般的な手法。 • グリッドベースマップ: マップをグリッドに分割して移動可能なセルを評価。 • 具体例: • Doom(1993年): 敵がプレイヤーの位置に基づいて最適なルートを計算し追跡。 60
エネミーAIを作る一般的なテクニック • ルールベースのAI • 有限状態マシン • パスファインディングAI • 機械学習AI • ビヘイビアツリー 機械学習AI •• 強化学習 定義: データを学習して行動パターンを見つけ、敵の動作に応用する技術。 • • • 仕組み: • スーパーバイスドラーニング: ラベル付きデータで訓練。 • アンラベルドラーニング: データから自律的にパターンを発見。 具体例: • F.E.A.R.(2005年): 敵がプレイヤーの行動に適応し、状況に応じてグレネード投擲やカバーを選択する。 • Forza Horizon(Turn 10 Studios): レースゲームで、プレイヤーの走行データを基にAI「Drivatar」が個々のプレイスタイルを 学習し再現。 • Tom Clancy’s Rainbow Six Siege(Ubisoft): AIがプレイヤーの戦術を学習し、防御や攻撃を適応的に変更。 評価: • メリット: 過去データから合理的な意思決定を学習可能。 • デメリット: データの偏りがAI動作に影響を与える。 61
エネミーAIを作る一般的なテクニック • • • • • • ルールベースのAI 有限状態マシン パスファインディングAI 機械学習AI ビヘイビアツリー 強化学習 ビヘイビアツリー(Behavior Tree) • 定義: 敵の行動を階層構造で管理し、状況に応じた適切な行動を選択する技術。 • 仕組み: • 条件ノード: 状況を評価し次のアクションを決定。 • アクションノード: 実際の行動を実行。 • 具体例: • Haloシリーズ: 敵が状況に応じて「カバーを取る」「突撃する」などを選択。 • 評価: • メリット: 柔軟で複雑な行動を実現可能。 • デメリット: ツリーが複雑になるとデバッグが困難。 62
エネミーAIを作る一般的なテクニック • • • • • • ルールベースのAI 有限状態マシン パスファインディングAI 強化学習: AIが試行錯誤を通じて最適な行動を学習する技術。 AIが試行錯誤を通じて報酬に基づいた行動を学ぶケースが典型です。 機械学習AI これらは大量のトレーニングデータと計算リソースを必要とするため、使用される場面が限られます。 ビヘイビアツリー 仕組み: エージェント、環境、行動、報酬、方策を使う 強化学習 具体例: • Gran Turismo Sophy: 強化学習を用いてレーシングスキルを習得。 プレイヤーと競争し、高度な戦術を実現。 • • AlphaStar(StarCraft II): 強化学習でプレイヤーの戦略を学習し、 リアルタイムで適応するAI。 OpenAI Five(Dota 2): プロプレイヤーと競うための戦略を学習。 長所と短所: 長所: 試行錯誤を通じて、未知の状況にも対応可能。 • 短所: 学習コストが高く、膨大なリソースを必要とする。 • 63
ゲームにおけるAIは「賢ければ良い?」とは限らない • ゲームバランスの崩壊 – 強すぎ、または、弱すぎ – AIに意図的にミスをさせる仕組みを導入 – 動的難易度調整 • リソース不均衡(過剰) • 製作者の意図に合わない – AIが予想外の行動を取ることで、ゲームデザイ ンの意図を損なう – プレイヤーの体験を損ねる • プレイヤー行動の固定化 – ゲームシステムへの負担 – プレイヤーがAIの行動パターンを学習 – 複雑化 – コストの増加 – 特定の攻略法に依存することで、ゲームプレイ が単調化。 65
AIとヒトの関係はさまざま • ゲームの難易度、課題の複雑化、マルチプレイ化 • オンラインゲーム空間全体のバランスの調整など新たな課題 66
「仲間」となるAIが登場 • • • • • Project Paidiaの発表: Microsoft Researchの強化学習(RL) 協力ナビゲーションタスク 「Bleeding Edge」( Ninja Theory)に採用 エージェントが一連の決定を行うアプローチ 単一エージェントおよびマルチエージェントRL、オープンソース RLアルゴリズムへのアクセス、様々なゲーム環境への対応 • TensorFlow、ONNX、PyTorchモデルをゲーム内使用 https://developer.microsoft.com/en-us/games/articles/2020/08/supercharge-games-with-azure-ai-and-reinforcement-learning/ 67
