複数移動ロボットによる未知環境での放射線源探査(SI2024)

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December 26, 24

スライド概要

陳奎里, 田村雄介, 平田泰久, "複数移動ロボットによる未知環境での放射線源探査, 第25回計測自動制御学会システムインテグレーション部門講演会, 2F1-10, 2024.

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東北大学大学院工学研究科ロボティクス専攻 田村研究室

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1.

複数移動ロボットによる未知環境での放射線源探査 Radiation Source Exploration in Unknown Environments by Multiple Mobile Robots 〇 陳 奎里(東北大学) 〇 Kueili Chen (Tohoku Univ.) 田村 雄介(東北大学) Yusuke Tamura (Tohoku Univ.) 平田 泰久(東北大学) Yasuhisa Hirata(Tohoku Univ.) Abstract: In order to reduce the risk of human exposure in the event of a radiation accident, a radiation source detection method with multiple autonomous robots is developing. The robots move in an unknown environment and establish a path planning technique to locate the radiation source. This method establishes a way to locate radiation sources by calculating paths while collecting environmental information. The robots enable the search while avoiding radiation exposure for workers and minimize environmental impact through rapid source identification. 1. 緒言 ◆研究背景 • 事故が起きた原子力発電所での放射線源の分布は未知 目的 • 放射線源が特定できない場合,人間に被曝リスクの増加を招く 複数台の自律移動ロボットを用い, 未知環境へ対 応可能な経路を計画しながら,放射線源の位置と 数を推定するシステムを開発 原子力施設の事故などの緊急事態において, 人間の 被曝リスクを最小限に抑えながら放射線源を特定する ための手法を開発 ◆従来手法(手動での探索) • 高い被曝リスク:危険な環境に入ると,安全性の確保が困難 • 正確性の欠如:見逃しや誤った場所の特定が発生しやすい 東京電力福島第一原子力発電所の3号機[1] [1] https://www.env.go.jp/chemi/rhm/r1kisoshiryo/r1kiso-06-01-02.html 3. シミュレーション 2. 提案システム ❖ シミュレーションの条件 ①ロボットの移動アルゴリズムを決める • • • • • • (ロボットの移動経路を決定) ↓ ②複数台のロボットが同時に移動し, 放射 線強度のデータを収集 ↓ ロボットの移動経路 ROS Noetic, Gazebo ロボット: Turtlebot Waffle 3台 環境のサイズ: 約14mx12m (グリッド:1m) ロボットの初期位置: (-7.5,-6),(-7,-6), (-6.5,-6) ロボットの移動速度:0.5m/s ガンマ線源の位置と強さ: (-3,2,1000), (0,-1, 800), (2, 1, 600) 線源推定結果 ③収集されたデータに基づいて,放射線源 の数と位置を推定 ❖ 経路計画 ➢ フロンティアベースの探査 ➢ 手順: シミュレーションの環境 1. 環境を格子状に分割し,各セルを「未知」「既知」としてマーク 従来 ロボットの移動アルゴリズム ❖ シミュレーション結果 2. 最も近いフロンティアセルを選択 従来 4. フロンティアへの移動 3. 選定した位置を他のロボットに通知 ❖ 線源の位置推定 ➢ 放射線数のポアソン分布モデル ➢ ベイズ推定と最大事後確率(MAP)推 定を採用 放射線量図 𝜆I,j はそのセルの期待される放射線量 ポアソン分布モデル • カバー率:94.2% (114/121) • 重複率:13.1% (15/114) Zi,jはグリッドセル (𝑖, 𝑗) の観測された放射線量 𝜃 は推定する放射線源の位置と数量である ローカルピーク値 𝑥*1, 𝑦*1 𝑥*2, 𝑦*2 𝑥*3, 𝑦*3 設定値 (-3,2,1000) (0,-1, 800) (2, 1, 600) 推定値 (-3,1,1082) (0,-2,934) (2,0,742) 4. 結言 ベイズ推定モデル D={(xk,yk,rk)}, rkは線量の強さ, Θはパラメータ(線源の位置と強度) • 未知の環境において複数の自律型ロボットを用いて放射線源を検出する 新しいアプローチの開発と検証に成功 • 複数のロボットを分散協調させた効率的なフロンティア探索戦略の実装 • ベイズ推定フレームワークの開発により,1グリッドセル以内の精度で放射 線源の位置を特定