DEMO動画 Reinforcement Learning Advances With Project Paidia | IGL186 (3年前のIgniteにて公開) https://www.youtube.com/watch?v=rhnGNwTyA-8 68
「敵」ではなく「ゲームそのものを開発」するAI AIは、ゲーム開発プロセスの効率化を実現する重要なツール。プロシージャル⽣成技術を⽤いることで、 広⼤なマップや多彩なキャラクターを短期間で作成可能になる。 また、AIを活⽤した⾃動テストにより、開発者の負担を軽減する。 AIでのマップ⽣成 テストプレイの⾃動化 69
AIとプレイヤー体験の深化 AIは、プレイヤーの選択や行動に応じ てゲーム体験をカスタマイズし、没入 感を向上させる。→ 適応型AIを使えば、 プレイヤーのスキルレベルに応じた難 易度調整が可能になる NPCの行動をリアルにすることで、 ゲーム世界の「生きた」感覚を提供 「The Last of Us」の例: 敵AIがプレイヤーの位置や行動 に応じて戦術を変更。 「AI Dungeon」の例: AIがリアルタイムでストーリーを 生成し、プレイヤーの選択に応じて物語を展開。 スクウェア・エニックスの研究者が提案する、“メタAI” 70
ゲーム業界でのAIの応用範囲は多岐にわたる ゲームに組み込まれるもの • In-Game AI – 敵キャラクター、NPC(非プレイヤーキャラクター)、動物、環境要素など、ゲーム内 でプレイヤーと直接関わる要素を制御します。 – わかりやすい実感しやすいAI • Out-Game AI – ゲーム全体の進行を監視し、神的な視点で全体に影響するもの、補助的なもの – バックグラウンドで動作する、バランス調整、マッチメイキング、報酬など ゲームに組み込まれないがゲーム制作に大きな影響を与えるAI • クリエイティブAI(制作作業におけるAI) – コンテンツ生成やデザイン支援 • テストAI – 自動テスト、テストデータ分析、動的デバッグ 71
エネミーAI 以外にもさまざまな利用が進む カテゴリ In-Game AI ゲーム内のキャラクターや 環境を制御 Out-Game AI クリエイティブ/テストAI プレイヤー体験を調整 ゲーム制作プロセスを効率 化・⾃動化 使⽤⽬的 没⼊感の向上 体験の最適化 制作コストの削減、品質向上、 効率化 動作の範囲 ゲーム内 ゲーム外 制作ツールやQAプロセスの ⼀部 例 敵の⾏動、NPCの対話 マッチメイキング、難易度 調整 レベルデザイン⽣成、QA⾃ 動化、ストレステスト 役割 これらの AIは、将来、連携、統合される可能性がある また、⽣成AI(Generative AI)の台頭により、個⼈作業にもAIが浸透 ますますAIがゲーム制作に⼤きな影響を与える 72
In-Game AI ゲームプレイ中に動作し、プレイヤーの体験を直接向上させるAI。 ジャンル名 定義 代表例 技術の特徴 ダイナミックAI プレイヤーの⾏動や状況に応 じて、NPCやゲーム環境がリ アルタイムで適応し、変化す る技術。 - The Last of Us Part II: 敵が連 携してプレイヤーに対応 - Left 4 Dead: ゾンビの出現を 調整 - 状態認識と⾏動⽣成 - 強化学習(Reinforcement Learning) - プレイヤーモデリング 適応型AI プレイヤーのスキルやプレイ スタイルに基づき、難易度や ゲーム展開を動的に調整する 技術。 - Hades: 難易度をスキルに応じ - プレイヤーモデリング て調整 - 動的難易度調整(Dynamic Difficulty - Resident Evil 4: 敵配置やアイ Adjustment) テムドロップを変更 ソーシャルAI NPCがプレイヤーや他のNPC と⾃然な会話や感情的な反応 を⾏う技術。 - Cyberpunk 2077: NPCがリア ルな⽇常⾏動をシミュレーショ - ⾃然⾔語処理(NLP) ン - 感情シミュレーション - Inworld AI: NPCが動的な会話 - ⾳声合成(TTS) を⽣成 シミュレーションAI 環境や⽣態系の動きをリアル に再現し、プレイヤーがその 影響を体験できる技術。 - SimCityシリーズ: 都市環境の シミュレーション - Red Dead Redemption 2: リ アルな動植物の⾏動 - エージェントベースモデリング - パーティクルシステム - ルールベースモデル 73
Out-Game AI ゲーム外でプレイヤーや開発者に価値を提供するAI。 ジャンル名 定義 代表例 技術の特徴 マッチメイキングAI プレイヤーのスキルやプレイ スタイルを分析し、公平で楽 しめる対戦相⼿やチームを⾃ 動的に選定する技術。 - Apex Legends: 実⼒に基づ く対戦マッチング - Overwatch: ランク別マッチ メイク - クラスタリング - レコメンデーションシステ ム スコアとリーダーボードAI プレイヤーのパフォーマンス を分析し、ランキングを⽣成 する技術。 - Fortnite: グローバルリー ダーボード - Call of Duty: 個⼈スコアと 統計の追跡 - 統計分析 - データ可視化モデル ソーシャルゲームAI ゲーム内でのフレンド機能、 チャット、ギルド管理など、 プレイヤー同⼠の交流を⽀援 する技術。 - Clash of Clans: ギルドシス - ⾃然⾔語処理(NLP) テムとチャット - Roblox: ソーシャル機能と協 - ネットワーク解析 ⼒プレイ ユーザー⾏動解析AI プレイヤーの⾏動データを収 集・分析し、ゲームバランス の改善やパーソナライズされ た体験を提供。 - Netflixのゲーム推奨システ ム - モバイルゲーム広告最適化 カスタマーサポートAI プレイヤーの質問や不具合報 告に迅速に対応し、サポート コストを削減。 - EAのサポートAI: プレイヤー - ⾃然⾔語処理(NLP) の質問を⾃然⾔語処理で解釈 - FAQ⽣成 し、⾃動回答。 - 機械学習(クラスタリング、 分類) - ⾏動予測モデル 74
クリエイティブAI/ テストAI 開発者を⽀援し、制作やテストの効率を向上させるAI。In-Game/Out-Game に負けずかなり注⽬されている ジャンル名 定義 代表例 技術の特徴 プロシージャルAI - No Man’s Sky: 惑星や 規則やアルゴリズムに基づいて、 ⽣態系をリアルタイムで ゲーム内コンテンツ(地形、敵、 ⽣成 アイテムなど)を⾃動⽣成する - Minecraft: 地形や構造 技術。 物のランダム⽣成 - 擬似乱数⽣成(PRNG ) - フラクタル⽣成(Perlin Noise) - ルールベース⽣成 テスト⽀援AI - GameDriver: ⾃動プレ ⾃動でゲームの不具合を検出し、イテスト 開発者にフィードバックを提供。- Keywords StudiosのAI QA: バグ検出 - パターンマッチング - 強化学習(AIがテスト プレイを学習) アート⽣成AI ゲームのテクスチャ、キャラク ターデザイン、エフェクトを効 率的に作成。 - Unity ArtEngine: テク スチャ⾃動⽣成 - MidJourney: コンセプ トアート作成 - GAN(Generative Adversarial Networks) - スタイル変換モデル 75
「学び」と「創造」の両面でAI革命 • 生成AIの得意分野の一つに、プログラミング、企画作成、があります • AIはゲーム制作を「学ぶ」ことと「作る」ことの両方同時に貢献 – 「簡単に作れる」ことが初心者を引き込む – 「基本知識を得やすい」環境が継続的な成長を可能にする • 将来的には、AIが提供する「制作ツール」と「学習支援」がさらに統合され、 初心者でも高度なゲーム制作が行える時代が加速すると考えられてます 要素 簡単にゲームが作れる時代 ゲーム制作の基本知識を得やすい 対象 アイデアを形にしたいクリエイター 学びたい初⼼者 ⽬的 実際のゲーム制作とリリース 学習とスキル向上 使⽤するAIの役割 制作プロセスの効率化、⾃動化 企画レベルのゲームを作成代⾏ メカニクスや、技術⽤語を説明 図解などを⽤いた、可視化 76
振り返り AIはゲーム開発に革新をもたらす一方、目的に応じた適切な活用方法の選択が重要になってきています。 技術的側面 •GPU開発とAIの相乗的発展 •ゲームエンジンのAI機能の進化 •リアルタイム処理技術の革新 •機械学習基盤としてのゲーム環境 教育・学習側面 •生成AIによる開発の敷居低下 •プログラミング学習との相乗効果 •AIツールを活用した試作の容易さ •個人開発からの段階的な成長機会 開発プロセス的側面 •プロシージャル生成の活用 •テスト工程の自動化 •NPCの高度な行動制御 •大規模なコンテンツ生成 ビジネス・産業側面 •商用タイトルでのAI利用 •生成系AIの採用リスクも多い •ゲームそのものではなく、ゲームの 制作やテストの人の領域に浸透 78
学生・研究者の皆様へのメッセージ ゲームは単なる娯楽ではなく、AIアルゴリズムの開発と検証のための理想的な実験場となり得ます。 Microsoft や GoogleのDeepMindが示すようにゲーム環境でのAI研究は、実世界の問題解決への重要なステップ ゲームは現実世界とは異なり、 以下↓の利点を持つ実験環境 明確な境界と制約 制御された複雑さ 興味を持った分野に少し関わってみてください きっと面白い発見と新しい可能性が待ってます 技術的なアプローチの選択肢として 💡 問題解決のヒントとして アイデアの発想源として💡 研究テーマのインスピレーションとして💡 79
「AI技術の活用」(ゲームとAI)2026 増渕大輔 Copyright © Papukaija LLC All Rights Reserved. 80